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日本のプロボクサー (1995-) ウィキペディアから
井上 拓真(いのうえ たくま、1995年12月26日 - )は、日本のプロボクサー。神奈川県座間市出身。大橋ボクシングジム所属。元WBA世界バンタム級王者。元WBC世界バンタム級暫定王者。
元アマチュアボクサーであった父の影響でボクシングを始めた兄・井上尚弥の後を追うように幼稚園からボクシングを始める[2]。
2011年、神奈川県立綾瀬西高等学校1年時にインターハイに出場し、ピン級で優勝した[3][4]。その翌年の2012年、高校2年時のインターハイではライトフライ級に出場し、決勝戦で田中恒成に敗れ準優勝となった[5]。
2013年、高校3年在学中にプロボクサーへの転向を表明[6]。同年12月6日に両国国技館で日本ランカーの福原辰弥(本田フィットネス)とプロデビュー戦を行い、3-0の判定で勝利を収めた[7]。
その後デビューから4連勝を飾り、2015年7月6日、5戦目で後楽園ホールでマーク・アンソニー・ヘラルド(フィリピン)とOPBF東洋太平洋スーパーフライ級王座決定戦を行い、3-0の判定勝ちを収めて王座を獲得した[8]。同年12月29日、有明コロシアムにてレネ・ダッケル(フィリピン)と対戦し、3-0の判定勝ちで初防衛に成功した。
2016年は、有明コロシアムにて5月8日にアフリザル・タンボレシ(インドネシア)と対戦し、2回1分46秒TKOで下して2度目の王座防衛に成功[9]。この試合の直後にOPBF東洋太平洋スーパーフライ級王座を返上した[10]。9月4日には座間市立市民体育館にてフローイラン・サルダール(フィリピン)とのノンタイトル10回戦を行い、1回にダウンを喫したが8回・9回に1つずつダウンを奪い、判定勝ちを収めた[11]。
練習中に右拳を負傷し、12月30日にWBO世界バンタム級王者マーロン・タパレスと行われる予定だった世界戦は中止となった[12][13]。
2017年、約1年ぶりの試合として8月30日に後楽園ホールで久高寛之と53.5キロ契約10回戦で対戦し、3-0の判定勝ちで復帰戦を飾り[14]、12月30日に横浜文化体育館で益田健太郎と54.0キロ契約10回戦で対戦し、3-0の判定勝ちを収めた[15]。
2018年9月11日、後楽園ホールで開催された「第65回フェニックスバトル」にてマーク・ジョン・ヤップ(フィリピン)とWBC世界バンタム級挑戦者決定戦を行い、12回3-0の判定勝ちを収め、指名挑戦権を獲得した[16]。
2018年12月30日、大田区総合体育館にてWBC世界バンタム級2位でWBCユース世界バンタム級シルバー王者のペッチ・CPフレッシュマート(タイ)とWBC世界バンタム級暫定王座決定戦を行い、12回3-0(117-111×3)で判定勝ちを収め、王座を獲得した[17]。
2019年11月7日、さいたまスーパーアリーナにて井上尚弥対ノニト・ドネアの前座でWBC世界バンタム級正規王者のノルディーヌ・ウバーリ(フランス)と団体内王座統一戦を行った。試合は4回にウバーリの左ストレートで井上は尻からキャンバスにダウン。最終回に左フックでウバーリをグラつかせたが、ポイントで大差をつけられ、12回判定0-3(107-120、110-117、112-115)でプロ初黒星を喫し団体内王座統一に失敗、井上が10ヶ月間保持してきた暫定王座はウバーリの正規王座に吸収される形で消滅した[18]。
2021年1月14日、後楽園ホールにて行われた「フェニックスバトル」でOPBF東洋太平洋バンタム級王者の栗原慶太と対戦し、9回負傷判定勝ちでOPBF2階級制覇を達成[19]。
2021年3月27日、OPBF東洋太平洋バンタム級王座を返上した[20]。
2021年11月11日、階級を一つ上げて、後楽園ホールにてWBOアジアパシフィックスーパーバンタム級王座決定戦で元OPBF・日本同級王者である和氣慎吾と対戦し、12回3-0(117-110×3)の判定勝ちを収め王座獲得に成功した[21]。
2022年6月7日、さいたまスーパーアリーナにて井上尚弥 対 ノニト・ドネア第2戦の前座の日本・WBO世界スーパーバンタム級タイトルマッチで日本同級王者の古橋岳也と対戦し、12回3-0(119-109、120-108×2)の判定勝ちを収めWBOアジアパシフィック王座を初防衛するとともに日本王座を獲得し、2冠王者となった[22]。日本、東洋太平洋、WBOアジアと世界の4王座を獲得したのは日本人初[23]。
2022年10月24日、日本スーパーバンタム級王座を返上した[24]。
2022年12月13日、有明アリーナで行われた井上尚弥 対 ポール・バトラー戦の前座で、ジェイク・ボルネアと55.5kg契約10回戦で対戦し、8回2分48秒TKO勝ちを収めた。なお、ボルネオは前日の計量で600gの体重超過で計量失敗した[25]。
2022年12月15日、WBOアジアパシフィックスーパーバンタム級王座を返上した[26]。
2023年4月8日、有明アリーナにて寺地拳四朗 対 アンソニー・オラスクアガ戦の前座でWBA世界バンタム級王座決定戦をWBA世界同級2位のリボリオ・ソリスと対戦し、12回判定勝ちを収め王座獲得に成功した。
2024年2月24日、両国国技館にてWBA世界バンタム級タイトルマッチでWB世界同級9位のヘルウィン・アンカハスと対戦し、9回44秒KOで下して初防衛に成功[27]。
2024年5月6日、東京ドームにてWBA世界バンタム級タイトルマッチでWBA世界同級1位の石田匠と対戦し、初回にダウンを奪われるも、12回判定3-0で下して2度目の防衛に成功[28]。なお、対戦した石田は同年8月に現役を引退した。
2024年10月13日、有明アリーナで行われたWBA世界バンタム級タイトルマッチでWBA世界同級2位の堤聖也と対戦し、12回判定0-3で敗れ3度目の防衛に失敗、王座から陥落した[29]。
戦 | 日付 | 勝敗 | 時間 | 内容 | 対戦相手 | 国籍 | 備考 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 2013年12月6日 | ☆ | 6R | 判定 3-0 | 福原辰弥(本田フィットネス) | 日本 | プロデビュー戦 |
2 | 2014年4月6日 | ☆ | 8R | 判定 3-0 | ファーラン・サックリン・ジュニア | タイ | |
3 | 2014年9月5日 | ☆ | 2R 0:51 | KO | チャナチャイ・ ソーシアムチャイ | タイ | |
4 | 2014年12月30日 | ☆ | 8R | 判定 3-0 | ネストール・ナルバエス | アルゼンチン | |
5 | 2015年7月6日 | ☆ | 12R | 判定 3-0 | マーク・アンソニー・ヘラルド | フィリピン | OPBF東洋太平洋スーパーフライ級王座決定戦 |
6 | 2015年12月29日 | ☆ | 12R | 判定 3-0 | レネ・ダッケル | フィリピン | OPBF防衛1 |
7 | 2016年5月8日 | ☆ | 2R 1:46 | TKO | アフリザル・タンボレシ | インドネシア | OPBF防衛2 |
8 | 2016年9月4日 | ☆ | 10R | 判定 3-0 | フローイラン・サルダール | フィリピン | |
9 | 2017年8月30日 | ☆ | 10R | 判定 3-0 | 久高寛之(仲里) | 日本 | |
10 | 2017年12月30日 | ☆ | 10R | 判定 3-0 | 益田健太郎(新日本木村) | 日本 | |
11 | 2018年5月25日 | ☆ | 1R 2:14 | KO | ワルド・サブ | インドネシア | |
12 | 2018年9月11日 | ☆ | 12R | 判定 3-0 | マーク・ジョン・ヤップ(六島) | フィリピン | WBC世界バンタム級挑戦者決定戦 |
13 | 2018年12月30日 | ☆ | 12R | 判定 3-0 | ペッチ・CPフレッシュマート | タイ | WBC世界バンタム級暫定王座決定戦 |
14 | 2019年11月7日 | ★ | 12R | 判定 0-3 | ノルディーヌ・ウバーリ | フランス | WBC世界バンタム級王座統一戦 |
15 | 2021年1月14日 | ☆ | 9R 2:25 | 負傷判定 3-0 | 栗原慶太(一力) | 日本 | OPBF東洋太平洋バンタム級タイトルマッチ |
16 | 2021年11月11日 | ☆ | 12R | 判定 3-0 | 和氣慎吾(FLARE山上) | 日本 | WBOアジア太平洋スーパーバンタム級王座決定戦 |
17 | 2022年6月7日 | ☆ | 12R | 判定 3-0 | 古橋岳也(川崎新田) | 日本 | 日本・WBOアジア太平洋スーパーバンタム級王座統一戦 日本王座獲得・WBOアジア太平洋防衛1 |
18 | 2022年12月13日 | ☆ | 8R 2:48 | TKO | ジェイク・ボルネア | フィリピン | 55.5kg級契約10回戦 |
19 | 2023年4月8日 | ☆ | 12R | 判定 3-0 | リボリオ・ソリス | ベネズエラ | WBA世界バンタム級王座決定戦 |
20 | 2024年2月24日 | ☆ | 9R 0:44 | KO | ヘルウィン・アンカハス | フィリピン | WBA防衛1 |
21 | 2024年5月6日 | ☆ | 12R | 判定 3-0 | 石田匠(井岡) | 日本 | WBA防衛2 |
22 | 2024年10月13日 | ★ | 12R | 判定 0-3 | 堤聖也(角海老宝石) | 日本 | WBA陥落 |
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