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日本の海軍軍人 ウィキペディアから
世良田 亮(せらた たすく[1]、安政3年10月3日[1]〈1856年10月31日[2]〉- 明治33年〈1900年〉8月1日[1])は、日本の海軍軍人。アナポリス海軍兵学校 1881年次卒業。最終階級は海軍少将。
海軍省主事[注釈 1]、海軍省軍務局軍事課長[注釈 2]、戦艦「富士」艦長[注釈 3]、戦艦「三笠」回航委員長などの要職を歴任したが、現役の海軍少将のまま、満43歳の若さで病死した。
※ 本節の出典は、特記ない限り、秦 2005, p. 222, 第1部 主要陸海軍人の履歴:海軍:世良田亮。
信濃国・上田藩の上田城下に出生[3]。父は、上田藩士で弓術師範[3]を務めた山本義隆。幼名は山本源之丞で、廃藩の際に本姓に復し、世良田亮と名乗った。
世良田は神童の評判が高く、9歳の時から上田藩の藩校に学んだ[3]。
明治5年9月、海軍兵学寮に入校。明治7年、台湾出兵に参戦[3]。明治8年6月、アメリカへの留学を命じられて渡米。
明治10年9月、アナポリス海軍兵学校に入校。世良田はアナポリスで好成績を修め、砲術科主任教官を務めていたアルフレッド・セイヤー・マハンから恩顧を受けた[4]。明治14年6月、同校を卒業(1881年次卒業)。卒業席次は14位/72名であった[4]。
明治14年8月に帰国し、明治14年9月17日に大日本帝国海軍の海軍中尉に任官し[1][5][注釈 4]、東海鎮守府附。明治15年3月、「扶桑」乗組。
明治15年8月、海軍大尉に進級。明治15年12月、中艦隊司令官附。明治16年9月、海軍省軍務局。明治17年2月、海軍省軍事部。明治19年3月、参謀本部[6]海軍部第3局第2課長。明治20年5月、清国公使館附武官。
明治20年10月、海軍少佐に進級。明治23年8月、帰朝。明治23年8月、海軍参謀部出仕。明治24年6月、「葛城」副長。明治25年8月、「満珠」艦長。明治26年5月、「天龍」艦長。
明治26年12月、海軍大佐に進級[注釈 5]。明治27年、日清戦争に参戦[3][注釈 6]。明治28年2月の威海衛の戦いでは、清国の戦艦「鎮遠」を鹵獲する等の武功を挙げた[3]。明治28年7月、「大和」艦長。明治28年9月、「金剛」艦長。明治29年11月、海軍省主事[注釈 1]。明治31年4月、兼 海軍省軍務局軍事課長[注釈 2]。明治31年12月、海軍省軍務局軍事課長(専任)。明治32年6月、戦艦「富士」艦長[注釈 3]。明治33年5月、戦艦「三笠」回航委員長。
明治33年5月、海軍少将に進級[注釈 7]すると同時に呉鎮守府艦隊司令官。明治33年6月、佐世保鎮守府参謀長。明治33年7月、病により[3]待命。明治33年8月1日、現役の海軍少将のまま病により[3]死去(満43歳没)。墓所は青山霊園。
瓜生外吉(男爵、海軍大将)は、「明治8年のアメリカ留学」「明治10年のアナポリス海軍兵学校入校」「明治14年の同校卒業」の同期生にして親友[12]。二人とも敬虔なクリスチャン(長老派教会)であった[12][13]。
日本最初の女子留学生として知られる、大山捨松(旧姓:山川)・瓜生繁子(旧姓:永井)・津田梅子の3人とは、アメリカ留学時代に知り合っていた[14][15](瓜生外吉と永井繁子は、アメリカで恋仲となり、帰国後に結婚して相思相愛の夫婦となった。詳細は「瓜生繁子」を参照)。
世良田がアナポリスを卒業して帰国した後の明治16年に、世良田と津田梅子との縁談が持ち上がったが、実らなかった[12][14][16]。
明治20年(1887年)4月20日、世良田は、菅野能布(「菅野のぶ」とも表記[17])との結婚願を海軍大臣に提出している[18]。
世良田の妻となった能布は、士族 菅野善政(明治維新後は宮内省官吏、敬虔なクリスチャン[19])の娘で、慶応3年2月16日〈1867年3月21日[2]〉生[18]。
能布は、女子学院(現:女子学院中学校・高等学校)に学び、アメリカに留学した人[17]。そして父や夫(世良田)と同様に敬虔なクリスチャンであり、世良田との間に5男1女を儲け、明治33年(1900年)に世良田が死去した後は亡夫の故郷である上田に住み、同地の教会に通いつつ子供を育て上げた(大正10年〈1921年〉現在)[19]。
世良田が満43歳の若さで病死した際、葬儀において瓜生外吉は
と弔辞を述べた[3]t
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