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中心の島の周囲を一方向に周回する方式の交差点 ウィキペディアから
ロータリー交差点(ロータリーこうさてん)、または円形交差点(えんけいこうさてん)とは、交差点の一種で、中心の島の周囲を一方向に周回する方式のうち、一時停止位置や信号機が設置され交通整理が行われるものをいう。[要出典]
同様の交差点で一時停止位置や信号機がないものをラウンドアバウト(環状交差点)という。
英語では一時停止位置や信号機の有無にかかわらず rotary や roundabout と総称しているが、特に区別する場合は一時停止位置や信号機がないもの(日本で単にラウンドアバウトというもの)を modern roundabout(現代的ラウンドアバウト)という。
ロータリー交差点は、交通整理に円形の環状部分を用いる交差点の一種である。通常は、環状部分の通行方向は一方通行である。すなわち左側通行の場合は右回り(時計回り)、右側通行の場合は左回り(反時計回り)となる。
現代的ラウンドアバウトとは異なり、ロータリー交差点は入口の部分で一時停止の標識が設置されたり、交差点内に信号機が設置され交通整理が行われる。[要出典]ロータリーに進入する車両は安全を確認して、進入可能な場合のみ進入する。また、環状部分の入口で曲がるのではなく環状部分に合流する形態や、環状部分内部で車線が区切られており、環状部分から出るときに進路変更が必要な場合がある。
高速道路のインターチェンジやジャンクション等においてロータリー交差点が適用される場合には、環状部分の半径が現代的ラウンドアバウトに比較してかなり大きめに取られ、環状部分を比較的高速で走行する場合もある。
ヨーロッパ大陸の街々では、しばしば街の中心部に何かを記念するための円形の広場などが多く造られ、そこから放射状に道路が伸びていることが多く、こうした交差点は古くから多数存在しており、きわめて日常的な存在である。
以下はロータリー交差点を設計する際の要素である。
以下のような利点・欠点がある。
利点としては以下のものがあげられる。
欠点としては以下のものがあげられる。
フランスやアメリカなどでは19世紀末から設計、利用が始まり、20世紀前半にはアメリカにおいて多数のロータリー交差点が設置された。しかし、下記の要因により否定的な評価がなされている。
このような従来型のロータリー交差点は事故の発生率が高く渋滞も起きやすいものと評価され、アメリカでは1950年代にロータリー交差点の設置は中断された。
アメリカ以外でもロータリー交差点は普及せず、1960年代にイギリスで現代的ラウンドアバウトが開発されるのを待つ必要があった。
現代的ラウンドアバウト(環状交差点)は、ロータリー交差点と同様の交差点で一時停止位置や信号機がないものをいう。
世界的に見ると、ロータリー交差点に比べ、現代的ラウンドアバウトに分類されるものの数が多い。イギリス連邦諸国などでもこの方式の利点が認められ、設置例が増えつつある[要出典]。
環状の流れにのっている車両の側に優先権があり、流入する車両のほうには減速と安全確認が求められる。一般に流入路や環状部に信号機は設置されておらず、外から進入してくる車両によって進行を妨害されることはない。
一般的に、現代的ラウンドアバウトは慣れていて優先順位が身に付いていれば、流れにのって自分の思う方面へ進んでゆくことができ、運転がしやすいものである。
ただし、パリのシャルル・ド・ゴール広場のラウンドアバウトは例外的で、特にサイズが大きく、またあまりに多数の進入路が集中していて、環状路内で回る車の台数も極端に多いため、旅行者などこの交差点に不慣れな人々のあいだでは「運転の難所」とされることもある。
日本におけるロータリー交差点は、鉄道駅の駅前広場に設置する例が多く、日本の主要道路では設置例が少ない。これはかつて、明治から大正時代にかけて都心の交差点に数多く設置されていたものが、昭和30年代以降の高度経済成長によって、交通量の増加や渋滞の発生、用地の確保の難しさ、運転のしにくさによる混乱などの欠点から、急速に撤去が進んだためである。
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