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1987年のナムコのビデオゲーム ウィキペディアから
『ドラゴンスピリット』(DRAGON SPIRIT) は、1987年6月20日に稼動を開始した、ナムコ(現:バンダイナムコエンターテインメント)のアーケード用縦スクロールシューティングゲーム。略称はドラスピ。
ジャンル | 縦スクロールシューティング |
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対応機種 |
アーケード (AC) 対応機種一覧
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開発元 | ナムコ |
発売元 | ナムコ |
ディレクター | YOKO BOSS |
デザイナー | OJISAN TRIO PLUS 1 |
プログラマー | 田中京太 |
音楽 | 細江慎治 |
美術 |
石川達也[1] MACCHAN ARAKAWA DA! |
シリーズ | ドラゴンスピリットシリーズ |
人数 | 1 - 2人(交互プレイ) |
メディア |
業務用基板 (2.88メガバイト) |
稼働時期 |
1987年6月20日 |
対象年齢 |
CERO:A(全年齢対象)[注 1] ESRB:E(6歳以上) PEGI:7 |
コンテンツアイコン |
Mild Fantasy Violence Violence |
デバイス |
8方向レバー 2ボタン |
システム基板 | マザーボードシステム87 |
CPU |
MC6809 (@ 1.536 MHz) MC6809 (@ 1.536 MHz) HD63701 (@ 1.536 MHz) |
サウンド |
MC6809 (@ 1.536 MHz) YM2151 (@ 3.57958 MHz) Namco CUS30 (@ 96 kHz) DAC |
ディスプレイ |
ラスタースキャン 縦モニター 224×288ピクセル 60.61Hz パレット24ビットRGB |
売上本数 |
7ポイント (1987年度テーブルゲームベストインカム4位)[2] |
オリジナルであるアーケード版はマザーボードシステム87用のソフトとして制作、稼働当初は「ロマンシング・シューティングゲーム」と銘打たれていた。後にプレイヤー操作キャラ「ブルードラゴン」の移動速度が上げられるなどの変更を施されたニューバージョンが追加された。
続編として1989年にファミリーコンピュータ用ソフトとして発売された『ドラゴンスピリット 新たなる伝説』、1990年に主にシステム的な部分を継承しアップグレードしたアーケードゲーム作品『ドラゴンセイバー』がある。
同社の代表的な縦スクロールシューティングゲーム『ゼビウス』(アーケード版は1983年稼働開始)から5年ぶりに発表された縦スクロールシューティングゲームである。ゲーム内容はブルードラゴンへと変身した主人公のアムルを操作し、魔王ザウエルを倒して攫われたミッドガルド王国の王女アリーシャを救出する事を目的としている。
当時のシューティングゲームとしては、ファンタジー的な世界観と、それまでは敵扱いだったドラゴンを自機として採用したことやライフ+自機ストック制などが斬新であった[注 2]。『ゼビウス』同様、空の敵(対空)と地上の敵(対地)は別々のボタンで攻撃するシステムになっており、クリアには相応の習熟が求められる。
開発はナムコ自社内の研究開発セクションで行なわれた。音楽は後に同社のアーケードゲーム『オーダイン』(1988年)や『アサルト』(1988年)を手掛ける事となる細江慎治が担当(作曲の最初期はアルバイトとして勤務していたが後に社員となった。詳しくは副節#音楽や細江の項目先を担当)。
アーケード版はゲーム誌『ゲーメスト』の企画「ゲーメスト大賞」にて大賞5位、ベストエンディング賞2位を獲得、PCエンジン版はゲーム誌『ファミコン通信』の「クロスレビュー」にてゴールド殿堂入りを獲得している。
1988年にホビーパソコン・X68000に移植されたのを端緒とし、同年には家庭用ゲーム機・PCエンジン版としてもリリース。その後も時代ごとの最新ゲーム機や携帯電話(フィーチャーフォン)版に、アーケード版や家庭用ゲーム機移植版が移植されている(詳細は副節#移植版を参照)。
1回ダメージを受けただけではミスとならず、2回ないし3回(ディップスイッチで変更可能)ダメージを受けるとミスとなり、一定地点まで戻される(ライフは回復する)。残機ストックが無くなるとゲームオーバー。ストックは得点で2回エクステンドがあり、さらにアイテムによるエクステンドがある。
全9エリアで構成されており、各エリアの最後でスクロールがストップしボスが現れる。エリア9の最後に登場するザウエルを倒すと、1978年に発表された『ジービー』から始まるナムコゲームの歴史が見られるエンディングが始まる[注 3]。
ニューバージョンでの主な変更点は、ドラゴンの移動速度向上(各方向に25%アップ)、ドラゴンの当たり判定の緩和(敵弾のみ)、ゲーム開始時のステージセレクト追加、コンティニュー時のパワーアップ、エリア1序盤の削除である。
アイテムによるパワーアップシステムがあり、卵によるパワーアップとそれ以外のパワーアップがある。
卵以外のアイテムは白く点滅する敵を倒した時に出現する。パワーアップは、ファイアーブレスのようにダメージを受けるまで有効なものと、アースクエイクのように一時的に効果があるものがある。
ダメージを受けると首の数・ショットの攻撃力は1段階下がり、卵以外のパワーアップは一部を除き失われる。
以下にアイテムのリストを示す。
ゲームクリア直後のノンプレイアブルデモで、アリーシャがアムルに駆け寄るシーンで聞こえる「アムルゥ〜!」の声は、当時ナムコ社員だった人物(名前は未公表)に頼んでサンプリングしてもらったという逸話が残っている。ちなみにこのシーンでは、アリーシャが、まだ変身を解いていないブルードラゴンに対して「アムルゥ〜!」と叫んでいる。ファンからは「声を出すのが早いのでは[注 4] 」というツッコミもあったようだが、電波新聞社「ドラゴンスピリットの本」のコミックでは、以下のような会話があり、違和感のないような解釈が成されている。
アムル「なぜブルードラゴンが私だとわかったのですか?」
アリーシャ「あなたが来てくれると信じていましたから……」
製作スタッフによる漫画小冊子が、ナムコ直営のゲームセンターで配布されたことがある。
太古の昔、太陽神アーリアと聖龍ブルードラゴンが悪の限りをつくしていた闇の魔王ザウエルを氷河地帯の奥深くに封じ込め、世界は平和を取り戻した。しかし、人々がその恩恵を忘れたため、太陽神アーリアの力が弱まり、ザウエルは復活した。[3]復活の生贄としてミッドガルド王国の王女アリーシャを選んだ。アリーシャの生誕祭の日に魔物たちを使って、姫を連れ去ってしまった。ミッドガルド王国の国境守備隊長アムルはアーリアの導きによって得た聖剣を翳し、その力によってブルードラゴンとなってザウエルを倒しアリーシャを救い出すために飛び立つ。
いずれのボスも倒すのに時間をかけていると画面外から永久パターン防止キャラクター「デルターヴェルン」が次々と飛来する。
この節では発売当時の社名で記載(一部の長い社名のみ、略記する場合あり)。
No. | タイトル | 発売日 | 対応機種 | 開発元 | 発売元 | メディア | 型式 | 備考 | 出典 |
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1 | ドラゴンスピリット | 1988年9月23日 |
X68000 | 電波新聞社 | マイコンソフト | 5"-2HDフロッピーディスク2枚 | - | ||
2 | ドラゴンスピリット | 1988年12月16日 1989年 |
PCエンジン | ナムコ | ナムコ | 2メガビットHuCARD[4] | NC63003 TGX020016 |
||
3 | Dragon Spirit | 1989年 |
Amiga Amstrad CPC コモドール64 ZX Spectrum |
Consult Software | Domark Software | フロッピーディスク | - | ||
4 | Dragon Spirit | 1990年 |
Atari ST | Consult Software | Domark Software | フロッピーディスク | - | ||
5 | Dragon Spirit | 1991年 |
PC/AT互換機 | Consult Software | Domark Software | フロッピーディスク | - | ||
6 | ナムコミュージアム Vol.5 | 1997年2月28日 1997年11月 1998年2月 |
PlayStation | ナムコ | ナムコ | CD-ROM | SLPS-00705 SLUS-00417 SCES-00702 |
アーケード版の移植 OLDバージョン、NEWバージョンを収録 |
|
7 | ナムコミュージアム Vol.5 PlayStation the Best |
1999年10月28日 |
PlayStation | ナムコ | ナムコ | CD-ROM | SLPS-91162 | 廉価版 | |
8 | ドラゴンスピリット | 2003年5月23日 |
mova505iシリーズ (iアプリ) |
ナムコ | ナムコ | ダウンロード (アプリキャロットナムコ) |
- | 505iシリーズ発売と同時に配信開始された | [5][6][7] |
9 | Namco Museum 50th Anniversary Arcade Collection ナムコミュージアム アーケードHITS! Namco Museum 50th Anniversary Arcade Collection |
2005年8月30日 2006年1月26日 2006年3月31日 |
PlayStation 2 | ナムコ | ナムコ | DVD-ROM | SLPS-25590 SLUS-21164 SLES-53957 |
アーケード版の移植 NEWバージョンを収録 |
|
10 | ナムコミュージアム VOL.2 | 2006年2月23日 |
PlayStation Portable |
ナムコ | ナムコ | UMD | - | アーケード版の移植 NEWバージョンを収録 |
|
11 | ドラゴンスピリット | 2007年7月2日 2007年7月6日 2007年11月13日 |
Wii | バンナム | バンナム | ダウンロード (バーチャルコンソール) |
PBAE PBAP PBAJ |
PCエンジン版の移植。 日本では2019年1月31日配信・発売終了。 |
[8][9] |
12 | ナムコミュージアム バーチャルアーケード | 2008年11月4日 2009年5月15日 2009年11月5日 |
Xbox 360 | バンナム | バンナム | DVD-ROM | 2RD-00001 21022 |
アーケード版の移植 NEWバージョンを収録 |
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13 | ドラゴンスピリット | 2009年9月8日 |
Wii | バンナム | バンナム | ダウンロード (バーチャルコンソールアーケード) |
- | アーケード版の移植。 OLDバージョンを収録。 日本では2019年1月31日配信・発売終了。 |
[10][11] |
14 | ナムコミュージアム VOL.2 | 2011年1月12日 |
PlayStation Portable (PlayStation Network) |
バンナム | バンナム | ダウンロード (ゲームアーカイブス) |
- | アーケード版の移植 | |
15 | ナムコミュージアム VOL.5 | 2013年12月18日 |
PlayStation 3 PlayStation Portable (PlayStation Network) |
バンナム | バンナム | ダウンロード (ゲームアーカイブス) |
NPJJ-00692 | リメイク版 | |
16 | ドラゴンスピリット | 2020年3月19日 |
PCエンジン mini | エムツー | KDE ※本体の発売元 |
プリインストール | - | 本体にあらかじめ収録される58作品の1タイトル。 | |
17 | ドラゴンスピリット | 2022年3月3日 |
PlayStation 4 Nintendo Switch |
ナムコ | ハムスター | ダウンロード (アーケードアーカイブス) |
- | アーケード版の移植 OLDバージョン、NEWバージョンを収録 |
[12][13][14][15] |
本作で使用されたBGMは当時のプレイヤーからの評価が高く、ゲーム中の効果音の音量が小さいためBGMは聞き取りやすくなっている。開発時にソフトウェアテストスタッフとしてアルバイト勤務していた細江慎治(後の株式会社スーパースィープ代表取締役)は、この作品でのサウンド製作の成果が認められナムコに正社員登用された[16]。
ゲームプレイ中にハイスコアを更新している間は、そのプレイ中に敵を撃ったりアイテムを取るなどしてスコアを加算すると、それらの効果音のほかに別の効果音(サービスモード → サウンドテストのPSG NUMBER 06)が新たに加わる。
ビクター音楽産業(現在のJVCケンウッド・ビクターエンタテインメント)より発売されたナムコ・ビデオ・ゲーム・グラフィティVol.2(VDR-5222)にBGMが収録された際、手違いによりチャンネルの左右が逆になって収録された。
アーケード版のサービスモードのサウンドテストおよび、PSP版『ナムコミュージアム VOL.2』では未使用曲も含めて全てのBGMを聞くことができる。
続編である『ドラゴンセイバー』においては、前作で製作され使用、または未使用の曲のいくつかがアレンジされて用いられた。さらに隠しコマンドによってプレイ中のBGMを前作の『ドラゴンスピリット』のものに変更することも可能だった。またこれら『ドラゴンセイバー』で用いられた『ドラゴンスピリット』のBGMは、ビクター音楽産業(現在のJVCケンウッド・ビクターエンタテインメント)より発売された2枚組CD『ナムコ・ゲームサウンド・エクスプレスVol.4 ドラゴンセイバー』(VICL-40014〜15)に収録されている。ただし、収録されているのは『ドラゴンスピリット』のRound01〜Round06までのBGMと、エンディング曲、ネームエントリー曲、海上(未使用曲)のみ。また、収録曲順もゲームのラウンド順とは異なっている。
エリア3のBGMは、PSP『リッジレーサーズ』のBGM「Synthetic Life」のサビ部分に使われている。
ジャンル | 縦スクロールシューティング |
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対応機種 | ファミリーコンピュータ |
開発元 | ナウプロダクション |
発売元 |
ナムコ バンダイ |
プロデューサー | 根来司 |
音楽 | 前川征克 |
シリーズ | ドラゴンスピリットシリーズ |
人数 | 1人 |
メディア | 2メガビットロムカセット[17] |
発売日 |
1989年4月14日 1990年6月 |
対象年齢 | Switchパッケージソフト版はCERO-B |
『ドラゴンスピリット 新たなる伝説(英題: Dragon Spirit: The New Legend)』は1989年4月14日に発売されたファミリーコンピュータ用ゲームソフト。「ナムコット ファミリーコンピュータゲームシリーズ」第55弾。開発はナウプロダクション。ストーリー的には続編にあたる。
アーケード同様全9ステージだが、BGMや敵キャラクターなどでカットされた部分は多く、グラフィックは他機種版と比較すれば大きく劣るものの、先に発売されたPCエンジン版でカットされたステージや、OPと動き[注 10]、巫女(ステージ6までの順にシーラ、ライラ、シルキー、トーラ、ユニコ、エリス)との会話シーン、ステージ間でのライフ回復、エクステンド等のオリジナルの追加要素が多数ある。さらに初心者向けのイージーモード[注 11]もあり、ライフゲージの最大値が多く、フルオート連射、ステージ数も少なくするなどアレンジを加えている[注 12]。また、ブルードラゴンモードでエンディングを迎えると、レイスの妹イリスがドラゴンの頭に乗った姿が描かれたクレジットロールになるが、この時にセレクトボタンを20回連打するとイリスのスカートが捲れ上がり、ドラゴンがにやけた表情になるという隠し技が存在する。
2020年6月18日に発売された『ナムコットコレクション』(海外版は『NAMCO MUSEUM ARCHIVES Vol.1』)に移植収録されている(細かい仕様については同項目を参照)。
ブルードラゴンによってザウエルは倒され、ミッドガルド王国に平和が戻り、アムルとアリーシャは結ばれた。二人の間に双子の兄妹が生まれ、兄をレイス、妹をイリスと名付けられたが、ザウエルとの戦いで受けた傷が元で、アムルは病に伏した。やがてザウエルを凌ぐ邪神ガルダが目覚めて地上支配に乗り出し、ブルードラゴンに倒された魔物たちも復活し、その復活の生け贄にイリスをさらった。レイスは父と同じく太陽神アーリアの聖剣を手にし、新生ブルードラゴンとなって、ガルダとの戦いに向かった。
No. | タイトル | 発売日 | 対応機種 | 開発元 | 発売元 | メディア | 備考 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | ナムコットコレクション | 2020年6月18日 |
Nintendo Switch | B.B.スタジオ エムツー |
バンナム | ダウンロード ゲームカード |
ファミコン版の移植 |
2 | NAMCO MUSEUM ARCHIVES Vol.1 | INT 2020年6月18日 |
Nintendo Switch(日本国外) PlayStation 4 Xbox One Windows(Steam) |
B.B.スタジオ エムツー |
バンナム | ダウンロード | NES版を収録 |
評価 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
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項目 | キャラクタ | 音楽 | 操作性 | 熱中度 | お買得度 | オリジナリティ | 総合 |
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得点 | 4.11 | 4.13 | 3.85 | 4.13 | 3.86 | 3.63 | 23.71 |
項目 | キャラクタ | 音楽 | 操作性 | 熱中度 | お買得度 | オリジナリティ | 総合 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
得点 | 3.60 | 3.54 | 3.55 | 3.45 | 3.31 | 3.24 | 20.69 |
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