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1990年のナムコのビデオゲーム ウィキペディアから
『ドラゴンセイバー』(Dragon Saber:After Story of Dragon Spirit) は、1990年12月にナムコから発売された業務用の縦スクロールシューティングゲーム[3]。
ジャンル | 縦スクロールシューティング |
---|---|
対応機種 |
アーケード (AC) 対応機種一覧
|
開発元 | ナムコ |
発売元 | ナムコ |
プロデューサー |
ASINAGA BUCHO YOKO BOSS |
デザイナー |
根来司 O!SUGI |
シナリオ | 石川達也[1] |
プログラマー |
"ALL OR NOT"NISHIMAKI "SHIOHIGALER"ITO |
音楽 | 細江慎治 |
美術 |
石川達也 KIM 045 H.MIYSIMA SHIGEMARU MA.HA.HO TEJIMA NAKAMURA WAGATUMA YOSINAMI YANAGIHARA |
シリーズ | ドラゴンスピリットシリーズ |
人数 | 1 - 2人(同時プレイ) |
メディア |
業務用基板 (5.91メガバイト) |
発売日 |
1990年12月13日 |
対象年齢 |
CERO:A(全年齢対象) IARC:7+ |
デバイス |
8方向レバー 3ボタン |
システム基板 | SYSTEM II |
CPU |
MC68000 (@ 12.288 MHz)×2 MC6809 (@ 3.072 MHz) HD63705 (@ 2.048 MHz) |
サウンド |
C140 (@ 21.390 kHz) YM2151 (@ 3.580 MHz) |
ディスプレイ |
ラスタースキャン 縦モニター 288×224ピクセル 60.61Hz パレット8192色 |
売上本数 |
1375ポイント (1991年度ベストインカム第10位)[2] |
同社の『ドラゴンスピリット』(1987年、以下「ドラスピ」と記す)の続編である[3]。略称はドラセイ。
ゲーム誌『ゲーメスト』の企画「第5回ゲーメスト大賞」(1991年度)において、大賞2位、ベストシューティング賞2位、ベスト演出賞7位、ベストグラフィック賞9位、ベストVGM賞2位を獲得した。家庭用移植版については、本項#移植版を参照。
敵役として登場することが多かった「ドラゴン」をプレイヤーキャラクターに起用するという、当時としては斬新な設定を用いた「ドラスピ」から3年半後に、その続編としてリリース。タイトルは「竜(Dragon)の力を与える剣(Saber)+ 救世主 (Savior)」に由来する。
今作でも主なプレイヤーキャラは引き続き「ブルードラゴン[注 1]」だが、1P専用ゲームだったドラスピに対して本作では2人同時プレイが可能(一人がプレイ中でも途中参加可能)。2P専用キャラクターは「レッドドラゴン[注 1]」で、プレイヤー(たち)はドラゴンを操作し、敵キャラである「バイオモンスター」を駆逐し世界を救出するのが目的となる。なお世界設定は数千年~数万年後の滅びゆく世界が舞台となっており、登場するキャラクターも多くは今作独自のものになっている。(「ドラスピ」とのストーリー的な繋がりは前作にも設定上で登場した「太陽神アーリア」が再登場するという以外は薄い。詳しい設定解説は後述する#ストーリーなどを参照)
アーケード版に用いられている基板は、前作で使用された「SYSTEM I」から、バージョンアップした「SYSTEM II」にアップグレードしたことにより背景の回転・拡大・縮小の表現が加わり、VGM(ゲーム音楽)の音色も豪華さが増した。
ドラゴンの首が1本でも対空と対地が同時に攻撃でき、プレイヤーがしばらく対空攻撃ボタンを押さないでいるとドラゴンにエネルギーが溜まり、フルに溜まった時点で対空攻撃ボタンを押すと超強力な対空攻撃ができる「エクスプロードショット」が備わった。
ライフは前作では2〜3回ダメージを受けるとミスであったが、当作はライフなし(ダメージを受けると即ミス)、ライフあり(2〜4回ダメージを受けるとミス)がゲームセンター運営者側のオプションモードで設定できた。ライフは回復しない。
ライフのなしあり設定は全面クリア時の残機ボーナスに影響する(ライフなしで1機につき20万点、ライフありで1機10万点)。それによりこのゲームで高得点を取る方法は前作と異なり、ライフなし設定でノーミス全面クリアすることが重要となってくるが、ゲーメスト誌(新声社、現在は同社の倒産により廃刊)によるハイスコア集計はライフなしとありで部門別に集計された。当作はゲームランクの自動調整機能が備わっており、ノーミスでいる時間が長いほどランクは上がって敵の攻撃は激しくなり、逆にミスやコンティニューをするほどランクは下がる。ストックは前作同様得点でエクステンドがあり、更にアイテムによるエクステンドがある。
全9ステージで構成されており、ステージ8以外の各ステージの最後でボスが現れ、それを撃破すると次のステージに進む。ステージ9の最後に登場するカオスを倒すと、エンディングが始まる。隠しモードとして、クレジットを投入して1Pの対空対地両方のボタンを押しながらスタートすると、ステージ1〜6の道中とエンディングのBGMが、前作のアレンジバージョンに変わる。さらにエンディングでは、ナムコゲームの歴史パート2として1987年7月の『ブレイザー』から1990年12月の当作までのリストが見られる(ただし、外注作品である1988年『メルヘンメイズ』と1989年『ブラストオフ』の2作品がこのリストから洩れているほか、1989年『ダートフォックス』(DIRT FOX) のスペルに誤りがあり、"DART FOX" になっている)。
前作同様アイテムによるパワーアップシステムがあり、地上に存在する卵を破壊することで出現するアイテムと、白く点滅する敵を撃つと出現するアイテムがある。以下にアイテムのリストを示す。前作と比べると、流れる速度が遅く自機の方向に来るので、多少は取りやすくなっている。
ノーマルドラゴンおよびスモールドラゴンでは首の数を増やすことでショットの同時発射数を強化可能。ただし、ファイアー、アックス、スパーク、スチールの各ドラゴン形態では首は1本で固定となるが、ダメージやアンチアイテムでこれらの形態がキャンセルされることはない。
卵を破壊する以外にもファイアードラゴン、アックスドラゴン、スパークドラゴンのアイテムはステージ5とステージ8の敵、スチールドラゴンのアイテムは、ステージ8の敵からそれぞれランダムに出現する場合がある。
9面のラストボス、カオスから出てくる魚介類の敵は、開発中にあった深海エリアに登場するはずの敵だった。しかし、深海エリアはお蔵入りとなってしまった。
遥か彼方の世界。人々は利己主義により戦争や環境破壊などの愚かな歴史を繰り返してきた。それにより世界の何処かで超進化した異次元の生命体が数多く産み出され、世界は瞬く間にその生命体に支配されていった。一方その頃、かつて聖龍ブルードラゴンとともに魔王ザウエルを封じ込めた太陽神アーリアは、ヒューイとシリアという勇敢なる2人の若者に龍の力を得られる聖剣を与え、諸悪の根源の討伐を託した。2人は巨龍に変身し戦いの旅に出たのであった。
※ 下記表における発売元「バンナム」は、バンダイナムコエンターテインメント(当時の社名はバンダイナムコゲームス)の略称。
No. | タイトル | 発売日 | 対応機種 | 開発元 | 発売元 | メディア | 型式 | 備考 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | ドラゴンセイバー | 1991年8月5日 |
PCエンジン | ナウプロダクション | ナムコ | 4メガビットHuCARD[4] | NC91005 | |
2 | ナムコミュージアム アンコール | 1997年10月30日 |
PlayStation | ナムコ | ナムコ | CD-ROM | NAPR-1033 | アーケード版の移植 |
3 | ナムコミュージアム アンコール PlayStation The Best |
1999年10月28日 |
PlayStation | ナムコ | ナムコ | CD-ROM | SLPS-91163 | 廉価版 |
4 | ドラゴンセイバー | 2008年8月5日 |
Wii | ナウプロダクション | バンナム | ダウンロード (バーチャルコンソール) |
PC5J | PCエンジン版の移植。 2019年1月31日に販売終了。 |
5 | ドラゴンセイバー | 2009年9月15日 |
Wii | バンダイナムコゲームス | バンダイナムコゲームス | ダウンロード (バーチャルコンソールアーケード) |
E7FJ | アーケード版の移植。 2019年1月31日に販売終了。 |
6 | ナムコミュージアムアンコール | 2013年12月18日 |
PlayStation 3 PlayStation Portable PlayStation Vita (PlayStation Network) |
ナムコ (PlayStation版) |
バンダイナムコゲームス | ダウンロード (ゲームアーカイブス) |
- | アーケード版の移植 PSPについては2016年3月31日以降の新規購入終了 |
7 | ドラゴンセイバー | 2022年7月14日[5][6][7] |
PlayStation 4 Nintendo Switch |
ハムスター | ハムスター | ダウンロード (アーケードアーカイブス) |
- | アーケード版の移植 「こだわり設定」により、2P単機で開始も可能 |
BGMは前作に引き続き、細江慎治(めがてん細江)が担当。前述のとおり裏技で前作のアレンジBGMでプレイができる(PCエンジン移植版では割愛)。ステージの順番通りではなく、そのシーンに即した選曲である。
なお、全面クリア時のネームエントリーBGMは前作でいったんボツになったものが採用された。ゲームスタートデモおよび最終ボスのBGMは裏技の使用未使用に関わらず前作のアレンジとなっている。
開発中にBGMが製作される以前は、仮曲として『バーニングフォース』(1989年)のBGMとSEが鳴っていた[8]。
2006年12月、アーケード版太鼓の達人9にSTAGE 1の水没都市のBGMが収録された。アーケード版はアップデートによる収録曲の入れ替わりに伴い収録から外れたが、後にいくつかの家庭用版作品に収録されている。
ゲーム誌『ゲーメスト』誌上で行われていた「第5回ゲーメスト大賞」(1991年度)において、読者投票により大賞2位並びに編集部特別賞を獲得している。その他に、ベストシューティング賞で2位、ベスト演出賞で7位、ベストグラフィック賞で9位、ベストVGM賞で2位、プレイヤー人気で4位、年間ヒットゲームで6位、ベストキャラクター賞ではシリアが11位、アーリア神が19位を獲得した[2]。
ゲーム誌『ファミコン通信』の「クロスレビュー」では合計22点[11]、『月刊PCエンジン』では80・85・70・80・75の平均78点(満100点)、『マル勝PCエンジン』では8・7・8・8の合計31点(満40点)、『PC Engine FAN』の読者投票による「ゲーム通信簿」での評価は以下の通りとなっており、21.15点(満30点)となっている[4]。また、この得点はPCエンジン全ソフトの中で238位(485本中、1993年時点)となっている[4]。
項目 | キャラクタ | 音楽 | 操作性 | 熱中度 | お買得度 | オリジナリティ | 総合 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
得点 | 3.63 | 3.53 | 3.64 | 3.58 | 3.45 | 3.33 | 21.15 |
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