シャオキロン Shaochilong (中国語で「サメの歯をもつ」を意味する) は、中華人民共和国・ウランスハイ累層の白亜紀中ごろチューロニアン(約9200万年前)のカルカロドントサウルス科獣脚類恐竜絶滅の一つである。 模式種、シャオキロン・マオルトゥエンシス S. maortuensis は、もともとキランタイサウルス・マオルトゥエンシスと命名されていたが、2009年に再記載・再分類が行われた。

概要 シャオキロン, 地質時代 ...
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発見

ホロタイプ IVPP V2885.1-7 は、一個体分の頭骨断片、胴椎、六つの尾椎だけで構成されており、既知の唯一の標本である。本標本は内モンゴル自治区で発見され、1964年にキランタイサウルス属の種として記載された[1]。チューレとロウハットは2002年と2001年にその属には含まれないと指摘し、恐らく原始的なコエルロサウルス類であるとした。しかしながら2009年にブルサッテらはそれを、アジア初のカルカロドントサウルス科として再分類した[2]。本属はもともと疑問名アラシャンサウルス Alashansaurus が用いられていた[3]

IVPP V2885.1 は恐らく成体かそれに近い個体だった。上顎骨に基づく全長は5~6mと推定される。大腿骨は61.5cmで、体重が約500kgになったことが推定できる[4]

分類

ブルサッテらの系統解析によると、シャオキロンはかなり派生的なカルカロドントサウルス類である。カルカロドントサウルス類はアロサウルス上科の中で最も進化したものである。シャオキロンは、同じローラシア大陸のカルカロドントサウルス類(ネオヴェナトルコンカヴェナトルアクロカントサウルスなど)よりも、ゴンドワナ大陸のそれ(ティラノティタンマプサウルスギガノトサウルスカルカロドントサウルスなど)により近縁であると思われる。シャオキロンはローラシア大陸のアロサウルス上科の中で最も新しい時代のもので、この事は白亜紀中ごろではまだティラノサウルス類ではなく基盤的テタヌラ類がその地域の支配的な大型獣脚類だったこと、および彼等カルカロドントサウルス類が消えティラノサウルス類が大型捕食者として台頭してきたのは白亜紀の最後になって突然起こった事であることを示唆する。

以下のクラドグラムは2013年のノヴァスらの分析に基づく[5]

アロサウルス

カルカロドントサウルス科

ネオヴェナトル

エオカルカリア

コンカヴェナトル

アクロカントサウルス

シャオキロン

カルカロドントサウルス亜科

カルカロドントサウルス

ギガノトサウルス族

ティラノティタン

マプサウルス

ギガノトサウルス

出典

関連項目

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