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ガンダムシリーズの登場勢力 ウィキペディアから
コズミック・イラの勢力(コズミック・イラのせいりょく)では、テレビアニメ『以降のアニメ作品シリーズや、漫画および小説『機動戦士ガンダムSEED ASTRAY』以降の公式外伝作品、その他関連作品に登場する架空の組織を列挙する。
北アフリカ、西アフリカ地域の国家による経済・軍事同盟[1]。
非プラント理事国であり、南アフリカ統一機構とは対立関係にあったため、親プラント国という立場をとり[1]ザフトのバルトフェルド隊を駐留させていた。しかし、地球連合軍所属のアークエンジェルおよびサイーブ・アシュマン率いるレジスタンス「明けの砂漠」との戦闘にバルトフェルド隊が敗北。その後、地球連合軍の反攻作戦によりプラント地上軍が撤退したのち、無数の自治区に分裂[2][注 1]して事実上共同体としては崩壊したとされている[1][注 2]。
ノルウェー、スウェーデン、フィンランドからなる王国[1]。首都は不明。
オーブ連合首長国、赤道連合と同じ中立国であったが、大戦の最中であるCE71年6月になかば恫喝に近いかたちで地球連合に加盟させられた[6]。また、連合によるオーブ侵攻の際には同国に救援を行う[7]。
停戦後は再び中立を宣言し、同国の外交官リンデマンはユニウス条約の締結に尽力する[8]。しかし、ユニウスセブン落下テロ事件後は地球連合が提唱する「世界安全保障条約機構」に加盟し、再度連合側となる[4]。同時に、表向きは地球連合に加盟しながらも国王家の計らいで、第三勢力であるアークエンジェルとキラ・ヤマトたちクルーを匿っていた[9]。ギルバート・デュランダルが全世界に提示したデスティニープランにオーブとともに反意を示す[10]。
大陸の東南アジア、南アジア地域による連合国家。首都は不明。劇中には明示的に登場しない。
C.E.70年からの大戦時はオーブ、スカンジナビア王国と同じ中立国であったが、C.E.71年6月に恫喝に近いかたちで地球連合に加盟させられている[1]。C.E.73年のブレイク・ザ・ワールド事件後は、大西洋連邦の呼びかけによりほかの地球各国と世界安全保障条約機構に加盟する[4]。その後は国内で反戦デモ等が行われていたようであり、死傷者が千人にも及んだと報道されている[12]。インド洋前線基地の建設では、地元民たちを強制労働に就かせていたこともあり、インド洋での戦闘が発生する。
オセアニア地域による連合国家。首都はウェリントン。劇中には明示的に登場しない。
非プラント理事国であり、理事国によるプラント支配化においてはその利益を享受できない国家であった[13]。しかし、プラントと理事国の関係が悪化したC.E.68年には極秘裏にプラントと食料品・工業生産品の交易を取り決め[14]、C.E.70年2月18日にはシーゲル・クラインによる積極的中立勧告を受託。同月20日にはプラント支援を表明し、親プラント国家となった[14]。
大洋州連合政府はザフトに対し、抽象的無形的支援にとどまらず地球上の侵攻・制圧に用いる拠点用地を提供しており、最重要拠点カーペンタリア基地は大洋州連合内に存在する[1]。
大洋州連合がここまで極端な親プラント政策をとる理由は、C.E.70年2月19日 - 20日のあいだに大西洋連邦が南アメリカ合衆国を武力併合したことによるものであるが、相対的に冷遇状態のプラント非理事国である南アメリカ合衆国・大洋州連合両国に対しプラントが優先的に物資提供するという優遇措置を表明したからであった[14]。また、大洋州連合はプラントの技術やコーディネイターを労働力として労働生産性の高い人種を積極的に受け入れることで平均的な国民総生産ならびに国際競争力の向上を目指している[13]。
『SEED DESTINY』開始時、カーペンタリア基地のあるオーストラリア大陸を除いて地球連合の勢力圏となっている。
北海道を除く日本、中華人民共和国、朝鮮民主主義人民共和国、大韓民国、モンゴル国、台湾など極東地域が集合した共和国。首都は台北[1]か南京[15]かと、異なる説がある。
地球連合所属国家であり、多くの人口に支えられた工業力が強みになっている[13]。C.E.70年7月12日には、同国の資源衛星「新星」が攻防戦の果てにザフトにより制圧された。翌年C.E.71年1月23日にはマスドライバーのある「カオシュン宇宙港」が陥落している[16]。
停戦後のユニウスセブン落下テロ事件によって北京は壊滅的被害を受け[17]、上海も破片が直撃して消滅する。ロゴス討伐を表明したギルバート・デュランダルに同調(ユーラシア連邦などほかの地球連合国家と同調するかたちで)し、海軍艦艇(艦載MSとしてウィンダムが搭載されていた)が対ロゴス同盟軍としてザフト軍ジブラルタル基地へ合流する[18][注 3]。
公式地図では[1]、ウラジオストク、ナホトカなどのピョートル大帝湾(沿海州南部)とブータン、アッサム州、カシミール、ゴルノ・バダフシャン自治州などが同国となっている代わりに、黒龍江省と北海道、新彊ウイグル自治区北部、モンゴル北部がユーラシア連邦領に、海南島が赤道連合領になっている。
この国とオーブが成立したC.E.では、国家としての日本は消滅している[20]。『公式ホームページ』の見解では、日本は物語の展開にあまり関係が無い上、現実と下手にリンクさせると様々な誤解が起きる場合があるので敢えて触れずにいる主旨がある[21]。公式ホームページ『ガンダムSEED MSV開発系譜図』では、フジヤマ社製の「ライゴウ」が開発される[22]。
アラビア半島~パキスタンまでのイスラム諸国による連合国家[1]。首都は不明。
書籍『機動戦士ガンダムSEED コズミック・イラ メカニック&ワールド』の世界地図では中立国とされているが、同著の説明欄では反連合・大西洋連邦としての色が強い経済・軍事同盟であり、C.E.70年からの大戦時は親プラント国家のひとつだったとしている[1]。
C.E.75年を舞台とする劇場アニメ『機動戦士ガンダムSEED FREEDOM』に登場。ザフトの支援によって、ユーラシア連邦から独立した新興王政国。
L5に存在するコロニー群。首都はアプリリウス市。
『機動戦士ガンダムSEED C.E.73 Δ ASTRAY』から登場。火星の開発を行っているコロニー群。ここに住む人々[注 4]は「マーシャン」と呼ばれており、マーシャンは地球居住者のことを「テラナー」と呼んでいる。年に一度運行される定期宇宙便で地球を行き来している。火星では作れない珍しい食材を求めて、マーシャンたちは希少金属を運んで来る[24]。
C.E.70年代初期に築かれた[25]人類の大規模コミュニティーのうちのひとつであり、地球から最遠方に位置するものである。目的は火星圏のレアメタル採掘である。
その開発事業者はナチュラルたちである。ただ、過酷な環境ゆえに開発事業は困難を極め、コロニーのひとつオーストレールコロニーにおいては、火星開発用コーディネイター「マーシャン」を作り出して事業や入植を進めた。毎年一度に、オーストレルコロニー使節団を載せた定期便が地球を訪れるが、彼らが事実上交流するのは同じコーディネイターとして友好関係にあるプラント、中立機関DSSDのみである。ほかのマーズコロニー群の動向については、描写がないため不明である。
アグニス・ブラーエをリーダーとする使節団は、火星コロニーの1基「オーストレールコロニー」から訪れていた。このコロニーは少ない人員と苛酷な環境に対応するため、必要とされる職種に合わせて遺伝子調整されたメンバーによって構成されており、ギルバート・デュランダルは高い興味を示していた。デュランダルが考案するデスティニープランが実行された世界と似ているためだと思われる。この酷似が偶然か故意かは不明。また、オーストレールコロニーにおいてデルタアストレイとガードシェルが開発されていた。
ユニウスセブン落下テロ事件による開戦直後の艦隊戦においてザフトを支援したこともあり、地球連合軍からは親ザフト勢力と見なされ、ファントムペインの攻撃を受ける。
なお、プラントとは友好関係にあるが、デルタアストレイに自爆装置といっても差し支えないシステムを搭載しており、オーストレールコロニー上層部はプラントも含めてテラナーのことを信用していないと思われる。
しかし『VS ASTRAY』では、火星に帰還したナーエ・ハーシェルが火星政府との交渉を成功させて再び地球に赴いており、崩壊したライブラリアンのメンバーであったプレアや数人のリリーたちを火星に移住させる。
南部アフリカ、東アフリカの国々による統一国家[1]。首都はナイロビ[1][26]。
地球連合にはアフリカ共同体との対立を受け、所属している[1]。
領内にビクトリア湖を灌漑してその上に建造した、ユーラシア連邦と共同開発のマスドライバー施設「ハビリス」を有するビクトリア宇宙港をもつが[1]、ジブラルタルに基地を建設し、アフリカ共同体にも進駐したザフトからC.E.70年3月8日の第一次ビクトリア攻防戦、C.E.71年2月13日の第二次ビクトリア攻防戦と二度にわたる侵攻を受けたことで、国土の大部分とマスドライバー「ハビリス」およびビクトリア宇宙港が占領された。その際、アフリカ戦線の劣勢から地球連合軍は一時的に南アフリカ統一機構を見捨てた模様。C.E.71年6月18日の第三次ビクトリア攻防戦では、ビクトリア宇宙港のザフトを撃滅。この「ハビリス」の奪回により、以降の地球連合軍は宇宙に戦力を打ち上げる手段を取り戻し、宇宙への大規模戦力輸送が再び可能になる[1]。
ユニウスセブン落下テロ事件による被害として、ユニウスの破片のうち1個が大西洋連邦技術支援とNJC供給によって建造された核発電施設から1キロメートル圏内に落ち、発電施設はその衝撃で見る影もなく破壊され大規模な廃墟となり、施設の核炉心にも影響を及ぼし暴走を開始した事件がある[27]。直後の一大復旧作戦[注 5]によって事態は収束するが、一時は核発電所の炉心が暴走しての大規模核爆発&広範囲への核放射性物質の散乱危機にまで追い込まれる。
C.E.73年では地球連合加盟国の立場を維持。この時期では南アフリカ統一機構はガドワ議長が首班を務めている模様であり、大西洋連邦大統領の発言を受けて何らかのリアクションを取ったようだが、仔細は不明[12]。
ブラジルなどのラテンアメリカ諸国による連邦国家。首都はブエノスアイレス[1]。『SEED DESTINY』の小説版では、南アメリカ連邦という記述も存在する。
地球連合-プラント開戦から7日後のC.E.70年2月18日、地球連合に協力参加しないならプラントからの優先的物資提供をおこなう、というシーゲル・クライン議長からの「積極的中立勧告」を受け、それを受諾する。翌19日、地球連合軍の侵攻を受け、パナマ宇宙港を軍事占領され、大西洋連邦に併合された[28]。
停戦後、大西洋連邦からの独立を目指しエドワード・ハレルソンを筆頭に、南アメリカ独立戦争が起こる。その後、ユニウス条約の発効により戦前の状態に国境線が戻されることになり、主権を回復する[29]。
ところが、『SEED DESTINY』開始時点(C.E.73年)では、再度大西洋連邦に吸収されていた[30]。これは『SEED DESTINY』小説版2巻でも言及されており、かつて連合に逆らった際の仕打ちを踏まえてブレイク・ザ・ワールド事件後に提唱された「世界安全保障条約機構」に加盟したためだとされている[4]。
『機動戦士ガンダムSEED C.E.73 STARGAZER』作中で描かれたC.E.73年のユニウスセブン落下テロ事件では、破壊されたユニウスセブンの破片の落下による津波で旧ブラジル地区フォルタレザ市が甚大な被害を受け、その直後にザフト脱走兵の勢力によるものと思われるジン タイプ インサージェントの攻撃を受けるが、救援に駆けつけた地球連合軍の攻撃ヘリコプターおよびリニアガン・タンクにより撃破される(フォルタレザ市MSテロ)。
『機動戦士ガンダムSEED』にて登場。サイーブ・アシュマンをリーダーとするアフリカの武装組織。ヘリオポリス襲撃事件後のカガリ・ユラ・アスハも一時期、ここに滞在する。
『機動戦士ガンダムSEED ECLIPSE』にて登場。C.E.72年の「空白の二年」と呼ばれる時期に暗躍する謎の組織。構成員の大半がハーフコーディネイターである。ジングラディエイターやエールカラミティなどのモビルスーツを多数所有している。
組織の実質的な指導者であるジョエル・ジャンメール・ジローの正体がブルーコスモスの工作員であり、ブルーコスモスや大西洋連邦が世論に有利になるように組織のメンバーが扇動されている状態だった。そして、ホーリがケンに勝利した後、ジョエルは組織のメンバーを皆殺しにして、ブーストレイダーで出撃する。
『機動戦士ガンダムSEED ECLIPSE』にて登場する組織。正式名称はオーブ外務省外郭団体国際協力機構管轄団体組織国際災害救助隊で、通称は「オーダー」。オーブ国籍者の海外における生命財産の保護を目的とする組織。エクリプスガンダムを二機所有していたが、パイロットの一人ケン・ノーランド・スセの裏切りによって、核エンジンを搭載したエクリプスガンダム2号機を奪取されてしまう。
『機動戦士ガンダムSEED ECLIPSE』にて登場。赤道連合のシンガポールで活動するテログループ。
『機動戦士ガンダムSEED FREEDOM』に登場。オーブ、プラント、大西洋連邦の三国により組織された世界平和監視機構。
『機動戦士ガンダムSEED ASTRAY』以降の外伝作品で登場。正規軍の部隊ではなく、傭兵が集まって作られたチームである。宇宙での根城はスネイル。
メンバーは、戦闘要員として叢雲劾、イライジャ・キール、後方支援要員としてリード・ウェラー(情報収集)、ロレッタ・アジャー(爆破および内部工作)、風花・アジャー(依頼の交渉や使節など)がおり、その実力は超一流である。
通常の傭兵は報酬のみで行動するが、サーペントテールの場合はそれ以外の何かも基準として活動する。メンバーは常時このチームで行動するわけではなく、個人で動く場合もある。劇中では殺戮や弾圧に関連した依頼は請けず、任務中もそのようなことにならないように配慮する。
プラントの国軍である軍事組織。
『機動戦士ガンダムSEED DESTINY』『機動戦士ガンダムSEED DESTINY ASTRAY』以降に登場。第1次連合・プラント大戦の停戦、プラント政府による地球連合との和平を不服とし、亡きパトリック・ザラ最高評議会議長の思想に忠実であろうとするザフト脱走兵たちのテロリストグループ。組織同士の提携はないものの、その活動を統括し、支援する組織・人物の存在があったと推測されている[31]。
おもに廃棄されたコロニーなどを拠点にしており、プラント国内の賛同者からの支援を受けて活動を行っている。所属している兵士の多くは、「血のバレンタイン事件」で破壊されたユニウスセブンに在住していたコーディネイターたちの親族や関係者が多い。
所有するMSは『DESTINY』時点では旧式化しているゲイツRやジンハイマニューバ2型だが、熟練のMSパイロットでもあるため、最新鋭機を保有するザフト正規軍にとって大きな脅威になっている。
C.E.72年、残骸となったユニウスセブンでユニウス条約の調印式が行われようとした際に、関係者全員を抹殺するべく式典用に偽装した実戦用のジンおよび少数のゲイツ・ジンなどを陽動部隊として使用した強襲が行われようとしていたが、サーペントテールの叢雲劾やジャン・キャリーに阻止されて壊滅する。
C.E.73年、ユニウスセブンの残骸の地球落下およびジェネシスαを用いた地球への直接攻撃をもくろんでいたが、ジェネシスαの占拠はジャンク屋組合の抵抗にあい失敗。しかし、ユニウスセブンの残骸はザフトおよび地球連合軍双方による介入・阻止作戦が行われるも最終的に地球へと落下し、「ユニウスセブン落下テロ事件(ブレイク・ザ・ワールド)」と呼ばれる地球へ壊滅的な被害をもたらす。このテロ事件は、ユニウス条約締結以来一応は均衡状態のまま推移していた地球連合・プラント間の溝を深める結果となる。
サトーの項目も参照。
『機動戦士ガンダムSEED DESTINY ASTRAY B』にて登場。リリー・ザヴァリーの一人が率いる宇宙海賊。ストライクダガーやレイスタなどのMSを保有している。アメノミハシラの襲撃に失敗したあとに解散される。
公式年表に登場。C.E.10年に大西洋連邦が設立した軍事組織。
『機動戦士ガンダムSEED FRAME ASTRAYS』に登場。ルカス・オドネルが東アジア共和国第13密林保護区にて結成した連合、ザフト、現地ゲリラに対する第四の勢力。連合やザフトからの脱走兵などで構成されていた。おもなMSはライゴウ、ジスト専用シグー、スー専用ザクウォーリア、シビリアンアストレイ0カスタム+I.W.S.P.など。
『FRAME ASTRAYS』中盤で結成されたが、終盤で連合・ザフト・現地ゲリラによる混成部隊と交戦し、劾がルカスを討ったことで壊滅する。
『VS ASTRAY』エピローグでは、ライブラリアンのアジア圏でのデータ保管所を破壊しに来たエヌディ・ヒィが第四軍の残党と遭遇・交戦していた。
地球の複数国家が結集して組織された軍事組織。
C.E.10年に東アジア共和国が設立した軍事組織。
『機動戦士ガンダムSEED FREEDOM』に登場。ファウンデーション女王を守護する親衛隊で、正規軍を統括する上位部隊。
『機動戦士ガンダムSEED DESTINY ASTRAY』に登場。南アメリカ合衆国が保有する軍事組織。南米独立戦争ではエドワード・ハレルソンを中心として地球連合軍と交戦する。基地として第12基地と第33仮設野営基地がある。
公式年表に登場。C.E.10年にユーラシア連邦が設立した軍事組織。
『機動戦士ガンダムSEED DESTINY ASTRAY』から登場。ユーラシア連邦から脱走したカナード・パルスをリーダーとする傭兵部隊。母艦はアガメムノン級宇宙母艦前期型「オルテュギア」→「オルテュギア改」。
前身はユーラシア連邦が対大西洋連邦用に設立した「特務部隊X」であるが、ユーラシア連邦が大西洋連邦との融和路線に移行したことで、部隊は強制解散されることになり、指揮官のジェラード・ガルシアの不手際もあって、解散を不服とするカナードを始めといた兵員たちが脱走し、そのまま傭兵といて活動開始する。依頼交渉や母艦の運用は、副官のメリオル・ピスティスが行っている。
『機動戦士ガンダムSEED VS ASTRAY』から登場。一族の遺産を引き継いだプレア・レヴェリーが最高位の最高司書官にある謎の組織。データを重視する傾向にあり、その特徴はパイロットや運用するMSにも反映されている。
特定の人物の記憶や遺伝子を培養した素体に植え付けることで、その人物を限りなく再現する独自技術をもっており、こうして作られた人間はカーボンヒューマンと呼ばれる。ライブラリアンのパイロットの多くも、組織が保有するパーソナルデータから作られたカーボンヒューマンである。作成されているカーボンヒューマンはロンド・ギナ・サハクやグゥド・ヴェイアなど、ほとんどが死亡した人物である。
所有するMSは、C.E.73年時点から一世代遅れたMSの改修機が主であり、全機がストライカーシステムに対応しており[注 6]、ストライカーパック用背部プラグが追加されている。連合・ザフト・オーブとあらゆる陣営のMSのデータを保有しており、それらがベースとされている。
強化改修機
ライトニングストライカーの開発を担当していたが、連合軍軍部から要求スペックを満たせなかったため中止されられる。その後、計画を引き継いだモルゲンレーテ社製の大容量バッテリーと高性能小型冷却システムを採用したことで完成している[32]。
地球連合軍・ザフト双方と取引をしている民間企業であり、戦闘車両を主力商品としていたが、MSの開発にも参入し、ゲルフィニートやハイペリオンを納入している[33]。いずれの機体も不採用となるが、ゲルフィニートで培われた技術をもとに、ドラグーンシステムに用いられる量子通信技術の礎を作っている[34]。その後のC.E.73年には、少数ながらもハイペリオンの系列機であるハイペリオンGの仮採用に漕ぎ付けている[35]。
その後、ファントムペインが推進するアクタイオン・プロジェクトでは、GAT-Xシリーズの強化改修で中心的な役割を果たし、完成したMSはファントムペインなどの戦力として戦果を上げている。なお、大株主はロゴスの幹部[36]。
開発した兵器
OEM生産
強化改修機
P・M・P社、モルゲンレーテ・エアロテック社、フジヤマ社ほか、数社とコスモグラスパーを共同開発している。
ザムザザー、ゲルズゲーといった大型MAの開発を専門とする企業[30]。製品の多くに陽電子リフレクターが装備されている。機体が装備する自社開発の火器には旧東欧の人名、ロシア語の名称が付いている。
設定担当・森田繁のコメントによれば、C.E.73年における地球連合のMA転換は連合内の企業間競争が要因のひとつであるという。また、「アドゥカーフ」という社名の綴りADUKURFは「FUKUDA」のアナグラムと説明している[30]。
開発したMS、MA
『SEED ASTRAY 天空の皇女』に登場。地球連合やプラントと繋がりのある企業。ラス・ウィンスレットの父親が代表を務めていたが、C.E.71年のオーブ解放作戦でラスの父親が死亡し、以降は地球連合により運営されていた。しかし、物語の途中でフェアネス・ツヴァイクレや劾たちの協力を得たラス・ウィンスレットが経営権を連合から取り戻す。
コロニー「メンデル」にある、コーディネイター産出を一大産業としていた企業[37]。C.E.68に、メンデル内でバイオハザード(ブルーコスモスの暗躍が囁かれている)が起きた影響で倒産している[14]。
『機動戦士ガンダムSEED ASTRAY』から登場。
開発したMS
『ASTRAY 天空の皇女』に登場。地球連合の商業を管理する組合であるが、実質的にはフェアネス・ツヴァイクレが支配している状態となっている。
正式名はPropulsion&Machinery Progress社。大西洋連邦の航空機メーカー。スカイグラスパーやスピアヘッド、初期開発段階でのI.W.S.P.を開発した。
東アジア共和国にある企業。地球連合軍のミサイルやそれに搭載されるセンサーなどを開発している[41]。また、コスモグラスパーの開発にも携わっている[42]。GAT-Xシリーズ開発の際には、同企業から技術者が非公式に出向するかたちでビーム兵器開発にも携わった[43]。MS開発では他社に遅れていたが、モルゲンレーテ社からの技術者を受け入れることで完成に至る。その一方でザフトより亡命してきたパイロットを監視付きでMSの実戦試験を行うといったことも行っている[44]。
フジヤマの正式な表記は「FUJIYAMA」と表記され、これは「Future Japan Industrial Yield And Manufacturing」の頭文字となる[42]。
プラントのマイウス市にある企業。ほぼ国営企業の体を成しており、MSの製造も請け負っている[34]。装備類ではMS用の銃器をおもに開発・製造。C.E.73年では重斬刀を手掛けているマティウス・アーセナリーに対抗し、MMI-558 テンペスト ビームソードのようなビームと実体刃を兼ね備えた装備の開発も行っている[45]。
プラントのマティウス市にある企業。艦船に用いられる外装甲技術に強く、そのノウハウともとに重斬刀の開発・製造を行っている[46]。MS用ビーム兵装も数多く担当。
オーブのオノゴロ島に本社と工場施設をもつ、国営の兵器開発企業[43]。関連会社として航空機開発をおもに担当するモルゲンレーテ・エアロテック社がある[42]。また、連合諸国にも国外支社を設けている[43]。
もともとは軍事に関わりのあるサハク首長家とのつながりが強く、その働きかけによるパワーパック技術の提供、ストライカーシステムの開発プロジェクト勝ち取りを経て、最終的に大西洋連邦から初期GAT-Xシリーズの製造請け負いを、裏からの協力というかたちで勝ち取った[47][注 8]。また、このときに手に入れた連合のGAT-Xシリーズの技術を盗用し[48]、さらに基本構造まで合わせて完成させた機体であるアストレイの開発製造[47]や、アークエンジェルの建造なども行っている[49]。
C.E.71年6月16日のオーブ解放作戦では、ウズミの命令によってオノゴロ島の工場施設は自爆消滅[6]。『機動戦士ガンダムSEED DESTINY』の時代では再建が完了し、アークエンジェルクルーを偽名で社員として迎え入れる[50]。また、大破したフリーダム、アークエンジェルの修理を行う[51]。
モルゲンレーテはドイツ語で「朝焼け」、「暁」の評議会の意。
開発したMS
モルゲンレーテ社の子会社。P・M・P社、アドヴァンスト・スペース・ダイナミック社、フジヤマ社ほか、数社とコスモグラスパーを共同開発している[42]。また、もともと戦略爆撃機として計画されていたエクリプスの開発も行っている。
『機動戦士ガンダムSEED ECLIPSE』にて登場。オーブのNGO団体。
ジセム・アベルの所属するMSファンクラブ。紅いMSはアストレイ レッドフレームのことを指す。南アメリカ大陸のジャンク屋組合主催で開かれた「民間モビルスーツ大博覧会」のイベントとしてM1アストレイ、レイスタ、シビリアンアストレイなどをレッドフレームのレプリカとして改造し、それを披露する「紅の祭」を企画した。
『機動戦士ガンダムSEED DESTINY ASTRAY』から登場。地球圏に古くから存在する組織であり、人類を存続させるという目的のため、ときには戦争すら画策する[52]。絶滅戦争や際限のない幸福の追求を抑止し、人類を管理することを目的としており、戦争のような不幸を意図的に発生させ、人口削減を行っている。また、戦争が破滅的な様相を見せればそれに対する介入も行っている[52]。
一族出身のマティスは表向きは地球連合の情報機関に属している[52]。一族にはいくつかの掟があり、そのひとつである「一族の党首は女性である」に従って、女装して性別を偽っていたサー・マティアスが追放されて、地球連合諜報機関所属のマティスが党首を務めている[52]。複数の民間軍事企業はこの一族の傘下にあった。
C.E.73年 - 74年間の大戦では、ロゴスメンバーであるロード・ジブリールへ情報提供を行い、連合、プラント間の対立を扇動していた[53]。また、プラント最高評議会議長であるギルバート・デュランダルの行動に対しては見届ける姿勢を示す[54]。
『DESTINY ASTRAY B』では、叢雲劾を始末させるためにダンテ・ゴルディジャーニ、エルザ・ヴァイスへの協力を行っており、グフイグナイテッドをグフクラッシャーへと換装、グフクラッシャーをグフクラッシャー改、アストレイノワールをアストレイノワールDに改装したほか、ソードピストルを完成させるための情報提供も行う。
目的の邪魔となる13人の人物たちを「イレギュラー13」としてマークしている(劇中では13人全員の名前が語られることはない)。ただし、ジェスの場合は予想外の存在として扱っている。
イレギュラー13の該当者
マティスの死とともに組織は終焉を迎えるが、組織の遺産(情報網など)は少なからず残存しており、構成員であったイルド・ジョラールや近縁組織であるライブラリアンがそれらを入手する。
大西洋連邦が設立した宇宙機関。木星住還船「ツィオルコフスキー」による有人木星探査プロジェクトにより「Evidence01」を発見した[55]。
名称は「Federal Aeronautics and Space Administration=連邦航空宇宙局」の略[55]。
『機動戦士ガンダムSEED DESTINY ASTRAY R』にて登場。おもにアフリカ大陸の砂漠地帯で活動している、ラッキー・ラッキーをリーダーとする何でも屋の集団。メンバー全員がバクゥ、またはその系列機に搭乗して移動している。
『機動戦士ガンダムSEED C.E.73 STARGAZER』で登場。災害や戦争といった、世界規模の危機管理を司る国際機関。地球全体に非常事態を宣言したり、地球連合軍や各国の全軍に災害出動命令を発令する権限をもつ。
『機動戦士ガンダムSEED DESTINY ASTRAY』から登場。一族が運営する兵士養成機関。遺伝子調整に失敗して親に捨てられたコーディネイターの子どもを引き取り、一流の兵士へと育てる。育成された兵士は一族の実行部隊として活動するほか、特殊部隊員や企業の私兵として高値で取引されている[52]。カイト・マディガンやイルド・ジョラールは、ここの出身者である[52]。
『機動戦士ガンダムSEED ASTRAY』に登場。エヴィデンス01を天使と考え、その化石を発見したジョージ・グレンを英雄として信奉している民間団体。グレン以外のコーディネイターをグレンをまねた悪の手先と考えており、会長のモンドを含めて構成員にはナチュラルしかいない。そのため、ブルーコスモスと同質の思想集団と見られることも少なくない。ただしブルーコスモスとは違い、武力弾圧や殺戮といった直接的なコーディネイター排斥運動は展開していない。
『機動戦士ガンダムSEED DESTINY』の作中や設定面で存在する組織。
作中ではラクス・クラインやアークエンジェルへの情報提供や支援を行っているという台詞が存在するほか、ポートタルキウスから出航するミネルバを監視していた諜報員が描写されている。『SEED DESTINY』の本放送時の書籍では、国や組織問わず各方面と情報交換をしている非政府組織であり、世界各国にエージェントが存在することから各国政府の情報機関並みの情報力を有しているとされる。いずれの陣営にも属しておらず、『SEED DESTINY』の時点ではどちらかといえばラクスやアークエンジェルに好意的とされている[56]。
プラモデル商品の解説文では、第1次連合・プラント大戦の際にシーゲル・クラインが立ち上げたレジスタンス組織が前身と言われており、地球連合、プラントなどの非戦派が集まって結成された非政府組織としている[57]。ファクトリーとも繋がりがある。
『機動戦士ガンダムSEED FREEDOM』では、世界平和監視機構「コンパス」の情報支援組織になっており、アスラン・ザラとメイリン・ホークが出向している。
『機動戦士ガンダムSEED C.E.73 STARGAZER』から登場。火星軌道以遠領域(火星圏は入植済み)の探査および開発を目的に設立された機関。「フロンティアの前進」をかかげ、あらゆる国家・体制・宗教・民族を超越し人類という「種 (SEED)」をより遠くの宇宙に送り出すことを基本理念としている[58]。地球連合、プラント、非同盟中立国家群が共同で設立に参画した[59][注 9]。
「中立」組織と設定されているが、作中の登場人物であるエドモンド・デュクロのように地球軍将校から天下りしたスタッフも存在する[60]。また、オーブ連合首長国とは同国国営企業モルゲンレーテ社製軍事技術のライセンス契約を結んで独自のMSを保有している[61]。また、出資国にはその見返りとして技術提供を行っている[59]。ただし、提供技術の軍事利用は承諾していない[62]。
『STARGAZER』劇中によると、第一級管制官の資格試験はコーディネイターでも2年かかるほど難易度が高く、エドモンドは「(ナチュラルである自分は)6年かければいい」と発言する場面がある。
おもな施設として南米フォルタレザ郊外のD.S.S.D技術開発センター、宇宙での研究開発拠点であるD.S.S.Dトロヤステーション、地球圏外縁バウトロヤのD.S.S.D補給ステーションなどがある。このうち、トロヤステーションはC.E.73年の段階で未完成である[58]。
D.S.S.Dは、「Deep Space Survey and Development Organization=深宇宙探査開発機構」の略[58]。
開発したMS
ミゲル・アイマンがプラント時代に作っていた個人的なチーム。パイロットやメカニック、エンジニアなどさまざまな職種の人物が所属し、ミゲルをフォローしていた[63]。
第1次連合・プラント大戦開戦前に事実上プラントを所有し、運営していた三国の呼び方。プラント建設時に出資した大西洋連邦、ユーラシア連邦、東アジア共和国が該当し、開戦前は既得権益を保護するもくろみもあり、コーディネイターの独立運動を認めなかった[64]。
ブルーコスモスの関連組織。『機動戦士ガンダムSEED DESTINY スペシャルエディション 砕かれた世界』の冒頭でザフトのサンディエゴ基地に爆弾テロを仕掛けた疑いが濃厚であるとニュースで報じられている。
地球圏に存在する軍産複合体。
L4地点に存在する宇宙開発ポイントで、C.E.における宇宙開発の最前線となっている[65]。
同地点には、D.S.S.Dの中継ステーションも置かれている[65]。
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