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『R-TYPE III:THE THIRD LIGHTNING』(アールタイプ・スリー ザ・サード・ライトニング)は、1993年12月10日にアイレム株式会社(旧アイレム、現アピエス)から発売されたスーパーファミコン用横スクロール型シューティングゲームである。
ジャンル | 横スクロールシューティング |
---|---|
対応機種 | スーパーファミコン |
開発元 | アイレム |
発売元 |
アイレム ジャレコ アイレム |
プロデューサー | H.SAITOH |
ディレクター | みやたけんご |
デザイナー | みやたけんご |
プログラマー |
Y.KUMITE Y.SUZUKI H.SAITOH やましたひかる |
音楽 | 御守郁子 |
美術 |
大舘隆幸 K.SATO T.SAITOH みやたけんご |
シリーズ | R-TYPEシリーズ |
人数 | 1人 - 2人(交互プレイ) |
メディア | 16メガビットロムカセット |
発売日 |
1993年12月10日 1994年8月2日 PAL 1994年 |
対象年齢 |
CERO:A(全年齢対象) ESRB:E(6歳以上) PEGI:7 |
コンテンツアイコン |
Mild Fantasy Violence Violence |
その他 |
型式: SHVC-ER SNS-ER-USA |
「高密度戦術級暴力型シューティングゲーム」と銘打たれた『R』の正統なシリーズ第三弾となる作品である。開発は当時アイレムに吸収された子会社であったタムテックスのメンバーが担当。旧アイレムでは、最後に発売されたR-TYPEシリーズ作品である。
現在版権は、ゲーム事業を譲渡されたアイレムソフトウェアエンジニアリングが所有。日本国外市場向けのSNES版はジャレコから発売されている。
本作は初代『R-TYPE』(1987年)の衝撃とインパクトには及ぶことができなかったものの、基本的なシステムを踏襲しつつ一作目の基本装備に加え、新兵装としてフォース2種(レーザー計6種)と2モードの強力な波動砲が追加されている。スーパーファミコン特有の拡大縮小機能なども取り入れ、ステージによっては縦スクロールや、バックスクロールと言った斬新な試みもなされている。また各ステージのボス撃破後は前2作にあったようなリザルト画面を介さず、直接リアルタイムで次のステージに移行するのも特徴の一つ。
敵弾が高速で激しいことが多いRシリーズにあって、本作は敵弾が低速で比較的少ないのも特徴であるが(ただし、2周目は高速の敵弾数、敵耐久値が増えて、難易度は極端に跳ね上がる)その代わり敵や障害物の配置が巧みでかつ終盤は耐久力の高い敵が多くなり、また各ステージに様々な罠や、ギミックが仕掛けられていることからも前作より続く「覚えゲー」的要素が非常に強く、あくまでRシリーズの硬派でストイックなテイストを継承した結果、2周目は前作のそれに迫る難易度に至っている。
ただし、その救済措置としてゲームオーバー時のコンティニュー回数は無制限となっており、ルートや配置記憶を開拓することで、初心者でも時間を掛ければいつかはクリアできるようになっている。
R-9の項目も参照。
本作『R-TYPE III』の自機。第三次バイドミッション(オペレーションコード-THE THIRD LIGHTNING )を完遂することを念頭に開発されたR-9直系最終型となる最新鋭の異層次元戦闘機で、コードネームは「ラグナロック」(RAGNAROK)・火星基地においてR-9Sのフレームを流用し、基礎設計段階から見直して新造された機体で、Rシリーズ内においても、類を見ない圧倒的なポテンシャルを持つ高出力戦闘機と言われている。しかし、同時に単体の機体コストが桁違いに高く量産性は一切視野に入れられていない。
主な機体概要(スペック)は、他のRシリーズの追随を許さない強力な2つの波動砲の搭載、3つのフォースデバイスを制御可能とする互換型コンダクタユニット、ハイパードライブ時の余剰エネルギーを再利用可能な「ストラグル・ビット」と目標追尾が可能な「エレクトロン・ミサイル」を標準装備している。また、内部機構は、ハイパードライブジェネレーターと推進コアジェネレーター(核融合エンジン)のツインジェネレーターで構成され、零式フィードバックシステム(オーバーロードチップ)、光速次元航行ブースターが、可変冷却式セミモノコックアーマーのボディに内蔵されている。
加えてコクピットには最新のサイバーインタフェース技術が取り入れられている。
これだけ見れば(作中当時では)高性能な機体であるが、このような噂もある。R-9カスタムにおいては、生身の肉体では相当堪える苛酷な環境での戦闘を可能とするため、パイロットの四肢を切断してパイロットユニットに直結させたことが知られているが、特にR-9Øの場合は、パイロットユニットに少女の肉体(体内時間年齢14歳程度)に幼体固定処理を施された23歳の女性(一部の資料にはスゥ=スラスターとある )を直結させていたというものである。この噂に対して軍は否定を続けているが、真相は明らかになっていない。また、作戦に参加したR-9Øに関しても行方がわかっていない。
ショットボタンを押し続けて充填したエネルギーにより、ボタンを離したときに高威力の攻撃を行うことができる、『R-TYPE』を象徴する兵装。 本作は『R-TYPE II』と同じく2段階のチャージ式を継承しているが、さらに2段階チャージの種類を「メガ波動砲」と「ハイパードライブモード」に切り替えることが可能となっている。前作や次作と違い、ゲージがたまるとすぐ次のゲージが進行する他、フルチャージ状態を永続的に保持可能という改善点がある。ただしチャージ中にショットモードを切り替えると、その時点で蓄積されたゲージは完全にリセットされる。
本シリーズを攻略する上で最も重要な鍵を握っていると言っても過言ではない存在の兵器(詳しい概要は『R-TYPE』の項を参照)。各種レーザークリスタルを取得することで、後方より第1形態の小さなフォースが出現する。この段階ではレーザーを撃つことはできないが、続けてクリスタルを取得していくことで、第2形態、第3形態へと進化し、フォースはより大きく、より強力なレーザーを放つことが可能となる。
本作では、ゲーム開始時にプレイヤーは性能が違う3種類のフォースを選ぶことが可能となっている。本作には難易度設定はないが、選んだフォースの種類によって、攻撃力や使い勝手が変わるため、ゲームの攻略のしやすさが若干変わるようになっている。また、フォースはゲーム開始時しか選択できず、継続プレイや2周目ではフォースの再選択をすることはできない。
各フォースはそれぞれ3種の異なるレーザーを搭載しており、取得したレーザークリスタルの色に対応するレーザーのみ扱うことができる。各レーザーは排他選択であり、複数を同時に使用することはできない。
フォース | 機能・補助兵装 | 分離時攻撃 | 装着時攻撃(レーザークリスタル) | |||
---|---|---|---|---|---|---|
赤 | 青 | 黄 | ||||
TYPE-1 | ラウンド・フォース | 4-WAYブラスター | 対空レーザー | 反射レーザー | 対地レーザー | |
TYPE-2 | シャドウ・フォース | ラピッドリターンシステム | オールレンジシャドウブラスター | リバースレーザー | オールレンジレーザー | ガイドレーザー |
シャドウユニット | ||||||
TYPE-3 | サイクロン・フォース | アクティブコントロールシステム | サイクロンパワーアタック | スルーレーザー | スプラッシュレーザー | カプセルレーザー |
サイクロニックビット |
『R-TYPE II』以前はバイド帝国との戦いというストーリーであったが、以降に発行されたアイレムの会報誌やサウンドトラックの冊子にはバイドについてや自機についての肉付けがされており、本作でそれらの設定がゲーム本編で描かれる形となった。
バイドとの激しい戦闘から幾年が過ぎた。人類は幾度も敵勢力の侵攻を食い止めてきたが、バイドは更なる脅威として進化を遂げ、人類の前へと再び姿を現した。その進化は人類の想像を遥かに超え、バイドとの戦闘により太陽系外周警備艦隊は全滅に追いやられる。
そして人類はついに決断を下す。空間座標θ3681119・銀河系中心域に存在する「マザーバイドセントラルボディ」、バイド中枢部への直接攻撃指令。それはすなわちバイドとの最終決戦を意味していた。
西暦2245年(現在の公式年表では2169年に設定変更されている)、第三次バイドミッション、オペレーションコード「THE THIRD LIGHTNING」が発動。人類が持つあらゆるテクノロジーを結集させた最新鋭R戦闘機、「R-9Ø」が空間転送砲で目標へ向けて射出された。北欧神話に伝わる終末の日、「ラグナロック」の名を与えられた最強最後のR-9が今、決戦の地へと向かう。
面 | ステージ | 解説 | ボス |
---|---|---|---|
1 | 次元カタパルト | すでに破壊されていた次元カタパルト上で、配備されていた機動兵器が牙をむく。地形となるカタパルトのフレームに設置されている推進器自体は生きており、時折推進器が作動しフィールドが動くことがある。X軸回転する柱状の背景オブジェクトなど、スーパーファミコンの機能を駆使した演出に力が入れられている。 |
GUARD-RAY(ガドレイ) |
2 | アシド・クリーチャー | 腐敗し死に逝く超大型の異次元幻獣の体内が舞台であり、無数に降り注ぐ強酸性の消化液が地形を溶解していく。グロテスクな生物型バイドや肉腫が混在し、侵入者を絡め取ろうと蠢く。まさにR-TYPEの真骨頂ともいえるステージであり、ステージ半ばでは、消化液を巧く利用しなければ進めない箇所がある。 |
ネクロゾウル |
3 | 重金属回廊 | 金属部品で囲まれた洞窟が舞台。このステージは、Uの字のような構成になっており、スクロールが斜め下、水平、斜め上と変わりながら進行する。 |
コース・グラブ |
4 | ファイアキャスクファクトリー | バイド空間に取り込まれた完全自動兵器工房を進む。このステージは、分岐する地形に沿って流れる炎の塊が高速で流れてくる難関がある。「ゲートキーパー」と通称される中ボス“リクジオネータ”が存在し、撃破後は前述した難関を逆走することになる。 |
幻獣666(げんじゅうトリプルシクス) |
5 | バイオニクス・ラボ | 生体汚染された有機質兵器研究所が舞台。DNAが金属部品と融合した「メタ・ウェポノイド」と呼ばれる物体が、ステージ内にあるブロックなどに擬態し待ち構える。ボスである“ファントム・セル”は『II』までに登場したボスに何度か擬態し、最終的には再び本来の姿に戻り襲い掛かる。 |
ファントム・セル ドブケラドプス・アルビノ ライオス(エアボーンアサルト) ダース・ゴマンダー ガン・ダッチマン |
6 | 電界25次元 | 最終ステージ。異層次元へ通じるワームホールが終始漂い続け、地形が消失と実体化を繰返す虚数空間(説明書では無としている)が主な戦闘の舞台。磁場のねじ曲げられた空間と地形が存在し、ワームホールから次々と敵が出現する。耐久力の高い敵が多数出現するため、2段階チャージで破壊するかやり過すかの瞬時の処理判断が明暗を分けることになる。なお、ワームホール上に重なれば、敵が出てこない間は地形の影響を受けずに済む。ワームホールの終着点に存在する中ボス“セントラルボディ”の4つのコアを破壊すると、異層次元での最後の戦いが幕を開ける。 |
マザーバイド |
※なお、真のエンディングを見るためには、2周目(6+6の計12ステージ)をクリアしなくてはならない。2周目は敵機の耐久値が上がり、それに加えて敵弾の速さと数が増加される。また、一部の敵とボス・地形に関してカラー等が変更されている。
ゲームソフトにはR戦闘機の系譜らしき色紙が付属している。書かれている機体は、R-9、R-9CUSTOM、R-9 LEO、R-11(GALLOPの機体)、R-9S、R-9Ø。
それによるとR-9Øは、R-9Sのフレームを流用したR-9CUSTOM(R-9C)のアッパーバージョン及び直系機であることが記されている(R-9CUSTOMとR-11は書かれている機体中、最もサイズダウンされた機体である)。
R-9 ━━ R-9A2 ━‥ ┃ ┃ ┃ ┃ ┃ : : ┃ ┣━ R-9CUSTOM ━ R-9S ━━ R-9Ø ━…‥ ┗…… R-9Leo ━━…‥ ┗… (RX-10)…R-11 ━━…‥ |
No. | タイトル | 発売日 | 対応機種 | 開発元 | 発売元 | メディア | 型式 | 売上本数 | 備考 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | R-TYPE III THE THIRD LIGHTNING |
2004年3月26日 PAL 2004年11月19日 |
ゲームボーイアドバンス | Raylight Studios | Destination Software Zoo Digital |
ロムカセット | AGB-BR3E-USA AGB-BR3P-EUR |
- | |
2 | R-TYPE III THE THIRD LIGHTNING |
2006年12月26日 2007年1月15日 2007年2月15日 |
Wii | アイレム | アイレム ジャレコ アイレム |
ダウンロード (バーチャルコンソール) |
- | - | 2012年3月30日配信終了 |
3 | R-TYPE III & スーパーR-TYPE 16ビットゲームカートリッジ |
2018年8月23日 |
レトロデュオ | アイレム | JNNEX |
ロムカセット | - | - | 『SUPER R-TYPE』とのカップリング |
外注(DSI Games/Raylight Studios)によるゲームボーイアドバンス移植版。アメリカなどの海外市場向けの製品で、日本国内では販売されていない。グラフィック面だけはスーパーファミコン版に見劣りしないレベルの再現度であるが、各所に明らかな相違点(下記参照)がありゲーム性が著しく変化しているほか、BGMはハードウェア的な制約を差し引いても貧相なもので、全体的な移植度は低い。
特にボスのコアに関した変更による影響は強く、SFC版に比べて更に高難易度のゲームになっている。
2006年12月26日から、Wiiのバーチャルコンソールで配信が開始された。ゲームの内容はSFC版に準じており、移植度は概ね良好である。ただし水色の発色が悪く蛍光色のようになっており、ドット絵の細かい描き込みが潰れてしまっている。2012年3月30日をもって配信が終了された。
『SUPER R-TYPE』との2in1になった、ファミリーコンピュータ及びスーパーファミコン互換機のレトロデュオ用のカートリッジ。アイレムから許諾を受けた上で製造されたものだが、スーパーファミコンのメーカーである任天堂のライセンス商品ではなく、更に発売元からは全ての互換機での動作も保証するものではないとされている[1]。
評価 | ||||||||||||||||||||||||||||||
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|
ゲーム誌『ファミコン通信』の「クロスレビュー」では、8・6・7・8の合計29点(満40点)[4]、『ファミリーコンピュータMagazine』の読者投票による「ゲーム通信簿」での評価は以下の通りとなっており、22.0点(満30点)となっている[7]。
項目 | キャラクタ | 音楽 | お買得度 | 操作性 | 熱中度 | オリジナリティ | 総合 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
得点 | 4.0 | 3.6 | 3.3 | 3.8 | 3.8 | 3.5 | 22.0 |
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