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OMNY(オムニー、One Metro New Yorkの頭字語)はニューヨーク都市圏の公共交通機関で利用可能な非接触型決済システムである。従来使用されていた磁気ストライプ式プリペイドカードのメトロカードを置き換える目的で開発され、2023年までに全ての交通機関に導入しメトロカードを完全に置き換える予定である。2022年6月現在ではニューヨーク市地下鉄、スタテンアイランド鉄道、MTAバスでのみ利用可能であるが、メトロカードで利用可能なPATHやビー-ラインバス、ナッソー・インター-カウンティ・エクスプレス、ルーズベルト・アイランド・トラムウェイなどの交通機関や、メトロカードでは利用できなかったロングアイランド鉄道とメトロノース鉄道にも導入される予定である。
OMNY | |
---|---|
使用エリア | ニューヨーク都市圏 |
導入 | 2019年5月31日 |
規格 | |
運営会社 | キュービック・トランスポーテーション・システム |
運用 | メトロポリタン・トランスポーテーション・オーソリティ (MTA) |
通貨 | USD (最低チャージ金額$1) |
プリペイド機能 | $1- |
有効期限 | 7年 |
自動チャージ | 有り |
乗り放題機能 | 有り |
取扱事業者 | |
販売場所 | |
追加機能 |
|
ウェブサイト |
omny |
1950年代より地下鉄及びMTAバスの乗車にはトークンを利用するようになった。1992年にはメトロカードが導入され、2003年にトークンでの支払いが終了した[1]。
マスターカードとシティバンクはPayPassという非接触型決済システムの試験に資金を提供した。試験は2006年7月よりIRTレキシントン・アベニュー線全駅とボロー・ホール/コート・ストリート駅、コート・スクエア駅の25駅で行われた。試験の対象者は一部のシティバンクのカード所有者に限られていたが、当初の試験終了日である2006年12月から期間が延長されるほど人気を博した[2][3][4][5]。この試験の成功から、2010年6月から11月にかけて新たに試験が行われた[6][7]。2010年の試験は当初2006年と同じくマスターカードのみの対応であったが、8月よりVisa payWaveに対応した[8][9]。2010年の試験では地下鉄のみならず、最終的に複数のマンハッタンのバス路線、ニュージャージー・トランジットの一部バス路線及びほとんどのPATHの駅でも使用できるようになった[注釈 1]。
2016年、MTAはメトロカードに代わる新しい非接触型決済システムの設計を開始すると発表した[10][11][12]。新決済システムは当初2018年に部分的に導入を開始し、2022年までに全ての交通機関に導入する計画であった[13]。2017年10月、MTAはマンハッタンの14駅にロングアイランド鉄道とメトロノース鉄道で既に使用されている電子チケット、eTix対応改札機の設置を開始した。このシステムは元々MTAの従業員専用であった[14]。
2017年10月23日、メトロカードは2023年までに段階的に廃止され、メトロカードと同じキュービック・トランスポーテーション・システムによる非接触型決済システムに置き換えられることが発表された。運賃の支払いにはGoogle Pay、Apple Pay、Samsung Pay、近距離無線通信が可能なデビット/クレジットカード、RFIDカードを使用して行われる[15][16]。しかし、新しい改札機がハッキングされ、クレジットカードや電話の情報が盗まれる可能性があるとして新決済システムは批判された[17]。新システムはライセンス供与されたロンドン交通局のオイスターカードの技術を使用して開発された[18]。
2018年6月、MTAは新決済システムの実装計画を改訂した。この改訂では実装第1段階は2019年5月に行われ、第2段階は2020年10月までに全地下鉄駅にOMNYリーダーを導入、第3段階は2021年2月までにプリペイドOMNYカードを発売、第4段階は2022年3月までにOMNY自動券売機を設置し[20][21]:13、メトロカードは2023年に廃止される予定とされた[22]。
当初、新決済システムの名称をどうするかについて意見の相違があった。一部の幹部はメトロカードに似た伝統的な名前を望み、また他の幹部はもっと変わった名前を望んでいた。名称としては「MetroTap」、「Tony」、「Liberty」、「Pretzel」など様々な案が出されたが、最終的に"モダンで普遍的な" (modern and universal) ものとして「OMNY」の名前が付けられ[23][24]、2019年2月に新決済システムの名称がOMNYとなったことが発表された[25][26][27]。「OMNY」は「One Metro New York」の頭字語で、将来的にニューヨーク都市圏全体で用いることのできる運賃決済システムとなることを意味している[27]。
2019年3月に開始された社内試験には、1100人を超えるMTA従業員と300人の一般参加者が参加した。 地下鉄駅やバスに1200機以上のOMNYリーダーが設置され、OMNY.infoのウェブサイトが作成された[21]:14–15[28]。運用開始の数週間前までに、総予算6億4470万ドルのうち8540万ドルがプロジェクトに費やされていた[21]:14。その後、予算は2020年6月までに6億7700万ドル、2020年11月までに7億3200万ドル[29]:37、2021年6月までに7億7200万ドルにまで増加した[30]:83。
2019年5月のプレゼンテーションで、MTAキャピタル・プログラム監督委員会は当時実装日時は未定であった項目を発表。モバイルアプリを起動しアクセス-A-ライドバス[注釈 2]でOMNYカードを使用して運賃を支払うことが可能になること、セレクト・バス・サービスにOMNYリーダーを追加し車両の全てのドアから乗車が可能となることが発表された[21]:17。一方で委員会は一部の銀行のカードが対応していないこと、従来の磁気ストライプ式のメトロカードに比べて改札機での読み取りに時間が掛かることから改札口での混雑が悪化する恐れがあるとの懸念も示した[21]。セレクト・バス・サービスでの全ドアからの乗車は2020年7月20日に可能となった[31]。
2019年5月31日、OMNYはスタテンアイランドのバス路線と地下鉄の16駅で一般開放された[注釈 3]。当初、OMNYは非接触型銀行カードとApple PayやGoogle Payなどのモバイル決済にのみ対応し、従来のメトロカードで可能であった乗り継ぎも可能であった[32][33][34]。2019年6月と7月に、マスターカードはOMNYの宣伝のために"FarebackFridays"というキャンペーンを行った。このキャンペーンでは金曜日にOMNYを使用して支払われた運賃が最大2回分返金された[35][36]。OMNYは導入から10週間で100万回、16週間で200万回使用された[37]:58。6月のある日には、82ヶ国で発行された銀行カードで18,000回の利用が記録された[38]。
2019年11月、MTAは最初の導入拡大を発表した。翌月には新たに地下鉄48駅にOMNYリーダーが導入され、システムが行政区5区全てに導入されたほか、2020年1月までにマンハッタンのバス路線にも導入された[37]:57。更にMTAは、セレクト・バス・サービスでパイロットプログラムを開始し、セルフサービス機能を追加した[37]:60。ここまでに、111ヶ国の銀行カードを持った300万人以上の乗客がOMNYを使用していた[39][40][41][37]:58。2019年12月にスタテンアイランド鉄道にOMNYが導入されたことにより、スタテンアイランドの公共交通機関は全てOMNYに対応した[42]。2020年1月、MTAの関係者はOMNYが500万回使用され、月末までに新たに地下鉄60駅に導入すると発表した。更に、MTAはOMNYのマーケティングキャンペーンを開始した[43][44]。翌月に更に拡大した後、OMNYに対応した地下鉄駅は180駅以上あり、OMNYは700万回以上使用されていた[45]。3月に更なる拡大が発表されるまでに、これは1000万回にまで増加した[46]。
2020年3月から6月までの間、ニューヨーク市でのCOVID-19パンデミックによりOMNYの拡大は中止された[47]。パンデミックにより、全ての地下鉄駅とMTAバス路線でOMNYが導入される予定日が2020年10月から12月に延期された[48][42]。マンハッタン区内でのOMNYの導入は2020年7月に完了した[29]:29。
同年9月までに、ブロンクス、マンハッタン、スタテンアイランドの全駅を含む、地下鉄駅全体の3分の2の駅にOMNYが導入された[49][50]。2020年11月の時点で、地下鉄駅には3,900機のOMNYリーダーが設置されていた。また、保有台数全体の44.9%に相当する2,666台のバス車両に6,400機のOMNYリーダーが設置されていた[29]:29。12月までにOMNYは全体の97%である地下鉄458駅に導入され、3000万回使用された[51]。2020年12月31日、MTAはIRTイースタン・パークウェイ線イースタン・パークウェイ-ブルックリン美術館駅へのOMNYリーダー導入をもって全地下鉄駅及び全MTAバス路線でのOMNY導入が完了したと発表した[52][53][54]。当初、乗り放題のオプションは導入されていなかったが、2022年2月28日の午前0時から利用可能となった[55][56][57]。
2021年7月までにバス、地下鉄、スタテンアイランド鉄道で支払われた運賃全体の6分の1がOMNYを通じて支払われ、1億ドルの運賃がOMNYを使用して支払われた[58]。2021年10月、MTAはCVS/ファーマシー、セブン-イレブン、デュアン・リード、ボデガ、CFSCチェック・キャッシング、メトロカードを販売していたドルストアなど、ニューヨーク市内の特定の小売店で標準デザインのOMNYカードの販売を開始した。またMTAは、2022年9月に駅構内の自動券売機での発売開始を計画した。記念デザインのOMNYカード及び学生、高齢者、MTA従業員などの特別運賃のOMNYは、OMNYカード導入当初には利用できなかった[59]。また、割引運賃は2021年末になっても利用できなかった[60]。OMNYカードでの支払いは、運用開始後の数ヶ月間はほとんど使用されなかった。2022年2月までにカードで支払われた運賃はOMNY全体で支払われた運賃の1%未満に留まり、販売されたカードは僅かに4,367枚であった[61]。
2019年、MTAは今後数年間にわたってロングアイランド鉄道とメトロノース鉄道でもOMNYを使用可能とする予定であるとした[62]。2019年6月、ニューヨーク・ニュージャージー港湾公社はPATHにOMNYを導入するためにMTAと協議中であると発表した[63]。なお、ニュージャージー・トランジットではOMNYは導入されない。ニュージャージー・トランジットでは別の請負業者による新運賃支払いシステムを導入予定である[64]。
ロングアイランド鉄道とメトロノース鉄道へのOMNYの導入計画は、2020年11月の時点で未だ改訂中であった[29]:31。COVID-19のパンデミックにより通勤鉄道でのOMNYの導入を2021年2月から2022年6月まで延期し、OMNY自動券売機の設置を2022年3月から2023年6月まで延期した[29]:29。2021年6月時点で通勤鉄道の移動式発券システムと自動券売機の導入に遅れがあった。MTAの独立したエンジニアリングコンサルタントによると、この影響で2023年7月の当初のOMNY導入完了予定日から6ヶ月ほど遅れる可能性があるとされる[30]:82。2022年2月までに、ロングアイランド鉄道でのOMNYの導入は2023年から2024年へ延期された[65]。
OMNYは展開の一環としてビー-ラインバスや、ナッソー・インター-カウンティ・エクスプレス、ルーズベルト・アイランド・トラムウェイなどのメトロカードで利用できる交通機関においてメトロカードを置き換えることが期待されている。2022年の時点で、ビー-ラインバスではOMNYが2022年内に導入を開始することを期待しており[66]、ナッソー・インター-カウンティ・エクスプレスでは2023年に導入される予定となっている[65]。ルーズベルト・アイランド・トラムウェイでは、MTAにより2022年末までにOMNYが導入されることが発表されている[67]。
以下のリストはOMNYリーダーが各バス路線と地下鉄駅に導入された時系列を示したものである。緑色の行は、当該地下鉄路線全線においてOMNYが導入されたことを示している。
標準のOMNYカードは、購入から7年間有効である。カードには前面と背面に2つのバーコードがある。標準のカードでは前面の半分にバーコード、残りの半分には黒地に白で描かれたOMNYのロゴが、裏面にはカード番号、セキュリティコード、有効期限、その他バーコードが記載されている[59]。
2022年6月現在ニューヨーク市の交通機関で利用可能な運賃決済媒体とその利用可能範囲は以下の通りである[78][79]。
NYCフェリーの運賃は、メトロカード、OMNY[87]、または市内の他の交通手段と互換性のないチケットを使用して支払う[88]。
以下の表の運賃は全てアメリカドル表記である。身長44インチ (110 cm) 以下の子供は料金を支払う乗客と一緒に乗車する場合は運賃が無料となる。なお、NYCフェリーを除き運賃を支払う乗客1人に対して無料となる子供は3人までとなる[79][89]。
交通機関 | 運賃形態 | 運賃 | 備考 |
---|---|---|---|
MTAバス/NYCバス (各停、リミテッド、セレクト・バス・サービス)[79] ビー-ラインバス (BxM4C系統を除く)[86] ナッソー・インター-カウンティ・エクスプレス[85] PATH[82]、ニューヨーク市地下鉄[79]、スタテンアイランド鉄道[79] ルーズベルト・アイランド・トラムウェイ[83] |
正規 | $2.75 | シングルライド券を購入する場合は$3.00[79] PATHシングルライド券の場合は$2.75[82] |
割引[90] | $1.35 | PATHのシニア・スマートリンクを使用した場合$1.25[82][注釈 12] | |
急行バス(MTA)[79] | 正規 | $6.75 | |
割引 (オフピーク) |
$3.35 | ||
BxM4C系統のバス[86] | 正規 | $7.50 | |
割引 (オフピーク) |
$3.75 | ||
学生用メトロカード[92] | 正規 | 無料 | |
ナッソー・インター-カウンティ・エクスプレス学割運賃[85] | $2.25 | ||
NYCフェリー[89] | $2.75 | 自転車を積み込む場合$3.75 | |
エアトレインJFK[84] | $8.00 | ||
アクセス-A-ライド[93] (ニューヨーク市補助交通機関) | $2.75 | ||
エイブル-ライド[94] (ナッソー郡補助交通機関) | $3.75 | 20枚綴り$75[95] | |
備考:
|
2022年2月28日以降、OMNYには月曜日から日曜日間の運賃上限が適用されている。OMNYを利用する乗客はバス、地下鉄及びスタテンアイランド鉄道の基本料金を1週間 (月曜日から日曜日まで)、7日間乗り放題メトロカードの料金に相当する金額まで支払うと、それ以降の乗車について運賃が自動的に無料となる。2022年3月の時点で正規料金の乗客が1週間に12回、計33ドルを支払うと乗り放題となる[98]。割引料金の乗客は1週間に12回、計16.20ドルを支払うと乗り放題となる[99]。このため従来のメトロカードにあった7日間乗り放題 急行バスプラスや30日間乗り放題のオプションはOMNYでは利用できない。
乗り放題 | 運賃形態 | 価格 |
---|---|---|
7日間乗り放題[79](及びOMNYの運賃上限[98][99]) | 正規 | $33 |
割引 (メトロカード) | $16.50 | |
割引 (OMNY)[100] | $16.20 | |
30日間乗り放題[79] | 正規 | $127 |
割引 | $63.50 | |
1日乗り放題スマートリンク[82] | $10 | |
7日間乗り放題スマートリンク[82] | $34.50 | |
30日間乗り放題スマートリンク[82] | $106 | |
7日間乗り放題 急行バスプラス[79] | $62 | |
エアトレインJFK回数券 (10枚綴り)[84][79] | $25 | |
エアトレインJFK 30日間乗り放題[84][79] | $40 | |
NYCフェリー月額料金[89] | 大人 | $121 |
大人、自転車積み込み | $141 | |
備考: |
メトロカードとOMNYを利用した乗客はバスから地下鉄、各停バスと各停バス、地下鉄から各停バスへの乗継を1回無料で行うことができる。なお、地下鉄又は各停バス(BxM4C系統を除く)から急行バスへ乗り継ぐ場合、乗継料金4ドルが必要となる[97](p2)。運賃の支払いを現金で行う場合は降車時に運転手に乗り継ぐ旨を伝えることにより所定の各停バスと各停バスを乗り継ぐ場合のみ無料となる[101]。全ての乗り継ぎは2時間18分以内で行う必要がある[102][101][103][86]。乗継割引にはビー-ラインバスとナッソー・インター-カウンティ・エクスプレス、ルーズベルト・アイランド・トラムウェイが含まれている[97](p16)。
なお、BxM4C系統のバスはどの交通機関からも乗り継ぎを行えない[86][104]。また、PATHもどの交通機関とも乗り継ぎを行えない[82]。
以下の乗り継ぎを順番に、もしくは逆順に行う場合は2回の乗り継ぎが無料となる。
複数回乗継可能な区間はニューヨークシティ・トランジットの運賃表にも記載がある[97]。
乗り継ぎには以下のように制限がある。なお乗り継ぎのルールはメトロカードとOMNYで同一となっている[108]。
ペイパーライド メトロカード又はOMNYを使用して地下鉄に乗車する場合、改札外乗換を行うことはできない。ただし、IRTレキシントン・アベニュー線・BMTブロードウェイ線レキシントン・アベニュー/59丁目駅と63丁目線レキシントン・アベニュー-63丁目駅間と[109]、BMTカナーシー線リヴォニア・アベニュー駅とIRTニューロッツ線ジュニアス・ストリート駅間のみ改札外乗換となるが別料金はかからない[110]。
2011年まではINDクイーンズ・ブールバード線23丁目-エリー・アベニュー駅とINDクロスタウン線ロングアイランド・シティ-コート・スクエア駅からIRTフラッシング線45番ロード-コート・ハウス・スクエア駅の間でも改札外乗換が認められていたが、2011年6月3日よりINDの駅とIRTの駅を結ぶ改札内連絡通路が開通したため通常の乗換駅扱いとなっている[111]。
また、この他なんらかの事情(改装などに伴う駅の閉鎖など)により例外が追加される場合もある。
ペイパーライド メトロカード及びOMNYを利用するバスの乗客は、最初に乗車した系統および以下の場合での乗り継ぎは不可能である[112]。
次の例外を除き地下鉄とバスの乗り継ぎは行えない。
NYCフェリーは、ニューヨーク市の他の交通機関とは別の運賃決済システムを使用しているため、メトロカードまたはOMNYを使用する他の交通手段への無料乗り継ぎはない。ただし、乗客は最初に利用する交通機関に乗車してから90分以内に有効な、接続しているNYCフェリーへの1回の無料乗継をリクエストすることができる。乗船前、船が到着した際に乗継用のチケットがチェックされる[89][88]。
OMNYはメトロカードと違い、OMNYカードの使用量を測定することができる[114]。2021年10月、MTAはオイスターカードの運賃上限と同様に、OMNYにも運賃上限を有効にすることを検討した[114][115]。この提案では、乗客が特定の期間に指定された回数より少ない回数の乗車をした場合はOMNYにMTAバスおよび地下鉄の乗車料金が請求されるが、その回数以降の乗車を行った場合は運賃を請求されなくなる。例えば乗車料金が2.75ドル、メトロカードの週あたりの上限運賃が33ドル(2021年10月現在)の場合、乗客が1週間に12回以下の乗車を行った場合は1回につき2.75ドルを支払うことになるが、33ドルを超過する13回目以降の乗車については運賃を請求されなくなる[114]。2021年12月現在、運賃上限は2022年2月28日から6月30日までパイロットプログラムとして実施される予定となっている[116][117]。
サーベイラン・テクノロジー・オーバーサイト・プロジェクト (STOP) はOMNYシステムにプライバシー規制がないこと、特にニューヨーク市警察が監視に使用したり、アメリカ合衆国移民・関税執行局と情報を共有して移民を追跡するなどの行為が行われる可能性があるという懸念を示している[118][119][120]。
2020年2月、MTAはApple Payのエクスプレストランジット機能を使用しているメトロカード利用客において、誤って運賃が二重請求される可能性があると警告した。これは乗客が意図せずに携帯電話をOMNYリーダーの近くに置いた際に発生し、メトロカードとOMNYで別々に運賃が引き落とされる結果二重請求となるものである。警告が行われた時点ではこの問題は比較的稀なもので、30回発生したことが報告されている[121]。
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