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1986年から1987年のコンピュータゲーム ウィキペディアから
DAIVA(ディーヴァ)はT&E SOFTが1986年から1987年にかけて発表した一連のコンピュータゲームシリーズ。
ジャンル | アクティブ・シミュレーション・ウォー |
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対応機種 |
PC-8801mkIISR FM77AV X1 MSX MSX2 ファミリーコンピュータ PC-9801VM/UV |
開発元 | T&E SOFT |
発売元 | T&E SOFT(ファミコン版:東芝EMI) |
人数 | 1~2人 |
架空の銀河系を舞台とした、7つのストーリーで構成されるスペースオペラをベースにしたシミュレーションゲーム。
1986年当時に国内で販売されていた主要なパソコン6機種とファミコンで販売する事、各機種間でデータの互換性がある事、二人同時プレイが行える事を念頭に制作されており、内容が簡略化されたファミコン版や、各機種のハードウェア仕様に大きく依存するアクションゲームパートを除くと、どの機種版もほぼ同じゲーム内容となっている。
またインド神話(用語)にインスパイアされた壮大な物語設定が用意されている。各機種ごとに設定されたストーリーがその他の機種のストーリーとも相互に関わりを持ち、それを艦隊データのパスワードという形で実際のプレイに反映できるという、当時としては斬新なプロモーションが展開された。
ファミコン版とPC-9801版を除き、星系開発及び艦隊戦のウォーシミュレーションゲームと惑星戦のアクションゲームを内包したゲームシステムを特徴としており、メーカーは『アクティブ・シミュレーション・ウォー』というジャンル名を自称していた。なお、PC-9801版は惑星戦もシミュレーションパートの一部となり、アクションパートは廃止されている。ファミコン版は星系開発の要素をオミットするなどシミュレーションパートが簡略化され、艦隊戦と惑星戦のみとなっている。
『WAR DATA』と呼ばれるパスワードによりプレイヤーの戦力データをそのまま他機種へ引き継ぐ事ができる。これにより他機種から援軍を送り込み、艦隊戦での艦隊増強や惑星戦での2人同時プレイを行う事が可能。
2003年12月11日にボーステックより全機種版をひとつにまとめた『ディーヴァ・クロニクル』が発売された。また、2005年12月23日にはAmusement Center プロジェクトEGG・PLUSから『ディーヴァ全シナリオセット』も発売された。
※特記の無い限りメディアはフロッピーディスク。
当初の広告ではSTORY7の機種名が伏せられており、最初にリリースされたファミコン版から1年遅れの発売だった。
各機種の主人公達はストーリー上で横の繋がりを持ち(MSX2⇔X1⇔MSX⇔PC-8801mkIISR⇔PC-9801⇔ファミコン⇔FM77AV)、他機種版の主人公がイベントシーンに登場する事がある。
(この節の出典:[3])
京都の通信事業者・日本テレネットが展開していた通信ネットワーク「THE LINKS」で稼働するオンラインタイトル「ディーヴァ 〜ドクターアマンドラ(Dr.AMANDORA)〜」が開発されていたが、実現しなかった。対応機種はMSX・MSX2(要RAM 64KB)。ゲーム内容としては、ネットワークを介して8人同時プレイ可能なシミュレーションゲームとなる予定だった。
プレイヤーはまず星系内に存在する16の惑星から、拠点となる任意の惑星を選択し、自軍名と共にホストコンピュータに登録する。すると、ホスト側よりゲーム開催日とスタート時刻が指定され、その日程に従ってプレイ開始となる。
その後は既存タイトルと同様、惑星への司政や艦隊製造や管理を進めつつ、他の惑星を攻略していく。
自軍艦隊は最大4つに分割可能。惑星戦はアクションゲームではなく、艦隊が保有するドライビングアーマーまたはストーミーガンナーを任意の機数投入し勝敗を決する、PC98版を簡略化した様な方式で行う。
また、画面内に他プレイヤーとのチャット機能を行えるウィンドウが備わっている。
マウトレーア暦3721年。ヴィシュヌ銀河を駆け抜けた一筋の閃光と共に、主星アルジェナが崩壊。4000年に渡り銀河を統べて来たインドゥーラ帝国、その皇帝『黄金帝』マヌもこのとき身罷られ、帝国は崩壊。銀河には混沌の時代が訪れた。
アルジェナ崩壊の首魁は、元帝国宇宙軍最高司令官シヴァ=ルドラだった。邪神アスラの化身であるシヴァは、帝国の壊滅と混乱に乗じて軍を掌握すると、人工有機体兵器『ヴリトラ』を使役しさらなる殺戮を繰り返しながら、相容れぬ善の象徴ディーヴァを滅ぼすため、ナーサティア双惑星を目指す。
そして、混迷するヴィシュヌ銀河に生きる、立場も境遇も違う7人の男達。彼らもまた過酷な運命に翻弄されつつも、ナーサティア双惑星へと導かれていくのであった。
各ストーリーの主人公の名前は、密教の五智如来やインド神話の神々に由来している。
プレイヤーは艦隊を率いて敵対する惑星を制圧しながら、艦隊戦に勝利して情報を収集し、青と赤の二連星である『ナーサティア双惑星』への閉ざされた星間航路を開く手段を解明して悪の根源シヴァ=ルドラを追い詰め、倒す事が最終目的となる。
領有する惑星への投資や税率変更、艦隊の建造・編成・強化・移動を行うことができる。惑星のパラメータが上昇すれば月毎の収入が増え、防衛力が上昇すれば敵による惑星戦を阻止することができる。ひと月につき5回コマンドを実行できる。
1コマンド実行後に忠誠値(隠しパラメーター)のチェックが行われ、該当すると中立惑星との同盟締結・同盟破棄、あるいは領有惑星の反乱が発生する。それらが発生しなかった場合は、資源採掘による臨時収入や事故による支出などのイベントが一定確率で発生する。
艦隊移動の結果、同一惑星上に自艦隊と敵艦隊が同時に位置すると、艦隊戦を行うことができる(敵から仕掛けてくることもある)。敵の領有惑星・同盟惑星及び中立惑星に艦隊を移動させ、同一惑星上に敵艦隊が居なければ、惑星戦を行うことができる。
自軍の艦隊が自軍の領有惑星と隣接していない敵領有惑星または中立惑星にいると、その艦隊のモラル(士気)が減少する。モラルが減少すると艦隊戦で命中率が悪くなるなど何かと不利になる。
PC版から大幅に簡略化されてフェイズ、投資や同盟といった要素がなくなり、プレイヤーが行えるのは『星間移動』『艦隊製造』『艦隊戦』『惑星戦』の4つに絞られている。
星系マップの中央にプレイヤーの本星があり、ここに接触すると艦隊製造とパスワード・ウォーデータ取得が行える。
各惑星を結ぶ航路もないため、プレイヤーは行きたい惑星へ自由に移動し、惑星戦を行う事が出来る。
各惑星を制圧する事で自分の星の生産レベルが上がっていき、これを消費して艦船を製造する事が出来る。PC版と違い、艦船は即完成、配備される。生産レベルは時間経過と共に回復する。
一度制圧した惑星は時間が経過すると敵艦隊に襲撃される。ここに急行し敵艦隊を排除しないと惑星を取り返されてしまう。
ファミコン版のみ『ヴリトラ製造惑星』が登場する。中立宙域のどこかで開発が始まり、時間の経過とともに4段階にグラフィックが変化する。完成すると、製造されたヴリトラが本星を破壊した旨が表示されてゲームオーバーとなる。このため、惑星攻略と平行してヴリトラ製造惑星の探索と破壊も行わなければならない。ヴリトラ製造惑星は後述の惑星戦と同様に攻略する。
この節の加筆が望まれています。 |
艦隊戦のゲームシステムは、PC-98版を除き全て共通している。1ターン毎に艦を配置して敵艦隊と撃ち合い、敵か味方いずれかが全滅するか撤退するまで繰り返す。撤退のタイミングは3ターン毎に得られ、敵が撤退する場合もある。ファミコン版を除き、艦隊戦に勝利すると参戦した艦隊のモラルが上がり、撤退するとモラルが下がる。
艦が全滅した場合、その艦隊は登録抹消となる。敵艦隊を全滅させると情報が得られる場合もある。
各艦はミサイルまたはOM砲と呼ばれるレーザー砲を武器として使用する。ミサイルは攻撃力が一定で、命中率は近い程高くなる。OM砲は命中率が一定で、攻撃力は近い程高くなる。また、ミサイルは射線上に小惑星帯があると小惑星帯を攻撃するが、OM砲は小惑星帯を透過する。
なお、ゲーム中に「新型OM砲」を入手するイベントが発生するが、艦隊戦には影響しない。
プレイヤーが持てるのは1艦隊のみ、二人同時プレイ時は各1艦隊ずつ。モラルの概念がない。初期状態では巡洋艦1隻のみ所持している。所持できる艦の最大数は戦艦4隻、巡洋艦6隻、ビーム艦12隻、ミサイル艦12隻まで。
戦闘に敗北すると本星に戻され、再び巡洋艦1隻から再開。この際制圧済みの惑星の半分がランダムで敵の手に渡る。ただし二人同時プレイ時は全滅したプレイヤーが本星に戻されるだけで惑星は取られない。
PC-98版を除き、惑星戦では『ドライビング・アーマー』と呼ばれる人型兵器で惑星の制圧を目指す。
左右方向任意スクロールシューティング。機種によって補助装備等の仕様や自機のフォルムが異なる。他機種からの援軍が存在する場合、2人同時プレイになる。1P側は青機体、2P側は赤機体。
戦闘を仕掛ける艦隊の戦力に応じて自機の耐久力が決まり、艦隊の兵器レベルに応じて選択できる補助装備が増える。また兵器レベルが高いと、途中で補給を受けるエリアと援護射撃を受けるエリアを設定することができる。
各惑星には防衛力と重力値が設定されている。防衛力によって出現する敵機の数が変化し、重力値によって自機のジャンプ力と移動速度が変化する。
惑星内は4つのエリアに分割されている。左右端の有無は機種によって異なり、無い場合は環状にループする。各エリアの敵を全滅させるとそのエリアを制圧したことになる。制限時間以内に2エリア以上を制圧すると防衛力など惑星のパラメータが低下し、3エリア以上を制圧すると惑星が自軍の植民地になる。
戦闘終了時の自機の耐久力に応じて、参戦した艦隊の艦数が減少する。耐久力が0になると自機が破壊され、艦隊が消滅する。自機が破壊されるか、制限時間を超過するか、惑星内の敵を100%殲滅することで戦闘終了となる。
右方向強制スクロール、制限時間なし。自機は右向きに固定されている。1P側は青機体、2P側は赤機体。敵弾は自機ショットで相殺が可能。STORY5と同様、地上に砲台が設置されている。
他機種版の様なエリア分けや補助装備がない代わりに、生産レベルに関わりなく、各惑星の戦闘エリアを14箇所に区切った内の任意の場所に、取るとシールドを全回復する補給船/画面内の敵を全滅させる援護ミサイル/画面左から飛来し敵を追尾して破壊するオートマチックミサイルを投入する事が出来る(ただし2つ以上の援護装備を重ねて同じ箇所に投下する事は出来ない)。
敵の破壊率に関係なく、戦闘エリアの最後に配置されたボス格の敵を撃破する事で、惑星を攻略した事になる。攻略に失敗した場合、所持する艦船の数が半分になる(割り切れない場合は切捨て)。
惑星戦はアクションゲームではなく、シミュレーションゲームの一部になっている。
惑星上の建造物に対して、艦砲射撃を行ったり、ストーミーガンナーやドライビング・アーマーを降下させたりすることで制圧を目指す。
ゲーム開始直後より星系マップの右下端に孤立した状態で存在し、ゲーム開始当初は他の惑星からの航路がないため辿り着く事ができない。一定条件を満たす事で航路が開き、到達する事ができるようになる。なお、ナーサティア双惑星への航路が開かないまま他の惑星をすべて領有し敵艦隊を全滅させると、バッドエンドになる。
難易度LEVEL4でゲームを開始し一定条件をみたす事で、宇宙空間のどこかに現れる。つまり最高難度のモードでプレイしなければ真のエンディングを見る事が出来ない。
本作のBGMは、浅倉大介、東芝EMIのスタジオミュージシャン・丸山恵市、T&E SOFT所属の冨田茂の3名が作曲を担当している。浅倉の起用は、東芝EMI側から浅倉に「ゲームの音楽を作ってみませんか」と声を掛け、T&E SOFT側に紹介した事による[4]。
浅倉とT&E SOFT、東芝EMIとのミーティングの場で「本当に(浅倉の)脳内で鳴っていた音で(サントラを)リリースしたら新しいんじゃないか?」との提案があり[4]、浅倉によりシンセサイザーアレンジされたBGMを収録した『DAIVA/浅倉大介 イメージサウンドトラック』が1987年に東芝EMIより発売された(LP版型番:ETP-80201 、テープ版型番:ZH25-1795、CD版型番:CA30-1399)。これは浅倉初のアルバムでもある。浅倉が開発に関わり当時大ヒットしたFM音源シンセサイザーキーボード・ヤマハDX7/DX7II(FD)がメイン機材として使用されている。その後CDはラベルを刷新して1992年(型番:TOCT-6822)と1998年(型番:TOCT-10323)に再販売された[5]。
また、2003年に株式会社エンジンの運営する『たのみこむ』上で『REVIVAL MUSIC PROJECT』と題し東芝EMIが過去に発売したゲームミュージックアルバム3タイトルの受注再発売企画が立ち上げられ[6]、1992年版が生産決定し2004年に発売された(型番:ENCG-0002)。
iTunes StoreやAmazon Music他、ダウンロード販売でも購入可能。
イメージサウンドトラックのA面部分に相当する楽曲のみ(下記トラックNo.1~12)を収録した非売品サウンドトラック(型番CM-0001)も存在しており、自社イベントで配布するグッズ等として流通した[7]。このサントラ版の『DAIVA REPRISE』は前半部分のみを収録している。
トラックNo. | 使用箇所 | 曲名 | 曲名
(非売品サントラ版) |
作曲者 |
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1 | エンディングテーマ | DAIVA I(ディーヴァI) | DAIVA | 浅倉大介 |
2 | PC-8801mkIISR版メインテーマ | FLAME OF VLITRA(ヴリトラの炎) | FLAME OF VLITRA | 冨田茂 |
3 | マップシーン | NIRSARTIA DRIVE I(ナーサティア・ドライブI) | BGM-02 | 浅倉大介 |
4 | X1版メインテーマ | TRIAL OF NIRVANA(ニルヴァーナの試練) | TRIAL OF NIRVANA | 冨田茂[注 1]・丸山恵市 |
5 | MSX版メインテーマ | ASURA'S BLOODFUED(アスラの血流) | ASURA'S BLOODFUED | 浅倉大介 |
6 | 惑星戦 | DRIVING ARMOR I(ドライビングアーマーI) | BGM-03 | 冨田茂 |
7 | ファミコン版メインテーマ | IMPERIAL OF NIRSARTIA I(ナーサティアの玉座I) | IMPERIAL OF NIRSARTIA | 丸山恵市 |
8 | MSX2版メインテーマ | THE CUP OF SOMA(ソーマの杯) | THE CUP OF SOMA | 浅倉大介 |
9 | 艦隊戦 | FLEET BATTLE(フリート・バトル) | BGM-01 | 浅倉大介 |
10 | FM77AV版メインテーマ | MEMORY IN DURGA(ドゥルガーの記憶) | MEMORY IN DURGA | 冨田茂[注 2] |
11 | 惑星戦/ファミコン版移動シーン | NIRSARTIA DRIVE II(ナーサティア・ドライブII) | BGM-04 | 浅倉大介 |
12 | 各BGMを再構成したイメージ曲 | DAIVA REPRISE(ディーヴァ・リプリーズ) | DAIVA REPRISE | 浅倉大介 |
13 | 同名曲のロングバージョン | DRIVING ARMOR II(ドライビングアーマーII) | (未収録) | 冨田茂 |
14 | 同名曲のロングバージョン | IMPERIAL OF NIRSARTIA II(ナーサティアの玉座II) | (未収録) | 丸山恵市 |
15 | シナリオを元にゲームの楽曲を再構成したアレンジ | STOR OF GODS(神々の星) | (未収録) | 浅倉大介・丸山恵市・冨田茂 |
01 Prologue - Vicissitudes -(プロローグ -流転-) | ||||
02 Vritra(ヴリトラ) | ||||
03 Krishna Shark(クリシュナ・シャーク) | ||||
04 Ryukan Professor(リュカーン教) | ||||
05 Pirates of The Sion(紫苑 "しおん" の海賊) | ||||
06 Death of Satie(サティーの死) | ||||
07 Biological Computer "Nirvana"(生体コンピュータ・ニルヴァーナ) | ||||
08 Ratna Sambhava(ラトナ・サンバ) | ||||
09 Soma(ソーマ) | ||||
10 Prophecy to the emperor, Matari Schwan(皇帝への予言、マータリ・シュバン) | ||||
11 Kali Yuga(カリ・ユガ) | ||||
12 The Nersathia, Twin Planet(ナーサティア双惑星) | ||||
13 Epilogue - Star of Gods -(エピローグ -神々の星-) | ||||
16 | テーマ曲の別バージョン | DAIVA II(ディーヴァII) | (未収録) | 浅倉大介 |
T&E SOFT創立5周年記念タイトル『ハイドライド3』PC-8801markIISR以降版・MSX版・MSX2版、『スーパーレイドック』X1版、『DAIVA カリ・ユガの光輝』に付属した、アレンジミュージックを収録したカセットテープ。これに上記イメージサウンドトラックより『DAIVA I』『ヴリトラの炎』『アスラの血流』『ドゥルガーの記憶』と新作曲『カリ・ユガの光輝』が収録されている。こちらも編曲は浅倉大介が担当。
T&E SOFTの自社イベント『ATTACK`88 IN ALTA』にて、浅倉大介がスタジオアルタのバルコニーステージにて同社ゲームBGMの生演奏を実施。本作からは『DAIVA I』が演奏された。
T&E SOFTが本作以前に発売した以下のゲームと、作中でコラボレーションが行われている。
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