2012年ロンドンオリンピックのサッカー競技・男子
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2012年ロンドンオリンピックのサッカー競技・男子(2012ねんロンドンオリンピックのサッカーきょうぎ だんし)は、ロンドンのほか5都市で開会式前の7月26日から8月11日まで行なわれた。開催国のイギリスと各大陸予選を通過した23歳以下の代表15チーム、合わせて16チームが争う。また、24歳以上の選手(オーバーエイジ。正確には1988年12月31日迄に生まれた選手)を最大3名加えることが出来る[1]。
2012 ロンドンオリンピック サッカー競技 ![]() |
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大会詳細 |
男子 女子 |
選手 |
男子 女子 |
出場国
出場は国内サッカー協会単位ではなく国内オリンピック委員会単位となる(オリンピックのサッカー競技・グレートブリテン代表も参照)。
大陸連盟 | 出場 枠数 | 予選大会 | 予選順位 | 出場国・地域 | 出場回数 | |
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UEFA | 1+3 | 開催国 | ![]() |
13大会ぶり10回目 | ||
UEFA U-21欧州選手権2011 | 優勝 | ![]() |
3大会ぶり10回目 | |||
準優勝 | ![]() |
18大会ぶり3回目 | ||||
3位 | ![]() |
初出場 | ||||
AFC | 3.5 | アジア予選 | A組 | 1位 | ![]() |
7大会連続9回目 |
B組 | ![]() |
初出場 | ||||
C組 | ![]() |
5大会連続9回目 | ||||
CAF | 3.5 | アフリカ U-23選手権2011 | 優勝 | ![]() |
初出場 | |
準優勝 | ![]() |
2大会ぶり7回目 | ||||
3位 | ![]() |
5大会ぶり11回目 | ||||
4位※ | ![]() |
初出場 | ||||
CONCACAF | 2 | 北中米カリブ海予選 | 1位 | ![]() |
2大会ぶり10回目 | |
2位 | ![]() |
2大会連続3回目 | ||||
CONMEBOL | 2 | 2011 南米ユース選手権 | 優勝 | ![]() |
2大会連続12回目 | |
準優勝 | ![]() |
18大会ぶり3回目 | ||||
OFC | 1 | オセアニア予選 | 1位 | ![]() |
2大会連続2回目 |
- 出場回数は、男子サッカー競技としての出場回数の総数である。
- ※AFC第4代表(
オマーン)とCAF第4代表(
セネガル)が、2012年4月23日に中立地(イギリス)にて1試合勝負の大陸間プレーオフを行い、0-2で勝利したセネガルが本大会出場権を獲得した。
審判員
2012年4月19日に国際サッカー連盟(FIFA)から主審および副審が発表された[3]。
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結果
要約
視点
組み合わせ抽選
本大会のグループステージの組み合わせ抽選は2012年4月24日(現地時間午前11時、日本時間同日午後7時。実際の抽選は午後7時20分から)にイギリスのウェンブリー・スタジアムで1時間程度で女子の抽選、男子の抽選の順に行われ、英BBCなどで生中継された[4]。日本ではNHK総合テレビのNHKニュース7内でなでしこジャパンの抽選のみ生中継された(男子は番組終了間際からの抽選だった為、中継されず)。司会には元イングランド代表FWゲーリー・リネカーとTVスポーツ司会者マーク・チャップマンが、抽選を引き当てる代表として元ブラジル代表FWロナウド、歌手のメラニー・チズム、イギリスの女性スターケリー・スミスらが登場した。
イギリス、メキシコ、ブラジル、スペインはシードとし、事前に別の組に割り振る[5]。さらに、シードチームを含む各チームを以下の通りにポット(pot)に分け、ポットごとに抽選で1組1チームを割り振る。ただし、同じ地域連盟加盟国同士は同じ組に入らないように割り振り、同時に組内の順番も抽選で決め試合順を決定する[6]。
グループステージ
準々決勝進出 | |
グループステージ敗退 |
各組上位2カ国が準々決勝に進出できる。
グループ A
グループ B
グループ C
グループ D
決勝トーナメント
準々決勝 | 準決勝 | 決勝 | ||||||||
8月4日 19:30 - カーディフ | ||||||||||
![]() | 1 (4) | |||||||||
8月7日 19:45 - マンチェスター | ||||||||||
![]() | 1 (5) | |||||||||
![]() | 0 | |||||||||
8月4日 17:00 - ニューカッスル | ||||||||||
![]() | 3 | |||||||||
![]() | 3 | |||||||||
8月11日 15:00 - ロンドン | ||||||||||
![]() | 2 | |||||||||
![]() | 1 | |||||||||
8月4日 14:30 - ロンドン | ||||||||||
![]() | 2 | |||||||||
![]() | 4 | |||||||||
8月7日 17:00 - ロンドン | ||||||||||
![]() | 2 | |||||||||
![]() | 3 | |||||||||
8月4日 12:00 - マンチェスター | ||||||||||
![]() | 1 | 3位決定戦 | ||||||||
![]() | 3 | |||||||||
8月10日 19:45 - カーディフ | ||||||||||
![]() | 0 | |||||||||
![]() | 2 | |||||||||
![]() | 0 | |||||||||
準々決勝
準決勝
韓国 ![]() |
0 - 3 | ![]() |
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レポート | ロムロ ![]() レアンドロ・ダミアン ![]() |
3位決定戦
決勝
優勝国
2012年ロンドンオリンピック 男子サッカー競技優勝国 |
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![]() メキシコ 初優勝 |
最終結果
順 位 |
チーム | 勝 点 |
試 合 |
勝 利 |
引 分 |
敗 戦 |
得 点 |
失 点 |
点 差 |
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ベスト4 | |||||||||
1 | ![]() |
16 | 6 | 5 | 1 | 0 | 12 | 4 | +8 |
2 | ![]() |
15 | 6 | 5 | 0 | 1 | 16 | 7 | +9 |
3 | ![]() |
9 | 6 | 2 | 3 | 1 | 5 | 5 | 0 |
4 | ![]() |
10 | 6 | 3 | 1 | 2 | 6 | 5 | +1 |
ベスト8 | |||||||||
5 | ![]() |
8 | 4 | 2 | 2 | 0 | 6 | 3 | +3 |
6 | ![]() |
5 | 4 | 1 | 2 | 1 | 6 | 6 | 0 |
7 | ![]() |
5 | 4 | 1 | 2 | 1 | 5 | 5 | 0 |
8 | ![]() |
4 | 4 | 1 | 1 | 2 | 6 | 8 | -2 |
グループリーグ敗退 | |||||||||
9 | ![]() |
3 | 3 | 1 | 0 | 2 | 2 | 4 | -2 |
10 | ![]() |
3 | 3 | 1 | 0 | 2 | 3 | 6 | -3 |
11 | ![]() |
2 | 3 | 0 | 2 | 1 | 2 | 3 | -1 |
12 | ![]() |
2 | 3 | 0 | 2 | 1 | 1 | 3 | -2 |
13 | ![]() |
1 | 3 | 0 | 1 | 2 | 2 | 4 | -2 |
14 | ![]() |
1 | 3 | 0 | 1 | 2 | 0 | 2 | -2 |
15 | ![]() |
1 | 3 | 0 | 1 | 2 | 3 | 6 | -3 |
16 | ![]() |
1 | 3 | 0 | 1 | 2 | 1 | 5 | -4 |
問題点
- スイスのミシェル・モルガネラ選手がツイッターで韓国人に対する人種差別的な発言をし、スイス選手団は7月30日の会見で同選手が「差別的、冒涜的な言葉で、韓国サッカー代表と韓国国民を侮辱した」としてモルガネラを選手団から追放し、彼は強制的に帰国させられることになった。モルガネラは自身の発言について謝罪し、ツイートを削除している[7]。原因は、韓国のネットユーザーがモルガネラのプレーに怒り、彼のSNSを探しサイバー攻撃を仕掛けたからだとされている[8]。
- 3位決定戦の日本対韓国戦が終了した後のスタジアムにおいて、韓国選手の朴鍾佑が「독도는 우리 땅!(独島はわが領土)」と書かれたプラカードを掲げるパフォーマンスを行った[9]。大会における選手の政治的主張は国際オリンピック委員会(IOC)の憲章と国際サッカー連盟(FIFA)の規定により厳重に禁止されているため、IOCは暫定的な処分として朴の表彰式出席を禁止し、表彰式では朴の名前がアナウンスされず銅メダルも授与されなかった。ジャック・ロゲIOC会長によれば、IOCによる最終的な裁定は、大韓体育会(KOC)から正式な調査回答が返信され、FIFAの規律委員会が9月16日までに処分を決定した後に決定する予定であるとされた[10]。なお、試合に先立つこと14時間ほど前の日本および韓国時間10日14時頃には、韓国の李明博大統領が竹島(韓国名・独島)に上陸したため両国に緊張が走っていた[11]。
- 10月5日にFIFAはチューリッヒにて聴聞会を開いたが、処分の決定は延期された[12]。同月31日、大韓サッカー協会は国際オリンピック委員会が朴に対して銅メダル証明書を発行したことを発表した[13]。また、銅メダル獲得にともない韓国政府から与えられる兵役免除の特権も、韓国政府は認める方針であることが報じられた[14]。11月20日にFIFA規律委員会による二度目の聴聞会が開かれ、処分が決定した[15]。通常ではFIFAが選手の懲戒を決定をすれば速やかに結果を公表するが、朴の処分に限っては処分結果の発表がされず、日本の一部メディアから「特別待遇ではないか」と批判を浴びた[16]。結局、12月3日に大韓サッカー協会により初めて朴に対するFIFAの処分結果が発表され、朴は国際Aマッチ2試合の出場停止と3500スイス・フラン(31万円)の罰金、大韓サッカー協会は警告の処分であった[17]。
- このFIFAの決定を受けてIOC規律委員会は朴から聞き取り調査を行い、2013年2月12日に開催されたIOC理事会で、朴と韓国オリンピック委員会に警告を行い、韓国オリンピック委員会に今後の選手教育プログラム計画を策定しIOCに提出することを義務付けた上で、朴に銅メダルを授与することを最終決定した[18]。上記のように国際サッカー連盟は試合会場での政治的な宣伝活動を禁じているが、2014年6月7日にはアルゼンチン中部ラプラタで行われた国際親善試合(国際親善試合なども国際サッカー連盟の監督下にある)で、サッカーアルゼンチン代表が試合開始直前に朴に続いて「マルビナス(英領フォークランド)諸島はアルゼンチンだ(LAS MALVINAS SON ARGENTINAS)[19] 」と書いた横断幕を掲げた[20]。
脚注
関連項目
外部リンク
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