黒川 創(くろかわ そう、1961年6月15日 - )は、日本の思想評論家・小説家。本名、北澤 恒。
評論家の北沢恒彦は父。編集グループSURE主催の北沢街子は妹。作家の秦恒平は叔父。劇作家・脚本家の秦建日子は従兄弟。
京都市出身。同志社大学文学部卒業後、幼少期から知り合いだった鶴見俊輔に誘われ、「思想の科学」編集委員として思想評論活動を開始。1999年、「若冲の目」で小説家デビュー。以来、思想評論と小説活動を行っている。
評論
- 『<竜童組>創世記』(1985年、亜紀書房/1988年、ちくま文庫)解説:津野海太郎
- 『熱い夢・冷たい夢』(1988年、思想の科学社)
- 『先端・論』(1989年、筑摩書房)
- 『水の温度』 (1991年、講談社)
- 『リアリティ・カーブ-「戦無」と「戦後」のあいだに走る』(1994年、岩波書店)
- 『国境』(1998年、メタローグ)
- 『きれいな風貌 西村伊作伝』(2011年、新潮社)
- 『日高六郎・95歳のポルトレ 対話を通して』(2012年、新宿書房)
- 『鴎外と漱石のあいだで 日本語の文学が生まれる場所』(2015年、河出書房新社)
- 『鶴見俊輔伝』(2018年、新潮社)
- 『旅する少年』(2021年、春陽堂書店)
- 『世界を文学でどう描けるか』(2023年、図書出版みぎわ)
- 『「日本語」の文学が生まれた場所 極東20世紀の交差点』(2023年、図書出版みぎわ)
小説
- 『若冲の目』(1999年、講談社)
- 伊藤若冲をモチーフにした中篇「鶏の目」「猫の目」2作で構成。
- 『硫黄島 IWO JIMA』(2000年、朝日新聞社)
- 『もどろき』(2001年、新潮社)
- 『イカロスの森』(2002年、新潮社)
- 『明るい夜』(2005年、文藝春秋/2008年、文庫)解説:藤本和子
- 『かもめの日』(2008年、新潮社 のち文庫)解説:清水真砂子
- 『いつか、この世界で起こっていたこと』(2012、新潮社)
- 『暗殺者たち』(2013年、新潮社)
- 『京都』(2014年、新潮社)
- 『岩場の上から』(2017年、新潮社)
- 『暗い林を抜けて』(2020年、新潮社[1])
- 『ウィーン近郊』(2021年、新潮社)
- 『彼女のことを知っている』(2022年、新潮社)
編著
- 『「外地」の日本語文学選』<1-3>(1996年、新宿書房)
- 『樹のなかの音 瀧口政満彫刻作品集』(2001年、クレイン)
- 『福島の美術館で何が起こっていたのか 震災・原発事故・ベン・シャーンのこと』(2012年、編集グループSURE)
- 『鶴見俊輔コレクション』全4巻(2012〜13年、河出文庫)
- 『鶴見俊輔さんの仕事』全5巻(2016 - 2017年、編集グループSURE)
- 『多田道太郎 文学と風俗研究のあいだ』(山田稔との共編、2023年、編集グループSURE)