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『驚異の世界・ノンフィクションアワー』(きょういのせかい・ノンフィクションアワー)は、日本テレビ系列局他で放送されていた、日本テレビ製作、KLMオランダ航空協賛のドキュメンタリー番組である。1972年7月6日から1982年9月23日まで、毎週木曜 19:00 - 19:30 (日本標準時)に放送していた。
世界各地の自然風景や動物の生態系、日本では余り知られていない、各国独自の文化・風習を、佐野浅夫と中山千夏のナレーションで紹介していた。
中でも、アフリカゾウを特集したシリーズは、撮影に3年もの歳月を掛けており、日テレの当時の取材チームが、世界で初めて、野生の象に特殊機材を取付けての取材を行った。更には「ミスケニヤ」と呼ばれた、メスの象が出産するシーンの撮影も試みた。これは、1980年に『象物語』として映画化もされた。
他に、フランスの海洋学者ジャック=イヴ・クストーが自ら制作・出演した、海洋ドキュメンタリー作品を「クストーの海底世界」と題して放送した。
当番組は、1973年に科学放送賞を、1975年には放送文化基金奨励賞を、それぞれ受賞した。神奈川県横浜市にある放送ライブラリーには、此の番組のビデオが4本保存されている[3]。
改編期の『木曜スペシャル』拡大時と年末年始には、放送休止と成っていた。また、1980年以降はプロ野球ナイター中継(巨人戦)が19:00開始に成った為、プロ野球シーズン中にも、頻繁に休止していた。
番組提供は当初、講談社の一社提供で在ったが、1973年4月以降、同社を筆頭社とする複数社提供と成っていた。末期に同社はスポンサーを降りた。複数社提供時代には、同社のグループ企業だったブックローン、更には昭和産業等もスポンサーに名を連ねていた。なお講談社がスポンサーだった時期では、番組内のみ福留功男(当時:日本テレビアナウンサー)による「少年少女講談社文庫」(別名「ふくろう文庫)」の生CMが放送された。
1982年9月23日の放送をもって番組終了。終了の理由として「ゴールデンタイム枠各番組の視聴率強化と併せて、(1982年)4月から新たにドキュメンタリー番組が1本増えたので、制作スタッフが不足したという問題もあった」(当時の日本テレビ編成局部長・漆戸靖治 談)ことを挙げている[4]。
これにより、1962年1月に放送開始した『ノンフィクション劇場』から中断期間ありつつ続いた「ノンフィクション」シリーズは20年9か月の歴史に幕を降ろした。
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