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石川県の動物園 ウィキペディアから
いしかわ動物園(いしかわどうぶつえん)は、石川県能美市徳山町にある動物園である[1][2]。1999年(平成11年)10月に開園した[3][4][5]。
基本コンセプトは「楽しく、遊べ、学べる動物園」、3つのやさしさ(「動物にやさしい」、「環境にやさしい」、「人にやさしい」)。
園内の動物舎は、自然の地形を活かした中に植栽や岩、池などを配し、動物たち本来の生息環境に近い環境を再現している。また、動物が飛び越えられない幅の堀を巡らせる「モート方式」やガラス越しの観察により、従来のコンクリートや鉄格子で仕切った狭い動物舎では見られない動物たちの生態が間近に観察できるよう配慮している。
高齢者や身体障害者、車椅子などの利用者を考慮し、園路(約1.1km)は、勾配を4%以下にするとともに、階段部分にはスロープが設けてある。屋内観察通路の出入り口は自動ドアとするとともに、2階のレストランにはエレベーターが設置してある。園路や観察通路には、視覚障害者の歩行用に点字ブロックが設置されているとともに、各動物舎の前には、点字による案内板が掲げてある。
1958年(昭和33年)、金沢市卯辰山に「金沢ヘルスセンター 」(後の金沢サニーランド)が開業[6]、その附属施設として「金沢動物園」が開園した[6]。
「金沢ヘルスセンター」は、演劇場・映画館・小遊園地[7]、さらには大浴場や宿泊施設が併設されていた。しかし、入館者数の減少・施設の老朽化などにより1993年(平成5年)に閉園[6][7]、同時に石川県唯一の動物園も35年間の歴史の幕を下ろすこととなった[7]。
石川県内唯一の動物園であること、当時から進んでいた「動物園の公営化」の流れなどを受け、石川県が施設全体を買収することとなり1993年(平成5年)12月に財団法人いしかわ動物園を設立した[8]。
「公営施設」として再出発を迎えた動物園ではあったが、施設の狭小、老朽化はひどく、築40年近くが経過していること、拡張しようにも新たな土地の確保が難しいことなどから、県は動物園全体の移転を検討し始めた。
1999年(平成11年)5月21日に金沢市から能美郡辰口町(現在の能美市)へ動物の移転後[9]、同年10月9日、新「いしかわ動物園」として正式にオープンした[10]。
詳細は、公式サイトの展示動物一覧を参照。
「いしかわ動物園」は積極的に「エコ」に取り組んでいる動物園である。
「いしかわ動物園」は、「企画教育係」と呼ばれる職員を配置している。
通常の動物園では、入園者に対して動物園の概要や理念、仕事内容を紹介する職員は、動物の「飼育係」と兼務している。しかし、この「いしかわ動物園」では、このような業務を専門に担当する「企画教育係」が配置されている。
いしかわ動物園では以前よりホオアカトキなどの近縁種の飼育に取り組んでおり、その飼育・繁殖の実績が評価され、多摩動物公園に続いて国内2か所目の分散飼育地に選ばれた。2010年1月8日に、佐渡トキ保護センター(新潟県佐渡市)からオス2羽、メス2羽の合計4羽が到着。同年からトキの分散飼育を開始した[26]。一般には非公開のもとで飼育されてきたが、環境省と佐渡トキ保護センターとの協議で公開することが決定した[27]。トキが佐渡島以外で一般公開されるのは初めてとなったが[27]、当初佐渡市側は観光面で来島者が減少するなどを理由に反対していた[28]。2016年11月19日から一般公開を開始したが[29]、2017年7月26日には公開していた幼鳥がケージのガラス窓に衝突して死んだと公表している[30]。
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