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証明写真(しょうめいしゃしん)は、その人物を判断し、他人のなりすましを見分けることなどを目的に身分証明書や書類などに貼付される人物写真。パスポートや運転免許証などの公文書、履歴書などの私文書、入学試験や資格試験などの願書(写真が貼られた部分が受験票となる)などに用いられる。基本的に無地の背景で、肩から上の顔写真とし、帽子やマスク、サングラスなどは着用せずに撮影する。スーツが基本服装。撮影料金は1000円前後。3カ月以内の撮影写真が有効。
写真店のほか、無人の証明写真撮影機によって撮影できる。自動証明写真撮影機は、自動販売機型で現金を投入して撮影した後、かつての機種ではポラロイドカメラから現像する方式が撮影から数分ほどを要していたが、2023年(令和5年)現在ではデジタルカメラと昇華型プリンターが使用されており、最短数十秒で写真が出てくることから、スピード写真とも呼ばれる。映画監督にして発明家でもある円谷英二が発明したと言われている。
必要となる写真のサイズは用途により異なる。下記に、日本国内における主なものを、縦×横のcm単位で示す[1][2]。なお、写真サイズは変更されたり、国家によりインチ表記だったりと異なる場合がある。
世界で最初にシネサイズの18×24mm判の2コマ分を1コマとして使ったライカにちなみ「ライカ判」とも呼ばれる。
店舗によって対応は様々である。
かつてのスピード写真は、画質が悪いことやセルフ撮影のため、ポーズのとり方によっては証明写真として使用しづらいものもあった。現在はデジタル化により、スピード写真の品質は改善されている。
また、スピード写真は不可と明記してあっても、どこまでをスピード写真とみなすかという明示はなされていないことが多い。スピードだけを条件にするなら、写真館で撮影してもポラロイドなどのインスタント写真であったり、スピード写真で使用されているものと同じ原理の写真プリンターを使用している店舗もある。銀塩写真同様の品質でスピード写真並みの速さで仕上げてもらえる場合もある。また、デジタル写真を不可とするならば、現在写真フィルムの一部が廃盤されている今日において、現実的とはいえない。素人が自分自身で撮影した写真が不可とするならば、デジタルカメラで撮影した写真を証明写真サイズでプリントする、セブン-イレブンなど一部コンビニエンスストアで行っている証明写真サイズの写真プリントサービスで出力した写真も不可、という解釈もできる。
なお、パスポートの申請はスピード写真で可能であるが、サイズ以外にも定められた条件を満たす必要がある。証明写真自動撮影機の筐体に説明のシールを貼り付けてあったり、画面などで案内される場合もある。
履歴書の書き方を説明した書籍や文章の中で「スピード写真は好ましくない」とする記述があるものがあるが、多くは履歴書の第一印象を左右するものであるから、プロのアドバイスの下撮影した写真のほうが第一印象が良くなる、という根拠に基づいている。一般的に写真撮影者(カメラマン)は技術職であり、前述した機材以上に、カメラマンの技術も証明写真の仕上がりに影響を与える。
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