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福岡県芦屋町にある競艇場 ウィキペディアから
芦屋競艇場(あしやきょうていじょう)は、福岡県遠賀郡芦屋町にある競艇場である[1][2][3]。
主催者は芦屋町。施設名の通称は、BOAT RACE芦屋(ボートレースあしや)。芦屋町内には航空自衛隊芦屋基地(競艇場開設当時アメリカ空軍芦屋飛行場。1961年返還後は航空自衛隊の基地)があり、町の総面積の半分近くを占めている。このため、この競艇場は、自衛隊基地設置の見返り的(地域振興策)な要素が強い。
隣の北九州市若松区にも若松競艇場があり、競艇場間の距離が日本一短いことでも知られる。以前は同じ宿舎を共同使用していたが、現在では若松が新たな宿舎を建設した為、別々の建物になっており、併催が可能である。
芦屋町モーターボート競走事業として地方公営企業法の規定の全部が適用されている[4]。なお、2010年までの施行者は芦屋町・岡垣町・遠賀町で結成した一部事務組合「芦屋町外二ケ町競艇施行組合」であった(詳細後述)。
実況は、福岡県内の3競艇場(若松・芦屋・福岡)をRKBミューズ所属の女性アナウンサー、安河内美記・吉野尚美・竹本春美・荒田美希・清家美和の5人でローテーションで回している。しかし、2003年女子王座決定戦と2005年競艇王チャレンジカップでは松岡俊道率いるトシヴォイスの実況を起用した。メディアターナーの内田和男が実況することもあった。
マスコットキャラクターはアシカの「アシ夢」。
2010年7月9日からの開催で業界初モーニングレース「サンライズレース」を実施。第1レースのスタート展示時刻が通常より1時間40分早い午前9時5分となり、最終第12レースの発売締切時刻が14時42分となっている。当初は10月19日までの夏季限定の予定だったが、電話投票利用者などからの反響が大きかったため、2010年度一杯継続することになった。その後も、好調なことから2011年度以降も継続開催が決定している(同7月からは電話投票受付開始がさらに繰り上げられたため、第1競走の展示を午前8時32分と、全公営競技で最も早い発走開始となった。後述)。なおGII以上のレースはこれまでと同じ昼間開催となる[5]。これにより、ナイター競走の若松競艇場との併催時には、朝~昼は当場の、昼~夜は競艇場を移動しての若松開催のレースを両方楽しめるようになっている。
2010年以降、人口2万人以下の町村部の自治体では唯一の競艇場である[6]。遠賀川の支流・西川からは数百メートル離れている。
芦屋町は戦後復興の財源を得るため競艇を開催しようとしたが、当時の内規では自治体が開催認可を得るためには人口が3万人以上である必要があった。このため、同じ遠賀郡の岡垣村(現・岡垣町)および遠賀村(現・遠賀町)と共に「芦屋町外二ケ村競艇施行組合」(その後・芦屋町外二ケ町競艇施行組合)を結成して認可を受けることとなった[7]。
1952年(昭和27年)11月7日に初開催が行われた。なお1954年には全国で初めてのオール女子戦である「水の女王決定戦」の開催が行われた。
開設当初は現在地とは異なり芦屋町山鹿(山鹿城址の麓)の遠賀川右岸河川敷堤内地に存在し、遠賀川自体を競走水面として利用していたため、荒天によるレース中止が頻繁にあるばかりか、上流から流れてくるゴミなどの浮遊物に悩まされた。さらに1966年に遠賀川が一級河川に指定され、河川敷に恒久的な水上施設を設置することが不可能となり、初代芦屋競艇場が、1967年に運輸省(当時)から告示された「モーターボート競走場の構造及び施設の規格」を満たすことが困難となった。これらの理由により競艇場を移転することが決定され、現在地に移転した。
2代目芦屋競艇場は1969年3月に完成し、同年4月10日に初開催が行われた。
収益が改善せず3町への利益配当金が支払われない状況が続いたことから、2010年3月、それまで主催してきた「芦屋町外二ケ町競艇施行組合」を解散することを3町で議決。芦屋町はこれに替わる事業形態として「芦屋町モーターボート競走事業」を創設し[8]、これ以降は主催が芦屋町のみとなった。
競走水面はプール[2]で、水質は淡水[2][3]の静水面の競艇場である。2021年現在では1コースの勝率は約60%以上となっており、大村競艇場や徳山競艇場、下関競艇場と並んで全国の競艇場の中ではインの勝率が非常に高い競艇場として有名である一方、捲り決着や高配当での決着も少なからず見られる等、コース不問の幅広い決まり手の発生しやすい競艇場でもある。
年度 | 施行回 | 競走名 | 優勝者 | 登番 | 出身 |
---|---|---|---|---|---|
1958 | 第4回 | モーターボート記念 | H 前田道積 R 山岡貫太 | 1056 303 | 長崎 三重 |
1964 | 第10回 | モーターボート記念 | 倉田栄一 | 318 | 三重 |
1986 | 第32回 | モーターボート記念 | 倉重宏明 | 2036 | 福岡 |
2005 | 第8回 | 競艇王チャレンジカップ | 上瀧和則 | 3307 | 佐賀 |
2008 | 第18回 | グランドチャンピオン決定戦 | 湯川浩司 | 4044 | 大阪 |
2012 | 第22回 | グランドチャンピオン決定戦 | 太田和美 | 3557 | 奈良 |
2015 | 第18回 | チャレンジカップ | 笠原亮 | 4019 | 静岡 |
2018 | 第21回 | チャレンジカップ | 馬場貴也 | 4262 | 滋賀 |
2021 | 第26回 | オーシャンカップ | 濱野谷憲吾 | 3590 | 東京 |
2023 | 第50回 | ボートレースオールスター(笹川賞) | 石野貴之 | 3590 | 大阪 |
これ以外に、外向発売場として「アシ夢テラス」が2010年7月5日がオープンした。全国で初めて競走水面対岸に観覧スペースを設け、開催日に目の前で競走観戦ができる。
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