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日本の能登半島で開催される祭礼の総称 ウィキペディアから
能登キリコ祭り(のとキリコまつり)は、石川県の能登半島各地で行われる祭りである[1][2][3]。
切籠(キリコ)または奉燈(ほうとう)と呼ばれる切子灯籠を使うことを特徴とするものである[1][4]。高さは10メートルを超える巨大なキリコもあるが、4メートルから6メートルのものが主流で20人前後が担ぎ手としてキリコを担ぐ[1][5]。地域によって御明かし(おあかし)とも呼ばれる。市街地を練り歩き、御旅所(多くは水辺や広場)に渡御し神社に戻るのが一般的で[4]、祭りによっては海上を渡御するものもある[4]。
主に7月から9月に掛けて夏祭り・秋祭りとして[6]、能登半島の約200か所で行われており[1][2][3][4]、疫病退散[1]または大漁・豊作[2]を願って始まったとされるものが多い。
キリコ祭りの歴史は伝承の中にあるものがあり、文献による記録はそう多くないが、1647年(正保3年)の輪島住吉神社の祭礼定書にキリコのことが書かれている[1][3]。宇出津・八坂神社のキリコ祭り(あばれ祭り)については寛文年間(1661年-1673年)に桜井源五という人が始めたと伝承されているが、これについては異論もある[要出典]。祭りは江戸時代の発祥が起源とされ[4]、由来は祭りによって異なるが京都の祇園祭に由来または夏超しの神事に由来するものに分けられる[1][4]。
1997年(平成9年)12月4日、「能登のキリコ祭り」として国の「記録作成等の措置を講ずべき無形の民俗文化財」に選択された[7]。
2015年(平成27年)に放送されたNHK連続テレビ小説『まれ』では、ヒロイン役の土屋太鳳が劇中でキリコを担いで祭りに参加している[3]。また、同年4月24日には、「灯り舞う半島 能登 ~熱狂のキリコ祭り~」の名称で文化庁による日本遺産に認定された[3][8]。
キリコ(切籠)は、代表的な形としては背が高い直方体状の行灯で[1]、前面中央部には漢字3文字で表した「キリコ吉祥文字」と呼ばれる地区ごとの願いや祈りを込めた文字を配し[1]、「後美人」と呼ばれる背面には様々な絵(武者絵や風景画など)が施されている[1][5]。上部は切妻屋根の構造で[5]、提灯や御幣などの飾りが付けられている[5]。ただ実際のキリコの形や大きさはその地区・地区により様々である[5]。中には青森ねぶたにも似た曲線状のものも存在する。
キリコは「笹キリコ」と呼ばれる笹竹の先端に和紙を付けた手で持てる程度のものが始まりとされており[1][3]、次第に巨大化していき、江戸時代後期には現在のキリコになったとされている[3]。また、近年は過疎化に伴い担ぎ手が不足している地域があり、宝立七夕キリコ祭りでは日程を2019年(令和元年)からこれまでの8月7日の開催日を8月の第1土曜日に変更した例もある[2]。
記載している期日は年度によって変動がある。
石川県輪島市マリンタウンには輪島キリコ会館がある[3]。大小のキリコ31基を常設展示し、キリコ祭りを紹介している[3]。1979年(昭和54年)6月、塚田町3-22-2に前身の能登のお祭り館 キリコ会館が開館した。2015年(平成27年)3月29日、マリンタウンに移転して輪島キリコ会館としてリニューアルオープンした[12][13]。
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