2024年中華民国立法委員選挙(2024ねんちゅうかみんこくりっぽういいんせんきょ、: 2024年中華民國立法委員選舉、正式名称: 第11屆立法委員選舉[1])は、2024年民国113年)1月13日に行われた、中華民国国会である立法院を構成する立法委員を選出する選挙である。

概要 立法院全113議席, 投票率 ...
第11回立法委員選挙
第十一屆立法委員選舉
中華民国
2020年 
2024年1月13日
 2028年

立法院全113議席
投票率 71.78%(減少3.08%)
  第1党 第2党 第3党
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党首 朱立倫頼清徳柯文哲
政党 中国国民党 民主進歩党 台湾民衆党
前回選挙 38議席61議席5議席
選挙前議席 37議席62議席5議席
獲得議席 52議席51議席8議席
議席増減 増加15議席減少11議席増加3議席
区域票数 5,401,933 6,095,276 403,357
区域票率 40.44%
減少0.13%
44.73%
減少0.87%
2.98%
増加1.07%
不分区票数 4,764,576 4,982,062 3,040,615
不分区票率 34.58%
増加1.22%
36.16%
増加2.18%
22.07%
増加10.85%



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区域および不分区選挙結果

選挙前立法院長

游錫堃
民主進歩党

選出立法院長

韓国瑜
中国国民党

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中華民国の元首である総統を選出する総統選挙も同時に行われ、立法委員選挙と総統選挙のダブル選挙となった。

概要

総統選挙で当選した頼清徳が所属する与党の民主進歩党は51議席となり、過半数を失い第2党となった。最大野党の中国国民党は得票率で民主進歩党を下回ったものの、52議席となり第1党に躍進したが、過半数を獲得できなかった。前回選挙で5議席を獲得した台湾民衆党は3議席増の8議席にとどまったが、民主進歩党、中国国民党ともに過半数を獲得できなかったため、議決においてのキャスティング・ボートを握ることとなった。

経緯

2012年の総統選挙立法委員選挙から同日選挙となっているが、立法委員の就任は2月1日、総統・副総統の就任は5月20日と3か月以上異なるため、今回の選挙では同日投票実施の可否について検討が行われた。中央選挙委員会の議論を経て、既に2012年、2016年、2020年の3回、総統選挙と立法委員選挙が同日に行われた前例があり、国民の間にも同時に行うという事についての共通の認識があるとして、2023年2月3日の第586回委員会決議にて同日選挙を決議した[2]

同年3月10日、選挙実施日が第587回委員会決議によって2024年(民国113年)1月13日とすると決議され、発表された[2]

総統副総統選挙罷免法(: 總統副總統選舉罷免法)が2023年6月9日に修正、公布された事を受け、本修正後初めて適用される選挙であるため、欠格事由や選挙広告実名制、フェイク動画、投票10日前からの世論調査の禁止などの制度について広く国民に伝えるため、中央選挙委員会は特別サイトを設けた[3][4]

2023年11月16日に立法委員選挙の登記日時と必備事項を公示、11月7日に立法委員選挙の公示を行なった。同年11月20日から24日までの間、立法委員選挙の登記を受け付け、中央選挙委員会の審査後、審査に通過したのは区域立法委員309人、平地原住民立法委員9人、山地原住民立法委員10人、全国不分区及び僑居国外国民立法委員177人(政党16)の合わせて505人と公示した[2]

同年12月20日、区域立法委員、原住民立法委員、全国不分区及び僑居国外国民政党の番号決めのための抽選が行われた[2]

2024年1月2日、中央選挙委員会は立法委員選挙候補者名簿の公示を行なった[2]。翌日1月3日、立法委員選挙の選挙期間が開始、選挙期間は翌年2024年1月12日までの10日間であり、午前7時より午後10時までに制限されている。総統副総統選挙罷免法が2023年6月9日に修正、公布された事により、初めての立法委員の政党による政見演説がテレビ及びラジオ、インターネット上で放映された。1月5日、中央選挙委員会は原住民放送を通して平地及び山地原住民立法委員の政見演説を放映した[2]

選挙データ

立法委員の任期4年が満了したことに伴って実施される選挙である。

立法院の定数は113名でこのうち、区域(73名)と全国不分区及び僑居国外国民(34名)の他、原住民(平地と山地それぞれ3名ずつの計6名)をそれぞれ選出する仕組みとなっている。

投票日

定数

  • 113
    • 区域:73
    • 全国不分区及び僑居国外国民:34
    • 原住民:6
      • 平地原住民:3
      • 山地原住民:3

選挙制度

  • 有権者:20歳以上で中華民国の国籍所持者
    • 区域:19,030,770人
    • 全国不分区及び僑居国外国民:19,566,007人
    • 平地原住民:210,036人
    • 山地原住民:228,164人
  • 選挙制度:単一選区両票制(小選挙区比例代表並立制
  • 投票:2票制。選挙区候補と比例代表政党への投票(記号式
  • クオータ制:比例代表当選者の半分以上は女性候補でなければならない

選挙活動

党派別立候補者数

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党派 区域 不分区 原住民 選挙前
平地 山地
民主進歩党 105 69 34 1 1 61
中国国民党 102 64 34 2 2 38
台湾民衆党 45 10 34 0 1 5
時代力量 10 2 8 0 0 3
台湾基進 9 2 7 0 0 1
諸派 160 97 60 2 1 0
無所属 74 65 0 4 5 5
総計 505 309 177 9 10 113
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選挙結果

選挙の結果、総統選挙で当選した頼清徳が所属する与党の民主進歩党(選挙前62議席)は51議席となり、過半数を失い第2党となった。最大野党の中国国民党(選挙前37議席)は52議席となり第1党に躍進したが、過半数を獲得できなかった。小政党のうち台湾民衆党比例代表で8議席を獲得したが、時代力量台湾基進などの他の政党は5%の阻止条項により議席を獲得できなかった[5]。今回の選挙では、総得票数の多い民主進歩党の議席数が、総得票数の少ない中国国民党の議席数を下回る逆転現象となった。

比例代表では、前回の選挙における民主進歩党と中国国民党の得票率差は0.62%、今回の選挙では民主進歩党と中国国民党の得票率差は1.58%と、両党間の得票率差が前回を上回る結果となった。しかし、比例代表の議席配分には最大剰余方式を採用している関係で誤差の範囲から抜け出すことができず、獲得した議席は両党ともに13議席となった。

  • 投票率:71.78%
    • 区域:72.08%
    • 平地原住民:58.25%
    • 山地原住民:64.32%

党派別獲得議席

さらに見る 党派, 獲得 議席 ...
e  d  中華民国の旗 2024年中華民国立法委員選挙 2024年(民国113年)1月13日施行
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党派 獲得
議席
増減 区域(小選挙区) 不分区(比例代表) 平地原住民 山地原住民 選挙前
議席得票数得票率 議席得票数得票率  議席得票数得票率  議席得票数得票率 
中国国民党 52 増加14 365,401,93340.44% 134,764,29334.58% 265,32954.87% 143,58830.22% 38
民主進歩党 51 減少10 366,095,27644.73% 134,981,06036.16% 127,43123.04% 131,87422.10% 61
台湾民衆党 08 増加03 0403,3572.96% 83,040,33422.07% 06,1434.26% 05
時代力量 00 減少03 096,5890.71% 0353,6702.57% 03
台湾基進 00 減少01 032,5830.24% 095,0780.69% 01
諸派 00 増減なし 0887,4783.07% 0809,6073.93% 01,9181.61% 03510.24% 00
無所属 02 減少03 11,069,7587.85% 024,38520.48% 162,25843.17% 05
総計 113 増減なし 7313,363,780100.0% 3413,776,736100.0% 3119,063100.0% 3144,214100.0% 113
有効票数(有効率) 13,363,780 97.42% 13,776,736 98.10% 119,063 97.32% 144,21498.27%
無効票数(無効率) 354,1012.58% 267,3061.90% 3,2802.68% 2,5361.73%
投票者数(投票率) 13,717,88172.08% 14,044,04271.78% 122,34358.25% 146,75064.32%
棄権者数(棄権率) 5,312,88927.92% 5,521,96528.22% 87,69341.75% 81,41435.68%
有権者数 19,030,770100.0% 19,566,007100.0% 210,036100.0% 228,164100.0%
出典:開票結果以中央選舉委員會公告為準
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当選議員

区域・原住民当選者

 中国国民党   民主進歩党   無所属 [6]

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台北市 1区 呉思瑶 2区 王世堅 3区 王鴻薇 4区 李彦秀 5区 呉沛憶
6区 羅智強 7区 徐巧芯 8区 頼士葆
新北市 1区 洪孟楷 2区 林淑芬 3区 李坤城 4区 呉秉叡 5区 蘇巧慧
6区 張宏陸 7区 葉元之 8区 張智倫 9区 林徳福 10区 呉琪銘
11区 羅明才 12区 廖先翔
基隆市 全市 林沛祥
宜蘭県 全県 陳俊宇
桃園市 1区 牛煦庭 2区 涂権吉 3区 魯明哲 4区 万美玲 5区 呂玉玲
6区 邱若華
新竹市 全市 鄭正鈐
新竹県 1区 徐欣瑩 2区 林思銘
苗栗県 1区 陳超明 2区 邱鎮軍
台中市 1区 蔡其昌 2区 顔寛恒 3区 楊瓊瓔 4区 廖偉翔 5区 黄健豪
6区 羅廷瑋 7区 何欣純 8区 江啓臣
彰化県 1区 陳秀宝 2区 黄秀芳 3区 謝衣鳳 4区 陳素月
南投県 1区 馬文君 2区 游顥
雲林県 1区 丁学忠 2区 劉建国
嘉義市 全市 王美恵
嘉義県 1区 蔡易余 2区 陳冠廷
台南市 1区 頼恵員 2区 郭国文 3区 陳亭妃 4区 林宜瑾 5区 林俊憲
6区 王定宇
高雄市 1区 邱議瑩 2区 邱志偉 3区 李柏毅 4区 林岱樺 5区 李昆沢
6区 黄捷 7区 許智傑 8区 頼瑞隆
屏東県 1区 鍾佳浜 2区 徐富癸
台東県 全県 黄建賓
花蓮県 全県 傅崐萁
澎湖県 全県 楊曜
金門県 全県 陳玉珍
連江県 全県 陳雪生
原住民 平地 鄭天財[注 1] 陳瑩[注 2] 黄仁[注 3]
山地 高金素梅[注 4] 伍麗華[注 5] 盧県一[注 6]
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全国不分区及び僑居国外国民当選者

さらに見る 全国不分区及び僑居国外国民, 民主進歩党 ...
全国不分区及び僑居国外国民[7][8] 民主進歩党 林月琴 沈伯洋 張雅琳 洪申翰 羅美玲 游錫堃[辞 1] 范雲 柯建銘 沈発恵 荘瑞雄 林楚茵 郭昱晴 陳培瑜[民 1]
中国国民党 韓国瑜 柯志恩 葛如鈞 翁暁玲 陳菁徽 呉宗憲 林倩綺 陳永康 許宇甄 謝龍介 蘇清泉 張嘉郡 王育敏
台湾民衆党 黄珊珊 黄国昌 陳昭姿 呉春城 麦玉珍 林国成 林憶君 張啓楷
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繰上当選

さらに見る 年, 月 ...
繰上者 政党名 欠員欠員事由
2024 2 王正旭 民主進歩党 游錫堃 2024年2月1日の立法院長選挙で落選したため、翌2日に引責辞職[9][10]
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引退・不出馬

15名
民主進歩党:9名
中国国民党:4名
無所属:2名

脚注

関連項目

外部リンク

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