産霊山秘録

ウィキペディアから

産霊山秘録』(むすびのやまひろく) は半村良によるSF伝奇ロマン

概要 産霊山秘録, 作者 ...
産霊山秘録
作者 半村良
日本
言語 日本語
ジャンル SF伝奇ロマン
発表形態 雑誌連載
初出情報
初出 S-Fマガジン1972年4月号 - 12月号
出版元 早川書房
刊本情報
出版元 早川書房
出版年月日 1973年
受賞
1973年 第1回泉鏡花文学賞受賞
ウィキポータル 文学 ポータル 書物
テンプレートを表示
閉じる

SF総合誌『S-Fマガジン』に1972年4月号から12月号まで連載され、1973年に早川書房から書籍化された。1973年、第1回『泉鏡花文学賞』受賞[1]

あらすじ

高皇産霊神の末裔とされる"ヒ"は、山野を跋渉し一族に伝わる三種の神器「御鏡・依玉・伊吹」の特殊能力を駆使する異能の一族だが、当世はを扶け泰平の世の成就を使命としていた。本来俗世から超然たる"ヒ"は皇室の存続に傾注していたが、戦国騒乱の世となると不干渉もきびしくなった。帝からの宣下を賜り"ヒ"のまつりごとへの関与が始まったが、江戸幕府の治世になると里人化していく者も少なくなく、幕末の頃になると図らずも"ヒ"同士が干戈を交えるに至った。

三種の神器には未知の部分が多く、使い方によっては傷つき斃れる者、時空の彼方へ転移してゆく者もあった。明智光秀の従者飛稚もその一人で、彼は目的地を定めぬ空ワタリで比叡山の戦火から逃れるが、1945年3月10日、B-29による空襲で燃え拡がる東京市城東地域へ出現した。飛稚は親にはぐれた幼女の手を引いて、炤に覆われた巨大な町を走り抜けて行った。

難を逃れた飛稚は道連れとなった福島一家や、戦災孤児らと焼け跡にバラックを建てて住み、日常生活を取り戻そうとしていた。彼が戦国時代から転移したことを、福島家の武郎と令子の二人は識った。飛稚が東京での生活に慣れた頃、8月15日を迎える。

主要登場人物

※太字の人名は"ヒ"一族

上の巻

神変ヒ一族
真説・本能寺
妖異関ケ原
  • 明智秀満 光秀の女婿
  • 明智太郎五郎 光秀の長男
  • 山内千代 石川小四郎の妹、山内一豊の妻
  • ゆず 猿飛の妻
神州畸人境
  • 佐助 猿飛の息子

下の巻

江戸地底城
幕末快刀陣
時空四百歳
  • 福島武郎 空襲で被災した本所菊川町の住人
  • 福島令子 一郎の下の妹
  • 伊津子 空襲中に飛稚に助けられた幼女
月面髑髏人
  • 清田登 飲食店経営者、元戦災孤児
  • 清田広子 インテリアデザイナー、登の妹
  • 海津 元復員兵の右翼団体指導者
  • ロバート・オブライエン 元CIA局員

主な関連項目

上の巻
下の巻


書籍

出典

外部リンク

Wikiwand - on

Seamless Wikipedia browsing. On steroids.