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日本の演芸の一つ ウィキペディアから
漫談(まんだん)とは、初代大辻司郎が命名したとされる、大正ごろに創設された演芸である。元来は音声付き映画(トーキー)が主流となったため失業した無声映画(活動写真)の活動弁士が、巧みな話術を生かして寄席の高座等に出演したのを発端とする。
基本的には漫談家と呼ばれる演者が立ちながらトークを行うもので、世間話から始まり、世相批判等を行うものもあれば、単なるばかばかしい内容で終始するものなどがある。話の本筋があるのもあれば、短い話の連発などもありバリエーションは多い。ネタが受けない状態(その場の空気)をもってネタにする「すべり芸」もある。
漫談家が三味線やギター、ウクレレ等を携えて登場し、一曲うなりながらネタを進行するもの、BGMとして奏でつつそのままトークを展開するもの、演じる曲そのものがネタであるもの等もある。また特に上方で女性一人が行う「女道楽」と同一視され、混同されることがある。
物真似(声帯模写・形態模写・声色)も漫談に含まれることが多い。この場合は物真似の合間にくすぐり(シャレやギャグ)が入り、笑いを取る。
落語家が本題に入る前に演じる「マクラ」を漫談に含める場合がある。新作落語と呼ばれている作品の中に、狭義の落語の定義に入らない、すなわち登場人物がいないもの・ストーリーが無いものについて、これを落語に含めずに漫談で括る場合がある。なお、古典、新作に限らずこういった構成の作品を「地噺」と呼ぶ場合もあり、漫談との境界は曖昧である。
この他、講談師や浪曲師が時間の都合で本筋に入らずに世間話等や軽い歌(浪曲師の場合)で調整する場合も、漫談と見なされる事がある。ナイトクラブやショーパブなどで演じられるスタンダップコメディ(Stand-up comedy)ともしばしば同一視される。
基本的に話芸であるため、一人コントや一人芝居、手品、コミックマイム、ギャグ・パフォーマンス等は漫談に含まれない場合が多い。しかしながら、近年のテレビ番組によるお笑いブームにより新手の一人で行う演芸が出現し、これらの一部を漫談としてみることも考えられる(フリップ芸など)。
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