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日本の民間医療グループ ウィキペディアから
徳洲会グループ(とくしゅうかい、英:Tokushukai Group[1])は、医療法人徳洲会などを中心とした日本の民間医療グループである[2][3]。
設立者 | 徳田虎雄 |
---|---|
法人番号 | 1120005005403 |
法的地位 | 医療法人 |
所在地 |
大阪府 大阪市北区梅田1丁目3番1-1200号 |
ウェブサイト |
www |
2019年現在ではグループ全体で71病院、30クリニック・診療所などを運営する[4]。かつてグループの医療法人は21法人あったが、2022年に医療法人徳洲会への統合が完了した。2020年度の売上高は3,083億円で日本の医療法人で最大である[5]。
離島、医療過疎地などの医療などに力を入れている[6]。創設者及び初代理事長を務めたのは医師で、衆議院議員も務めた徳田虎雄[2]、2代目理事長は医師の鈴木隆夫、3代目理事長は安富祖久明、そして4代目理事長(現職)は東上震一である。
1973年(昭和48年)、医師・徳田虎雄(以下、原則として虎雄と表記)が大阪府松原市の河内天美駅付近に開設した徳田病院(現在の松原徳洲会病院)をはじまりとする[7]。医療法人徳洲会はその翌々年の1975年(昭和50年)に設立され[3]、その後は西日本を中心に全国に次々に病院や各種医療施設を設立[2]。当初、病院展開は近畿地方や九州地方をはじめ、主に西日本を中心としてきたが、2005年(平成17年)9月には東京都内でグループ初となる東京西徳洲会病院を昭島市に開業した[8]。
徳洲会グループは、「いつでも、どこでも、誰でもが最善の医療を受けられる社会」を目指し、以下の理念を掲げている[3]。
徳洲会グループは、上記の理念を達成するために、以下の特徴を持っている[3]。
徳洲会代表・虎雄は1990年(平成2年)より衆議院議員を務め、保守系の政党「自由連合」を設立[2][18]。同党の主な地盤である鹿児島県第2区(薩摩地方南部と奄美群島)には、徳洲会傘下の医療施設が多数ある[注 1]。虎雄は1993年(平成5年)の再選時、いったん自由民主党に入党するも、徳洲会と対立する日本医師会の反発で3日で同党を追われている。
虎雄が立候補した奄美群島選挙区の選挙戦では買収合戦となり、対立候補保岡興治の名前と合わせ「保徳戦争」と呼ばれた[19]。
虎雄の息子で、徳洲会理事を務めていた非医師の徳田毅(以下、毅と表記)も2005年(平成17年)に衆議院議員に就任し、自由連合代表を務めた。毅は当選翌年、自由連合から自民党入りし、徳洲会と日本医師会との対立関係の変化がうかがわれた。また、2007年の第21回参院選では、徳洲会は内密に医師会(日本医師連盟)の推薦候補である武見敬三の支援を要請され、支持者名簿の提出に応じたという[20]。なお、武見は落選した。
第23回参院選では公式にかつての対立候補であった園田修光元衆院議員を支援することを表明した[21]。これにより園田は2013年選挙では落選したものの第24回参院選で当選し国政復帰した。
徳洲会について、医療ジャーナリストの富家孝は、強引な病院建設で地域医療を混乱させた可能性がある一方で、医師会の既得権益に抵抗した結果として、各地で救急医療が受けられるようになったとし、医療界に残した足跡は大きいと評価した[23]。
虎雄が1999年に1億円を出資して設立した株式会社徳洲会は、徳洲会系の施設への医療用品・介護用品販売などを行い、年商は800億円を超えていた[24]。同社は、創設者の親族や親族の経営する会社と顧問契約を結び、年1億円を超える報酬を供与していたが、監査報告書でアスカ監査法人から内部統制上の問題があると指摘され、顧問契約を解除した。また、創設者の親族である社長夫妻は、年1億800万円の役員報酬を得ていた他、7名の取締役は全て、創設者の親族だった[25][26][27]。
また2012年に設立され、虎雄の親族が代表取締役などの役員を務める徳洲会建物管理株式会社(東京都千代田区麹町)は、徳洲会グループ施設工事などの交渉を代行していたが、利益の一部が親族の管理下に置かれ、裏金などとして使われていたとみられる[28]。
2008年1月、医療法人徳洲会が奈良県の生駒市立病院計画において指定管理者に内定した際、生駒市議会で、徳洲会と暴力団の関係が問題視された。徳洲会側は当初関係を否定していたが、2013年に当時の徳洲会事務総長が「反社会的勢力に属する者と協力関係」を理由に解任、懲戒解雇された。解任された専務理事は、暴力団との関係は虎雄が始めたものだとし、東京地方裁判所に解雇無効等を求める訴えを提起した[29]。
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