星界シリーズの登場人物(せいかいシリーズのとうじょうじんぶつ)では、森岡浩之によるSF小説(スペースオペラ)である「星界シリーズ」、およびそれを原作としたアニメ作品、漫画作品、ラジオドラマ、ゲームに登場する人物について説明する。
- リン・スューヌ=ロク・ハイド伯爵(ドリュー・ハイダル)・ジント
- 声 - 今井由香[1]
- 本シリーズの主人公。第2代ハイド伯爵。兵籍番号21-17-839951。
- 人類社会から孤立していたハイド星系惑星マーティンで生まれる。父はハイド星系政府主席ロック・リン、母は鉱山技師だが生まれてまもなく母を事故で亡くし、多忙な父に代わって秘書のティル・コリント、リナ・コリント夫妻に育てられる。
- 10歳頃、ハイド星系のアーヴによる人類帝国編入に伴い父が叙爵されたため、ジント・リンからリン・スューヌ=ロク・ハイド伯爵公子(ヤルルーク・ドリュール・ハイダル)・ジントとなる。同年のうちにアーヴ語の習得のため、ヴォーラーシュ伯国の惑星デルクトゥーに留学し、アーヴ言語文化学院に入学する。
- 17歳頃、アーヴ言語文化学院卒業。主計修技館入学のため、帝都ラクファカールに行くために巡察艦ゴースロスに便乗する。このとき迎えに来たラフィールと運命的な出会いを果たす。ゴースロスの敵艦隊遭遇を受け、ラフィールと共に連絡艇で脱出。フェブダーシュ男爵領、スファグノーフ侯国惑星クラスビュールを経て帝都に辿り着く。
- 20歳頃、主計列翼翔士に叙任。同じ頃、父ロックの死を受け、クリューヴ王ドゥビュースを後見人としてハイド伯爵位を継承。突撃艦バースロイル書記に着任。アプティック門防衛戦の後アプティック伯国領主副代行を務める。主計後衛翔士に昇進後、ロブナス伯国領主副代行を務める。ロブナスIIの移民計画に反対する領民の反乱に巻き込まれ行方不明となり生存が絶望視されたが奇跡的に生還する。その後星界軍に休暇願いを出しハイド伯国へ向かう。マルティーニュ領民政府と条約締結後、星界軍に復帰。主計前衛翔士に昇進し、フリーコヴ書記に着任。
- ケマル星系での戦闘後、召還を受けて帝宮に赴く。不死鳥作戦の際に主計十翔長に緊急昇進し、ガフトノーシュ・ドゥラド書記に着任。帝国宝物・英雄芳名碑を臨時帝都に届ける任務の実務を取り仕切った。
- 『星界の戦旗VI』の時点で、主計千翔長(シュワス・サゾイル)。ラフィールの副官(ルーキア)。
- 栗色の髪と瞳で、どことなく頼りなさそうな印象を受ける。素直で穏和だが、やや積極性に欠ける性格。語学の才能に長け、母語であるマーティン語、アーヴ貴族・軍士としてのアーヴ語を始め、デルクトゥー語、クラスビュール語、リクパル(人類統合体の共通語)を話す。代々の長老派基督協会の信徒だがあまり敬虔ではない。地上世界出身者らしくアーヴの薄い味付けが苦手。珈琲(スルグー)をよく飲んでいる。
- 初等学校にあがるまではコリント夫妻の実の子供だと信じていて、ロックよりもティルやリナにより強い愛情を抱いていた。だが実の両親への愛情がないわけではなく、父親が2人いることを誇りに思い、母が鉱山技師だったことを知ってからは鉱山技師になりたいと思っていた。
- デルクトゥーでは身分を隠し西ブーキク・ミンチウ団に所属し、クー・ドゥリンを始めとする団員たちと交遊していた。デルクトゥーを離れる3日前に身分を明かしたが、見送りに来たのはドゥリンだけだった。この件は後にデルクトゥーを再訪した際に数人から謝罪を受けている。
- ラフィールに対する第一印象は「黙っていても偉そう、しゃべったらもっと偉そう」だった。フェブダーシュ男爵領やクラスビュールではお互いに助け合い距離を縮めていった。特にクラスビュールからの脱出時は、本来1人用棺桶である葬儀用水素(核融合でなく化学反応)ロケットで共に打ち上げられた。
- バースロイル着任時にラフィールとお互いに希望を出したため、同じ艦に配属された。以降常に同じ艦に配属されている。そのためバースロイルは2つの貴族城館を持つ船として星界軍では有名だった。アプティック防衛戦でバースロイルが致命的な被弾をした際に逃げ遅れ、爆発寸前に助けに来たラフィールとともに救命ポッドで脱出した。この際、救出されるまでの時間が原作とアニメ版で大幅に異なっている(原作は12分、アニメ版は12時間)。
- ロブナスIIにおける反乱の際、ぎりぎりまで地表に留まろうとした。責任感からのものであろうが、メイディーンは英雄願望と評した。
- 自分が地上人なのかアーヴなのか長い間葛藤していたが、数々の経験を経てアーヴ貴族として生きること・ラフィールに人生を捧げることを決心した。そのためデルクトゥーでドゥリンと再会した際に、彼のアーヴに対する疑念を聞かされた時は強く憤っていた。
- 軍休暇中にハイド伯国を訪れコリント夫妻と再会するがそれが最後の帰郷であり、父母同然の関係であったコリント夫妻との今生の別れとなった(領民政府との条約のためハイド伯爵家の人間はマルティーニュ中心部から1光秒以内に立ち入れない)。また、長らく翔士個室以外の軌道城館を持っていなかったため、元巡察艦ボークビルシュをハイド伯爵城館として設置した。但し、マルティーニュから0.8光秒にあるため彼が住むことは無い。
- バースロイル時代の同僚とはその後も縁が深い。サムソンとパーヴェリュアはハイド伯爵家の家宰であり、エクリュアとソバーシュは上官である。
- フェブダーシュ男爵家とも縁が深く、クロワールからは監禁されたが、スルーフとは年の離れた友人であり、ロイは軍歴のほとんどにおいて良き上司であり、おおむね良好な関係を築いている。
- アブリアル・ネイ=ドゥブレスク・パリューニュ子爵(ベール・パリュン)・ラフィール
- 声 - 川澄綾子[1]
- 本シリーズのヒロイン。クリューヴ王家第1王女。第27代皇帝ラマージュの孫でもある。兵籍番号01-00-0937684。
- クリューヴ王宮で生まれる。親はクリューヴ王ドゥビュース、遺伝子提供者はレクシュ・ウェフ=ローベル・プラキア。王宮で生誕の儀が行われパリューニュ子爵号を授与される。
- 13歳頃、翔士修技館入学。
- 16歳頃、修技館卒業後、翔士修技生として巡察艦ゴースロスに配属。ヴォーラーシュ伯国でジントと運命的な出会いを果たす。ゴースロスの敵艦隊遭遇により、艦長のレクシュの命令を受けジントを連れ連絡艇で脱出。フェブダーシュ男爵領、スファグノーフ侯国惑星クラスビュールを経て帝都に辿り着く。その後列翼翔士に叙任。
- 19歳頃、十翔長に昇格し、突撃艦バースロイル艦長に着任。アプティック門防衛戦の後アプティック伯国領主代行を務める。その後ロブナス伯国領主代行を務める。この代行業務の過程でジントがロブナスIIの移民計画に反対する領民の反乱に巻き込まれ行方不明となったため、星界軍に休暇届を出し傭兵団を雇ってジントを救出した。副百翔長に昇格後、ジントにつきあい共にハイド伯国へ赴く。その後、星界軍に復帰しフリーコヴ艦長に着任。
- ケマル星系での戦闘後、帝都に帰還。不死鳥作戦の際に百翔長に緊急昇進し、勅命によりガフトノーシュ・ドゥラド艦長に着任。帝国宝物・英雄芳名碑を臨時帝都に届ける。皇帝ドゥサーニュの登極時点において臨時帝都にいた皇族軍士のうち最先任であったため暫定皇太女とされ、同時に三階級特進し、提督となる。
- 『星界の戦旗VI』の時点で、帝国元帥(ルエ・スペーヌ)。練習艦隊司令長官(グラハレル・ビューラル・クレーヤル)から霹靂艦隊司令長官(グラハレル・ビューラル・ロドルショト)。
- 名前の由来は珠玉(ラーフ)と星霧(ヒール)から。
外見上の特徴としては、青黒くしなやかな長髪、淡い小麦色で卵形の顔、そして黒い瞳でまなじりが高いことが挙げられる。一方アブリアル氏族にしては耳が小さいことを気にしており、これは彼女の遺伝子が自然結合のままで調整されていないことに由来する。
- 本質的に素直な性格で嘘をつくのが下手だが怒りっぽい。
- アーヴらしくごく薄い味付けが好み。熱めに温めた桃果汁(ティル・ノム)に、檸檬(ロープ)のスライスを浮かべた飲み物と、蜜酒(ケテク)の林檎火酒(レルテル)割りが好み。どこでも熟睡できるという特技を持つ。
- 王女らしく、というより気質的に態度はやや尊大。「〜(する)がよい」という口癖がある。また、ジントに対しては、しばしば「ばか(オーニュ)」と言う(その時により、本気であきれていたり、照れの感情がこもっていたりする)。
- 自分の遺伝子提供者が誰であるか、また「愛の娘」であるかを気にしていた。8歳の頃、父に言われた「アーヴ猫の遺伝子を使った」との冗談を真に受けて、しばらく悩んでしまったことがある。翔士修技館への入学が早かったのは、遺伝子提供者が誰かを知りたいとの強い願いのためもあった。
- 生まれたときから王女としてかしずかれて育つ一方で、他のアーヴが対等の立場で互いに名前で呼び合う様子に羨望を覚えていた。このため、ラフィールを知らなかったジントに名前を問われたときに、ある種の喜びと興味を感じ、ジントに対して「王女」や「殿下」ではなく、単に「ラフィール」と呼ばせることを許した。直後に現皇帝の孫ということを知ったジントが「皇女殿下」[2]と呼んだ時は、非常に気分を害した。
- フェブダーシュ男爵領でクロワールから足止めを受けた際に、悪評高いアーヴの微笑を見せて反抗の意思を示した。その後戦闘になった際に、推進剤に反物質を使い反陽子砲の代用に使うという機転を利かせて勝利した。
- 射撃の腕に秀でていて、フェブダーシュ男爵領やクラスビュールで、その腕を遺憾なく披露した。但しクラスビュールではその世間知らずぶりも披露して、ジントを何度も呆れさせた。
- 祖母である先帝ラマージュに似ているらしく、上皇会議の場において曾祖母のラメームは「娘の幼いころを見ているよう」、ドゥセーフは「息子(ドゥサーニュ)のあとを襲うのはそなたかもしれない」と評価している。だが、帝位への出世レースで先頭を走っているわけではなかった。
- ラマージュの崩御に伴うドゥサーニュの即位により、臨時帝都において皇族の最上位となり、アーヴによる人類帝国・暫定皇太女となる[3]。上皇会議の意向もあり、部下にはジントの他にソバーシュ、ロイなどの苦楽を共にした戦友が多く配置されている。
- 超外伝にて、私生活においては腐女子である事が明かされた。
※ 帝国暦958年の不死鳥作戦時に全ての現役軍士が一階級特別昇進を果たしているが、星界の戦旗第一部完結時点において、明確に存命かつ現役であると確定出来ない人物については、最後に登場した時点の階級を記している。
主な司令長官・参謀長
- ケネーシュ・ウェフ=ステューマル・キペール
- 声 - 鈴鹿千春[4] / 幸田直子(ラジオドラマ星界の断章『併呑』のみ)
- ドゥサーニュ付きの参謀長。星界軍元帥にして帝国公爵。帝国暦945年、流砂艦隊参謀長に着任。当時の階級は大提督。帝国暦955年、幻炎艦隊参謀長に着任。帝国暦956年、狩人艦隊参謀長に着任。帝国歴958年、ラマージュの崩御によるドゥサーニュの即位に伴い、ファラムンシュの後を継いで軍令長官になった。
- 肩を覆う藤色の髪と瞳が特徴。沈着冷静で、仕事と趣味を分けている。極めて優秀な参謀であり、ドゥサーニュにも重用されている。ネレースとは元恋人だが、今では思い出すのも嫌っている。
- スポール・アロン=セクパト・レトパーニュ大公爵(ニーフ・レトパン)・ペネージュ
- 声 - 深見梨加[1]
- 根源氏族の1つ、スポール一族の宗家レトパーニュ大公爵家の当主。大提督。17歳で修技館に入学。帝国暦949年ごろ、准提督に昇進。帝国暦952年、偵察分艦隊フトゥーネ司令官としてスファグノーフ門沖会戦に参加。帝国暦955年、ラルブリューヴ鎮守府副司令長官に暫定的に就任。同年、幻炎第1艦隊司令長官としてアプティック門沖会戦に参加。帝国暦956年、狩人第1艦隊司令長官に就任。その後ソトリュール鎮守府副長官に着任。帝国暦958年、大提督に緊急昇進し、不死鳥第7艦隊司令長官に就任。「戦旗VI」の時点では星界軍元帥、霹靂艦隊最先任副司令長官を経て同第五艦隊司令長官。
- 一族に共通して現れる家徴である紅い瞳と紅い唇に加え、丹念に結い上げられた蒼炎色の髪が特徴。
- わがままで気まぐれな性格。母アセーヌと同じく起床後6時間は固形物を口にしない。「時間に厳密な人」と「弱いものいじめ」が大好きと発言している。
- 艦隊指揮官としての手腕は卓越している。
- 一族の例にもれず破天荒な行動や言動が目立つほか、アブリアルへの対抗心と忠誠心が非常に強い。
- 自分の好み以上に大切なものは存在しないと考えている。
- クファディス・ウェフ=エスピール・セスピー
- 声 - 千葉進歩[10]
- スポール付きの参謀長。准提督。一等勲爵士。帝国暦952年、前任者の育児休暇にともない第184打撃戦隊先任参謀から偵察分艦隊フトゥーネ先任参謀に転任し、以降常にスポールのもとで参謀を務める。当時の階級は百翔長、帝国暦955年、スポールの配置換えに伴い千翔長に昇進。同年、幻炎第1艦隊参謀長に着任。帝国暦956年、狩人第1艦隊参謀長に就任。その後ソトリュール鎮守府副長官付参謀長に着任。帝国暦958年、准提督に緊急昇進し、不死鳥第7艦隊参謀長に就任。『星界の戦旗VI』の時点では提督、引き続きスポールの参謀長。
- 鮮緑色の髪をもつ。いつもスポールの無理難題に振り回されているので、離れたいと思っているが、彼女にはいたく気に入られているため、なかなか解放してもらえない。だが、「戦闘に関するかぎり」いつも立派な指揮官だった、と評しているのでそれなりに信頼はしている。
- 家族は父と姉が1人いる。昔から姉には全く頭が上がらない。なお超外伝において、その姉は著名なBL同人作家で、他ならぬスポール提督がファンだったという事実が明らかになり、さらに彼女はイリューシュ門沖会戦で戦死しているとされた。ただし本編でも同様の設定なのかは不明。
- ビボース・アロン=ネレム・公子(ヤルルーク)・ネレース
- 声 - 井上和彦[10]
- 根源氏族の1つ、ビボース一族の男性。提督。帝国伯爵。帝国暦955年、幻炎艦隊副司令長官に着任。幻炎1号作戦から幻炎18号作戦への切り替えにともないアプティック防衛艦隊司令長官に就任。帝国暦956年、狩人第4艦隊司令長官に就任。
- 菫色の巻毛に白銀色の瞳、陰影の多い美貌をしている。一卵性双生児のためネフェーと瓜二つ。ビボース一族としては傍流だが華やかな狂気と呼ばれる一族の性からは自由ではないと周囲からは見られている一方、本人は健全な常識人だと認識している。原作ではアプティック門防衛戦のときに一度行っただけだが、アニメ版では戦闘中の入浴が趣味として描かれている。空識覚芸術を好む。
- ネフェーとは一卵性双生児の双子で人工子宮から出た時間も同じなため、どちらが兄、弟ということはない対等な関係である。またネフェーと会話する際に頻繁に相手の名前を呼ぶのは、そうしないと自分がどちらなのかよくわからなくなる感覚に襲われるから。アニメ版では、前髪を一房だけ右側から垂らしている。
- 皇太子ドゥサーニュからは戦い方は概ね堅実と評されている。実際アプティック門防衛戦の際に立案した作戦と、実際の戦闘における指揮ぶりは、敵が撤退し始めた後に追撃戦を指示した以外は「平凡」と称されるほどに極めて堅実なものだった。
- アーヴの例に漏れず堅苦しい儀式を嫌うため、降伏したアプティック星系との降伏調印式典では、たまたま指揮下にいたラフィールとジントに帝国代表およびその後の領主代行、領主副代行の役を押し付けた。狩人作戦時もいくつかの星系で2人に代表を押し付けていた(そのうちのひとつが戦旗IIの舞台のロブナス星系)が、バスコットン星系ではたまたま先行していた淡雪第2艦隊司令長官のドゥビュースにその役を押し付けられてしまう。
- ビボース・アロン=ネレム・公子(ヤルルーク)・ネフェー
- 声 - 井上和彦
- ネレース付きの参謀長にして、彼の双子(一卵性双生児)の兄弟である。千翔長。帝国暦955年、アプティック防衛艦隊参謀長に就任。帝国暦956年、狩人第4艦隊参謀長に就任。双子のネレースよりも階級が下なのは、ネレースよりも「恋多き男」であるため。
- アニメ版では、ネレースとは逆に、前髪を一房だけ左側から垂らしている。参謀長として司令長官を補佐する立場上か、ネレースよりはまともな人として描かれることが多く、双子同士の会話の際も大抵は彼が一枚上手を取っている。総合芸術を好む。
- トライフ・ボルジュ=ユブデール・レムセール
- 声 - 小杉十郎太[1]
- 艦隊司令長官にして大提督。帝国暦952年、トライフ艦隊司令長官としてスファグノーフ門沖会戦に圧倒的勝利を収める。この際、スポールから簡潔でいい命令を出すと評価されている。帝国暦956年、狩人第21艦隊司令長官に着任。帝国歴958年のラクファカール陥落後、帝国元帥に昇進。回廊艦隊司令長官として、帝国が保持する各王国をつなぐ「双棘回廊」の防衛に当たっている。
- アーヴには珍しくがっしりした体格で、濃緑色の髪、浅黒く精悍な顔をしている。家徴である発達した犬歯が特徴。
- 情報局長官カシュナンシュ提督とは「翔士修技館の一室と空色髪の少女にまつわる挿話」から始まる数々の確執がある(そのうちの一編は星界の断章『謀計』に描かれている)。
- 協調性のないのが星界軍の指揮官の伝統と主張しているほか、戦略的なものの見方はしないようである。
- カヒュール・ボース=サテク・公子(ヤルルーク)・レメーシュ
- 声 - 一条和矢
- トライフ付きの参謀長。准提督。ボースの姓称号は一代皇族の子孫であることを示すので、広義では彼もアブリアル一族である。帝国暦952年、トライフ艦隊参謀長としてスファグノーフ門沖会戦に参加。当時の階級は千翔長。帝国暦956年、狩人第21艦隊参謀長に着任。
- 濃紺の髪で、アーヴとしては平凡な容姿をしており、眼が常に眠たげでぼんやりした印象を持つ。慇懃なほど冷静な人物で、熱くなりがちなトライフの冷却剤として最適の補佐役。回りくどい物言いをする悪癖の持ち主で、複数の可能性が考えられる場合、確率の低い方から順に述べる。
- コトポニー・アロン=ライトゥレール・公女(ヤルリューム)・ラゼリア
- 声 - 高森奈緒
- 根源氏族の1つ、コトポニー一族の女性。帝国元帥。帝国公爵。家徴の鮮血色の唇が特徴[11]。コトポニー氏らしく、果断な性格。帝国暦955年、幻炎第4艦隊司令長官に着任。当時の階級は大提督。双棘艦隊副司令長官に着任。新領土方面艦隊司令長官に就任。その後、雪晶艦隊司令長官に就任。なお双棘作戦時の参謀長は女性(幻炎作戦時のセスカースと同一人物かは不明)。帝国暦958年に、帝国元帥に緊急昇進を果たしているが、本人はその事実を知らない。ドゥビュースによる「第二方面艦隊」編成に伴い、彼の参謀長となるが、ドゥビュースの慎重さに手を焼いている。
- 皇帝ラマージュから、ハニア連邦の占領および武装解除について検討すること、という秘密命令を受けた。また、戦局によっては雪晶艦隊が長期間孤立する可能性があること、その場合に艦隊隷下の翔士として唯一人の皇族であるドゥヒールを皇帝名代として仰ぐ可能性があることを本人に伝えた。
- ピアンゼーク
- 提督。練習艦隊副司令官を経て霹靂艦隊第二艦隊司令長官。軍政本部(ヴォソール)出身の軍政畑一筋の人物。霹靂艦隊副司令官では最年少だがラフィールより年上。
- ダセーフ
- 提督。練習第一艦隊教務参謀を経て霹靂艦隊第四艦隊司令長官。ほとんどの軍歴を教官として過ごし、ピアンゼークはかつての教え子である。一見十代半ばに見えるほどの外見だが、実際には副司令長官中最年長で、挙措にはっきりと現れている。敵国の分析と、それを作戦会議で披露するのが趣味であるらしく、ラフィールが辟易するほどである。
軍令本部
- ファラムンシュ・ウェフ=ルサム・ラザス
- 声 - 林田尚親 / うえだゆうじ(ラジオドラマ『星界の戦旗IV』のみ)
- 軍令長官。帝国元帥。青灰色の髪を編んで肩から前に垂らしている。気分を害したときに髪をいじる癖がある。軍令長官は性格がよくては務まらないと考えていて、補任されたときは心外だったと発言している。
- 帝国暦958年の帝都侵攻に際し戦いに赴く皇帝ラマージュの参謀長として付き従い、ともに戦死した。
- ハニア連邦大使ティン・クイハンからの提案には、不確定要素が多すぎることや星界軍の行動に制約を課せられることを嫌い、否定的な姿勢だった。
- セーダ
- ファラムンシュの前任者。帝国暦945年、流砂艦隊出征式典にてケネーシュに作戦命令書を渡したのが軍令長官としての最後の任務となった。
情報局
- カシュナンシュ・ウェフ=ゴス・エール
- 情報局長官。提督。トライフ大提督とは翔士修技館以来の不仲である。なお、情報局は人類統合体のヘラクレス作戦を察知できず、トライフからは非難され、皇帝ラマージュからも叱責を受けている。
- ビルスクース
- 帝国暦952年当時の情報局所属の副百翔長。ジントにハイド伯国との連絡が断ち切られた状況を説明した。
巡察艦ゴースロス
※ 以下は全て帝国暦952年当時の乗員で、ゴースロスの爆散にともない同年に戦死している。この大戦における帝国側の最初の死者たちである。
- レクシュ・ウェフ=ローベル・プラキア
- 声 - 高島雅羅[1]
- クリューヴ王ドゥビュースの想人で、ラフィールの遺伝子提供者。巡察艦ゴースロス艦長。百翔長。一等勲爵士。
- 帝国暦935年、ドゥビュースと共に交易中にかつての太陽系で原アーヴとは別の人工生命体が乗っていた宇宙船を発見。翌年十翔長に昇進し突撃艦艦長に着任。帝国暦952年、ゴースロス艦長に就任。ヴォーラーシュ門とフェブダーシュ門の間でスファグノーフ門へ向かっていた人類統合体の艦隊を発見。イトゥーム533領域にて宇宙駆逐艦10隻と交戦中、乗艦が爆散して戦死。
- 肩と眉で切りそろえた青鈍色の髪と眉。黄金色の虹彩に黒い瞳孔を持つ。凜とした威厳と気品を漂わせるが、親切で優しい。プライベートな場ではドゥビュースのことを「わたしの可愛い殿下」と呼んでいたほか、ラフィールに対してもこの呼称を使用したことがある。ドゥビュースとの蜜月関係はラフィールが生まれた時には終わっていたが、それでも彼とは極めて親しいことに変わりなくその後もしばしば王宮を訪れており、子供のころのラフィールもよく知っている。
- 星界軍上層部にも名前を知られていて、軍令長官ファラムンシュやトライフ大提督からも優秀な翔士と評価されていた。
- ヴォーラーシュ伯国で、ジントを迎えに行く任務をラフィールに与えたのも彼女と思われ、2人を引き合わせたのが自身最大の功績になるかもしれないと発言していた。
- ローフ一族の出身だが、姓が違うのはローフ氏は宗家以外は違う姓を名乗るためである。
- レーリア
- 声 - 遊佐浩二[12]
- 副長兼先任航法士。十翔長。彫りの深い顔立ち。にこやかで、親しみやすそうな人物。原作には水色の口髭を持つとあるが、アニメ版では髭をたくわえていない。
- ギュムリュア
- 声 - 藤貴子[12]
- 監督。軍匠十翔長。明るい紺碧の髪と眼に黒壇のような肌をした女性。
- ディーシュ
- 声 - 千葉一伸[12]
- 書記。主計十翔長。赤みがかった瞳をした男性。アニメ版ではユーンセリュアと恋仲。
- サリューシュ
- 声 - 陶山章央[12]
- 先任砲術士。前衛翔士。根源氏族の1つ、サリューシュ一族の出身で、鋭い目つきをしている。
- ユーンセリュア
- 声 - 友川まり
- 先任通信士。前衛翔士。原色の青の髪で、落ち着いた挙措をしている。アニメ版ではディーシュと恋仲。
- レシェークリュア
- 声 - 宮崎一成[13]
- 航法士。後衛翔士。初々しい男性翔士と記述されている。
襲撃艦
フリーコヴ
※ ラフィール、ソバーシュ、エクリュア、ジントについては各項目を参照。
- グリンシア
- 声 - 甲斐田裕子
- フリーコヴ監督。軍匠副百翔長。地上世界出身者の女性。実戦で失敗して死ぬことよりも、演習で失敗して評価が下がることのほうを嫌うという独特の価値観を持っている。酒と冗談を嫌う堅い性格で、宴会で乗員が喧嘩を始めたときにはわざわざ仲裁する許可をソバーシュに求めていた。アニメ版ではエクリュアの無謀な操縦で船酔いになってしまいイドリアに介抱されていた。なお、下戸ということにもなっていた。帝国暦958年、軍役復帰したサムソンの上官を一時的に務めた後に軍匠副百翔長に緊急昇進。
- グノムボシュ
- 声 - 下野紘(ラジオドラマ『星界の戦旗IV』のみ)
- 後衛翔士。帝国暦941年頃の生まれ。将来の夢は提督。
- フリーコヴでは伝令を務めていた。帝国暦958年、後衛翔士に緊急昇進し、不死鳥作戦において、ラフィール、ジントと共にガフトノーシュ・ドゥラドに乗り込み、同艦の砲術士を務めた。『星界の戦旗VI』の時点では准百翔長(ロイ・ボモワス)、霹靂艦隊司令部作戦参謀。
- アルボフ
- 声 - 伊丸岡篤(ラジオドラマ『星界の戦旗IV』のみ)
- フリーコヴ先任砲術士。十翔長。優秀だが砲術士の仕事が好きなので前衛翔士からの昇進を望まず、十翔長への昇進を二度も辞退していた変わり者だが、帝国暦958年の全現役軍士の緊急昇進は辞退することが出来ずとうとう十翔長となった。
- ヤテーシュ
- 声 - 青木誠
- フリーコヴの通信士。前衛翔士。夢は男爵になること。帝国暦958年、前衛翔士に緊急昇進。
- エイドリアン
- 軍匠従士。
その他の襲撃艦
- イドリア
- 声 - 山崎たくみ
- ソバーシュが艦長を務めていたときのフリーコヴ副長兼砲術士。当時の階級は十翔長。ハイド門沖演習後に副百翔長に昇進し、新造艦の艦長に着任。
- ディレール
- ソバーシュが艦長を務めていたときのフリーコヴ書記。主計前衛翔士。ハイド門沖演習後に転出。
- スターシュ
- 声 - 間島淳司
- アニメ版『星界の戦旗III』におけるフリーコヴ書記。主計十翔長。原作と別のキャラが設定された理由は不明。
- デュール
- バートコヴ艦長。男性。副百翔長。前任は巡察艦副長。
- セルボス
- リュームコヴ艦長。副百翔長。前任が突撃艦艦長だったためか、襲撃艦も突撃艦同様に艦長が操船を担当するべきだと考えている。
- ボムデール
- クロルコヴ艦長。副百翔長。
戦列艦カイソーフ
※ ドゥヒールについてはリンク先を参照。
- ベルソート
- 声 - 真殿光昭
- 艦長。千翔長。藍鉄色の髪をした男性。帝国創設前にスポール氏から別れた一族の出身で、スポール氏同様に何かにつけて皇族のドゥヒールに絡んでくる。翔士全員で食事するという規則を定めている。最低で戦隊司令官まで出世したいと発言している。帝国暦958年に、千翔長に緊急昇進を果たしているが、本人はその事実を知らない。
- ヴォーニュ
- 声 - 佐久間紅美
- 先任通信士。十翔長。士族。出世には興味がない。露草色の髪と枯茶色の瞳が特徴の女性。3歳のときからテールケスという戦列艦で育ったが、この艦は現存しない。何かにつけてベルソートに絡まれるドゥヒールを庇っていて、ベルソートを「戦隊司令官が夢なんて小さな男」と評した。「第二方面艦隊」編成後は准提督、赤啄木鳥艦隊参謀長として、ドゥヒールの補佐に当たる。
- クローボス
- 副長。副百翔長。帝国暦958年に、副百翔長に緊急昇進を果たしているが、本人はその事実を知らない。
- カズヴ
- 先任砲術士。副百翔長。帝国暦958年に、副百翔長に緊急昇進を果たしているが、本人はその事実を知らない。
- アイデール
- 掌機最先任従士長。艦載艇整備班長。雪晶作戦においての総員退避の際、ドゥヒールと共に連絡艇に乗り込み、連絡艇時空泡発生機関搭乗整備員を務めた。帝国暦958年に、最先任従士長に緊急昇進を果たしているが、本人はその事実を知らない。
突撃艦
※ アトスリュアについてはリンク先を参照。
- ベイカル
- 声 - 千葉一伸
- キドロイル艦長。十翔長。士族。紺碧色の髪をした男性。アプティック門防衛戦で乗艦もろとも爆散し戦死。
- ラカシュ
- 声 - 小上裕通
- アニメ版オリジナルキャラクター。『星界の戦旗』第7話「くらやみの逃亡」に登場。セーグロイル艦長。十翔長。ウィンブル門方面での索敵行動中に多弾頭機雷の攻撃を受け泡間通信機と質量波観測機の能力を失う。さらに艦橋設備の損傷によって翔士全員が艦橋に閉じ込められたため、従士と反物質燃料をバースロイルに移した後、囮役となり時空泡の自然崩壊と共に消滅した。
星界軍・その他
- レクシュ・ウェフ=ローベル・グレーリア
- 列翼翔士。プラキアの姪。「地上人的な感覚」ではラフィールの従姉妹に相当し、ジントの感想では顔立ちもよく似ている。帝国暦958年の不死鳥作戦開始時点では近衛艦隊勤務の翔士修技生だったが、作戦発動時の緊急昇進を受けて列翼翔士に叙任する。しかし同時に近衛艦隊から外されて配置がなくなったためラフィールに泣きつき、通信士としてガフトノーシュ・ドゥラドの乗員となる。「戦旗VI」の時点では十翔長(ローワス)、霹靂艦隊作戦参謀の砲術担当。皇族であるラフィールへの尊敬の念が強いらしく、彼女に対して割とぞんざいであるジントとサムソンにはやや非好意的。
- ウニューシュ
- 声 - 小上裕通[13]
- 星界軍元帥。帝国暦955年当時のラルブリューヴ鎮守府司令長官。
- レケーフ
- 星界軍元帥。帝国公爵。幻炎作戦において第5艦隊司令長官。双棘作戦において双棘艦隊副司令長官兼バルケー王国方面艦隊司令長官。
- ジャムペール
- 大提督。雪晶第五艦隊司令長官。帝国暦958年の帝都陥落後にドゥヒールより、彼自身を雪晶艦隊司令部に送り届けよというコトポニーからの命令書を受け取り、巧みな艦隊運用を見せて無事にスキール王国レスィード伯国で雪晶艦隊司令部と合流した。この際に人的被害なしで任務を全うしたものの、道中孤立した味方を見捨てなければいけなかったことを悔いている[14]。大提督に緊急昇進を果たしているが、本人はその事実を知らない。
- ルレーフ
- 声 - 細井治
- 大提督。帝国侯爵。幻炎第2艦隊司令長官。
- キー
- 提督。ガムヴ公爵公子。幻炎第5艦隊参謀長。キー姓は帝国初期に皇族から分家した男系の家に与えられた姓なので、広義ではアブリアル一族である。
- ムルスファー
- 提督。幻炎作戦において幻炎艦隊副司令長官及びミスケル防衛艦隊司令長官を務めた。
- トリール
- 声 - 浜野ゆうき
- 准提督。セズレーニュ男爵。幻炎第2艦隊参謀長。
- セスカース
- 准提督。帝国男爵。幻炎第4艦隊参謀長。
- ロセーシュ
- 准提督。根源氏族の1つ、ロセーシュ一族の男性。偵察分艦隊デクスファ司令官。
- ロイリュア
- 千翔長。第2蹂躙戦隊司令官。帝国暦956年、第1蹂躙戦隊の先任艦長兼襲撃艦スィールコヴ艦長に着任。当時の階級は百翔長。ハイド門沖演習では赤軍を率いてアトスリュアと戦った。この際、惑星マルティーニュに地表攻撃を行っている。
- クラペーフ
- 千翔長。第3蹂躙戦隊司令官。帝国暦956年、第1蹂躙戦隊の先任艦長に着任。当時の階級は百翔長。
- セムレーシュ
- 千翔長。第4蹂躙戦隊司令官。帝国暦956年、第1蹂躙戦隊の先任参謀に着任。当時の階級は百翔長。
- シュリール
- 声 - 津田匠子[13]
- 百翔長。女性。トライフ艦隊作戦参謀としてスファグノーフ門沖会戦に参加。この際、司令長官トライフに迂回挟撃を進言するが却下されてしまう。
- ナソトリュア
- 声 - 黒崎彩子[13]
- 副百翔長。情報局出身の女性。トライフ艦隊通信参謀としてスファグノーフ門沖会戦に参加。当時は情報局から転任してきた直後で、古巣を批判するトライフに不快感を示していた。
- コトケール・アロン=ロル・公子(ヤルルーク)・レーシュ
- 帝国暦955年当時、練習艦隊所属の判定委員。百翔長。紫紺の髪をした男性。突撃艦バースロイルの慣熟航行の最後に模擬戦の相手をして、艦長のラフィールを「美しく戦おうとする傾向が強いが、運が良ければ生き残れるだろう」と評した。フルネームは現時点ではアニメの設定にのみ登場する。
- シドリュア・ボルジュ=シド・セール
- 声 - 渡辺英雄(ラジオドラマ『星界の戦旗IV』のみ)
- 前帝国宰相シドリュアの息子。青褐色の髪を持つアーヴの男性。帝国暦958年当時は准提督。父の葬儀の喪主を務めた。
- ジュスウィック
- サムソンの元部下で、帝国暦955年以前に戦死している。
- ビュセーク
- 准提督。突撃分艦隊サレーフ司令官。ジムリュアの乱に際して、反乱軍の手に落ちなかった艦艇を統率し、非戦闘員を連れて帝都から撤退させた。
- ヤスムフラウ
- 帝国暦949年当時の星界軍元帥。帝国公爵。
- ガボート
- 声 - 山口隆行(アニメ)/ 岸野幸正(ドラマCD)
- ロブナス輸送隊指令。百翔長。
- レペス
- 百翔長。帝国暦958年時における、星界軍総旗艦ガフトノーシュ艦長。同艦の爆散に伴い戦死。
- キー・ボート=ラムセル・ガムヴ公爵(レークル・ガムブ)・アトラコン
- 女性。『星界の戦旗VI』の時点で星界軍元帥(スペーヌ・ラブーラル)、練習第一艦隊司令長官(グラハレル・ビューラル・カースナ・クレーヤル)[15]。ラフィールが練習艦隊司令長官から霹靂艦隊司令長官になったことに伴い、練習艦隊司令長官を兼任することになる[16]。
地上軍
- ジムリュア・ボルジュ=フルク・フルーシュ
- 帝国史上最大の内乱ジムリュアの乱の首謀者。ベルザ大公国の惑星ザムスィア(現地名称エルメン)出身の女性で本名はリンダ・ナルン。地上軍元帥。アーヴ同様の遺伝子調整を受けており、不老長命で髪が青く身体能力も高いが空識覚器官は持たない。
- 帝国地上軍(ビース・ソグ)に志願入隊し、翔士となった際に改名。ジムリュアとは「ジェームズの末裔」という意味で父の名に由来する。提督で第1機動軍団司令官となったときにレトパーニュ大公爵公女キネージュと知り合う。大提督に昇進後、捕虜収容所惑星コーザイ総督に赴任。元帥昇進後、帝国とアルハミド星間帝国の戦争に乗じて革命軍を率いて蜂起、帝都制圧後に人類連邦の創建と暫定大統領就任を宣言。レトパーニュ大公国に侵攻し、キネージュの艦隊に撃退される。
- エミンド
- ジムリュアの反乱軍の副司令官格で、彼女とは恋人関係にある。当時捕虜収容所だった惑星コーザイ出身だが、帝国に吸収された国家の再興を目論むエレンディア人の末裔でもある。
※ 作者によるセルフパロディ作品の登場人物であるが、本編に同様の人物が設定されているかどうかは不明である。
- 委員長
- 星界の断章『超外伝・秘蹟』に登場。本名は不明。ジントの主計修技館時代の同期生で、女性。「伝統」と称してサブカルチャー文化に登場する「眼鏡っ子」や「学級委員」のキャラクターイメージを無形文化財のように保護・体現する一族の出身。「伝統」のために、他のアーヴにはありえない雀斑や視力を悪くする家徽を持ち、修技館にはわざわざ紙メディアによる図書室まで作られている。そのイメージ通り、アーヴの常識に疎いジントに何かと世話を焼いた。「委員長」はこの一族の者が修技館に在籍する間のみ呼ばれる称号のようなもので、何かの役職に就いているわけではない。
- クファディスの姉
- 星界の断章『暴君』に登場。いわゆる腐女子・同人作家であり、皇族の登場するBL本を作成していて、弟にもそれを手伝わせていた。イリーシュ門沖会戦で戦死。スポール提督は彼女のファンであり、追悼本の発刊を期待していた。