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任天堂より発売されたスーパーファミコン用ゲームソフト ウィキペディアから
『星のカービィ スーパーデラックス』(ほしのカービィ スーパーデラックス)は1996年3月21日に任天堂より発売されたスーパーファミコン用ゲームソフトである。開発元はハル研究所。略称は「SDX」[2]や「スパデラ」[3]など。『星のカービィシリーズ』の日本における第7作目、アクションゲームに限定すれば4作目にあたる。
ジャンル | アクション |
---|---|
対応機種 |
スーパーファミコン(SFC) |
開発元 |
任天堂情報開発本部 ハル研究所 |
発売元 | 任天堂 |
プロデューサー |
山内溥(エグゼクティブプロデューサー) 岩田聡 宮本茂 |
ディレクター | 桜井政博 |
デザイナー |
若山強 小澤和 竹下裕生 望月哲也 |
音楽 |
石川淳 宮川弾 |
シリーズ | 星のカービィシリーズ |
人数 | 1 - 2人 |
メディア | 32Mbitカセット SA1チップ搭載 |
発売日 |
[SFC] 1996年3月21日 1996年9月20日 1997年1月23日 [Wii VC] 2009年10月13日 [Wii U VC] 2013年5月1日' [Nintendo Switch] 2019年12月12日 |
対象年齢 |
ESRB: K-A(Kids to Adults) CERO:A(全年齢対象) |
売上本数 |
約110万本 144万本[1] |
日本国外では『Kirby Super Star』という名称で発売された(フィンランドなど一部例外あり)。
評価 | ||||||
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|
スーパーファミコン用に作られた『星のカービィ』シリーズのアクションゲーム。シリーズの生みの親である桜井政博ディレクターが手がけた作品で、「万人向け」というコンセプトがより推し進められた内容となっており、下記のように遊び方をプレイヤーに委ねることで初心者から上級者まで楽しめる作りになっている。
カービィの最大の特徴であるコピー能力は『星のカービィ 夢の泉の物語』から受け継がれたものを基本としながら、コピーごとに多彩なアクションを用意するなど、大幅な拡張がなされている。初心者に対しては簡単な操作で強いコピー能力、上級者に対しては複雑な操作を要求し、かつ奥深い性能を持つコピー能力を用意するなど、コピー能力によってプレイヤーを棲み分けるシステムはより顕著に現れている。
また、本作品は当時としては珍しい「2人同時プレイのできる横スクロールアクションゲーム」であり、カービィの使うコピー能力をそのまま使用できる「ヘルパー」システムが用意されている。
7種類のアクションゲームモードと2種類のサブゲームが用意され、このうちプレイしたいタイトルを自由に選べるオムニバス形式がとられており、ボリュームアップと手軽さを両立した。また、初心者にも配慮し、ゲーム開始時に「しょしんしゃのへや」という操作練習(チュートリアル)を用意している。
特典としてスーパーファミコン本体が4000円お得の割引クーポンが付属。同じ月に発売された『スーパーマリオRPG』の本体割引クーポンとの併用はできない。
2008年11月6日、本作のリメイク作品にあたる『星のカービィ ウルトラスーパーデラックス』(ニンテンドーDS用ソフト)が発売された。また、バーチャルコンソールで2009年10月13日よりWii向けに、2013年5月1日よりWii U向けに配信が開始された。2019年12月12日にはNintendo Switch Online加入者向けサービスであるスーパーファミコン Nintendo Switch Onlineにてプレイ可能なタイトルに追加された。
後の『ウルトラスーパーデラックス』開発理由が「カービィ15周年記念として」であるなどシリーズ中でも人気の高い作品で[5]、Wiiバーチャルコンソール版は「人気タイトル(週間ダウンロード数)」の上位に入る常連の作品となっている。
2012年7月19日に発売されたWii用ゲームソフト『星のカービィ 20周年スペシャルコレクション』に収録されたほか、2017年10月5日に発売されたスーパーファミコンの復刻版「ニンテンドークラシックミニ スーパーファミコン」にプリインストールされる21作品の一つとして収録されている。
どちらのゲームも使用するのはAボタンのみ。対COM戦と対2P戦がある。2Pキャラは対COM戦のキャラのいずれかランダム。
以前のシリーズ作品から、操作方法の一部(空に浮く、コピー能力使用など)が若干改められている。
カービィの体力について、以前のシリーズでは敵に触れたり、攻撃を6発受けると1ミス扱いとなるポイント制であったが、本作で初めて、敵に触れたり、攻撃によって受けるダメージ量が異なるゲージ制を採用している。そのため、以前のシリーズでは敵に触れると、ライフが1つ減るとともに敵が消滅していたが、今作では触れてもこちらがダメージを受けて弾かれるだけで消滅しない(接触によるダメージが大していかない)ため、何度も触れると必然的にやられてしまう。新たに「ガード」のアクションが加えられ、ガード中はほとんどの攻撃のダメージを無効化することができる(一部、ガードしても体力を削られる技や、投げ技などガードが通用しない技もある)。また、過去の作品では回復アイテムが「マキシムトマト」と「元気ドリンク」の二種類のみだったが、本作では野菜からお菓子まで様々な食べ物が回復アイテムとして導入されている。なお、食べ物には餅や寿司、おにぎりなど和風のものも含まれているが、認知度を考慮してか、海外版ではクッキーやホットドッグ、クレープなどに置き換えられている。
カービィが通常の能力をコピーしていた時、その能力を持つヘルパーを作ることができる。前述の通り、コンピューターに操作を任せるか、2プレイヤーが操作する。また、2プレイヤーが、1プレイヤーがヘルパーを呼び出せる何らかの能力を持っているときにコントローラーの何かしらのボタンを押すことでも出現させることができ、その際は、最初から2プレイヤーに操作権がある状態で出現する。
ヘルパーは基本的にはその能力を宿した敵キャラクターの外見をとり(後述)、性能や操作方法がほぼカービィと同じでも、扱える技が異なる者・独自の特徴を持つ者なども存在する。全てのヘルパーが水中でも攻撃可能である一方、カービィでいうところの「すっぴん」状態が無いため、ハンマーの「爆裂ハンマー投げ」や「一発系コピー」など、使用後にすっぴんに戻るコピー技は使用できない。「コピー」のヘルパー「タック」で「一発系コピー」を持つ敵キャラをコピーすると通常コピーからランダムで選ばれることになる。
強制スクロール以外の場面では、画面はカービィの移動にあわせて動く。ヘルパーがスクロール外に出たりAボタンを押すと、星となってカービィのもとへ飛んで移動できる。また、穴に落ちても強制スクロールにはさまれても1発アウトではなく、同じようにカービィのもとへ移動する。また、ホバリング中のカービィの足に重なって十字キー上を押すと、押している間カービィの足に捕まることができる。その際カービィの落下速度が速まり、上昇速度が遅くなる。 さらに、Aボタンを押し続けることで星になり続けることができ、カービィの後ろに隠れ(重なり)、カービィの移動についていくことで危険な場所を切り抜けることができる。
カービィかヘルパーのどちらかが回復アイテムや無敵キャンディを取り、すぐにもう一方のキャラとくっつくことで、同じ効果(回復アイテムは食べてからあげるまでの時間によって与えられた側の回復量が変わる)を得ることができる(口移し)。口移しのシステムは後のシリーズでも採用された。
ヘルパーの防御力はカービィより低めに設定されている。体力がなくなるか、Aボタンを連打すると体が爆発し、“ハイパー状態”となる。後者の場合、時間と共に体力が徐々に減っていく。そのときに通常のコピー能力を持つ敵に触れると、体力を全回復、触れた敵を消滅(ザコキャラに限る)してそのコピー能力のヘルパーに変身する。ただし、変身しないまま時間がたつと動きが徐々に鈍くなり、最終的にヘルパーが消滅する。なお、ヘルパーがいるときにカービィがやられた場合、コンピューター操作時はヘルパーも消滅するが、2P操作時はヘルパーが残った状態で再開する。
本作では、単発系のものを除き、1つのコピー能力で複数の技を使用することができる。各技はポーズ時の説明画面でコマンドを参照できる。格闘ゲームのような複雑なコマンドは少ない。
本作では、コピー能力を得ると、色だけでなくその能力に応じた帽子や装飾品を身に着ける形となり、ヘルパーのようにカービィがどの能力を持っているが明示し、画面下のUIを見ずとも判断できるようになっている。アニメでもこの形式が採用され、『夢の泉デラックス』以降の作品ではこれがスタンダードな形となる。
『メタナイトの逆襲』に登場するボスは別項も参照。
括弧内は、コピーすると得られる能力。
詳細は星のカービィシリーズの登場キャラクター一覧参照。括弧内はコピーできる能力。何も書かれていない敵は飲み込む、または「コピー」でも何の能力も得られないことを示す。本作では雑魚キャラすべてに体力が存在する。
No. | タイトル | 発売日 | 対応機種 | 開発元 | 発売元 | メディア | 備考 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 星のカービィ スーパーデラックス | 2009年10月13日 |
Wii | 任天堂情報開発本部 ハル研究所 |
任天堂 | ダウンロード (バーチャルコンソール) |
|
2 | 星のカービィ 20周年スペシャルコレクション | 2012年7月19日 2012年9月16日 |
Wii | ハル研究所 | 任天堂 | Wii専用12cm光ディスク | |
3 | 星のカービィ スーパーデラックス | 2013年5月1日 |
Wii U | 任天堂情報開発本部 ハル研究所 |
任天堂 | ダウンロード (バーチャルコンソール) |
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4 | ニンテンドークラシックミニ スーパーファミコン |
2017年9月29日 2017年9月29日 2017年10月5日 |
- | 任天堂 | 任天堂 | 内蔵ソフト | |
5 | スーパーファミコン Nintendo Switch Online |
2019年12月12日 2019年12月12日 |
Nintendo Switch | 任天堂 | 任天堂 | ダウンロード | Nintendo Switch Onlineが必要 2022年6月10日に『星のカービィ スーパーデラックス メタナイトの逆襲バージョン』という特別版が配信 |
本作はスーパーファミコン向けゲームとして企画されたが、スーパーファミコン向けの開発ツールが整うまでの間、企画書や仕様書に描かれたキャラクターのテストはファミコンで行われた[8]。
カービィの技のパターンは製品版にすべて収録されたが、演出が変更されたものもある。たとえばカッター能力のエフェクトは、テスト版では白い四角として表示されたが、解像度などの都合により製品版では青い風切りに変更された[8]。
開発に当たっては「2人同時プレイ」「格闘風アクション」、そして「オムニバス」という3つの柱が建てられた[9]。
ヘルパーシステム(2人同時プレイ)は任天堂の宮本茂が要望・提案したものである。これは宮本が「2人同時プレイができる横スクロールのアクションゲーム」というアイデアを思いついたのだが、自身の手がける『スーパーマリオ』シリーズなどではゲームのスピード感による画面スクロールなどの問題で無理であり、もっとも適しているとして『カービィ』シリーズが抜擢された[5][10][11][注釈 1][注釈 2]。桜井政博は考えた末に、二者を対等な関係にするのではなく、主役とわき役に分けるという方法を考案した。さらに、カービィの世界観に合わせるため、敵のコピー能力をそのまま使えるようにしようと考え、敵をそのまま味方にする「ヘルパーシステム」へと発展した。これにより、上級者が初心者を励ましながら遊べるという方法もできるようになった[9]。
企画の段階では8つのシナリオが収録される予定だったが、ホラー作品「陽炎の館」[注釈 3]はほかのシナリオで手一杯ということでお蔵入りとなった[9]。
「豪華版」を意識した演出をするために、 本作のソフトパッケージは、公式タイトルロゴを使わず、桐箱に焼印を押したのを模した独特のものが使用された[5]。
カービィの生みの親であり、このゲームの開発者である桜井政博が後に担当した『大乱闘スマッシュブラザーズ』シリーズでは本作を参考にした要素がいくつか登場している。
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