小川村(おがわむら)は、長野県にある村である。長野市と北安曇郡白馬村のほぼ中間に位置し、その景観は「ふるさと信州風景100選[1]」・「信州サンセットポイント百選」に選ばれている。
「日本で最も美しい村連合」の一つ。
長野県上水内郡小川村は長野県北部(北信)にあり、長野市中心部と大町市・白馬村を結ぶ長野県道31号長野大町線(通称オリンピック道路)のおよそ中間に位置する(小川村役場地点)。北側にある虫倉山脈と南側の筏(イカダ)山脈がそれぞれ東西に走り、その間を犀川の支流である土尻川が流れる。その川に向かって地形は傾斜して、数多い支流が深い谷をつくって土尻川に流れ込んでいる。面積は58平方kmで約69 %(2007年)を森林で占められている。土地は粘土質で、かつ急斜面が多い。
2005年(平成17年)、平成の大合併により近隣の旧鬼無里村、旧戸隠村が長野市へ、旧美麻村が大町市に併合され、2010年(平成22年)には旧信州新町、旧中条村が長野市に併合され、現在の隣接自治体は長野市、大町市、白馬村となっている。
村北部・標高約1,000mの大洞高原には、60cm反射望遠鏡をもつ小川天文台と「プラネタリウム館」などの施設がある。
- 山:蕎麦粒山、高戸谷山、飯縄山(長野市の飯縄山と同名だが別の山)
- 河川:土尻川
- 湖沼:
- 戸隠三院を支配していた顕光寺(戸隠神社)が鳥羽院に寄進し、小川の庄と言われる皇室の荘園となっていたことが知られている。
- 南北朝時代の末期(1392年)に三河国を追放された水野氏庶流の小川左衛門貞綱が最勝寺領となっていた小川庄に定着した。貞綱は布留山城(古山城)を築城し、三代にわたって周辺を領した。しかし北信濃で有力だった村上氏に背いたため、村上氏の命を受けた香坂氏・大日方氏に攻めこまれて落城し三河に逃れた。
- 古山城は大日方長政の居城となり、以後、現在の小川村の地は大日方氏の支配下に置かれることとなった。
- 戦国時代初期の大日方氏は安曇郡の仁科氏に従っていたが、武田信玄の侵攻により武田氏家臣へと転じ水内郡から安曇郡を勢力下にして軍役110騎をつとめたとされる。武田氏の滅亡後は上杉氏派の小笠原洞雪斎方と徳川氏配下の小笠原貞慶方に分派した。しかし上杉景勝が豊臣秀吉の命で会津に移封になると上杉氏派の大日方氏一族は上杉氏に随行することなくそのまま帰農土着したと伝えられ、後にはその一部に松代藩真田家に仕えた家もある。
- 人口は1950年の9,438人をピークに減少が続いており、2020年の国勢調査では2,225人と3割以下の人口になっている[3]。
- 2020年国勢調査と前回調査(2015年)間における人口減少率比では県内市町村2位の16.9%であった[4]。
- 2022年4月1日現在での65歳以上人口割合は46.3%であり、県内では第7位[5]。
- 長野市への転出超過が多く、社会減に大きく影響している[6]。東京都や隣接する大町市、白馬村に対しては異動者数は少ないものの転入超過になっている。
- 昼夜間人口比率は83.3%(2015年時点)。村内の通勤・通学者のうち、3割以上が長野市に通勤・通学している[6]。
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小川村と全国の年齢別人口分布(2005年)
| 小川村の年齢・男女別人口分布(2005年) |
■紫色 ― 小川村 ■緑色 ― 日本全国
| ■青色 ― 男性 ■赤色 ― 女性 |
小川村(に相当する地域)の人口の推移
1970年(昭和45年)
| 6,163人
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1975年(昭和50年)
| 5,447人
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1980年(昭和55年)
| 5,132人
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1985年(昭和60年)
| 4,560人
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1990年(平成2年)
| 4,133人
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1995年(平成7年)
| 3,888人
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2000年(平成12年)
| 3,620人
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2005年(平成17年)
| 3,371人
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2010年(平成22年)
| 3,041人
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2015年(平成27年)
| 2,665人
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2020年(令和2年)
| 2,215人
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総務省統計局 国勢調査より |
所轄消防署
- 長野市消防局 新町消防署 小川分署
- 常備消防事務は長野市に委託している
村政
- 村長
- 大日方茂木(2006年4月10日 - 2010年4月)
- 伊藤博文(2010年4月10日 - 2018年4月9日)
- 染野隆嗣(2018年4月10日 - )
村議会
- 定数10人(現在の議員の任期は2023年9月30日まで)
産業
- おやき - 小麦粉に季節の野菜を包み込み焼いたり蒸したりした北信の郷土食。村内には縄文おやき、味菜おやき、農の花おやきがある。
- 農業
- 建設業
- 全国の小川姓の人に「親戚登録」を呼びかけ、地域活性化を図っている。
マスメディア
放送局
- 小川村ケーブルテレビ
- 地形の影響によるテレビジョン放送難視聴地域であり、村内各所に共同受信施設を設けていた。老朽化及び地上デジタルテレビジョン放送への対応として、FTTH方式を用いた全村をカバーするケーブルテレビを2009年に構築した[7]。
ライフライン
電信
- NTT東日本
- 有線テレビ電話
- 小川村では1958年に有線放送電話が全戸に整備された[8]。老朽化が進んだ施設の代替として、ケーブルテレビで敷設する光ファイバーを利用した有線テレビ電話に更新。端末機が役場や主要施設、加入者各戸に設置され、役場等からのお知らせや村内の通話に利用されている。
バス
路線バス
- 27 高府線(アルピコ交通長野支社(通称・川中島バス))
- 善光寺大門 - 長野駅 - 西河原 - 笹平 - 小川新田 - 高府(バスティ高府) - 小川村役場前 - 日影 - 初引
- 市ノ口~初引間が小川村内を走る。高府~初引間は平日の一部便のみ。朝の一本のみ日赤経由ビッグハットまで運行。
- 特急バス長野大町線(アルピコ交通)
- 長野駅東口 - 小川新田 - 日影 - 千見 - 美麻ぽかぽかランド - 信濃大町駅 - 大町温泉郷 - ホリデイ・インリゾートくろよん - 扇沢
- 小川新田・日影が小川村内停留所。冬期間はアルピコタクシーによる運行となる。長野駅東口~美麻ぽかぽかランド間で同じルートを走る長野白馬線は小川村内だけを通過する。
- 小川村循環バス
道路
一般国道
県道
道の駅
- おがわ(長野県道31号長野大町線沿いにある)
- 食事処味彩 - レストラン
- さんさん市場 - 農産物販売所
- ファミリーマート道の駅おがわ店
- 村内唯一のコンビニエンスストア。村と地域活性化包括連携協定を締結し、特産品、土産品等を扱う売場を設置している[9]。
- 大洞高原 (星と緑のロマントピア[10])
- 小川天文台
- プラネタリウム館
- 星と緑のロマン館 - 宿泊施設
- アルペンドーム - 屋内体育館施設
- 大洞池
- 小川神社 - 御柱祭[11]を申・寅年に開催
- びっくらんど小川 - トレーニングジム、プール、体育館を備えたスポーツセンター
小川の集落 - 長野県建設部都市・まちづくり課(2015年版)2019年2月27日閲覧
小川村役場 (2008年4月8日). “小川村の年表”. 2023年5月8日閲覧。
“映画情報”. 【公式】長野県観光サイト さわやか信州旅.net. 2019年8月28日閲覧。
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