安藤 宏(あんどう ひろし、1958年5月27日 - )は、日本の国文学者。
専門は日本近代文学。小説を中心とする表現史、文学史を研究。作家では太宰治の研究で知られる。
学位は、博士(文学)(東京大学・論文博士・2012年)(学位論文『近代小説の表現機構』[1])。東京大学名誉教授。東京都世田谷区出身[2][3]。
- 学生時代の恩師は三好行雄。
- 院生時代には予備校講師としてアルバイトをしていた。「現代文の安藤」として予備校の看板になるほど、その授業には定評があった。[要出典]
- TBS系列のテレビ番組「東大王」に出題者として出演した際には、自身の専門である太宰治に関する問題を出題した。
- クワガタの飼育が趣味である。
- 2018年、NHK Eテレのテレビ番組「知恵泉」に出演し[11]、太宰治の魅力は「弱さを演じる強さ」であると語った。
- 『自意識の昭和文学 - 現象としての「私」』(至文堂) 1994
- 『太宰治 弱さを演じるということ』(ちくま新書) 2002
- 『近代小説の表現機構』(岩波書店) 2012-03 [12]
- 『日本近代小説史』(中公選書) 2015/2020 新訂版 [13]
- 『「私」をつくる 近代小説の試み』(岩波新書) 2015
- 『太宰治論』(東京大学出版会) 2021
編著・共著
- 『太宰治全作品研究事典』(神谷忠孝共編、勉誠社) 1995
- 『太宰治』(若草書房) 1998
- 『近代の日本文学』(野山嘉正共編、放送大学) 2001
- 『日本の小説101』(新書館) 2003
- 『展望 太宰治』(ぎょうせい) 2009
- 『読解講義 日本文学の表現機構』(高田祐彦, 渡部泰明共著、岩波書店) 2014
- 『ことばの危機 大学入試改革・教育政策を問う』(阿部公彦, 沼野充義, 納富信留, 大西克也共著、東京大学文学部広報委員会、集英社新書) 2020
- 『太宰治 単行本にたどる検閲の影』(斎藤理生共編著、秀明大学出版会) 2020
- 『近代「国文学」の誕生』全5巻(鈴木健一, 高田祐彦共編、岩波書店) 2021
- 『講義 日本文学』(東京大学文学部国文学研究室編、東京大学出版会) 2021
- 『坂口安吾大事典』(大原祐治, 十重田裕一共編、勉誠出版) 2022
- 太宰治『富嶽百景・女生徒 他六篇』(岩波文庫) 2024
監修
- 『太宰治 100の言葉:人生を見つめ直すためのヒント』(宝島社) 2016
『読売年鑑 2016年版』(読売新聞東京本社、2016年)p.296
2024年1月18日に最終講義を行った:演題「近代文学研究を振り返って」- “令和5年度退職教員の最終講義”. 東京大学 (2023年12月18日). 2024年5月3日閲覧。
- “教育・研究年報”. 東京大学大学院人文社会系研究科・文学部. 2024年5月5日閲覧。