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演芸の一形式、寄席の余興 ウィキペディアから
大喜利(おおぎり、おおきり)は、演芸の一形式。寄席の余興として考案され、のちに放送メディアを通じて独自に発展し、バラエティ番組・インターネット上の企画や、多数の観客を招いての大きなイベントとしても行われる。
寄席においてトリ(最後を飾る出演者)がいない場合、それに代わる最後の演目として観客へのいわばアンコールに相当するサービスとして行われていたもの。余興として、その日の寄席の複数の出演者が再び登場し、観客からテーマをもらって互いに芸を競い合った。
歌舞伎の「大切」(一日の興行の最終幕最後の場面)にちなんだ名であり、「喜利」は客も喜び、演者も利を得るという意味の当て字である。このように「大喜利」は寄席のプログラムを指す言葉であったが、そのうち出し物そのものを表す語となっていく。
テレビ番組『笑点』のコーナー「大喜利」を通してこの語が世間に広く知られたため、近年のテレビ番組やインターネット上などで行われる「大喜利」は、司会者の出題に対して、ひねりを効かせて答える、といった言葉遊びゲームの集合そのものを指すことが多いが、本来この形式のものは、様々な大喜利のうち「とんち」と呼ばれるものである。
元来の大喜利ではこの他に、歌や踊りの披露、三題噺、にわか(即興の芝居。数人の芸人が幽霊に扮して登場する道具入りの怪談噺など)、芸人による相撲、裁判の真似事など、趣向を凝らしたさまざまなものが行われている。
現代メディアにおける大喜利は古典的なスタイルの問答はほとんど見られず、お題に対して不条理な回答を返したり、写真から面白い台詞を想像して答えたりする形式の問答が主流を占めている。この流れは1996年から放送が始まった『一人ごっつ』が最初とされている。松本人志は団体芸の『笑点』に対して、「発想力のスポーツ」としての新たな大喜利のスタイルを開拓し[2]、これ以降は『ダイナマイト関西』や『IPPONグランプリ』など、大喜利のイベントや大会も行われるようになり、大喜利の競技化が進んだとされる。
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