東日本旅客鉄道大船工場
かつて存在した東日本旅客鉄道(JR東日本)の車両工場 ウィキペディアから
かつて存在した東日本旅客鉄道(JR東日本)の車両工場 ウィキペディアから
東日本旅客鉄道大船工場(ひがしにほんりょかくてつどうおおふなこうじょう)は、神奈川県鎌倉市梶原にあった東日本旅客鉄道(JR東日本)の車両工場である。最寄り駅は湘南モノレール江の島線湘南深沢駅。
重要部検査と全般検査を担当する工場である。2000年(平成12年)に大船電車区の検修部門と統合されて鎌倉総合車両所(深沢地区。後に鎌倉総合車両センターに改称)となったが、統合以前と業務が大きく異なっていた訳ではなく、引き続き首都圏の電車の検査修繕等を行っていた。統合後でも慣例的に「大船工場」と呼ばれることがあった。
209系電車以降の「新系列車両」の増加による保守体系の見直しにより、検査業務が縮小され、2006年(平成18年)2月9日をもって東京総合車両センターと大宮総合車両センターに業務を引き継がせる形で検査業務を終了し、同年3月31日限りで閉鎖された。
当地にはかつて海軍工場(横須賀海軍工廠深沢分工場)があり、太平洋戦争終結後にGHQの許諾を受けて、その敷地と建設中の線路を受け継いで建設した。日本国有鉄道時代には、電車のみならず客車の修繕や改造も手掛けていた。
大船駅からの入出場線は、いったん横須賀線に沿って久里浜方面に向かい、途中でスイッチバックする線形になっているため、直接入出場することはできない。
敷地内には鎌倉市の有形文化財に指定された泣塔が存在する。また近隣には湘南モノレールの車両基地がある。また、最寄りの湘南京急バスの停留所は鎌倉総合車両所への改称から現在に至るまで「大船工場」のままとなっている。
鉛などに汚染されていた跡地の汚染対策費と建物解体費の合計が売却予定額を数十億上回るという結果[1][2]が出ており、鎌倉市とJR東日本の間で協議を続けていたが、土壌処理を2012年から2014年にかけて実施することとなった[3]。引き続き、鎌倉市が周辺地域を含めた総合整備事業を進めている[4]。
車籍のない入換動車として、クモル145,クル144(元車番不明)を始め下記の車両が使用されていたが、工場部門の業務終了に伴い用途廃止となった。
民営化後、社内技術力の維持向上等を目的として、107系電車がJR東日本の各工場で新造されることになり、大船工場でも一部を担当したことに始まる。いずれも、東急車輌製造から構体ブロックを購入し[7][8]、大船工場内で艤装・内装組み立てを行った[7][8]ノックダウン生産である。
209系電車の製造経験は、その後1994年10月に開設された新津車両製作所で活かされることになった。
2006年2月、検査業務終了時の担当車両
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