八王子市陵南会館爆破事件
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八王子市陵南会館爆破事件(はちおうじしりょうなんかいかんばくはじけん)とは、1990年(平成2年)10月9日に東京都八王子市で発生した爆弾テロ事件。
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標的となった「陵南会館」は地元の八王子市の公民館で、元は国鉄中央本線の東浅川駅であった。東浅川駅は、大正天皇の大喪列車用の臨時駅として開設された皇室専用の駅で、社殿造の駅舎であった。
皇室の多摩御陵参拝に自動車を利用することが多くなったため、1960年(昭和35年)に廃止され、1962年(昭和37年)に国鉄から八王子市に払い下げられ、「陵南会館」という公民館となった。
平成に改元後の1990年(平成2年)11月12日、第125代天皇明仁の即位の礼が挙行されることになった。新左翼各派は即位に反対すべく日本各地でテロ事件を続発させていた。
1990年10月9日、陵南会館の西側勝手口付近で突如爆発音とともに火の手が上がった。火は約1時間後に消し止められたが、陵南会館の大半を焼失し、付近の民家の窓ガラスが割れるなどの被害が出た。幸いにも死傷者はなかった。その後の現場検証で、消火器爆弾と時限式発火装置の残骸が発見されたため、警視庁公安部は、新左翼による爆弾テロ事件と断定した。
従来、新左翼の皇室テロの対象は、国有財産法上の「皇室用財産」など皇室関連施設、天皇や皇族を祭神とする神社など、現在も何らかの形で皇室に関わりのある施設が主であった。ところが本事件のように、過去の皇室関連施設も標的となったことで、警備対象は一気に拡大することとなった。
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