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ホンダ・J型エンジン(ホンダ・Jがたエンジン)は、本田技研工業で製造されている大型車種用のV型6気筒ガソリンエンジンである。
V型6気筒エンジンとしてはC型の後継にあたる。出力取出軸端からの回転方向が反時計回り[1]のレイアウトをC型エンジンから踏襲しているが、ホンダがこれ以降に開発した機種も順次反時計回りの駆動方式に変更されていった。ラインアップはすべてSOHCの24バルブで共通となり、片バンクあたりDOHC(フォーカム)の仕様は存在しない。
吸・排気バルブは共に2個ずつ設け、ロッカーアームを介し開閉される。そのロッカーアームには可変バルブタイミング・リフト機構が装備され、さらに動弁系のフリクションを低減するため摺動部にローラー機構を使用している。なお、低速域[2]で吸気バルブのうち片方を休止させる「VTEC-E」に類似した仕様もある。点火プラグが燃焼室の天井中央部に取付けられており、カムシャフトを避けるために上側を排気バルブ側に傾けている。シリンダーブロックはアルミ製で、バンク角はC型の90度からV6エンジンとして一般的な60度へ改め、回転バランスを向上させた。
燃料供給装置はPGM-FI仕様のみで、インテークマニホールドの各気筒のポートにインジェクターが取付けられたマルチポイント式で、暖機時にインテークマニホールドから2次エアを供給し、燃料の霧化を促進するAAI(エアアシストインジェクター)が装備されている。インテークマニホールドに可変吸気装置が装備されている仕様があるほか、後述するVCM仕様以降ではエキゾーストマニホールドが無く、シリンダーヘッド内で隣り合う排気ポートが集合し、その直後に排気ガスを浄化する三元触媒が装備されている。
高出力と低燃費をより高い次元で両立するため、可変バルブタイミング・リフト機構を応用し、低負荷時に一部気筒の吸排気バルブを休止させることにより擬似的に排気量を可変させ、合わせて吸・排気のポンピングロスも低減させている。
2003年発表の4代目インスパイアにリアバンクを休止するVCMが初採用された。2007年発表のインスパイア並びに北米仕様アコードでは6気筒-4気筒−3気筒と使用気筒数を変化させる新型VCMが初採用された。リアバンク側では4気筒モードで1気筒休止、3気筒モードで3気筒休止を実現するためロッカーシャフトは4系統の油圧経路を持つ。2012年発表の8代目北米仕様アコードでは気筒休止は3気筒モードのみだが、吸気側に低回転、高回転でのバルブタイミング切り換えVTECを採用した。リアバンクでは気筒休止を含めVTEC切り替えが3ステージとなる。2013年発表のアキュラ・RLXでは、リアバンク側で異軸であったVCM切り替えとVTEC切り替えを、同軸とするシンクロピストンピン構造による3段階のバルブリフトを実現している。
気筒休止時には、一部気筒のみが燃焼エネルギーを発生するためエンジン振動とこもり音が増大する。エンジン振動を吸収させるために、液封エンジンマウントに内蔵したアクチュエーターを打ち消すように作動させる、アクティブコントロールエンジンマウントを採用している。こもり音を低減させるために、室内にこもり音と逆位相の音を発生して打ち消す、アクティブノイズコントロールを採用している。
2014年までに各車両カテゴリーで燃費No.1を目指し、2020年までにCO2排出量を2000年比で30%の低減を目指すために投入される次世代革新技術で、燃料供給方式に筒内直接噴射(直噴)が採用されている。加えて、VTECやVCMに新動弁機構を採用するなどにより、燃費は10%、出力は5%程度向上している。
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