ヘルクレス座(ヘルクレスざ、Hercules)は、トレミーの48星座の1つ。ヘルクレス座は、全天で5番目に大きい星座である。あまり明るい星はない。ギリシア神話に登場する勇者ヘーラクレースにちなむが、日本語での正式な星座名はラテン語読みの「ヘルクレス座」である[2]。
主な天体
恒星
以下の恒星には、国際天文学連合によって正式な固有名が定められている。
- α星:ラス・アルゲティ[3] (Rasalgethi[4]) は、二重星であり、主星はSRC型に細分類される半規則型変光星。
- β星: コルネフォロス[3] (Kornephoros[4]) は、ヘルクレス座で最も明るい恒星(2.77等)。
- δ星:Sarin[4] は3等星。
- κ星:Marsic[4] は、元々MarfakやMarfikと呼ばれてきた[3]が、2017年2月にIAUにより Marsic が固有名として採用された[4]。
- λ星:マシム[3] (Maasym[4])
- ω星:クヤム[3] (Cujam[4]) はりょうけん座α2型変光星に分類される5等星。
- HD 147506:国際天文学連合の100周年記念行事「IAU100 NameExoworlds」でハンガリーに命名権が与えられ、主星はHunor、太陽系外惑星はMagorと命名された[5]。
- HD 149026:主星に Ogma[4]、惑星HD 149026 bに Smertrios という固有名が定められている。
- HAT-P-14:国際天文学連合の100周年記念行事「IAU100 NameExoworlds」でオーストリアに命名権が与えられ、主星はFranz、太陽系外惑星はSissiと命名された[5]。
- TrES-3:国際天文学連合の100周年記念行事「IAU100 NameExoworlds」でリヒテンシュタインに命名権が与えられ、主星はPipoltr、太陽系外惑星はUmbäässaと命名された[5]。
- WASP-38:国際天文学連合の100周年記念行事「IAU100 NameExoworlds」でスロベニアに命名権が与えられ、主星はIrena、太陽系外惑星はIztokと命名された[5]。
その他、以下の恒星が知られている。
星団・星雲・銀河
その他
- ヘルクレス座・かんむり座グレートウォール:2013年に発見された、最大の宇宙の大規模構造[8]。
- 太陽向点:ξ星の近くにある。
神話
勇者ヘーラクレースは、大神ゼウスが王女アルクメーネーとの間にもうけた子で、王になる予定であったが、例によってゼウスの妻の女神ヘーラーの横槍が入り、王になれなかった。勇者でありながら、その後もヘーラーに生活の邪魔をされ失敗続きだったが、12の冒険を成し遂げ、神となり星座の仲間入りをした[9]。
しし座、うみへび座、かに座、りゅう座などの星座が、ヘーラクレースの12の冒険と関係が深い。とりわけりゅう座がヘルクレス座の直下にあるのは、ヘスペリデスの園で黄金の林檎を守るこの竜をヘーラクレースが撃破し、これを踏みつけてまさに棍棒で殴り殺そうとしている戦いの場面を記念としてゼウスが天上に描いたからであると、エラトステネースが伝えている[10]。
ギャラリー
- ヘルクレス座にある衝突中の銀河[11]。
出典
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