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毎年10月に日本の福岡県で開催される、全日本実業団対抗女子駅伝競走大会の予選会 ウィキペディアから
全日本実業団対抗女子駅伝競走大会予選会(ぜんにほんじつぎょうだんじょしえきでんきょうそうたいかいよせんかい)は、2015年から毎年秋に福岡県宗像市・福津市で催されている駅伝大会。コースが6つの区間で構成されている大会で、上位に入ったチーム(基本として16チーム)に全日本実業団対抗女子駅伝競走大会(全日本大会)への出場権が与えられる。
全日本大会が2012年から「クイーンズ駅伝 in 宮城」という愛称を公式に定めていることに合わせて、大会の公式愛称は「プリンセス駅伝 in 宗像・福津」。岩谷産業(Iwatani)が特別協賛を始めた2021年からは、TBSテレビ系列で放送される生中継に「Iwataniスポーツスペシャル プリンセス駅伝○○」(いわたにスポーツスペシャル プリンセスえきでん、○○は開催年の西暦を表す4桁のアラビア数字)というタイトルを使用している[1]。
全日本大会では1990年から、地域別の予選会を導入。2008年までは、「東日本実業団対抗女子駅伝競走大会」(対象地域は北海道を含む東日本)、「淡路島女子駅伝競走大会」(対象地域は関西・中部・北陸・中国)、「九州実業団対抗女子駅伝競走大会」(対象地域は九州・沖縄)の3大会が開催されていた。淡路島大会がスポンサーの撤退などから同年で終了したことを機に、中部・北陸地区の予選会は2009年から「中部・北陸実業団対抗女子駅伝競走」として独立(翌2010年から「実業団女子駅伝中日本大会」に改称)。関西・中国地区は九州地区予選会と統合し「実業団女子駅伝西日本大会」として宗像市と福津市で開催されていた。
しかし、主催の日本実業団陸上競技連合は、全日本大会への出場権の扱いを2015年から一新。上位の8チームに次回大会へのシード権(予選会を経ずに出場できる権利)を自動的に与える一方で、予選会の一本化を図るべく、当大会を「全国統一予選会」として創設するに至った。開催地には前述した宗像・福津の両市を選んだものの、コースを西日本大会から変更。また、全日本大会が2012年から「クイーンズ駅伝 in 宮城」という愛称を公式に使用していることを踏まえて、当大会では「プリンセス駅伝 in 宗像・福津」という愛称を公式に定めた。
岩谷産業が特別協賛を始めた2021年からは、同社が水素ステーションの整備を進めていることから、燃料電池自動車のトヨタ・MIRAIを大会の運営車両として導入している[1]。また2023年から、燃料電池を搭載したテレビ中継車「地球を笑顔にするくるま」を使用している。
福岡県宗像市と福津市を通る6区間・42.195km。
いずれの中継所でも、先頭のチームが中継所を通過してから10分経過すると繰り上げスタートとなる。第4区は「インターナショナル区間」として、外国人競技者の登録が認められている。
基本として、上位で完走した複数のチームに全日本大会への出場権を与えている。ただし、出場枠の総数は、本大会の時期によって異なる。
太字は全日本実業団対抗女子駅伝競走大会への出場権獲得チーム。赤太字は大会記録。(AC=アスリートクラブ)
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2015年の第1回大会では、BS-TBSで生中継を実施したほか、TBSテレビ系列の地元局であるRKB毎日放送が途中から地上波で北部九州地区(福岡県・佐賀県)向けにサイマル放送。他のTBS系列局の一部でも、生中継の映像を2時間に編集したうえで後日に放送された。
2016年の第2回大会から、TBSテレビ系列全28局で放送(制作協力:RKB毎日放送、製作著作:TBSテレビ)。ただし、この大会では北陸放送が金沢マラソンのローカル向け中継を優先したため、他の27局からの時差放送で対応した。2017年の第3回大会からは、同局を含めたTBSテレビ系列全28局のフルネットへ移行している。
なお、「TBS陸上ちゃんねる」(TBSテレビがYouTube上に開設している陸上競技関連の公式チャンネル)では、2021年(第7回)以降の大会で移動中継車(同年は3台→2022年は2台)・リポートバイク・複数の固定点から撮影された動画のライブ配信を地上波向けのテレビ中継に合わせて実施。大会の翌日からは、テレビ中継の素材映像を基に、スタートから優勝チームへの選手インタビューに至るまでの動画も「ほぼOAのたっぷり見せ」と銘打って配信している。「ほぼOAのたっぷり見せ」については、本大会での配信開始を皮切りに、クイーンズ駅伝や東日本実業団駅伝(TBSテレビと一部の系列局で録画中継を放送している大会)でも同年から実施されている。
また、第7回大会までは、中継所の実況をTBSテレビとRKBの男性アナウンサーだけで分担。2022年(第8回)以降の中継では、実況や進行をTBSテレビのアナウンサーだけで賄っている。TBSテレビでは、2021年のクイーンズ駅伝中継で日比麻音子が中継所での実況デビューを果たしていたことを背景に、本大会の中継で2022年から佐々木舞音と篠原梨菜[5](いずれも現職の女性アナウンサー)が中継所の実況を1ヶ所ずつ担当。2024年(第10回)には、本大会の中継では初めて、中継所の実況を女性アナウンサー(日比・佐々木・御手洗菜々)だけで分担している。
移動車に搭乗する実況アナウンサー・解説者以外の人物は、東京(TBS放送センター)からのオフチューブ方式で出演。
この年は開催当日が『SASUKE』の収録日と重なったため、熊崎・南波は実況に参加していない。
本大会では、レース中に選手が骨折や脱水症状に見舞われる事態が過去に何度も発生。2018年の第4回大会で以下のアクシデントが相次いだことを受けて、日本実業団陸上競技連合では、レース中に選手が故障などで「走行不能」に至った場合の「競技中止」に関する規定の明文化に踏み切った。
日本陸上競技連盟の「駅伝競走規準」第5条2項には「競技者が走行不能になった場合の続行の判断は、審判長や医師(医務員)に委ねられる」との規定が明記されている。2018年の第4回大会では、この規定があくまでもレース運営の「目安」に過ぎないことや、出場選手の健康管理と安全に関する明確な規則が存在しないことが浮き彫りになった。これに対して、日本実業団陸上競技連合では、「レース中に選手が故障などで『走行不能』に至った場合には、選手の安全を最も優先する立場から、本人が競技の続行を希望しても審判が競技を中止できる」という規定を大会後に明文化[12]。全国大会では2018年[13]、本大会では翌2019年(第5回)からこの規定を適用している。
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