Remove ads
1999年に放送されたアメリカ合衆国のテレビドラマ ウィキペディアから
『パワーレンジャー・ロスト・ギャラクシー』(Power Rangers: Lost Galaxy)は、アメリカ合衆国のテレビドラマ。日本の特撮テレビドラマシリーズ「スーパー戦隊シリーズ」の英語版ローカライズ作品[1]「パワーレンジャーシリーズ」の第7シーズン、第5作目である。今作は1998年に放送された『星獣戦隊ギンガマン』がベースとなっている[2]。
1999年2月6日から同年12月18日まで[3]フォックス放送内のFox Kidsで放送された[4]。日本においては、スーパーチャンネルにて2001年9月2日から2002年7月14日まで放送された[5]。全45話[6]。
この作品から主要人物も毎年変わるようになる[7][8]。前作『パワーレンジャー・イン・スペース』の好評を受けてSF路線が続くことになり、それに原作『星獣戦隊ギンガマン』のファンタジー要素を組み込んでいる[8]。移動型スペースコロニーで新天地を目指すというストーリーは共同プロデューサーの坂本浩一が提案したものが採用されており、彼は自身が子供のころに愛好していたアニメ『機動戦士ガンダム』と『宇宙戦艦ヤマト』を組み合わせたような物語となったと述べている[8]。
大部分がアメリカオリジナルの設定だが[2]、シリーズ前半のストーリーは原作に準じており[9]、坂本は「ストーリーは原作を元にスケールを広げた。原作に物語を近づけることでコスチュームや武器のデザインがストーリーにマッチするようになった」と述べている[10]。この特品から前作のパワーレンジャーとの共演が行われるようになり、一部の作品を除いて恒例となった。
サバン側から東映に「監督を貸して欲しい」と要望があり[11]、原作の監督を務めた田﨑竜太が監督に参加した[2][8]。これには日本のノウハウをアメリカに取り込みたいという意向があり、田﨑はプロデューサーに「日本式でやって欲しい」と頼まれたと述べている[11]。
本来、アメリカでは監督が編集したディレクターズ・カット版を基にプロデューサーが編集したファイナル・カット版の映像が放送に使われるが[注釈 1]、田﨑は「監督が責任を持つのが日本のやり方」として、「(プロデューサーが)気に入らない部分があったら直すから」と頼み、彼の担当話のみディレクターズ・カット版の映像が放送されている[11]。
田﨑の参加によって日本式の撮影のノウハウがアメリカに伝わり、これまで養われてきたアメリカ式と香港式が合わさった撮影法にさらに日本式の方式が組み合わされた撮影法が、パワーレンジャーの撮影現場に使われるようになる[8]。
1998年11月にストーリアークが作成されたが、この時点で『ギンガマン』の映像は殆どアメリカに送られておらず、限られた映像と資料を基に1年分のストーリーの基本案を構成しなければならなかった[13]。脚本家のジャッキー・マーチャンドは、「東映はこちらに素材を送る事を優先してはいなかった」と述べている[13]。
本作品の展開時期、アメリカではパワープレイバックOTOと称して初期シリーズの玩具の再発売や再放送が行われており[9][3]、再放送は2か月程度で打ち切られたが[9]、玩具展開は翌年まで続いた[11]。
日本語版の声優には、スーパー戦隊シリーズに出演した俳優が起用されている[14][5][15]。
伝説のギャラクシーサーベルが眠るミリノイ星が宇宙昆虫軍団に襲われた。
レオ、カイ、デーモン、ケンドリックスの4人の地球人たちとミリノイ星のマヤはギャラクシーサーベルを手にしたことでギャラクシーパワーレンジャーとなり、民たちが石化してしまったミリノイ星から脱出。地球で開発されたスペースコロニー型宇宙船テラ・ベンチャーに乗り込み、ギャラクシービーストの協力を得ながら、宇宙昆虫軍団と戦い、新天地を目指す旅を続けていく。
戦いの中、レオの兄・マイクがマグナ・ガーディアンの遺志と力を受け継ぎ、ケンドリックスの遺志と力はカローンに受け継がれた。
テラ・ベンチャーは宇宙海賊が支配する異次元宇宙ロスト・ギャラクシーに迷い込み、現地の宇宙海賊と戦うことになる。ロスト・ギャラクシーからの脱出に成功するがマイクのパワーは失われ、ギャラクシービーストも当初の5体以外は散ってしまった。さらに度重なる戦いとロスト・ギャラクシー脱出の負荷でテラ・ベンチャーは限界を迎えて航行不能になってしまう。全クルーは近隣の星に脱出していき、その間にパワーレンジャーは宇宙昆虫軍団の最終決戦に勝利する。
戦いが終わった後、クルーが避難した星はミリノイ星であることが判明。戦い終えたことでギャラクシーサーベルを元に戻すと石化していたミリノイ星の民たちは元に戻り、ケンドリックスも復活を果たす。こうして、ミリノイ星から始まった戦いを終わりを迎えたのだった。
通称:ギャラクシーレンジャー
ギャラクシービーストを捕え、ギャラクシーサーベルを狙う悪の一団で、昆虫のような外見の者が多い。初期は巨大化するための薬を飲むことで巨大化していたが、中盤以降は自力で巨大化している[注釈 2]。映画『スターシップ・トゥルーパーズ』で悪役は宇宙昆虫と設定された[9]。
失われた銀河の支配者。
話数 | サブタイトル | 登場モンスター | 監督 | 脚本 | 放送日 | ||
---|---|---|---|---|---|---|---|
邦題 | 原題 | 北米[3] | 日本[5] | ||||
1 | ギャラクシー・サーベルを求めて (前編) | Quasar Quest Part I | フリオ | ジョナサン・ヅァクワー | ジャド・リン | 1999年 2月6日 | 2001年 9月2日 |
2 | ギャラクシー・サーベルを求めて (後編) | Quasar Quest Part II | 2月13日 | 9月9日 | |||
3 | ギャラクシー・ビースト救出作戦 | Race to the Rescue | ブラント(声 - カーク・ソーントン/吹替 - 佐々木健) ラッドスター(コルシザー) (声 - ボブ・パーペンブルック / 吹替 - 坂本一) | ワース・キーター | 2月20日 | 9月16日 | |
4 | 赤いルーキー | Rookie In Red | ホーン(バクター) (吹替 - 佐々木健) | 2月27日 | 9月23日 | ||
5 | 地球に帰りたい | Homesick | ガッサー(タグレドー) (声 - デイヴ・マロウ/吹替 - 徳山靖彦) | ブライアー・トリュー | 3月6日 | 9月30日 | |
6 | オリオンの光 | The Lights of Orion | ミュータントラム(煙ヱ門) (声 - ロバート・アクセルロッド/吹替 - 川村拓央) | ジャド・リン ジャッキー・マーチャンド | 3月13日 | 10月14日 | |
7 | ケンドリックスは大スター!? | Double Duty | ワイズウィザード(札僧正) (声 - エズラ・ワイズ / 吹替 - 河相智哉) | ジャド・リン | 3月20日 | 10月21日 | |
8 | 恋する戦士 | The Blue Crush | クエイク・メイカー(ネイカー) (声 - マイケル・ソリッチ / 吹替 - 河相智哉) | 3月27日 | 10月28日 | ||
9 | 謎の戦士 | The Magna Defender | フリオ スターコッグ(傀儡太夫) (吹替 - 高橋翔) ラップトール(ドルマー) (声 - ブライアン・シッダール/吹替 - 高橋翔) サムロン(壊力坊) (声 - カーク・ソーントン/吹替 - 谷昌樹) | 坂本浩一 | 4月3日 | 11月4日 | |
10 | 復讐の序曲 | The Sunflower Search | フィッシュフェイス(砂爆盗) (声 - リチャード・エプカー / 吹替 - 中嶋一成) スレッジ(トルバドー) (吹替 - 谷昌樹) | 田﨑竜太 | ジル・ドネラン | 4月10日 | 11月11日 |
11 | 孤独な戦い | Silent Sleep | チリーフィッシュ(氷度笠) (声 - トニー・ロビンソン/吹替 - 佐田明) | ブライアー・トリュー | 4月17日 | 11月18日 | |
12 | 希望の光 | Orion Rising | デストラクソ(怒涛武者) (声 - ニール・キャプラン / 吹替 - 飛鳥井豊) | 田﨑竜太 | デニス・スキナー | 5月1日 | 11月25日 |
13 | オリオン再び | Orion Returns | デストラクソ インパストラ(メドウメドウ) (声 - ナンシー・ヴァン・イダスタイン/吹替 - 小田木美恵) | ジャド・リン ジャッキー・マーチャンド | 5月8日 | 12月2日 | |
14 | 五人で一つ | Shark Attack | シントー レッドシャーク(鬼丸) (声 - パトリック・トーマス/吹替 - くわはら利晃) グリーンシャーク(闇丸) (声 - トム・ファーン / 吹替 - 羽柴秀矢) | ジャッキー・マーチャンド | 5月15日 | 12月9日 | |
15 | 正義の心 | Redemption Day | フリーキーチキ(ワンガワンガ) (声 - ブレイク・トーニー/吹替 - 高橋伸也) | ジャド・リン ジャッキー・マーチャンド | 5月22日 | 12月16日 | |
16 | それぞれの運命 | Destined For Greatness | スケルクロン(ゲルトゲルト) (声 - ダグ・ストーン / 吹替 - 米田直嗣) | ジャド・リン | 9月25日 | 12月23日 | |
17 | 盗まれた美 | Stolen Beauty | クラマミー(モルグモルグ) (声 - ウィリアム・バトラー/ 吹替 - 伊藤栄次) | 10月2日 | 12月30日 | ||
18 | レスキュー危機一髪 | The Rescue Mission | 正体不明のエイリアン(声 - カーク・ソーントン / 吹替 - ) | スティーブ・ワン | 10月9日 | 2002年 1月6日 | |
19 | ロスト・ギャラクシービースト (前編) | The Lost Galactabeasts Part I | ロスト・ギャラクシー・ゾード ハードチョーク(バルキバルキ) (声 - ケン・メルクス / 吹替 - 土屋利秀)[注釈 7] | 田﨑竜太 | 10月16日 | 1月13日 | |
20 | ロスト・ギャラクシービースト (後編) | The Lost Galactabeasts Part II | 10月22日 | 1月20日 | |||
21 | 王座を継ぐ者 | Heir to the Throne | スコーピウス | ジョナサン・ヅァクワー | 10月23日 | 1月27日 | |
22 | 復讐のトラキーナ | An Evil Game | クバック(砲烈道) (声 - スティーヴ・アポストルイナ/吹替 - 斉藤瑞樹) テクサ(虚無八) (声 - キム・ストラウス/吹替 - 飛鳥井豊) | 坂本浩一 | 10月25日 | 2月3日 | |
23 | ミリノイ星の思い出 | Memories of Mirinoi | ライコン(デスフィアス) (声 - キャロル・ホイト / 人間態 - エリザベス・レビン / 吹替 - 浅野るり) | ジム・マーサーズ | 10月26日 | 2月10日 | |
24 | グリーンの勇気 | Green Courage | キャノンボール(ボンブス) (声 - トム・ワイナー/吹替 - 斉藤次郎) | 田﨑竜太 | ジル・ドネラン | 10月27日 | 2月17日 |
25 | ブルーの試練 | Blue to the Test | アイシーエンジェル(ヒエラヒエラ) (声 - バーバラ・グッドソン/吹替 - 出口佳代) | ジャド・リン | 10月28日 | 2月24日 | |
26 | トップレーサーは誰だ | Mean Wheels Mantis | モーターマンティス(マンディガー) (声 - マイケル・マコノヒー/吹替 - 青山穣) | ワース・キーター | 10月29日 | 3月3日 | |
27 | マヤと老戦士 | Loyax' Last Battle | ロイヤックス(デギウス) (声 - サイモン・プレスコット/吹替 - 手塚秀彰) | 11月1日 | 3月10日 | ||
28 | レオの恋人 | A Red Romance | マロンダ(メルダメルダ) (声 - ブライアン・シッダール/吹替 - 水落幸子) | 坂本浩一 | 11月2日 | 3月17日 | |
29 | 敵は自分!? | The Chameliac Warrior | カメリアック(ゴビース) (声 - トム・ファーン/吹替 - 遊佐浩二) センティピード・モンスター(ドレッドレッダー) | 田﨑竜太 | 11月3日 | 3月24日 | |
30 | 最強の助っ人 | To the Tenth Power | サイコレンジャー[注釈 8] | 11月4日 | 3月31日 | ||
31 | ケンドリックスの魂 | The Power of Pink | サイコピンク | 11月5日 | 4月7日 | ||
32 | サーベルを継ぐ者 | Protect the Quasar Saber | アイロナイト(ダングス) (声 - エディ・フライアーソン/吹替 - 岸祐二) スパイカーカ(グリンジー) (声 - ブレット・ウォルコウ/吹替 - 飛鳥井豊) | ジョナサン・ヅァクワー | 11月8日 | 4月14日 | |
33 | 過去を乗り越えて | Facing the Past | マグネトックス(マグダス) (声 - デイヴ・マロウ/吹替 - 隈本吉成) | 坂本浩一 | 11月9日 | 4月21日 | |
34 | チーフは君だ! | Turn Up The Volume | デジバット(ストイジー) (声 - キム・ストラウス/吹替 - 樫井笙人) | ジャド・リン ジャッキー・マーチャンド | 11月10日 | 4月28日 | |
35 | 禁断の呪文 | Enter The Lost Galaxy | デビオット | ジョナサン・ヅァクワー | ジャド・リン | 11月11日 | 5月5日 |
36 | 襲来!宇宙海賊 | Beware The Mutiny | ロケットロン(ミザルス) (声 - グレン・マクドゥーガル/吹替 - 飛鳥井豊) グランチャー(地球魔獣) | 田﨑竜太 | 11月12日 | 5月12日 | |
37 | 総力決戦! | Grunchor on The Loose | グランチャー | 11月15日 | 5月19日 | ||
38 | 戦いの軌跡 | Until Sunset | ロジョモン(トカスズラ) (声 - ランディー・スウェドリック/吹替 - 土田大) | 坂本浩一 | 11月16日 | 5月26日 | |
39 | 悪夢からの脱出 | Dream Battle | ナイトメア・モンスター(ザッカス) (声 - ウォルター・エマニュエル・ジョーンズ/吹替 - 土田大) | ワース・キーター | ジル・ドネラン | 11月17日 | 6月2日 |
40 | モンスター・バトルロワイヤル | Hexba’s Graveyard | ヘクスバ 再生モンスター軍団[注釈 9] | ジャド・リン デニス・スキナー | 11月18日 | 6月9日 | |
41 | 巨竜を倒せ! | Raise The Titanisaur | タイタニザウルス | ジャド・リン | ジャド・リン | 11月19日 | 6月16日 |
42 | 銀河へのエスケイプ | Escape the Lost Galaxy | キャプテン・バウンティー バーバラックス | 12月3日 | 6月23日 | ||
43 | 希望の新世界 | Journey's End Part I | スティング・ウィンガー軍団 | 田﨑竜太 | 12月16日 | 6月30日 | |
44 | 最後の選択 | Journey's End Part II | 12月17日 | 7月7日 | |||
45 | 旅の終わり | Journey's End Part III | トラキーナ | 12月18日 | 7月14日 |
『Power Rangers The Lost Episode』は、1999年5月22日に[38]フォックス放送で放送された特番。日本未放送。
Seamless Wikipedia browsing. On steroids.
Every time you click a link to Wikipedia, Wiktionary or Wikiquote in your browser's search results, it will show the modern Wikiwand interface.
Wikiwand extension is a five stars, simple, with minimum permission required to keep your browsing private, safe and transparent.