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『ソニック カラーズ』 は株式会社セガより2010年11月18日に発売されたアクションゲーム。
ジャンル | アクション |
---|---|
対応機種 |
Wii、ニンテンドーDS [アルティメット] PlayStation 4、Nintendo Switch、PC、Xbox One |
開発元 |
ソニックチーム(Wii) ディンプス(ニンテンドーDS)[1] Blind Squirrel Games(アルティメット) |
発売元 | セガ |
プロデューサー | 飯塚隆 |
ディレクター | 岸本守央 |
デザイナー | 岸本守央 |
シナリオ |
ケン・ポンタック ウォーレン・グラフ 大竹康師 |
プログラマー | 川畑嘉貴 |
音楽 |
床井健一 大谷智哉 熊谷文恵 南波真理子 幡谷尚史 小林秀聡 |
美術 | 川村幸子 |
発売日 |
Wii, ニンテンドーDS 2010年11月11日 2010年11月12日 2010年11月16日 2010年11月18日[2] 2012年3月11日 PS4, Switch, PC (Epic Gamesストア) 2021年9月7日 2021年9月9日 2022年4月10日 PC (Steam) 2023年2月7日 |
対象年齢 | CERO:A(全年齢対象) |
エンジン |
Hedgehog Engine(Wii) Blind Squirrel Engine(Xerus)、Godot、Hedgehog Engine(アルティメット) |
その他 | 予約特典:『歴史大戦ゲッテンカ』の専用カード「うつけノブナガ&ソニック」のカード |
任天堂ハードであるWiiとニンテンドーDS用のアクションゲームで、二人同時プレイも可能。エッグマンが集めた小惑星で作り上げたテーマパークが舞台。Wii版は2Dと3Dが切り替わっていくなど、『ソニック ワールドアドベンチャー』と共通した要素を持っている。DS版は二画面であることを活用した2D限定のゲームになる。ゲームシナリオは、シリーズにおいて初めてアメリカ人のシナリオライターが担当することになり、「アメリカ人ユーザーにもユニークに感じられる内容になる」と飯塚隆が語っている[3]。
ゲーム内容はWiiとDSでは大幅に仕様が異なり、Wii版はソニック・テイルス・エッグマン以外、シリーズキャラクターはほぼ出演しない。反面DS版では多くのソニックキャラクターが出演している。
本作独自のシステムとしてカラーパワーというものが存在し、ゲームをすすめることで使用可能なカラーパワーが増えていく。これらはステージ攻略に用いる新要素であるが、カラーパワーを使わないと進行が不可能になるような強制的な用いられ方は避けられている[3]ため、遠回りすることでカラーパワーを使用する場面を素通りすることが可能。よって、カラーパワーを全く使用せずにゲームをクリアすることも可能である。カラーパワーを使用不可能な状態で使用を強制される場面は、Wii版においてはステージの構成が変わる。
2021年5月27日に公開されたYouTube配信「Sonic Central」内において、本作のWii版のリマスター版である『ソニックカラーズ アルティメット』がNintendo Switch・PlayStation 4・PC(Epic Gamesストア)向けソフトとして発売されることが発表された[4]。初心者でも遊びやすいように残機制・ゲームオーバーを廃止し、穴から落ちてミスになった際の救済措置として「テイルスセーブ」が追加された他、上級者向けのモードとして、メタルソニックと競争するモード「ライバルラッシュ」が追加されている[5]など、オリジナル版にはなかった新システムや新ウィスプが盛り込まれている。2023年2月7日にはPC(Steam)版の配信が開始された[6]。
ステージ中における2Dから3Dの切り替わりなど、『ソニック ワールドアドベンチャー』に近い操作システムで各ステージを走り回る。ただしクイックステップやドリフトなどは限定した状況下におけるアクションに変更されている。その代わりにカラーパワーを操るという設定により、敵を一瞬にして蹴散らしつつ瞬間移動する『シアン・レーザー』や、地中へ高速で潜る『イエロー・ドリル』などの新しいアクションが追加された[3]。
カラーパワーはステージ中に登場するウィスプを回収することで、左下に表示されるストックにウィスプが表示され、任意のタイミングで発動が可能となる。カラーパワー発動時にはアナウンス(声:立木文彦)が入る。使用不能の状況のときはストックに表示されるウィスプが眠っており、使おうとするとウィスプがステージへ放出されてしまうが、浮遊しているウィスプに再び触れれば回収が可能。
宇宙に突如現れた巨大な遊園地「エッグプラネット・パーク」は、一見人々のために作られたテーマパーク。しかし、その裏ではエッグマンの野望が渦巻いていた。パーク内で出会うウィスプ達とともに、ソニックはエッグマンの企みを暴くために挑んでいく。
Wii版では以下の設定が可能。
アルティメットでは以下の設定が可能。
また、アルティメットではアップデートver.1.0.9より、以下の設定が可能になった。
DS版にのみ登場する。ステージクリア時に50枚以上リングを所持した状態でゴールする(ゲームランドでの対戦時は、50枚以上所持したうえでCPUに勝つ)とスペシャルステージに1度挑戦できる(ゲームランドの対戦含む全7エリアで各1個ずつカオスエメラルドが獲得できる)。コンセプトは、さほど『ソニックラッシュ』(2005,DS)と変わりないが目標などが異なり、ソニックカラーズではスペシャルコースを3周する。コースの途中には、赤・青・黄のカラーボールやレインボーボール、ストライプボール、チェックボールなどがすべて合わせて300以上配置されている。1周するごとに、指定された色のカラーボールを獲得していく。1周回りきった時に目標数のボールが獲得できなかった場合は、クリア失敗となる。3周とも目標数を超えていれば、カオスエメラルドを1つ獲得できる。
今作はダークウィスプ・アーマーとダーク・マザーウィスプ以外のボスは全て無人機、もしくはロボットが操縦している。 また、本作のダーク・マザーウィスプ以外のボスは全て、エッグマンの製作したものとしては珍しく、名前に「エッグ」が付かない。
本作の音楽は 床井健一、大谷智哉、熊谷文恵、南波真理子、 幡谷尚史 、小林秀聡が手掛けており、このうち床井はサウンドディレクターとして全体の管理を行うと同時に、4つのアトラクションステージの作曲を担当した[16]。大谷は3つのアトラクションステージとオープニング・エンディングテーマの作曲、並びにサウンドトラックCD"SONIC COLORS ORIGINAL SOUNDTRACK/ViViD SOUND × HYBRiD COLORS"のプロデュースを担当した。南波はエリアマップの楽曲を制作したほか、大谷と共同でエンディングテーマを制作した[16]。 ソニックとウィスプのカラーパワーが合わさって生まれるゲーム性から、本作の音楽はこれまでのシリーズ作品よりもエネルギッシュな曲調になるように作られており[17]、生楽器による演奏とシンセサイザ等を組み合わせた楽曲が制作された[16]。
大谷はソニックチャンネルのインタビューの記事の中で、「『ソニック ワールドアドベンチャー』よりもカットシーンの分量が少なかったため、曲数が減るのかと思ったら、ACTごとのアレンジバージョンをたくさん作ったため、結局あまり変わらなかった」と振り返っている[16]。
サウンドトラック"Sonic Colors Original Soundtrack: Vivid Sounds × Hybrid Colors"は3枚組のCDに収録され、2010年12月22日に日本で発売された[18]ほか、2011年1月にはiTunesでの配信が開始された[19]。
本作の開発は『ソニック ワールドアドベンチャー』の開発が終了した2008年から開始され[20]、『ソニック ワールドアドベンチャー』のシステムのうち、重要な要素は残しつつも[21]、『ソニック ワールドアドベンチャー』と区別化するため、ハイスピードアクションの要素と、メガドライブ時代のようなプラットフォームゲームの要素を両立させるという開発方針がとられた[22]。 また、ユーザーからの要望を受け、ソニック以外の操作キャラクターを用意したり、『ソニックと暗黒の騎士』などであったような武器や道具を使用するシステムは採用しない方針がとられた[17]。 『マリオ&ソニック』の人気をさらに拡大させるため、対応機種は任天堂のWiiに決定した[22]。
Wii版の開発メンバーは『ソニック ワールドアドベンチャー』PS3・Xbox 360版チームと『ソニックと暗黒の騎士』チームによる混成チームが中心となった[23]。Wii版ディレクターの岸本守央によると、アクションゲームを作ることを強く考えており、タイトル画面でニューゲームを選択した際にイベントシーンを挟まずにすぐにステージがスタートする・リザルト画面でソニックを操作することができるなどの演出をしたという[23]。またステージ選択直後からステージBGMを流すことでユーザーにロードの待ち時間を意識させないような工夫がされており、岸本によるとこれもアクションゲームのテンポを体感してもらうためのものだという[23]。物理エンジンには『ソニックと秘密のリング』でも使われた[24]PhysXが使われた[25] 。 本作のプロデューサーである飯塚隆は「『スーパーマリオ』のファンや子どもたちといったライトユーザーに受け入れてもらえるようなゲームデザインにした」と述べつつも[26][22][27] 、別のインタビューの中では「『ソニック・ザ・ヘッジホッグ4』や『ソニック ワールドアドベンチャー』といった今までの作品から入ったファンを孤立させてしまうため、すべてのソニックファンに満足してもらえるのは不可能である」としている[28]。その一方で、セガのブランドマネージャーであるジュディ・ギルバートソンは「我々は若いゲーム好きからコアなファンまで受け入れられるようなゲームを作りたいと考えております」と述べている[27]。 脚本は、『マッドワールド』や『Happy Tree Friends』で知られるケン・ポンタックとウォーレン・グラフが手掛けた[29]。また、アニメやゲームなどの脚本に参加した大竹康師 も本作の脚本を担当した。 飯塚はポンタックとグラフを採用した理由について、「アメリカ人ユーザーにもユニークに感じられる内容にするため」としている[3]。
また、本作より英語版のキャストが一部を除いてテレビアニメ『ソニックX』より起用されていたキャストから一新されている[30][31]。
『ソニック カラーズ』というタイトルが決まったのは開発の後半であり、これは英語で色を示す「カラー」の綴りがイギリス英語では"COLOUR"となることに起因する[11]。
本作は「楽しむ」をコンセプトとした企画として立案され、そのイメージから遊園地を舞台とすることが決まった[32]。 ソニックチームは「地球上にある遊園地ではソニックが冒険をするのに狭すぎる」という考えから、舞台を地球外の遊園地に設定し、創造的で多様性に富んだ世界を構築できるようにした[17]。 飯塚は4Gamer.netとのインタビューの中で、「リアルに作ろうと思えばできるが、リアルに作りすぎると非現実的なものに対してプレイヤーが違和感や抵抗感を感じるため、そういうのは一切なしで何が起こってもおかしくない世界を構築した」と述べている[11]。 本作の舞台である「エッグプラネットパーク」のビジュアルは、ディズニーランドがモデルとなっている[22]。 飯塚は4Gamer.netとのインタビューの中で、「序盤のステージであるスウィートマウンテンが開発されていた時、ソニックにお菓子の世界はいかがなものかと思っていたが、長年シリーズに携わるグラフィックデザイナーの手によってソニックらしいデザインに仕上げてくれたので、抵抗感が一気になくなった」と振り返っており、ディレクターの岸本守央も同じインタビューの中で、「ループの地形がドーナッツになっているのを見たとき、『ここまでやってもいいんだ』という気持ちになり、開発中に海外でも高評価を得られたので、あのステージが開発側が吹っ切れるいいきっかけになった」と振り返っている[11]。
本作では、スピードの要素を弱めることなくシステムに多様性を持たせるため、カラーパワーが導入された。 最初にレーザーとドリルが作られた後は試行錯誤を重ねながらカラーパワーの数が増えていった[11]。 これにより、他のキャラクターに切り替える必要がなくなり、システムの強化につながった[33] 。 ただし、プレイヤーがどのウィスプを使えばよいのか迷って足を止めてしまうのを防ぐため、一つのステージにつき所有できるウィスプの種類は一または二種類に限定された[11]。また、周回をしやすくするために、全種類のウィスプをアンロックできた2周目以降のステージでは、そのステージで初めて登場したウィスプのカラーパワーを発動させる必要のある場面を用意した[34]。
本作のニンテンドーDS版の開発はディンプスが担当し、セガが販売にあたった。 DS版のエンジンは『ソニック ラッシュ』および『ソニック ラッシュ アドベンチャー』で使われたものと同じエンジンが使われ[21]、DSの2画面構成を利用した横スクロールアクションゲームとして開発された[8]。 また、DS版では『ソニック ラッシュ』のようにタッチスクリーンを利用したスペシャルステージが用意されたほか[8]、新しいウィスプの追加[7]、ナックルズをはじめとするほかキャラクターからのミッション、さらにはマルチプレイヤーモードも搭載された[35]。
Wii版のラスボスはエッグマンが用意したエッグネガウィスプであるのに対し、DS版におけるエッグネガウィスプは表向きのボスになり、真のラスボスとしてダークマザーウィスプが登場した[7]。
2020年に公開された映画『ソニック・ザ・ムービー』のヒットによりソニックシリーズの知名度が上がった事がきっかけとなり、新規ユーザーに向けてお勧めしたい作品として本作が選ばれた。しかし、現行のゲーム機(Nintendo Switch、PlayStation 4など)におけるプレイ方法(移植や後方互換など)が存在しないことから、リマスター版が開発されることとなった[36]。
2010年のオリジナル版の発売から時間が経っていることに加え、リマスター版のコンセプトとして「ゼロから楽しんでもらう『ソニック』」が挙げられていることもあり、多くの付加価値や機能が追加されたことから「アルティメット」と名付けられた[5]。
2021年6月の時点で開発状況は95%に達し、ゲーム自体は既に完成しており、最終デバッグ段階に入っていることが報じられた[36]。
リマスター版の発売を受けてショートアニメ「Sonic Colors: Rise of the Wisps」が制作され、YouTube上などで公開された。同アニメの日本語吹き替え版も制作され、ゲーム版の音声を担当した金丸淳一(ソニック)、広橋涼(テイルス)、岩田光央(オーボット)が声を当てている。本作ではメタルソニックとの戦いが描かれており、本作と一部の設定が変わっている。
ジョン・カミナリはGame Watchに寄せたレビューの中で、本作を完ぺきに近い作品とし、「派手な3DCGと2Dならではのゲーム性がうまく融合している」と評価した一方、カラーパワーの操作性に改善の余地があるとした[37]。
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