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『ゲームで発見!!たまごっち』(ゲームではっけん たまごっち)は1997年6月27日にバンダイがゲームボーイ用ソフトとして発売した育成シミュレーションゲーム。同社の電子キーチェーンゲームたまごっちをゲームボーイ上で再現した。本作のたまごっちは人語を話せず「ピー」という鳴き声と表情で、意思を表現する。『無印』と『2』ではコンテストでNPCがたまごっちを出して来る為、プレイヤー(ミカチュー)以外にもたまごっちを育てている人間が存在する。
また、全作共通で育てられなくなったたまごっちをロケットで星に返す機能がある為、舞台は地球である。
実機での「しつけ」は叱る事しか出来ないが、本作では褒める機能も追加されている。
『無印』は「元祖と新種」、『2』は「むしっちとさかなっち」、三作目は「オスっちとメスっち」という2種類の対になるたまごっちを統合、またはセットにして同時に育成するシステムである。『無印』と三作目は餌が同じだが、『2』はむしっちとさかなっちで、餌やおやつのメニューが異なっている。
『無印』『2』では寿命を過ぎて安らかな死を迎えたたまごっちは死ぬ前に子孫を残し、三作目はオスっちとメスっちをブリードさせる事で、子孫を残すシステムである。なお、『無印』『2』ではたまごっちが死ぬとそのまま幽霊化する為、おばけっちの出番は無い。
同年10月17日には森と海のたまごっちを育成する『ゲームで発見!!たまごっち2』が、1998年1月15日には時計機能を搭載した『ゲームで発見!!たまごっち オスっちとメスっち』も発売され、シリーズ化された。
実機とはお互いの欠点を補完し合う関係で、パラレルワールドのような立ち位置である(特に『2』)。
メディアミックスゲーム。たまごっちブームが続く最中に初のコンシューマーゲーム移植作として登場し、145万本の出荷本数を記録。品薄状態が続いた実機の代替品としての役割を果たした[1]。開発はトムクリエイト。
ゲームボーイカートリッジの外装は通常灰色だが、本作では白色のカートリッジが採用された。おまけとして数字や矢印、たまごっちのキャラクター、“たまごっち”のロゴや“My Game Boy”の文字など、ゲームボーイ本体をたまごっちの実機風に装飾するためのシールが付属する。
さらに同年7月11日には女性を対象とした特別限定版として、ピンク色のカートリッジとゲームボーイポケット本体をセットにした「ピンクなTAMAGOTCHセット」も発売された。ポケットモンスターと共にゲームボーイ本体の普及に貢献した。
プレイヤーは実機のたまごっちと同様に食事の用意や糞の処理、遊びを繰り返し、たまごっちの成長を見届ける。ただし時計機能はなく、実時間よりも早いゲーム内の時間で育成を行う。たまごっちはゲームボーイ本体の電源を入れている間しか成長しない[1]。
病気の種類は腹痛(おやつを3個以上あげる)、風邪(ストレス50以上)、フンの溜め過ぎで起こる病気など3種類。病気の治し方は、たまごっちによって違う。2回までなら治せるが、同じ形態で3回病気にかかると病死してしまう。治療の種類は注射と飲み薬の2種類で腹痛は飲み薬、風邪は注射で治療する。注射をするとたまごっちは嫌がって、暴れ回る演出がある。
わがままを言った時にしつけをするとたまごっちは怒るが、しつけが最大の時にわがままを言った時に叱ると、泣くリアクションに変更される。
たまごっちの頭脳や体力を鍛えて、大会に出場させることが可能。大会で優勝経験のあるたまごっちからは、能力の高い子が生まれる[2]。
ゲーム開始時には8つの卵が与えられ、同時に3匹までのたまごっちを育成でき、それぞれの部屋によって部屋の内装や、BGMが異なる。全てのたまごっちを宇宙まで返すか、死ぬとゲームオーバーとなり、再度8つの卵が与えられた状態から再開する。アダルトっちは、寿命を過ぎて安らかな死を迎えると、1個だけ卵を残し、その方法でのみたまごっちの卵を補充する事が出来る。卵の模様は8種類で、たまごっちによって産む卵の模様が異なる。
たまごっちの能力を上昇させる各種のミニゲーム[1]、能力の評価を行う競技大会、育てたたまごっちの情報を記録する図鑑が用意され、実機と比較してゲーム性が増した。起き抜けに勉強させると大きくストレスが溜まり、ストレスが溜まるとへばったような動作になる。
餌は「ご飯、お肉、野菜」の3種類があり、たまごっちごとに好き嫌いが存在する(ご飯、お肉は好きなたまごっちが多く、野菜は嫌いなたまごっちが多い。尚、本作で野菜好きなたまごっちはとんがりっちとみみっちの2匹だけである)。
おやつはアイスクリームとケーキの2種類があるが、与えるとストレスが増え、一度に3個以上与えると腹痛を起こし病気になる。また寿命を過ぎたたまごっちにおやつを与えると即死してしまう。
たまごっちは寿命を過ぎるとお腹やご機嫌が減るスピードが早くなり、最終的には第一形態のベビーっちの5倍という異様なハイスピードになり、ストレスも溜まりやすくなる。その仕様は次回作にも引き継がれている。
本作では死亡したたまごっちの幽霊は頭に天冠を着け、十字架のお墓が出て来て、無念に満ちた表情で浮遊する。海外版では天冠は着けず、十字架は撤去され、てんしっちのような羽が生える演出に変更されている。
本作は元祖と新種のたまごっちが統合された世界観になっている。元祖から新種、新種から元祖への世代を超えた変身も可能(たまっち→みみっち、しろベビっち→まるっちなど)。にゃっち、チャリっちといった新種の差し替えキャラは登場しない。同じ育て方をしていても、パラメータ次第で、変身するキャラが異なる(良い子に育てていた場合、おつむのパラメータが体より高いとまめっちに、体のパラメータがおつむより高いとみみっちに変身する)。
トイレシステムについてはベビーっち期、くちたまっち、はしたまっち、にょろっち、くさっちはトイレで排泄をしないので呼ぶ事は無いが、その他のたまごっちは基本的にもよおしている時にトイレのボタンを押すとトイレでする。トイレでした後に褒めてあげると、ストレスが減る。しかし、おつむとしつけがしっかり出来ていないたまごっちは呼ばずにその場で排泄をしてしまう為、トイレ信号をちゃんと知らせる子にしたいなら、おつむとしつけをしっかり上げる必要がある。
ベビーっち(幼児)までは布団をかけずに寝るが、こどもっちからは基本的に布団をかけて寝るようになる。寝る時は鼻ちょうちんを出して寝る種類が多い。
当時はたまごっち達には基本的に性別が無く、単為生殖をしていたが、後に再登場した時に性別が付与され、特に元祖出身のたまごっちは、現在の設定ではオス固定設定になっている種類が多い(現在はベビっち、まめっち、ぎんじろっち、くちぱっち、ますくっち、たらこっち、にょろっち、おやじっち、ポチっちはオスしかいない種類になっている。なお、しろベビっち、まるっち、みみっちは現在はメスしかいない種類である)。
大きさと頭の良さは『たまごっちボン』参照。
ジャンル | 育成シミュレーションゲーム |
---|---|
対応機種 | ゲームボーイ |
開発元 | トムクリエイト |
発売元 | バンダイ |
人数 | 1人 |
メディア | ロムカートリッジ |
発売日 | 1997年10月17日 |
デバイス |
スーパーゲームボーイ 通信ケーブル対応 |
売上本数 |
出荷本数145万本 (CESA集計) |
原作先行メディアミックスゲーム。前作のヒットを受け4か月後に発売された続編。カートリッジの色は黄色。前作同様おまけとしてゲームボーイ本体の装飾を目的としたシールが付属する。プレイヤーキャラはミカチューで、彼女を操作してたまごっちのお世話をする。
本作で初登場となる森のたまごっち「むしっち」と海のたまごっち「さかなっち」の育成を行う。この発想は翌年2月に発売された実機『森で発見!!たまごっち』と『海で発見!!たまごっち』に転用された。実機とは平行世界のような関係である。
画面構成やグラフィック、ゲーム内の音楽は前作から流用され(お勉強ゲームや、学力コンテストなど新調されているBGMもある)、育成方法にも基本的に大きな変更は加えられていない。
前作との主な変更点は、たまごっちに呼びかけが出来るようになったり、風邪が怪我に変更されていたり、落石で怪我をしたり、注射が塗り薬に変更されたり、前作は隠しパラメータであるわがままやストレスがコマンドを打つ事で見られるが、本作では見られないようになっていたり、大会に出る度にストレスが溜まる仕様に変更されたり、トイレシステムが無くなっていたり、たまごっちによってお墓のバリエーションが違っていたり、ご機嫌アップゲームが前作は「あっち向いてホイ!」だったが、本作は「パネルめくり」に変更されている事など多々存在する。
同時に育成できるのはむしっちとさかなっち各々1匹ずつとなる。
マップ画面での移動や卵探し、通信ケーブルによるたまごっち交換、たまごっちの成長を一時的に止める「冷凍睡眠」など、新要素の追加によりゲーム性がいっそう強められた。
運動ゲームではむしっちとさかなっちによって背景や目標の演出が異なり、むしっちは花だが、さかなっちは泡になっている。卵の模様はむしっちとさかなっち各4種類の合計8種類で、むしっちとさかなっちによって産む卵の模様が異なるのは前作と同じ。むしっちは虫かご、さかなっちは水槽で飼われていて、それぞれ背景やBGMも異なる。
実機とはキャラやシステムの乖離が激しく(むしっちはシステム、さかなっちはキャラクターが中心)、実機ではむしっちはしつけようが無いという理由でしつけコマンドがオミットされているが、本作ではしつけの概念があったり、実機ではちょびタマっちとみのっちは成虫っちだが、本作では幼年期の「こどむしっち」だったり(実機ではむしっちのこどもっち期のキャラはいない)、実機のむしっちは「カブトっちを大きく育てるモード」と「カブトっち以外の様々なむしっちを育てるモード」の2つのモードがあるが、本作では前者はオミットされ育て方によって様々なむしっち(カブトっち含む)を育てるシステムになり、カブトっちと他の成虫っちが共存するシステムに変更されている。
さかなっちはおでん好きでそれぞれ好きなおでんの具の設定があるが、本作ではおでん嫌いのさかなっち(プランクトンっち、きんぎょっち、あざらっち、かいっち)もいるなど、原作である実機と矛盾する設定も多い。
たまごっちにとって地球の空気は有毒なのでたまごっちHOUSEに入らないと地球で暮らす事が出来なかったり、たまごっちは地球上でHOUSEに入らない状態だと電子のような存在になり、人間に姿が見えず声も聞こえない状態になるが、本作では人間界に卵が産み落とされていて地球にも野性のむしっちやさかなっちがいる事を示唆していたり、NPCがコンテストでむしっちやさかなっちを出して来る為、ミカチュー以外にもむしっちやさかなっちを育てている人間がいたり、たまごっちHOUSEではなく普通の虫籠と水槽で飼育されているので、実機の設定はオミット、変更されている。例として実機の公式絵ではむしっちは葉っぱを食べているが、本作のむしっちは葉っぱ嫌いが多い。
『無印』同様、アダルトっちは寿命を過ぎて安らかな死を迎えると、死ぬ前に1個だけ卵を産み、その方法でのみ卵を補充する事が出来る。なお、たまごっちの睡眠中に20回以上呼びかけて眠りを妨げると、翌日起きた瞬間にストレスが原因で即死してしまう。
『コロコロ』版の『まんがで発見!たまごっち』と似た世界観になっている。
餌は『無印』では「ご飯、お肉、野菜」の3種類だが、本作はむしっちが「葉っぱ、りんご、どんぐり」、さかなっちが「ミミズ、魚、おでん」の3種類に変更されていて、たまごっち同様、好き嫌いが存在する(葉っぱ、ミミズは嫌いなたまごっちが多く、りんご、どんぐり、魚、おでんは好きなたまごっちが多い)。
むしっちとさかなっちは野生動物モチーフなので、通常のたまごっちのように人間の食べ物は食べられず、排泄もトイレでする文化が無い為、出来ない(例外として、公式イラストではコガネっちはおまるで排泄をしている)。むしっちは寝る時に葉っぱを布団代わりにしていて(ベビモっちは布団をかけず、イモっちから布団で寝るようになる)、さかなっちは水中生物なので布団をかけずそのまま寝ている。『無印』同様、寝る時は鼻ちょうちんを出して寝る種類が多い。
病気は腹痛(おやつを3個以上あげる)、怪我(落石に当たる)、フンの溜め過ぎが原因で起こる病気の3種類。本作は『無印』の風邪が怪我に変更されていて、落石を避けられないと怪我をしてしまう(落石前に呼びかけて知らせる事で、避け易くなる)。『無印』同様、たまごっちによって病気の治し方が異なる。治療の種類は飲み薬と塗り薬。本作では注射が削除され、その代わりに塗り薬が追加された。
同じ形態で3回怪我をしたり、病気にかかると病死したり、寿命を過ぎたたまごっちにおやつを与えると即死してしまうのは、『無印』と同じ。
『無印』同様、たまごっちは死亡すると幽霊化し、頭に天冠を着け、十字架のお墓が出て来て無念に満ちた表情で浮遊する。本作ではアダルトっちになるとたまごっちの種類によりお墓のバリエーションが異なる。
おやつはむしっちがビスケットと甘い汁の2種類、さかなっちはビスケットとソフトクリームの2種類になっている。実機ではりんご、ビスケット、甘い汁、ミミズ、魚は餌やおやつとして登場せず、ゲームボーイ版オリジナルのメニューである。
前述の実機『森で発見!!たまごっち』と『海で発見!!たまごっち』とほとんど同じだが、名称が若干違っていたり、キャラ数が多かったりと、いくつかの違いがある。実機で登場するキャラの一部が登場しなかったり、実機とGB版で隠しキャラが変更されていたり、さかなっちはキャラが少ない為か、GB版オリジナルキャラクターが多数追加されていたり、実機との乖離が激しい。また、本作のオリジナルたまごっちはバンダイがゲーム用に描き下ろしたキャラクターであり、グッズ化もされている。
原作ではむしっち達のサイズはコガネっちが500円玉位、ふたごアリっちが地球のアリと同じ位、ちょびタマっちが1・78センチ、イモっちが地球の青虫位と普通のたまごっちに比べて大変小さく、種類によって大きさにかなり差があるが、本作では全てのむしっちが同じ位のサイズに変更されている。なお、むしっちはさかなっちより小さいが、本作では全員同じ位のサイズになっている。
むしっちもさかなっちも昆虫、魚類でない生き物をモチーフにしたキャラが多々存在する(特にさかなっち)。たまごっち同様、むしっちとさかなっちも性別が無く単為生殖をしているが、見た目が男性的な種類や、性別が示唆されている種類も多く存在する(カブトっち、ムシばっち、てんぐっち、ケロぴょんっち、あしぎょっち、かいぞくっちなど)。
コミカライズではコロコロ版「まんがで発見!! たまごっち」や、ボンボン版「まるごとまんがでたまごっち」など、実機準拠の作品が多い為、本作オリジナルのむしっち、さかなっち(てんぐっち、ペンギンっち、あざらっち、アンコっち、カメっち、かいぞくっち)は登場しない事が多いが、あべさよりの「みんなでたまごっち」、りっちの「だいすき♥たまごっち」は実機とゲーム版の世界が融合し、実機限定たまごっち(ヘルメっち、にんぎょっち、たいやきっち)と本作オリジナルたまごっちが共存する世界を描いている。
本作のむしっち、さかなっちは地球に生息していて、野生個体の存在も示唆されている(フィールドに卵が産み落とされているなど)。
本作の白黒変換センスは独特であり、公式絵のコガネっちの身体は黄金色、ちょびタマっちの身体は水色、みのっちのミノは黄色だが、本作は全て黒で描かれている。
SFC版『たまごっちタウン』はむしっちとさかなっちの登場キャラとシステムはGB2準拠なので、本作のゲームオリジナルたまごっちも登場する。
ジャンル | 育成シミュレーションゲーム |
---|---|
対応機種 | ゲームボーイ |
開発元 | トーセ |
発売元 | バンダイ |
人数 | 1人 |
メディア | ロムカートリッジ |
発売日 | 1998年1月15日 |
その他 |
スーパーゲームボーイ 通信ケーブル対応 |
メディアミックスゲーム。1997年12月に発売された新たまごっち「オスっち」「メスっち」をゲームボーイへ移植。前2作とは開発元が異なる外注ソフトである。
最大の特徴として時計機能とスピーカー、交換可能なリチウム電池を搭載した特殊カートリッジの採用が挙げられる。これにより実機と同様にゲームを実時間に対応させて遊ぶことが可能となった。
本作は通信ケーブルによるたまごっちの交配、交換に主眼が置かれた。たまごっちはベビーっち、こどもっち、ヤングっち、アダルトっち、シルバーっちの順に成長を重ねる。ヤングっちに成長するとオスまたはメスに性別が別れ、アダルトっちに成長すると他のたまごっちとの交配が可能となる。実機と基本的なシステムは同じだが、ブリードの可否を決める要素としてTMPとは別に「レベル」が設定され、あまりにかけ離れているとブリードが成功しなくなる。また本作は時計機能とアラーム機能を搭載し、実機と同じようにリアルタイム育成を行うことが可能。その為、カートリッジが他のソフトより縦に長い。
前2作に見られた競技大会やマップ画面などのゲーム要素は削除され淡白な内容となった[1]。新要素としてたまごっちの成長に一切影響しないミニゲームが追加されたが、遊び続けても隠し要素などは登場しない。
A、B、Cの3グループごとに変身系統が分かれている。
変身系統は固定。
変身系統は固定。
ブリード不可能。
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