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沖縄県で確立された音楽の総称 ウィキペディアから
沖縄音楽(おきなわおんがく)とは、琉球王国ひいては沖縄県で生まれ、育まれてきた音楽文化の便宜的な総称である。伝統的な楽曲の他、近年は音楽ジャンルの一形態として、ポップスに採り入れられることが多い。
沖縄音楽とは「沖縄県で確立された音楽の総称」であり、その中にはいくつかのジャンルが存在する。特に、沖縄県は19世紀まで独立した琉球王国であったことと、第二次世界大戦後はアメリカ合衆国に統治され、本土とは隔離された状況にあったことから、琉球民謡を土台にしたポピュラー音楽やアメリカの影響の強いロック音楽など、本土の音楽とは異なった流れの下にあり、その独自性と幅を広げる元になっている。王宮の伝統音楽(御座楽)から古典音楽、芝居・琉球舞踊にかかわるものから、神歌、お笑いに関するもの、大衆の民謡・労働歌、お座敷歌謡、流行歌、童謡、子守唄まで様々なジャンルがある。
祭りの代表的な舞踊に「エイサー」が知られているが、宴会の最後を締める「カチャーシー」、「クイチャー」などがあり、伴奏を伴う。
また、民謡と歌謡曲との境目が明確ではなく、民謡と称する新作が日々新たに作られる状況が現在も続いている。このことも、沖縄の民謡の大きな特徴である。たとえば「ハイサイおじさん」は当初「民謡ではない」という意見も多かったが、今では新作の民謡(新民謡)と認知されている。沖縄の民謡は、しばしば「島唄」と呼ばれることがあるが、本来この言葉は奄美民謡を指す呼称である。
沖縄音楽の最大の特徴は、沖縄音階(琉球音階)である。鍵盤で「ドレミファソラシド」と弾いたときの「レ」と「ラ」を抜く(つまり「ドミファソシド」と弾く)のが西洋音階との最大の違い。この音階はインドネシアなど東南アジアの音楽にも一部存在する(ガムランなど)。また、鹿児島県の与論島、沖永良部島の民謡でも多用されている。
このうちの箏、胡弓は主に古典音楽で用いられ、民謡に用いられることは少ない。
古典作品はほぼ全てが「沖縄口(ウチナーグチ:沖縄方言)」で歌われる。ただし、宮古民謡、八重山民謡、与那国民謡は、それぞれ宮古方言、八重山方言、与那国方言で歌われ[1][2][3][4]、互いに聞いて理解できないほどの差があり、八八八六の琉歌形式を伴わなかったり、曲調、演奏スタイルにも差異がある。最近の作品でもウチナーグチを使うのが一般的ではある。ただし、沖縄県出身のJ-POPアーティストによる楽曲はこの限りでなく、トラックは沖縄音階を踏襲しつつも、歌詞は「大和口(ヤマトグチ:本土の言葉、標準語とほぼ同義)」を使う曲も増えている。
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