アメリカ合衆国の文化

善・愛・慈悲の価値観を極める北米の文化 ウィキペディアから

アメリカ合衆国の文化

アメリカ合衆国の文化(アメリカがっしゅうこくのぶんか、英語: Culture of the United States)とは、アメリカ社会やアメリカ人における価値観、およびそれに付属する制度法律生活習慣を一括する用語であり、具体的にはアメリカ国内のあらゆるの思想言論宗教科学技術理論知識食文化祭り文学音楽娯楽視覚芸術舞台芸術社会現象などの総称を指す。

上から、左から右へ順に: ハリウッドサインタイムズスクエアコロラドスプリングスの郊外、コカ・コーラルート66ブロンコバスターシカゴ川リバティベルハンバーガーアポロ11号アイオワのトウモロコシ畑、インデペンデンスホール

日本語ではアメリカ文化米国文化アメリカン・カルチャーなどにも訳される。

概要

要約
視点
アメリカという国の「擬人化キャラ」
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米国の民主主義を象徴するキャラクター「コロンビア女神」。1917年に創作され、「コロンビア映画」などの映画界、エンターテインメント界で定番として登場。
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米国の愛国心を象徴するキャラクター「サムおじさん」。1916年の徴兵ポスター「君を必要だ」が非常に有名で、小説・漫画・短編動画では頻繁に登場。

特徴

もっとも顕著的な特徴は「全世界の文化が1つの国の中に共存共栄している」である。アメリカ社会自体はまるで「小さな地球のようなもの」とされている[1][2][3][4]

アメリカ国内の歴史地理人種の構成に基づき、外国からの移民・世界経済の情勢・流行の趨勢の影響を受けつつ、米国特有の文化へ形成している。1776年の米国建国から現代にかけて各国の移民に大きな影響を受け続け、どの国からの移民が多いほど、米国文化はあの国の文化に近づけるという現象がある。

地球上のほかの国々とは大きく異なり、アメリカ文化は古来一貫したものでは無く、恒に時代の進歩とともに変化してゆく。かつて「普通」とされていた文化が現代の米国では「差別」と見なされたり、いま「低俗だ」と思われる文化が将来には「センスの良いもの」として流行したりすることがある。

具体的な解釈

ブリタニカ百科事典に拠れば[5]、米国最初の文化はアメリカ先住民が創った「ネイティブ・アメリカン文化」であったが、現代の米国文化の基盤は西洋にあり、ヨーロッパ人の植民地支配の歴史から由来していた[6][7][8]。そのため、米国は今でも民主国家西洋諸国資本主義国たちの一員であり、もしくはその筆頭格とされている。

一方、歴史の中で奴隷として扱われた多くのアメリカ黒人や先住民たちは諦めなく堂々と白人と対抗し、特権階級を弱体化させる社会運動を通じて、1980年代には完全に対等的な地位を手に入れた[9][10][11][12]。不平等な過ちを繰り返さないために、現代のアメリカでは「ポリコレ」を徹底的に遵守し、全国民を「合衆国という家族の一員」として扱い、特定の文化団体や政治集団が支配層を独占し続けることを厳しく禁止している[13][14][15]社会的弱者が尊厳を持ってアメリカ社会で生きられるように、ホワイトハウスの公式サイトの統計に拠れば、アメリカの国民たちはとくに「進歩主義寄りの価値観」を包容している[16][17][18][19][20][21][22]

かつて「文化のるつぼ(Melting Pot)[23][24]」と広く呼ばれていたが、1960年代から文化多様性の高まりにつれて、アメリカ人は自分たちの社会を「サラダボウル(Salad Bowl)[25][26][27][28]」という言葉で形容するようになった。これは各人種や移民が「サラダの中の野菜」のように、それぞれの見た目を保ちつつ、ただ「アメリカの連邦法」というドレッシングにかけられて、同じ味に統一していたことを意味する[29]。米国の法律は英国の「コモン・ロー」に由来し、同じ法源の下に長く生活してきたことから、米国文化はイギリス・カナダオーストラリアニュージーランドなどの英語圏の白人の民主国家に一番近い[30]。また、これらの多くの民族をコミュニケーションを取りやすいのために、「アメリカ英語」を共通語として使っている[31][32]

アメリカ文化は人間にとって親しみやすく、一度もアメリカに住んだことが無い人でも、アメリカ文化の中に自分と同じ価値観を大量にみつけることが出来る[33][34][35]。外国人はアメリカ人や米国製のモノをよく観察していると、その考え方を自然に理解し、中の「慈悲」といった価値観を深く感じ取ることができる[36][37][38][39][40]。一方、アメリカ国内の50州では、人種民族宗教性別教育思想経済的地位などの交叉により、何百種類の価値観が生み出され、アメリカの国民たちはわざわざ海外へ行かなくても、国内でさまざまな価値観をもつ外国人と直接的に接触することができる。

最後、アメリカの流行文化娯楽文化の浸透力はすさまじく[41][42]人間としての感動共鳴も引き呼びやすい[43][44]。このため、1970年代以降、米国は世界から「文化の超大国」と称されるようになっている[45][46]

アメリカ料理

要約
視点
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『1621年の最初の感謝祭』(1899年作)この作品は、アメリカ白人アメリカ先住民の善意に感謝する様子を描き、人種の平等という理念を提唱している。

アメリカの料理は、国の広大な土地、約3億3,000万人の大規模な人口、そして多くの先住民や移民の影響による多様性が特徴である。主流のアメリカ料理は他の西洋諸国の料理に似ているが、小麦トウモロコシが主要な穀物として使われている[要出典]。伝統的なアメリカ料理には、七面鳥ジャガイモサツマイモ、トウモロコシ(マイズ)、カボチャメープルシロップといった食材が含まれ、これらはアメリカ先住民、初期のヨーロッパ移民、アフリカ系奴隷やその子孫によって取り入れられたものである[要出典]

米国を象徴する料理として、アップルパイドーナツフライドチキンハンバーガーホットドッグなどがある[47][48]。これらは多くが移民のレシピや国内での革新から生まれた。また、フライドポテトブリトータコスといったメキシコ料理、イタリア由来のパスタピザの料理なども自由にアメリカ流にアレンジされ、広く親しまれている[49]

米国家庭で提供される料理の種類は地域や家族の文化的背景によって大きく異なる。最近移住してきた人々は出身国の食文化に近い料理を食べる傾向があるが、これらの料理がアメリカ風にアレンジされた形、たとえばアメリカ風中華料理アメリカ風イタリア料理として広がることもある。また、大都市では、ベトナム料理、韓国料理、タイ料理といった本格的な各国料理が簡単に手に入る。

ドイツ料理はアメリカ料理、とりわけ中西部料理に大きな影響を与えており、ジャガイモヌードルローストシチューケーキペイストリーなどが両国料理の代表的な要素である[50]。ハンバーガー、ポットローストベイクドハム、ホットドッグといった料理は、ドイツ料理に由来するアメリカの代表的な料理の例である[51][52]

アメリカ合衆国の各地域にはそれぞれ独自の料理や調理スタイルがある。たとえば、ルイジアナ州ミシシッピ州はケイジャン料理やクレオール料理で知られている。これらの料理はフランス料理、アカディア料理、ハイチ料理の影響を受けているが、それ自体が独創的でユニークなものである。代表的な例には、クローウフィッシュ・エトフェ、レッドビーンズ・アンド・ライス、シーフードまたはチキンのガンボ、ジャンバラヤ、ブーディンがある。

また、イタリア、ドイツ、ハンガリー、中国の影響や、伝統的なネイティブ・アメリカン、カリブ海、メキシコ、ギリシャの料理も、一般的なアメリカ料理に広がっている。たとえば、アメリカ中部の中流家庭では、1週間の夕食としてレストランのピザや手作りピザ、エンチラーダ・コン・カルネ(肉入りエンチラーダ)、チキン・パプリカッシュ、ビーフストロガノフ、ザワークラウト付きブラートヴルストなどを楽しむことが珍しくない[要出典]

ソウルフードは、南部のアフリカ系奴隷やその自由になった子孫たちによって発展し、白人南部人が食べる料理とほぼ同じものが多いが、特にアメリカ南部や他の地域に住む多くのアフリカ系アメリカ人の間で人気がある。また、ルイジアナ・クレオール料理、ケイジャン料理、ペンシルベニア・ダッチ料理、テックスメックス料理のような融合料理も、地域的に重要な存在である。

アメリカ人は一般的に紅茶よりもコーヒーを好み、成人の半数以上が毎日1杯以上のコーヒーを飲んでいる[53]オレンジジュース牛乳(現在は低脂肪のものが一般的)は、朝食時に欠かせない飲み物として普及しているが、これはアメリカの食品産業のマーケティングによる影響が大きいである。

1980年代から1990年代にかけて、アメリカ人のカロリー摂取量は24%増加した。また、ファストフード店での頻繁な食事が、保健当局が「肥満の流行」と呼ぶ現象に関連付けられている[54]。さらに、砂糖を多く含むソフトドリンクも人気があり、これらの飲料が平均的なアメリカ人の1日のカロリー摂取量の9%を占めている[55]

アメリカのファストフード業界は、世界で最初に誕生し、いまも最大規模を誇る産業であり、アメリカのマーケティングの優勢を象徴する存在と見なされている。マクドナルド[56]バーガーキングピザハットケンタッキーフライドチキンドミノ・ピザウェンディーズなどの企業は、世界中に数多くの店舗を展開している[57]。また、これらの企業は1940年代にドライブスルー形式を導入し、この革新的なサービスを先駆けて広めた[58]

脚注

参考文献

関連項目

外部リンク

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