Loading AI tools
SMBプロトコルのフリー・ソフトウェア再実装 ウィキペディアから
Samba (サンバ) は、マイクロソフトのWindowsネットワークを実装したフリーソフトウェア。 Linux、Solaris、BSD、macOSなどのUnix系オペレーティングシステム (OS) を用いて、Windowsのファイルサーバやプリントサービス、ドメインコントローラ機能、ドメイン参加機能を提供する。
開発元 | The Samba Team |
---|---|
初版 | 1992年 |
最新版 | Lua エラー モジュール:Wd 内、2009 行目: attempt to concatenate a nil value - 19 6月 2024 [±] |
リポジトリ | |
対応OS | クロスプラットホーム |
種別 | リモートアクセス |
ライセンス | GPL v3 |
公式サイト |
www |
1992年、アンドリュー・トリジェルによって最初のバージョンが開発され、後にGPL v2にて公開された。 3.2系からはGPL v3へ移行した。
Sambaは12のサービスと12の通信プロトコルの実装で、CIFS、NetBIOS over TCP/IP (NetBT)、SMB/CIFS、DCE/RPCのほか、MSRPC、NetBIOSネームサーバ (NBNS) として知られるWINS サーバ、NT ドメインログオンを含めた NT ドメインプロトコルスイート、セキュアアカウントマネージャ (SAM) データベース、ローカルセキュリティ認証 (LSA) サービス、NTプリントサービス (SPOOLSS)、そしてバージョン3では(ケルベロス認証とLDAPに対応した) Active Directoryへのドメイン参加機能が含まれている(AD参加機能によってUNIX/Linux上でのユーザ管理が不要になる)。
大雑把には、UNIX機をクライアントあるいは共有ファイルサーバとしてWindowsネットワークへ参加させる機能の他、Windows NT 4.0サーバの機能と、バージョン3では一部Windows 2000 / 2003サーバの機能を持つ(例えば、VSS:ボリュームシャドウコピー機能など)。本家のWindows Serverと異なり、本体価格やサーバに接続するクライアント分のライセンス[1]コストなどが一切不要であることや、アクセス権の指定など一部機能は本家を上回る部分もあるため、官公庁、大学、大企業を中心にSambaを導入する例も増えている。また、Mac OS X v10.6.8まではSambaの機能によって、Windowsネットワーク環境でのファイル共有やドメイン参加を実現していた[2]が、Mac OS X Lionからは取り去られて独自実装のsmbdに置き換えられている[3]。
Sambaという名前は、Windowsで使用されているネットワークファイルシステム「SMB (Server Message Block)」に、2つの母音を入れて作られている。Sambaはもともと「smbserver」と呼ばれていたが、SMBserverの商標をもつSyntax[4]から登録商標であるとの通告があったため、名前が変更された。S, M, B が含まれる単語を探し、Samba が選ばれた。次点の名前は、salmonberry であった[5]。
共有フォルダと呼ばれるサーバ側の空間に、ファイルを格納する機能。NASとしての機能を果たす。
アクセス権を設定できるため、特定のユーザに同じファイルを提供するといった用途が実現できる。 ACLをサポートする環境なら、ユーザやグループ毎に細かくアクセス権を指定することも可能。 Windowsサーバと比べて、「$」で終わる共有名でなくても隠し共有にできる利点がある。(隠し共有…共有名の検索やリストアップを行っても画面に現れないが、正しい名前を指定すればアクセスできる共有フォルダ)
Windowsクライアント向けのプリントサーバ機能。
Windows NT 4.0サーバで提供される機能で、NT ドメインと呼ばれるネットワーク領域内で、ユーザやクライアントコンピュータの管理を行う機能。Samba 2.2から提供された。
ユーザアカウントやコンピュータアカウント、アクセス権などの情報を中央集権的に管理し、ユーザ認証やシングルサインオンなどのサービスを提供する。
ドメインメンバ(利用者側)からは、PDCとBDCは同じ機能を提供しているように見える。 BDCはバックアップの機能を提供しているため、ドメイン内に存在しなくても構わない。同じドメイン内にPDCとBDCが両方存在している場合、ドメインメンバは原則としてBDCにサービスの提供を依頼する。
Samba はPDC / BDCの機能を提供することができ、NT ドメイン内にメンバとして参加することもできる。ただし、WindowsサーバとSambaではアカウント情報の同期の取り方が異なるため、同じドメイン内でWindowsサーバのPDCとSambaのBDCを運用すること、或いはその逆はできない。(なおバージョン3からユーザやグループなどの属性を保持したまま、NT 4.0ドメインからSambaドメインへの移行がサポートされた。)
Windows 2000サーバ以降から提供されるActive Directoryドメインへのドメインメンバとしての参加機能。Samba 3から提供された。
Active Directoryは前述のNT ドメインに代わるもので、既存のネットワーク技術を応用して構成されている。ユーザアカウントなどの管理情報をLDAPディレクトリサービスに格納し、認証機構にケルベロス、名前解決にDNS、管理情報の配布やコピーにTCP/IPのみを使用する。
2012年12月にリリースされたSamba 4よりActive Directoryドメインのドメインコントローラー機能がサポートされている。
UNIX側からWindowsやSambaの共有フォルダに接続するためのクライアントソフトウェア。
標準的なコマンドラインプログラムFTPのような操作で、共有フォルダに接続し、ファイルを操作することができる。
Name Service SwitchへWINSサーバーと137/udpのブロードキャストを使ったホスト名解決を行うライブラリの提供。
Samba 3.0までの歩みは「Sambaの10年」を参照。
リリース日 | バージョン | メンテナンス期限(EOL)[6] | 概要 |
---|---|---|---|
2003年9月25日 | 3.0 | 2009年8月5日 | SambaをActive Directoryドメインメンバにして、Windows Active Directoryドメインに参加できる。Unicodeサポート[7]。 |
2004年9月25日 | 3.1 | N/A | 3.2に向けての開発ブランチ[8]。 |
2008年7月1日 | 3.2 | 2010年3月1日 | GPL2からGPL3にライセンス変更。IPv6のサポート。ファイルサービスの従来の最大1,024バイトというパス名、および最大256バイトのファイル名という制約がなくなり、ホストOSで設定した値までの文字列が扱えるようになった[9]。 |
2009年1月27日 | 3.3 | 2011年8月9日 | クラスタサポートや管理ツールが強化[10]。 |
2009年7月3日 | 3.4 | 2012年12月11日 | Samba 3とSamba 4ソースコードの両方を含む最初のリリース。デフォルトではSamba 4のビルドは無効[11]。 |
2010年3月1日 | 3.5 | 2013年10月11日 | SMB2の実験的サポートを含む最初のリリース[12]。 |
2011年8月9日 | 3.6 | 2015年3月4日 | SMB2を完全にサポートする最初のブランチ[13]。 |
2012年12月11日 | 4.0 | 2015年9月8日 | SMB2.1のサポート。SambaをActive Directoryドメインコントローラにして、Windows Active Directoryドメインに完全に参加できる[14] [15]。 |
2013年10月11日 | 4.1 | 2016年3月22日 | SMB3のサポート[16]。 |
2015年3月4日 | 4.2 | 2016年9月7日 | Btrfsベースのファイル圧縮、スナップショット、 winbind統合[17]。 |
2015年9月8日 | 4.3 | 2017年3月7日 | 新しいロギング機能、SMB3.1.1のサポート[18]。 |
2016年3月22日 | 4.4 | 2017年9月21日 | 非同期フラッシュリクエスト[19]。 |
2016年9月7日 | 4.5 | 2018年3月13日 | NTLMv1が既定で無効に、バーチャルリストビュー(VLV)、さまざまなパフォーマンス改善[20]。 |
2017年3月7日 | 4.6 | 2018年9月13日 | マルチプロセスNetlogonのサポート[21]。 |
2017年9月20日 | 4.7 | 2019年3月19日 | Samba ADとMIT Kerberos[22] |
2018年3月13日 | 4.8 | 2019年9月17日 | [23] |
2018年9月13日 | 4.9 | 2020年3月3日 | [24] |
2019年3月19日 | 4.10 | 2020年9月22日 | Python 3のフルサポート。preforkプロセスモデルの改良[25]。 |
2019年9月17日 | 4.11 | 2021年3月9日 | SMB1が既定で無効に[26]。 |
2020年3月3日 | 4.12 | 2021年9月20日 | [27] |
2020年9月22日 | 4.13 | 2022年3月21日 | Python3.6以降が必要[28]。 |
2021年3月9日 | 4.14 | 2022年9月13日 | 新VFSインターフェースの導入[29]。 |
2021年9月20日 | 4.15 | 2023年3月8日 | 新VFS。server multi channel supportが既定で有効に[30]。 |
2022年3月21日 | 4.16 | ~2023年9月 | samba-dcerpcdの導入。証明書の自動登録。[31] |
2022年9月13日 | 4.17 | ~2024年3月 | SMB1プロトコル無しで構成可能。RBCD(リソースに基づくドメイン間の制約付き委任)をサポート。DNSリスニングポートがカスタマイズ可能。[32] |
2023年3月8日 | 4.18 | ~2024年9月 | SMBサーバーのパフォーマンス向上。samba-toolのメッセージ機能を更新。新しいwbinfoオプション。[33] |
凡例 サポート終了 サポート中 現行バージョン 最新プレビュー版 将来のリリース |
Seamless Wikipedia browsing. On steroids.
Every time you click a link to Wikipedia, Wiktionary or Wikiquote in your browser's search results, it will show the modern Wikiwand interface.
Wikiwand extension is a five stars, simple, with minimum permission required to keep your browsing private, safe and transparent.