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マイクロソフトが2009年にリリースした、Windowsシリーズに属するパーソナルコンピュータ用のオペレーティングシステム ウィキペディアから
Windows 7(ウィンドウズ セブン)は、マイクロソフトが2009年(平成21年)にリリースした、Windowsシリーズに属するパーソナルコンピュータ用のオペレーティングシステム (OS) である[8]。2009年7月22日に開発が完了し[9]、2009年9月1日にボリューム ライセンス契約者へ提供が開始され[10]、2009年10月22日に一般発売を開始し[11]、2020年1月14日(日本時間2020年1月15日)をもって延長サポートが終了[12]。
Windows 7 | |
---|---|
Microsoft Windows ファミリー | |
開発者 | |
Microsoft | |
リリース情報 | |
RTMリリース | 2009年7月22日[1] |
一般リリース |
VL 2009年9月1日[2] 小売 2009年10月22日[2] |
最新の安定版 | 6.1 Service Pack 1 (Build 7601) - 公開は2011年2月22日 [info] |
ソースモデル | プロプライエタリ |
ライセンス | マイクロソフト ソフトウェア ライセンス条項 |
カーネル型 | ハイブリッドカーネル |
プラットフォーム | x86, x64 |
先行品 | Windows Vista |
後続品 | Windows 8 |
サポート状態 | |
延長サポート終了[3][4] |
StatCounterが調査したWindowsバージョン別シェアによると、2023年2月時点のWindows 7のシェアは5.39%である[13]。
Windows Vista の後継版としてリリースされ、Vista を基盤にしてカーネル設計やコンポーネント化のモデルの改良が行われている[14]。
製品名の中の「 7 」は、Windows 1.0 / Windows 2.x / Windows 3.x(および Windows NT 3.x)/ 4.x(Windows 95、Windows 98、Windows 98 Second Edition、Windows Me、Windows NT 4.0)/ 5.x(Windows 2000、Windows XP)/ 6.0 (Windows Vista) に続く7番目のクライアント向けのメジャーリリースであることに由来している[15]。
なお、内部的なバージョン番号は 6.1 であり、7.0 ではない[16]。これは前述の通り、Windows 7 には Windows Vista を基に改良したカーネルが使用されており、新規開発は行われていないこと、および互換性確保などの理由による措置である。
Windows 7とWindows Server 2008 R2は、同一のソースコードからビルドされている[17]。
IPアドレス枯渇問題に対応するためIPv6を前提とする構成がデフォルトになっている。Windows XPでは、IPv6を有効化すると、IPv4での性能が低下することから、IPv6を有効化しないように勧告する意見があった。しかし、Windows 7に至っては、ホームグループなどでIPv6が有効であることを前提としていることから、逆にIPv6を常時有効にすることをマイクロソフトが推奨しており、IPv6を無効化した場合の動作については、保証できないとされている。
IPv6のグローバルアドレスが設定されていない場合、マイクロソフトが無償提供しているTeredoによる接続サービスによるトンネリングを自動設定する。
IPv4のグローバルアドレスが設定されている場合、マイクロソフトが無償提供している6to4による接続サービスによるトンネリングを自動設定する。
ただし、ホスト名のアドレス解決においてホストにリンクローカルアドレスまたは Teredoアドレスしか割り当てられていない場合、DNSクライアントサービスはIPv4用のAレコードに関するクエリだけを送信するためIPv6アドレスが取得できず、URLで直接IPv6アドレスを指定したりしない限り、指定した相手にIPv6で通信することはない[21]。そのため、IPv6でインターネットを参照できる環境であっても、ホストにリンク ローカル アドレスまたは Teredo アドレスしか割り当てられていない場合、Internet ExplorerにIPv6のIPアドレスを持つサイトのURLをホスト名で指定しても、IPv6でアクセスすることはできない。この仕様は、IPv4を主に使用する環境での性能低下を回避するためのものである。
パワーマネージメントも機能が強化され、ノートPCにおける未使用時の画面の明るさの調節、未使用ポートの電源断、冷却ファンの設定に対応した。標準の電源設定ツールでは電源に関する分析と結果のレポート生成を行えるようになった。
6つの異なるエディションが提供されており、日本国内の一般ユーザーはHome Premium、Professional、Ultimateの3つが入手可能である[29]。
Windows Vistaではプレミアム エディションとして消費者用のHome Premiumとビジネス用のBusinessの2種類があり、双方で含まれる機能に違いがあったが、Windows 7はWindows Vistaとは異なり、上位エディションは下位エディションの全機能を備えている[30]。
マイクロソフトによれば、どのエディションを導入していても、Windows 7の全てのエディションの機能がコンピュータ上に保存されるようになっている[31]。利用者がさらなる機能を求めてWindows 7の上位エディションにアップグレードしたいのであれば、Windows Anytime Upgradeのアップグレード用シリアルナンバーを購入して入力することで、その購入したエディションの機能が新たに使えるようになる[31][32][33]。マイクロソフトは2009年6月25日にWindows 7のいくつかのエディションを、2009年7月31日にWindows Anytime Upgradeとファミリーパックの価格を発表した[33][34][35]。
欧州ではInternet Explorerを除いたエディションが用意される予定であったが[36]、最終的に中止された[37]。 日本ではHome Premium、Professional、Ultimateの各エディションの新規購入版とアップグレード版の2つリテール パッケージが販売されている。
プロセッサのアーキテクチャ (IA-32, AMD64)、エディション、言語が同じならば、Windows Vista Service Pack 1からWindows 7へその場でアップグレードすることができる[32][33][49]。
Windows XPからは環境の引き継ぎができず、クリーンインストールを行わなければならない[32][33][50][51][52]。
しかし、マイクロソフトはいくつかの国において明確な根拠もないままWindows XP、Windows Vistaを問わずクリーンインストールするように薦めていたこともある[53]。
かつてWindows Embedded 2011と名乗っていた、Windows 7の組み込みバージョンは開発者向けに提供されている[58]。
プレミアムゲームはWindows VistaのHome Premium以上で提供されたのと同じChess Titans、Mahjong Titans、Purble Placeであったが、インクボールのみWindows 7では提供されなかった。
提供方法 | Starter | Home Basic | Home Premium | Professional | Enterprise | Ultimate |
---|---|---|---|---|---|---|
OEM | 新興国市場の小売またはOEMライセンス | 小売またはOEM | 小売、OEM、ボリュームライセンス[62] | ボリュームライセンス[62] | 小売またはOEM | |
メインストリーム サポート終了日[5][6] | 2015年1月13日 | 2015年1月13日 | 2015年1月13日 | 2015年1月13日 | 2015年1月13日 | 2015年1月13日 |
延長サポート終了日[5][6] | 2020年1月14日[※ 1] | 2020年1月14日[※ 1] | 2020年1月14日[※ 1] | 2020年1月14日 | 2020年1月14日 | 2020年1月14日[※ 1] |
延長セキュリティ更新プログラム終了日[3][4] | — | — | — | 2023年1月10日 | 2023年1月10日 | — |
最大物理メモリ容量 (RAM) (64ビット)[63] | — | 8 GB | 16 GB | 192 GB | 192 GB | 192 GB |
最大物理メモリ容量 (RAM) (32ビット)[63] | 2 GB | 4 GB | 4 GB | 4 GB | 4 GB | 4 GB |
32ビット・64ビットの存在 | 32ビットのみ | 共にあり[64] (64ビット版のディスクは同梱せず) | 共にあり | 共にあり | 共にあり | 共にあり |
CPUソケット (最大物理プロセッサ数)[65] | 1 | 1 | 1 | 2 | 2 | 2 |
バックアップと復元[66] | ネットワークバックアップ不可 | ネットワークバックアップ不可 | ネットワークバックアップ不可 | 対応 | 対応 | 対応 |
リモートデスクトップ (遠隔でコンピュータを操作するまたはされる機能) | 操作する機能のみ | 操作する機能のみ | 操作する機能のみ | 対応 | 対応 | 対応 |
ホームグループ (作成または参加) | 参加のみ | 参加のみ | 対応 | 対応 | 対応 | 対応 |
マルチモニター | 非対応 | 対応 | 対応 | 対応 | 対応 | 対応 |
ユーザーの切り替え | 非対応 | 対応 | 対応 | 対応 | 対応 | 対応 |
Desktop Window Manager | 非対応 | 対応 | 対応 | 対応 | 対応 | 対応 |
Windows モビリティ センター | 非対応 | 対応 | 対応 | 対応 | 対応 | 対応 |
ネットワーク印刷 | 非対応 [要出典] | 対応 | 対応 | 対応 | 対応 | 対応 |
インターネット接続共有 | 非対応 | 対応 | 対応 | 対応 | 対応 | 対応 |
Windows Aero | 非対応 | 部分的 | 対応 | 対応 | 対応 | 対応 |
DVDデコーダ(MPEG-2とDolby Digital)[67] | 非対応 | 非対応 | 対応 | 対応 | 対応 | 対応 |
マルチタッチ | 非対応 | 非対応 | 対応 | 対応 | 対応 | 対応 |
プレミアムゲーム | 非対応 | 非対応 | 対応 | 既定では未導入 | 既定では未導入 | 対応 |
Windows Media Center | 非対応 | 非対応 | 対応 | 対応 | 対応 | 対応 |
Windows Media Player[要曖昧さ回避] リモート メディア ストリーミング | 非対応 | 非対応 | 対応[68] | 対応[68] | 対応[68] | 対応[68] |
ダイナミックディスク[69] | 非対応 | 非対応 | 非対応 | 対応 | 対応 | 対応 |
暗号化ファイルシステム | 非対応 | 非対応 | 非対応 | 対応 | 対応 | 対応 |
位置自動認識印刷 | 非対応 | 非対応 | 非対応 | 対応 | 対応 | 対応 |
プレゼンテーションモード | 非対応 | 非対応 | 非対応 | 対応 | 対応 | 対応 |
グループポリシー[70] | 非対応 | 非対応 | 非対応 | 対応 | 対応 | 対応 |
オフラインファイルとフォルダリダイレクト[70] | 非対応 | 非対応 | 非対応 | 対応 | 対応 | 対応 |
Windowsドメイン参加 | 非対応 | 非対応 | 非対応 | 対応 | 対応 | 対応 |
Windows XP Mode | 非対応 | 非対応 | 非対応 | 対応 | 対応 | 対応 |
ソフトウェア制限ポリシー | 非対応 | 非対応 | 非対応 | 対応 | 対応 | 対応 |
リモートデスクトップ上でのAero Glass[71][72] | 非対応 | 非対応 | 非対応 | 非対応 | 対応 | 対応 |
Windows Media Player multimedia redirection[72] | 非対応 | 非対応 | 非対応 | 非対応 | 対応[68] | 対応[68] |
リモートデスクトップを越した録音[72] | 非対応 | 非対応 | 非対応 | 非対応 | 対応 | 対応 |
リモートデスクトップでのマルチモニター[72] | 非対応 | 非対応 | 非対応 | 非対応 | 対応 | 対応 |
Enterprise Search Scopes[70]:130[73] | 非対応 | 非対応 | 非対応 | 非対応 | 対応 | 対応 |
Federated Search[74] [73] | 非対応 | 非対応 | 非対応 | 非対応 | 対応 | 対応 |
AppLocker | 非対応 | 非対応 | 非対応 | ポリシーの作成はできるが有効にならない | 対応 | 対応 |
BitLockerドライブ暗号化 | 非対応 | 非対応 | 非対応 | 非対応 | 対応 | 対応 |
BranchCacheのDistributed Cache | 非対応 | 非対応 | 非対応 | 非対応 | 対応 | 対応 |
DirectAccess | 非対応 | 非対応 | 非対応 | 非対応 | 対応 | 対応 |
UNIX ベース アプリケーション用サブシステム | 非対応 | 非対応 | 非対応 | 非対応 | 対応 | 対応 |
多言語ユーザーインタフェースパック (MUI)[75] | 非対応 | 非対応 | 非対応 | 非対応 | 対応 | 対応 |
Virtual Desktop Infrastructure (VDI) Enhancements[70]:130 | 非対応 | 非対応 | 非対応 | 非対応 | 対応 | 対応 |
バーチャルハードディスクからの起動 | 非対応 | 非対応 | 非対応 | 非対応 | 対応 | 対応 |
Starter | Home Basic | Home Premium | Professional | Enterprise | Ultimate |
2010年6月24日には、一部のテスター向けにベータ版が配布され、7月12日にはTechNetにてベータ版がリリースされた。一部のテスター向けにpre-RC版を配布し、10月27日にはリリース候補版がリリースされた。 このSP1は、既にリリースされたアップデートなどのマイナー アップデートが中心になるが、Remote Desktop クライアントが刷新され RemoteFX 機能が活用できるようになるなどの一部新機能が追加された[76]。
2011年2月4日にはWindows Server 2008 R2と共に正式にSP1開発完了の報告があった。 2月22日(米国時間)にマイクロソフト ダウンロード センターおよび Windows Update で公開された[77][78]。
初期の開発コードネームは「Blackcomb(ブラッコム)」であったが、のちに「Vienna(ヴィエナ)」となり[79]、さらに「Windows 7」に改められた。本来次期クライアント用 Windows の社内開発コードネームだった[80]ものが、そのまま製品版の名称として採用された[81]。
全エディションに共通のサポート期限として、メインストリーム サポートは2015年1月13日まで、延長サポート(メインストリーム サポート終了後5年)が2020年1月14日まで設定されていた[5][6][7]。延長サポートの終了を以て無償のセキュリティアップデートの提供が終了する[82]。それ以降は有償の延長セキュリティ更新プログラムが2023年1月10日まで続いていた[3][4]。
マイクロソフトは当初、Starter・Home Basic・Home Premium・Ultimateでは2015年1月13日のメインストリームサポート終了を以て、サポート期間を終了するとしていたが、2012年2月20日の改訂で、当初Professional・Enterpriseのビジネス向けのみエディションに限って適用としていた延長サポートを全バージョンに適用し、2020年1月14日(日本時間1月15日)までサポートすると発表した[7]。
それ以降はChromium版Microsoft Edge、またはGoogle ChromeのいずれかをWindows 7用のブラウザとしてWindows 7にインストール済みの個人ユーザーに対して2021年7月15日(日本時間7月16日)まで特別提供(ただしOS自体のサポートはせず、代替ブラウザのみのサポート扱いとなる)、または有償の延長セキュリティ更新プログラムをProfessionalとEnterpriseに対して2023年1月10日(日本時間1月11日)まで提供する[3][4]。
独立行政法人情報処理推進機構(IPA)は、延長サポートが全て終了したWindows 7のセキュリティ上の危険の可能性を指摘[83]しており、ネットワークに接続しない単独の専用システム(スタンドアローン)にすることを呼びかけている。
サポートライフサイクル終了後は最低でも一年以上に渡って既存の重要なダウンロードや情報がマイクロソフトのホームページ上に残されるのが慣例となっており、オンラインセルフヘルプサポートと呼ばれる。例えばWindows 7の延長サポートが終了後、2021年1月13日(日本時間1月14日)までマイクロソフト公式サイトからISOイメージを入手可能だった(2024年8月現在、すでに閉鎖済み)。
当然ながらWindows 8(8.1含む)や10をインストールすることができるならそうすべきであるとされている。また、無料のWindowsFX(=LinuxFX)やUbuntu、MX Linux、Linux Mintなどの各種Linuxディストリビューションをインストールする手もある。ただし、セキュリティサポートの続いている新しいOSは動作要件も引き上げられていることが多いため、マザーボードを交換できないノート機などでは、同じマシン筐体を拡張して使い続けるには限界もある。
なお、2017年以降にリリースされたプロセッサ(例:Kaby Lake世代のCore iやGemini Lake世代のAtom、Ryzenなど)のサポートは行われていない[84]。
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通常パッケージ製品のアップグレード版でのアップグレード対象製品はWindows VistaとWindows XP(SP2以降の適用が必要)の全てのエディションのみ。
Windows Vista(環境を引き継いでアップグレードする場合はSP1以降の適用が必要)からは条件(例えば、Vista Home Basic及びHome Premiumからは7 Home PremiumかUltimateへは可能だがProfessionalへは不可)[85]によってはアップグレード インストールが可能だが、Windows XPからは直接アップグレードすることはできず、新規インストールを行わなければならない。Windows XPからアップグレード インストールしたい場合は、一度Windows Vistaにアップグレードしてから行う必要がある。また、Windows Vistaの時と同様、通常のコントロールパネルを用いた方法では旧バージョンへ戻すこと(アンインストール)はできない。また、Windows XPより前のバージョン(Windows 2000等)からはセットアップ プログラムを起動させることすらできない。どうしてもWindows 2000やWindows 98などから新規インストールを行わずに環境を引き継ぎたい場合は、最初に Windows XPにアップグレードし、さらにWindows Vistaにアップグレードして、それからWindows 7にアップグレードするという3つの手順を踏む必要がある。
Windows 7の一部下位エディションにはWindows Vistaと同様に上位エディションへのアップグレードを行う、Windows Anytime Upgrade(先述のアップグレードエディションの節参照)を用いたアップグレード方法(パッケージ版およびダウンロード版が用意されており、購入したアップグレード キーの入力だけでアップグレードできる)があるため、Windows Vistaとは違いインストールメディアを用いた通常のパッケージ版でのアップグレードはサポートされていない(Windows Vistaはインストールメディアを使ったアップグレードをサポートしていた)。そのため、インストールメディアを使って上位エディションへのアップグレードはできない。例えばインストールメディアを使用してWindows 7 Home PremiumからWindows 7 Ultimateへのアップグレードは不可能。最上位エディションである Windows 7 Ultimateにはこの機能はない。ただし、Windows 7 UltimateからWindows 7 Ultimateのように同じエディションの上書きインストールは可能。一見意味がないように見えるが、これはWindows 7搭載PCに対してアップグレード版のWindows 7を使って上位エディションにアップグレードする際に役立つインストール方法である。Windows 7アップグレード版プロダクトキーでWindows Anytime Upgradeを使ってアップグレードするとライセンス認証が行えなくなってしまう(Windows Anytime Upgradeでの上位エディションへのアップグレードはOSのアップグレードとは看做されず、新規インストール扱いになるため)。そこで、最初にWindows Anytime Upgradeを使って目的のアップグレード先のWindows 7にしてから、そのインストールメディアを使って上書きインストールすることで、ライセンス認証が可能になる。
OEM 出荷向けでの違いとして、Windows Vistaでのダウングレード権は一般向けでは前の世代の Windows XPのみであったが、Windows 7では Windows Vistaと Windows XPへのダウングレードができた。Windows XPへのダウングレード権の有効期間は Windows 7発売から18ヵ月後あるいは Windows 7 SP1リリースのいずれか早い方までだったが、Windows 7 SP1 Beta版のリリースとともに延長され、OEM版 Windows 7の提供終了までとなった[86]。
メモリ・プロセッサの性能向上とともに、Windows 7によって提供される機能が増えており、他のOSに比べて高スペックを要求している[87]。
32ビット | 64ビット | |
---|---|---|
プロセッサー | 1.0 GHz 以上 (ただし、Windows 8.x同様インテルの「Kaby Lake」「Gemini Lake」以降の各種マイクロアーキテクチャを用いた次世代プロセッサ、およびAMDの「Bristol Ridge」以降のマイクロアーキテクチャを用いた次世代プロセッサなどについてはWindows 10のみのサポートとなるため新規インストールできない[88]) | |
物理メモリー | 1 GB 以上(2 GB 以上を推奨) | 2 GB 以上(4 GB 以上を推奨) |
グラフィック | WDDM 1.0 以上の対応ドライバが提供されている DirectX 9.0 以上の GPU | |
HDD 空き容量 | 16 GB 以上(32 GB 以上を推奨) | 20 GB 以上(40 GB 以上を推奨) |
追加の要求として以下のものがある。
Windows 7以降のOS特有のトラブルで、製品版のWindows 7や8が稼動しているコンピューターが、ブルースクリーンとなり(ならない場合もある)、イベントログにソースKernel-Power、イベントID41と記録される問題が頻繁に発生することが報告されている[116][117]。 この現象は、基本的には今まで検出していなかったハードウェアの問題を、OSの機能改善により検出するようになったことによる問題であり、電源ユニットやマザーボードの電圧管理機能の不安定さが原因とされている。SpeedStepやCool'n'Quietといった省電力技術を無効にする、メモリの電圧を上げる、電源容量が少ない場合は電源ユニットを適切な容量のものに変更するといった方法で、マザーボード上の電圧を適正値に固定することで改善することが報告されている。
電圧以外の理由で発生するケースも多く、その場合はハード環境やインストールされているソフトウェアなどにより対処が異なるため、原因を特定することが困難な場合が多い。
KP41病などと呼びKernel-Power 41が原因で不安定になり再起動したような説明している人もいるが、実際にはKernel-Power 41は症例であり、別の何かが原因で再起動した場合に、結果報告として後からイベントログに記録されるのである。
2017年1月現在でも、Windows 7は特定の条件下に限り販売が継続中(ただしDSP版、およびOEM(メーカー製プリインストールPC)版の各Professionalのみ)[109]の現役製品だった。パッケージ版は2013年10月末に[118]、Professional以外のエディションのプリインストールPCは2014年10月末に、それぞれ出荷が終了したものの、その他(DSP版およびOEM版)無条件の場合については2016年10月31日まで(非公式にではあるが、特定の条件下でのみ2017年10月31日までの予定となる)継続された[109]。しかし、2012年10月に後継商品であるWindows 8の発売が開始され、翌2013年に一般向けの販路で発売される新品PCは急速にWindows 8プリインストール機(ただし2015年9月以降はWindows 10プリインストール機)に切り替わっており、2014年9月現在の時点において、一般個人での新品のWindows 7プリインストール機(特に大手有名メーカ製)の購入は非常に困難となっていた。
2017年1月現在の時点において新品のWindows 7プリインストール機の一般個人での入手・購入は、下記のような条件(主に直販)に限られ、ハードルが高くなっていた。
Windows 10 Pro(もしくはWindows 8.x Pro)プリインストール機をWindows 7 Professionalに変更することは、Windows 7 Professionalのインストールメディア(主にリテール版)およびプロダクトキーを所有していればライセンス規定上は可能であるが、PCメーカがサポートしていない場合(特に大手有名メーカー製)がほとんどであり、大手メーカー製PCに見られる独自機能として搭載されたデバイスドライバなどの入手ができない場合が大部分を占めているため、結果的に自己責任での対応となる(ダウングレードに関しては先述のシステム要件も参照)。
DSP版Windows 10 Pro(もしくはWindows 8.x Pro)の場合もOEM版と同様にプリインストールされたPCであればダウングレード権があるが、同じDSP版でも個人がOS単独で購入した場合はダウングレード権が無い[119][120]。
なお入手困難となるのはあくまでBTOを除く大手PCメーカー製のWindows 7プリインストールPCの話である。2014年1月にはWindows 8と同様にパーツとの関連付けが不要でショップサポートの付かない新版DSPパッケージのWindows 7が新たに登場し、かつてのリテールパッケージ製品と同様に単品購入が可能となった[121]。ただし2015年8月には先述の通りWindows 10の登場とともにDSP版の販売形態が見直され、Windows 7も在庫が切れ次第、従来通りパーツ類とのバンドル販売に戻り[106]、更に2016年10月31日を以って特定の条件下を除き、DSP版Windows 7 Professional、並びにWindows 7 ProfessionalがプリインストールされたPC(OEM版)もそれぞれ販売終了となった。
マイクロソフト社は2014年4月9日にWindows XPのサポートを終了した[122]。このためにマイクロソフトおよびその日本法人の日本マイクロソフトはWindows 8.1(当時、ただし2015年7月29日以降はWindows 10)への乗り換えを推奨しているが、現場から扱いづらいとの声が多数漏れており(詳細はWindows 8の項を参照)、その結果この7に乗り換える法人顧客が2014年に入って増加している。米国の調査会社 Net Applicationsによると、2020年10月時点でWindows XPのシェア率は0.87%であるが、ほぼ確実に乗り換え先はWindows 10である。
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