於茂登岳
沖縄県の最高峰 ウィキペディアから
沖縄県の最高峰 ウィキペディアから
於茂登岳(おもとだけ)は、沖縄県石垣市にある標高526メートルの山である。地元ではウムトゥダギと呼ぶ。『球陽』では宇本嶽、宇茂登嶽と記されている[1]。
於茂登岳の標高は526メートルで、沖縄県の最高峰であり[2]、また正保年間の『正保国絵図』に琉球で唯一名前が記された山である。石垣島(北東に突き出す野底半島、平久保半島を除いた部分)の北岸沿いに東西に連なる於茂登山系のほぼ中央に位置し、北北東には桴海於茂登岳が、西にはぶざま岳がある。地質的には新第三紀の花崗岩からなる[1]。
イタジイを中心とする照葉樹林に覆われているが、山頂付近はリュウキュウチクに覆われ、背の高い草地となっている[1]。北側の山麓にはカンヒザクラの自生地があり、「荒川のカンヒザクラ自生地」として国の天然記念物に指定されている[3][4]。この他、国指定の特別天然記念物であるカンムリワシやリュウキュウキンバト、県指定の天然記念物であるアサヒナキマダラセセリなどの動植物が周辺に生息する[5]。
1997年(平成9年)9月11日に、北西麓の川平湾とともに「川平湾及び於茂登岳」として国の名勝に指定されている。登山道は南側にある。北東側中腹から発する宮良川や南側中腹から発する名蔵川が、島の生活用水や農業用水といった水源とされ、南斜面の一部は水源涵養林に、また山頂周辺や尾根筋などは保安林に指定されている。
古くから霊山として信仰の中心的存在であり、山名の「ウムトゥ」は「島の大本」を意味するともいう[1]。『琉球国由来記』によると、名蔵村の御嶽は於茂登の神「ウムトゥテラシィ」の拝礼所で、於茂登の神を祀る祭事が島内の多くの御嶽で行われたとされる。また、『琉球国由来記』や『君南風由来并位階且公事』では、首里の弁ヶ岳、於茂登岳、久米島の三神は日本から渡来した姉妹であり、二番目の神は妹と一緒に久米島を居所としたが、自分の山が妹のいる山より低かったので、八重山に移って於茂登岳に垂迹して島の守護神になったと伝わる[1][6]。弘治13年(1500年)のオヤケアカハチの乱の際には、久米島の神女を統括する君南風が琉球王国の軍に帯同し、於茂登岳の神を説得して帰順させたという[1][6][7]。
Seamless Wikipedia browsing. On steroids.
Every time you click a link to Wikipedia, Wiktionary or Wikiquote in your browser's search results, it will show the modern Wikiwand interface.
Wikiwand extension is a five stars, simple, with minimum permission required to keep your browsing private, safe and transparent.