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三重県四日市市にある鉄道事業者 ウィキペディアから
四日市あすなろう鉄道株式会社(よっかいちあすなろうてつどう、英: Yokkaichi Asunarou Railway Co.,Ltd.)は、近鉄グループホールディングス傘下の鉄道事業会社、近畿日本鉄道(近鉄)の子会社で三重県北部を走る内部線及び八王子線の運営を行う鉄道会社である。2015年(平成27年)4月1日付けで近鉄より内部線及び八王子線の運営を引き継いでいる。
種類 | 株式会社 |
---|---|
市場情報 | 非上場 |
略称 | YAR |
本社所在地 |
日本 〒510-0075 三重県四日市市安島1丁目1番60号 |
本店所在地 |
〒510-0074 三重県四日市市鵜の森1丁目16番11号 |
設立 | 2014年(平成26年)3月27日 |
業種 | 陸運業 |
法人番号 | 8190001021663 |
事業内容 | 旅客鉄道事業(第二種鉄道事業者) |
代表者 | 代表取締役社長 大内敬弘 |
資本金 |
5000万円 (2018年3月31日現在[1]) |
売上高 |
4億4813万9000円 (2018年3月期[1]) |
営業利益 |
5311万6000円 (2018年3月期[1]) |
純利益 |
116万円 (2018年3月期[1]) |
純資産 |
5072万4000円 (2018年3月31日現在[1]) |
総資産 |
2億670万2000円 (2018年3月31日現在[1]) |
従業員数 | 36人(兼務役員除く・2016年3月31日現在)[2] |
決算期 | 3月31日 |
主要株主 |
近畿日本鉄道 75.0% 四日市市 25.0% (2019年3月31日現在[3]) |
外部リンク | https://www.yar.co.jp/ |
近鉄が保有・運営していた鉄道路線である内部線と八王子線を、2015年4月1日より、四日市市が第三種鉄道事業者として保有し、四日市あすなろう鉄道が第二種鉄道事業者として運行している[4][5][6][7]。
2012年6月29日に、四日市市議会は内部線および八王子線の存続問題を審議する総合交通政策調査特別委員会を設置した[8]。
しかし、同年8月21日に地元住民に対して近鉄は、鉄道の運行を廃止してその跡地に建設するバス専用道路でバス高速輸送システム (BRT) を運営する方針を発表した[9]。さらに、同年8月24日に近鉄は翌年の夏までにこのBRT化の方針への是非を決定するように四日市市に求めていることを公表し[10]、老朽化した車両の更新時期を考えて2013年夏を方向性決定の期限とする旨を提案の詳細と共に四日市市に通達したことを同年12月12日に公表した[11]。
これに対して、四日市市が鉄道路線での存続を要望したことから、2013年8月6日には近鉄が、鉄道として存続するためには公設民営方式に移行することが唯一の方策である[12]との趣旨と、この方式に移行した場合に車両および施設を無償譲渡する意向を示した[13]。2013年7月に、四日市市はこの返答に対して鉄道路線の保有と運営の両方を別会社に切り離す民設民営方式を近鉄に提案したが、近鉄はこれを断った[14]。その後の2013年9月27日に近鉄と四日市市の両者は、四日市市が施設・車両を保有し、同市と近鉄が出資する新会社が運行する公有民営方式で、2015年春から鉄道路線を存続させることで合意した[15][16]。
2014年3月27日には、合意に基づいて四日市あすなろう鉄道が設立された[17]。同社は、近鉄が75%分を、四日市市が25%分を、それぞれ出資する第三セクター鉄道となっている。社名の「四日市あすなろう鉄道」は、未来への希望(明日にむかって)と、運行する内部線および八王子線が軌間762mmという狭軌(ナローゲージ)であることに由来する[17]。この新体制で2015年4月1日から運行が開始されている[5][6][7]。なお、同社の代表取締役は近鉄の役員または従業員から選任されている。
全車両を四日市市が保有し、四日市あすなろう鉄道がそれを借り受けて運行している。
開業当初は近鉄から譲り受けた260系電車をそのまま運行していたが、三重交通[注釈 2]や北勢鉄道[注釈 3]時代から改修を重ねて運用されてきた車両もあり、老朽化が進んでいた。
そこで2015年から同系列のリニューアル工事を実施し(リニューアル後の車両は新260系と表記されることもある)、2019年までに全編成に施工した。三重電鉄[注釈 4]以前に製造された形式は新製車によって全て淘汰され、近鉄時代に製造された車両も冷房化など大規模な改修を受けている。
一部編成は床から車輪や線路が見えるシースルー列車となっている。
冬の一部期間には一部車両内に電装が施されイルミネーション列車として運行されている。
大人旅客運賃(小児半額・10円未満切り上げ) - 2019年10月1日改定[31]。
キロ程 km | 普通運賃 | 通勤定期 1か月 | 通学定期 1か月 |
---|---|---|---|
1 | 200 | 6,880 | 2,810 |
2 | 7,680 | 3,420 | |
3 | 8,450 | 4,030 | |
4 | 270 | 9,140 | 4,500 |
5 | 9,720 | 4,820 | |
6 | 10,310 | 5,140 |
運賃は四日市あすなろう鉄道移管時に普通運賃相当で30円の値上げが行われた[32][33][34][35]。
三重県の県立高校入試日と沿線高校の入試日には「高校入試応援キャンペーン」として、特別な乗車証が配られ、受験生は無料で乗車できる。乗車証は沿線の日永大宮神明社で合格祈願御祈祷済みである。
2021年8月21日に「ICOCA」が導入され、「ICOCA」のほか「PiTaPa」「TOICA」「manaca」などの全国相互利用サービス対応の交通系ICカードが利用できるようになった[28]。なお、接続する近鉄名古屋線・湯の山線のようにPiTaPa交通利用エリアではないため、PiTaPaで乗車する場合はプリペイド方式となる。
定期券はICOCA、Kips ICOCA、SMART ICOCAに搭載可能。近鉄など他社線の定期券情報と同時に記録できるが、当社線の定期券情報は券面に印字されず、代わりに「地域鉄道ICOCA定期券内容控」が別紙で発行される。ICOCA導入に伴い、通常の連絡定期券は廃止された。
近鉄時代は自動券売機でパールカードによる乗車券の引き換えが可能であった。四日市あすなろう鉄道移管後は、各駅の自動券売機は食券用のそれに置き換えられ、乗車券は非磁気型となった。近鉄時代PiTaPaは非対応であった。
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