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音義説(おんぎせつ)は、日本語の1つの仮名によって表される音(おん)には固有の意義があるとする説。主に江戸時代の中期以降に行われた。現代の言語学でいう音象徴に近い。
江戸時代の日本語の語源研究の一定の成果である賀茂真淵の『語意考』が、のちに音義説と称されるものの成立に大きな影響を及ぼした。
安藤正次によれば、音義説は、3つに分けることができるという。すなわち、
以上のような学者が出現したのは、一説に日本語にハ(刃、歯、葉、羽)、ヒ(日、火、氷、樋)のような単音節の単語が多く、複合語の構成が容易であるため、かえって複合語でないものまで分解し得るかのような感じを与え、どのような言葉も容易に比較的少ない種類の単音語に分解することができることなどが原因であろうという。
21世紀の日本語学界においては、音義説は科学的価値に乏しいとされることが多く、その信奉者は必ずしも多くない。
堀秀成の『音図大図解』から1例を挙げれば次のようである。ふりがなは()内に記す。
免(メ)音
第一等 育テ養フ象 母音の衣の義に因る 女(メ)、愛(メヅ)、恤(メグム)、雨(アメ)、乳母(メノト)
第二義 披ルモノ、莟ミタル象 披るは衣の音の義、莟みたるは牟の音の義なり 芽(メ)、初(ハジメ)、爪(ツメ)、米久(メク)末義 向ナルモノヲ引寄ル象 向なる者の意は衣の音の義にあり引寄るは牟の音の義なり 目(メ)、召(メス)、食(メシ)、知食(シロシメス)
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