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結社の一形態 ウィキペディアから
秘密結社(ひみつけっしゃ)とは、結社の一形態。一般に団体結社の存在や、組織内の活動などを外部の人間に対して秘匿しているクラブや団体、会を指す。
秘密結社とは、結社の存在そのものが構成員により秘匿される、又は、結社の存在は公になっていても、その構成員であることが、組織や構成員自身の許諾によらないで、第三者等により公開されることが禁じられている組織、あるいは、結社の活動目的や活動内容を構成員以外の第三者等に公開することが禁じられている組織などが秘密結社であると指摘される。フリーメイソンは、存在は元より、連絡先や支部などが公開されている。秘密結社の明確な定義は存在しない。
その性格から、政治的秘密結社と宗教的秘密結社に大別されるが、西アフリカ諸国の精霊信仰結社のように両方の要素を持つ場合もある[1]。数は少ないが、どちらにも属さないものもあり、単なる親睦団体である結社も存在する。特定の職人同士や、特定の職種の商業者同士が自分達の技術の漏洩を防いだり、利権を守るために結成する職能・商業組合的な秘密結社も歴史的に多い。メンバーは主義、職業、趣味、嗜好などなんらかの要素を共通して有する。また、秘密の主義、信仰などを有している場合もある。結社への入会に際しては、一定の厳しい制限が設けられていることが多い。しばしば構成員の公募を行わず、非公開の通過儀礼、符牒などを構成員が持つ場合もある。
結社の自由が存在しない体制や、結社の主張が公に認められていない状況で発生した秘密結社は、体制やそれを支持する者にとっては悪事を秘匿して行っているものと取られることがある。こうした理由から、中国近世以降の歴史における秘密結社や、フリーメイソンなどはしばしば当局の攻撃対象となり、弾圧されている。18世紀末の清では「会党」と呼ばれる秘密の宗教結社(義和団など)が多く作られたが、当時の領土拡張戦争によって、負担が大きくなった民衆(農民・手工業者・小商人・人夫など)が絶望的になった結果の集いであり、思想的特徴としては、反清復明である[2]。現在でも「陰謀論」では事象の背後にこうした秘密結社が暗躍したものであるという主張が述べられることがある。
一方で、符牒を持つような閉鎖的な組織がもたらす連帯感や、反社会的な雰囲気自体を楽しむ、娯楽としての秘密結社が組織されることもある。イギリスの「地獄の火クラブ」などはその典型であり、主として会員の娯楽のための活動しか行わなかった。
日本としては、修験道の山伏集団、真言宗から邪宗として排斥された真言立川流、東北地方の隠し念仏、九州西部海岸や離島の隠れキリシタンなどがあげられる[3]。
秘密結社と噂されているもの、秘密結社との世評のあるものも含む。
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