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群馬県の郷土食 ウィキペディアから
焼きまんじゅう(やきまんじゅう)は、群馬県地方の郷土食の一種。
小麦粉に麹を混ぜて発酵させてから蒸したまんじゅうを竹串に刺し[1]、黒砂糖や水飴で甘くした濃厚な味噌ダレを裏表に塗って火に掛け、焦げ目を付けたもので、軽食として好まれる。焼きたての温かいうちは軟らかいため食べやすいが、冷めると水分が抜けてしまい、噛みちぎれないほど固くなる。このため、焼きたてで冷め切っていないものが珍重され、お土産用等も、焼く前のモノに別にパッケージしたタレを添えて、自宅で焼く事を前提とした形で販売している。
まんじゅうは、餡子を入れないもの(素まんじゅう。中国でいうマントウの類)が普通に用いられるが、一部に小豆餡入りもある[1]。
起源は幕末(19世紀中期)と見られ、前橋発祥説が有力とされているが、他にも伊勢崎市、沼田市等の店舗が元祖を名乗っており、それぞれ独立した起源であるとする見方もある。そもそも、焼きまんじゅうは酒を家庭でも造っていたころの副産物なので、商売のために誰かが発明したという類のものではなさそうである。前橋市の老舗焼きまんじゅう店当主であった原嶋熊蔵はその著書で、自身の2代前にあたる勢多郡飯土井村(現・前橋市飯土井町)出身の原嶋類蔵が、1857年に前橋で売り出したものが創始である、としている。
群馬県南部では、古くから二毛作による冬季の麦作が盛んで、おっきりこみ(おっ切り込み、煮ぼうとう)といった麺類やまんじゅう類などの小麦粉食品が好まれていた背景がある。埼玉県の秩父市や長瀞町、栃木県の足利市にまで分布していて、繭や絹織物の生産地とほぼ一致することから、繊維関係の商工業者間の交流によって群馬県近隣地域にも広まったものと見られる[要出典]。
伊勢崎市では、伊勢崎神社で毎年1月11日の初市の日に巨大な焼きまんじゅうを奉納して無病息災を願う「上州焼き饅祭」が開催され、正月の風物詩となっている[3]。その他の地域でも祭りの屋台や夜店で売られることが多い。
焼きまんじゅうの店舗情報、歴史や解説などが掲載されている「焼きまんじゅうガイドブック」が、2009年3月18日に群馬県から発行されている[11]。
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