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『何者』(なにもの)は、朝井リョウの小説。2012年11月30日に、新潮社より書き下ろしで発刊。第148回直木三十五賞受賞作。
御山大学演劇サークルで脚本を書き、人を分析するのが得意な拓人。何も考えていないように見えて、着実に内定に近づいていく光太郎。光太郎の元カノで、拓人が思いを寄せる実直な瑞月。「意識高い系」だが、なかなか結果が出ない理香。就活はしないと宣言し、就活は決められたルールに乗るだけだと言いながら、焦りを隠せない隆良。瑞月の留学仲間・理香が拓人たちと同じアパートに住んでいるとわかり、理香と同棲中の隆良を交えた22歳の大学生5人は、理香の部屋を「就活対策本部」として定期的に集まる。海外ボランティアの経験、サークル活動、手作り名刺などのさまざまなツールを駆使して就活に臨み、それぞれの思いや悩みをSNSに吐き出しながら就活に励む。SNSや面接で発する言葉の奥に見え隠れする本音や自意識が、それぞれの抱く思いを複雑に交錯し、人間関係は徐々に変化していく。やがて内定をもらった「裏切り者」が現れたとき、これまで抑えられていた妬みや本音が露骨になり、ようやく彼らは自分を見つめ直す。
登場人物は少なく、ほとんど二宮・神谷・田名部・小早川・宮本の5人のやりとりで展開される。人物像を限定するような情報はある程度抑制され多少記号的に書かれる。
同名タイトルの映画作品が、2016年10月15日に公開された[3]。監督・脚本は三浦大輔が担当[4]。
2017年、ジャニーズJr.の阿部顕嵐(Love-tune)の主演で舞台化[1][6]。東京・天王洲銀河劇場で11月25日から12月10日まで上演。
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