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鉱物学において、インクルージョン(英語: inclusion)は、鉱物の形成過程でその内部に捕捉された物質である。包有物、抱有物、内包物とも。宝石学において、インクルージョンは宝石内部に封入された、あるいは内部から表面まで達している特徴のあるものである[1]。
インクルージョンは大抵は他の鉱物あるいは岩石であるが、水や気体、石油のこともある。液体あるいは揮発性インクルージョンは流体包有物と呼ばれる。琥珀の場合には、インクルージョンとして昆虫や植物が見つかることもある。
氷床コア中のインクルージョンとしての大気泡の分析は、気候変動の研究における重要な手段である[4]。
捕獲岩は溶岩流に取り込まれた岩石である。メルト包有物はメルト(マグマの液体部分)中で結晶が形成されるため結晶内部に少量のメルトが捕獲された時に形成される。
インクルージョンは宝石評価に関して言えば最も重要な要素の一つである。ダイヤモンドといった多くの宝石において、インクルージョンは宝石のクラリティ(透明度)に影響を与え、価値を下げる。しかしながら、スターサファイアといった一部の宝石ではインクルージョンが宝石の価値を高めている[5]。
多くの色つきの宝石はインクルージョンを持つことが想定され、インクルージョンは石の価値に大きな影響を与えない。色つきの宝石は以下の3つの種類される[2]。
金属工学と金属加工の文脈においては、加工工程粒溶融段階中に、酸化物、炉材、介在物(ノロ)が液体金属(溶湯)中に侵入あるいは形成され、その後金属が固化する時に捕捉されることを「ノロかみ」(slag inclusion)と言う。
砂型の砂が入ってしまうことは「砂噛み」「砂入り」「砂喰い」(sand inclusion)と呼ばれる。
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