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『男組』(おとこぐみ)は原作・雁屋哲、作画・池上遼一による漫画作品。『週刊少年サンデー』(小学館)において1974年から1979年まで連載された(1977年に休載期間あり)。休載期間後は若干、画のタッチが変わっている。後に劇場映画化されている。
戦後30年頃の日本を舞台に、己の信念を賭けて闘う男達を描いた少年漫画。
高校生ながら、強大な権力を使い悪の限りを尽くす神竜剛次と、その勢力を倒すために立ち上がった父親殺しの罪を持つ男・流全次郎の対決を中心に、戦争とも言える大掛かりな抗争劇が繰り広げられる。また「男の生き様とは」をテーマに読者に強いメッセージを投げかけている場面も見られる。
1970年代の日本では漫画界においても空手やカンフーなどの格闘技ブームがあり、本作はそのなかでも中国武術を本格的に取り上げた作品として評価されている。後のさまざまな学園漫画に影響を与えた。
アメフトと実在する中国武術をアクションに多く取り入れており、中国武術の一部は松田隆智に取材したものである。
漫画最終話では「ワルシャワ労働歌」が引用されている。
連載終了して30年近く経過した『週刊少年サンデー』(2008年16号〈4月2日号〉)では、「週刊少年サンデー創刊50周年記念」として、作者である池上遼一が『男組』のセルフパロディを『回想録 熱闘 男組』と題し、「これが男の生き様だ!! 今、明らかになる大人気劇画の舞台裏!!」のコピーを掲げ、劇中では主人公・流全次郎と好敵手である神竜剛次との死闘の形式で「手錠の鎖の数が毎回違う」「構えがブルース・リーそっくり」などのネタに対し、神竜がツッコミながら流とバトルを繰り広げる展開が描かれている。
『ワル』と共に『ビー・バップ・ハイスクール』あたりの源流とも評される[1]。
関東にある私立青雲学園は、神竜剛次という生徒によって無法地帯と化し惨憺たる状況下にあった。この現状に耐えかねた校長は、関東少年刑務所から一人の囚人を特待生として招き入れ、神竜を打ち倒すよう要求する。父親殺しの罪状を持つ男・流全次郎は、これに承諾するものの、神竜の圧倒的に強大な勢力に打ち勝つためには青雲学園の生徒一人一人が戦う気持ちを持たなければならないことを生徒たちに諭す。また、流も少年刑務所内の仲間「五家宝連」の力を借りて、様々な作戦を図り正義のために戦い続ける。物語はやがて、二人の対決に止まらず、「影の総理」と呼ばれる日本社会に潜む大きな闇に迫ることになっていく。
五家宝連(ごかぼうれん)とは流を兄貴と慕う五人の部下。元々、流が関東少年刑務所へ収監される前、それぞれが各舎のボスとして名を馳せていた。皆、血の繋がりは無いが、家族以上に絆は強い。
1975年9月20日公開。配給は東映。DVDが2012年5月21日に発売された。
この年6月7日公開の『青春讃歌 暴力学園大革命』で主演デビューした星正人の主演第二作[2]。1975年4月7日に東映本社で行われた『青春讃歌 暴力学園大革命』の製作発表の席で、岡田茂東映社長が、「東映の若い観客層拡大を狙い新路線だ。今後は、二本立てのうち一本は19歳以下の若い層むきの映画を作りたい。星正人は、東映としては渡瀬恒彦、伊吹吾郎以来、久しぶりの新人デビュー作となる」と話し[2]、星は東映が売り出しに力を入れた役者だった[2]。
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本作でヒロインに抜擢された山口智子(栃木県出身の山口智子とは別人)は、1973年の日本テレビ系のテレビドラマ『水滸伝』で1300人の中から「ミス水滸伝」に選ばれ、同ドラマで鳳仙(廬俊義の娘)を演じた仙とも子[3]、伝とも子[4]。その後、NACに所属し[4]、NACプロ付属演技研修所に通い演技の特訓を受け[3][4]、『刑事くん』(TBS)に出演[4]。1975年の7月初めに、たまたま?東映東京撮影所に遊びに行って、宣伝課の窓から外を見ていたら、本作の監督・内藤誠が「おっ、あの子、いいじゃないか」と近づいて声をかけ、ヒロインを探していた安斉昭夫プロデューサーとも相談し、「うん、ぴったりだ。彼女でゆこう」と抜擢が決まった[4]。大役を射止めた山口は、「今度はしろうとだから、では済まされない。二度目のラッキーチャンスを逃したくない」などと話した[3]。山口は1958年1月14日生まれの[4]青森県弘前市出身で[4]、青森中央女子高校一年のとき、歌手になりたくて東京の叔母を頼り上京[4]、当時堀越学園高等部3年普通科に在学中だった[3]。当時は花の中三トリオが高い人気を得て[4]、花の17歳は歌手のイメージが付いていたが[4]、東映では青春スターが少ないこともあり、地方出身でスレてないことから、東映東京撮影所のスタッフにも可愛がられ、『新宿警察』(フジテレビ/東映)にもキャスティングされ、東映で売り出す計画もあった[4]。
高瀬将嗣は「原作でも当時の不良の服装の描写にこだわっていたが、映画でも当時の不良のコスチュームが忠実に反映されていたと思う。ワタクシの周囲では主人公の流全次郎(星正人)より敵役の神竜剛次(南条弘二)がより当時の東京の不良を再現していてシブいと評判だった」と話している[5]。
1976年9月15日公開。配給は東映。主演は舘ひろし。DVDが2010年2月21日発売。
舘の映画デビュー作であるこの年7月1日公開の『暴力教室』を観た岡田茂東映社長が[6]、東映での舘の売り出しを指示し[6]、本作が製作された[6]。
公開当時、舘がボーカルを務めたロックバンド・クールスのメンバーも少年刑務所仲間として出演した。
高瀬将嗣は「主人公の流全次郎が舘ひろしになったのですが、舘サンの学ランは何とも馴染んでなかったのが印象的。やっぱり舘サンは革ジャンなんですかね」と評している[5]。
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☆はクールスメンバー。
ブラジルのサッカー選手、エジムンドは、1995年に飲酒運転により3人を死なせる事故を起こした。この裁判で、2003年6月25日に、ブラジル連邦裁判所は、懲役4年6月の判決を下した。エジムンドはヴァスコ・ダ・ガマで活躍中で、同国の「ワーク・リリース」制度により、昼間は刑務所から出て練習や試合に出場し、夜間は収監されることになった[7]。このスタイルが「男組」に似ているため、「リアル男組」と、話題になった。
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