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日本のテレビドラマ ウィキペディアから
『忍者部隊月光』(にんじゃぶたい げっこう)は、1964年1月3日から1966年10月2日まで[注 1]フジテレビ系で全130話が放送された、国際放映製作の特撮番組。モノクロ作品。吉田竜夫の漫画『少年忍者部隊月光』を原作として、時代を第二次世界大戦中から現代に、主人公たちの年齢を少年から青年に置きかえている[1][2]。第118話からは『新忍者部隊月光』(しんにんじゃぶたいげっこう)と題して放送されていた[1][2]。
忍者部隊月光 | |
---|---|
ジャンル | アクション |
ドラマ:忍者部隊月光 | |
原作 | 吉田竜夫 |
監督 | 土屋啓之助、吉野安雄、仲木睦、福原博、 高橋繁男、山田健、石川義寛 |
脚本 | 西田一夫、田村多津夫、高久進、佐々木亮、 織田清司、山田健、巻本公三、吉田喜昭、 水木襄、山浦弘靖、藤川桂介 |
制作 | NAC → 国際放映、フジテレビ |
放送局 | フジテレビ系列 |
放送期間 | 1964年1月3日 - 1966年3月31日 |
話数 | 全117話 |
ドラマ:新忍者部隊月光 | |
原作 | 吉田竜夫 |
監督 | 土屋啓之助、山田健、福原博 |
脚本 | 吉田喜昭、山浦弘靖、藤川桂介 |
制作 | 国際放映、フジテレビ |
放送局 | フジテレビ系列 |
放送期間 | 1966年7月3日 - 1966年10月2日 |
話数 | 全13話 |
漫画:少年忍者部隊月光 | |
作者 | 吉田竜夫 |
出版社 | 少年画報社 |
掲載誌 | 週刊少年キング |
レーベル | マンガショップシリーズ(現行の単行本) |
発売日 | 2006年12月6日 |
巻数 | 全4巻 |
その他 | 後にマンガショップから発売 |
映画:忍者部隊月光 | |
監督 | 土屋啓之助 |
脚本 | 高久進 |
音楽 | 渡辺宙明 |
製作 | 東映 |
配給 | 東映 |
封切日 | 1964年7月28日 |
上映時間 | 74分 |
テンプレート - ノート | |
プロジェクト | ドラマ・漫画・映画 |
ポータル | ドラマ・漫画・映画 |
放送時間は、第104話までは金曜 19:00 - 19:30、第105話から第117話までは木曜 19:00 - 19:30、第118話以降は日曜 18:00 - 18:30[1][2](日本標準時)。
正義と世界平和を守ることを目的とする「あけぼの機関」に所属する、伊賀流・甲賀流の忍者の末裔で編成される「忍者部隊」が忍術などの能力を駆使して悪事と戦う物語。「月光」は部隊長のコードネーム。
企画当初は原作同様に時代設定は戦時中で、忍者部隊は陸軍参謀本部直属の秘密潜入部隊とされていたが、シリーズ構成上の問題から現代に修正された[3]。
忍者部隊は、ネットを掛けた戦闘用ヘルメット[注 2]と革ジャンパーを着用、背中に日本刀を背負った独特のコスチュームで任務を遂行する。初期は迷彩色のコスチュームが中心で、緑色のジャンパーをその上に羽織っていたこともあった。季節や任務によってコスチュームを変更[注 3]するのは他の作品にはない特徴となっている[4]。拳銃も装備として持ってはいるが、使わずに忍術のみで戦うのが基本[注 4]。
主な敵対組織は、忍者部隊と同様に忍術を駆使する「ブラック団」、科学技術を悪用する秘密結社「マキューラ」、妖術を操る「まぼろし同盟」。
企画変更がかなり遅かったため、放映開始当初は敵役のブラック団の設定が固まっていなかった。そのため、初期には架空の国へ派遣されて忍者部隊が活躍するストーリーが多い。初期の数話は、当初の企画時に書かれた脚本の設定のみ修正したものを使用している。
「あけぼの機関」は忍者部隊の上部機関として描かれ、隊員養成も機関が行っている。第1話をはじめ、訓練所の風景が数回描かれている[注 5]。
ブラック団篇で現実の「国際連合」に相当する「世界連合」と呼ばれる国際機関が登場するが、シリーズ途中から忍者部隊への指揮権が「あけぼの機関」から「世界連合」へ移ったように描写されている[注 6]。
基本的には子供向けの痛快活劇として作られており、手裏剣投げのポーズが当時大流行した[5][6]。当初は、要人を誘拐するなどのハードなエピソードや忍者部隊の中に志半ばで戦死してしまう者が出るなど忍者部隊の任務の過酷さも強調され、シリアスな作風だった[1][2]がシリーズが進むにつれてその傾向は薄れていった。メイン監督の土屋啓之助は、海外ドラマ『コンバット!』の日本版を目指していたという[7]。
話数 | 放送日 | サブタイトル | 脚本 | 監督 |
---|---|---|---|---|
1 | 1964年 1月3日 | 潜行救出作戦(前) | 西田一夫 | 土屋啓之助 |
2 | 1月10日 | 潜行救出作戦(後) | ||
3 | 1月17日 | 疾風山岳作戦(前) | 田村多津夫 | 吉野安雄 |
4 | 1月24日 | 疾風山岳作戦(後) | ||
5 | 1月31日 | 隠密誘拐作戦(前) | 高久進 | 土屋啓之助 |
6 | 2月7日 | 隠密誘拐作戦(後) | ||
7 | 2月14日 | 三日月作戦(前) | 佐々木亮 | 吉野安雄 |
8 | 2月21日 | 三日月作戦(後) | ||
9 | 2月28日 | 海ねこ作戦(前) | 西田一夫 | 土屋啓之助 |
10 | 3月6日 | 海ねこ作戦(後) | ||
11 | 3月13日 | まぼろし作戦(前) | 吉野安雄 | |
12 | 3月20日 | まぼろし作戦(後) | ||
13 | 3月27日 | 電撃はやぶさ作戦(前) | 織田清司 | 土屋啓之助 |
14 | 4月3日 | 電撃はやぶさ作戦(後) | ||
15 | 4月10日 | かげろう作戦(前) | 西田一夫 | 仲木睦 |
16 | 4月17日 | かげろう作戦(後) | ||
17 | 4月24日 | こうもり作戦(前) | 土屋啓之助 | |
18 | 5月1日 | こうもり作戦(後) | ||
19 | 5月8日 | はげたかイ号作戦(前) | 織田清司 | |
20 | 5月15日 | はげたかイ号作戦(後) | ||
21 | 5月22日 | 諜報尾行作戦(前) | ||
22 | 5月29日 | 諜報尾行作戦(後) | ||
23 | 6月5日 | かぶと虫作戦(前) | 西田一夫 | |
24 | 6月12日 | かぶと虫作戦(後) | ||
25 | 6月19日 | 黒豹作戦(前) | 田村多津夫 | |
26 | 6月26日 | 黒豹作戦(後) | ||
27 | 7月3日 | 鉄血まだら作戦(前) | 西田一夫 | 福原博 |
28 | 7月10日 | 鉄血まだら作戦(後) | ||
29 | 7月17日 | 変幻水月作戦(前) | ||
30 | 7月24日 | 変幻水月作戦(後) | ||
31 | 7月31日 | どんぐり作戦(前) | 織田清司 | |
32 | 8月7日 | どんぐり作戦(後) | ||
33 | 8月14日 | 入道雲作戦(前) | 西田一夫 | |
34 | 8月21日 | 入道雲作戦(後) | ||
35 | 8月28日 | 黒とかげ作戦(前) | 高橋繁男 | |
36 | 9月4日 | 黒とかげ作戦(後) | ||
37 | 9月11日 | 香港一号作戦(前) | 土屋啓之助 | |
38 | 9月18日 | 香港一号作戦(後) | ||
39 | 9月25日 | 香港二号作戦(前) | ||
40 | 10月2日 | 香港二号作戦(後) | ||
41 | 10月9日 | 海底作戦(前) | 織田清司 | 福原博 |
42 | 10月16日 | 海底作戦(後) | ||
43 | 10月30日 | 地獄鍋作戦(前) | 西田一夫 | 土屋啓之助 |
44 | 11月6日 | 地獄鍋作戦(後) | ||
45 | 11月13日 | 黒獅子作戦(前) | 福原博 | |
46 | 11月20日 | 黒獅子作戦(後) | ||
47 | 11月27日 | 恐怖兵器作戦(前) | 高久進 | 山田健 |
48 | 12月4日 | 恐怖兵器作戦(後) | ||
49 | 12月11日 | 不知火(しらぬひ)作戦(前) | 西田一夫 | 土屋啓之助 |
50 | 12月18日 | 不知火作戦(中) | ||
51 | 12月25日 | 不知火作戦(後) | ||
52 | 1965年 1月1日 | Mショット作戦(前) | ||
53 | 1月8日 | Mショット作戦(後) | ||
54 | 1月15日 | デッド音波作戦(前) | 福原博 | |
55 | 1月22日 | デッド音波作戦(後) | ||
56 | 1月29日 | ゴールド・ガン作戦(前) | ||
57 | 2月5日 | ゴールド・ガン作戦(後) | ||
58 | 2月12日 | ホワイト・デビル(白魔)作戦(前) | 田村多津夫 山田健 | 山田健 |
59 | 2月19日 | ホワイト・デビル作戦(後) |
話数 | 放送日 | サブタイトル | 脚本 | 監督 |
---|---|---|---|---|
60 | 1965年 2月26日 | ダウト・ダイヤ作戦(前) | 西田一夫 | 土屋啓之助 |
61 | 3月5日 | ダウト・ダイヤ作戦(後) | ||
62 | 3月12日 | ミリオン・キー(100万ドルの鍵)作戦(前) | 巻本公三 | 福原博 |
63 | 3月19日 | ミリオン・キー作戦(後) | ||
64 | 3月26日 | ロケットダッシュ作戦(前) | 西田一夫 | 山田健 |
65 | 4月2日 | ロケットダッシュ作戦(後) | ||
66 | 4月9日 | アース・クェイク作戦(前) | 吉田喜昭 | 福原博 |
67 | 4月16日 | アース・クェイク作戦(後) | ||
68 | 4月23日 | ゴールド・コイン(黄金の小判)作戦(前) | 高久進 | 土屋啓之助 |
69 | 4月30日 | ゴールド・コイン作戦(後) | ||
70 | 5月7日 | ロープ・アミーバ作戦(前) | 西田一夫 | 山田健 |
71 | 5月14日 | ロープ・アミーバ作戦(後) | ||
72 | 5月21日 | マカオ・ルート作戦(前) | 福原博 | |
73 | 5月28日 | マカオ・ルート作戦(後) | ||
74 | 6月4日 | マイティ・ロボット作戦(前) | 山田健 | |
75 | 6月11日 | マイティ・ロボット作戦(後) | ||
76 | 6月18日 | ブルー・サファイア作戦(前) | 吉田喜昭 | 福原博 |
77 | 6月25日 | ブルー・サファイア作戦(後) | ||
78 | 7月2日 | エア・ガン作戦(前) | 西田一夫 | 石川義寛 |
79 | 7月9日 | エア・ガン作戦(後) | ||
80 | 7月16日 | コマンドS作戦(前) | 吉田喜昭 | 山田健 |
81 | 7月23日 | コマンドS作戦(後) | ||
82 | 7月30日 | ブラックストン作戦(前) | 巻本公三 | 福原博 |
83 | 8月6日 | ブラックストン作戦(後) | ||
84 | 8月13日 | マジックドラゴン作戦(前) | 西田一夫 | 石川義寛 |
85 | 8月20日 | マジックドラゴン作戦(後) | ||
86 | 8月27日 | ダイヤモンド作戦(前) | 高久進 | 山田健 |
87 | 9月3日 | ダイヤモンド作戦(後) | ||
88 | 9月10日 | ハイド・スコープ作戦(前) | 西田一夫 | 石川義寛 |
89 | 9月17日 | ハイド・スコープ作戦(後) | ||
90 | 9月24日 | ブラック・ファイヤー(黒い火)作戦(前) | 吉田喜昭 | 福原博 |
91 | 10月1日 | ブラック・ファイヤー作戦(後) | ||
92 | 10月8日 | キッドナップ(誘拐)作戦(前) | 西田一夫 | |
93 | 10月15日 | キッドナップ作戦(後) | ||
94 | 10月22日 | ゴースト作戦(前) | 吉田喜昭 | 山田健 |
95 | 10月29日 | ゴースト作戦(後) | ||
96 | 11月5日 | ブラッド・プラン作戦(前) | 石川義寛 | |
97 | 11月12日 | ブラッド・プラン作戦(後) | ||
98 | 11月19日 | M0号作戦(前) | 水木襄 | 山田健 |
99 | 11月26日 | M0号作戦(後) | ||
100 | 12月3日 | シャドウ(影)作戦(前) | 西田一夫 | 福原博 |
101 | 12月10日 | シャドウ作戦(後) | ||
102 | 12月17日 | 大島ライン作戦(前) | 山浦弘靖 | 石川義寛 |
103 | 12月24日 | 大島ライン作戦(後) | ||
104 | 12月31日 | 特別指令 マキューラ潰滅作戦 | 吉田喜昭 | |
105 | 1966年 1月6日 | まぼろし仮面作戦(前) | 土屋啓之助 | |
106 | 1月13日 | まぼろし仮面作戦(後) | ||
107 | 1月20日 | リンカーン切手作戦(前) | 藤川桂介 | 山田健 |
108 | 1月27日 | リンカーン切手作戦(後) | ||
109 | 2月3日 | ビー玉作戦(前) | 吉田喜昭 | 福原博 |
110 | 2月10日 | ビー玉作戦(後) | ||
111 | 2月17日 | マジック時計作戦(前) | 山浦弘靖 | 土屋啓之助 |
112 | 2月24日 | マジック時計作戦(後) | ||
113 | 3月3日 | 黄金狂作戦(前) | 吉田喜昭 | 山田健 |
114 | 3月10日 | 黄金狂作戦(後) | ||
115 | 3月17日 | 鏡の家作戦(前) | 藤川桂介 | 福原博 |
116 | 3月24日 | 鏡の家作戦(後) | ||
117 | 3月31日 | まぼろし対決作戦 | 吉田喜昭 | 土屋啓之助 |
話数 | 放送日 | サブタイトル | 脚本 | 監督 |
---|---|---|---|---|
118 | 1966年 7月3日 | ロケット大作戦 | 吉田喜昭 | 土屋啓之助 |
119 | 7月10日 | 第二の仮面作戦(前) | ||
120 | 7月17日 | 第二の仮面作戦(後) | ||
121 | 7月24日 | 動物村作戦(前) | 山浦弘靖 | 山田健 |
122 | 8月7日 | 動物村作戦(後) | ||
123 | 8月14日 | 3ドラム作戦(前) | 吉田喜昭 | 福原博 |
124 | 8月21日 | 3ドラム作戦(後) | ||
125 | 8月28日 | ミルク博士作戦(前) | 山浦弘靖 | 土屋啓之助 |
126 | 9月4日 | ミルク博士作戦(後) | ||
127 | 9月11日 | サイボーグ作戦(前) | 吉田喜昭 | 山田健 |
128 | 9月18日 | サイボーグ作戦(後) | ||
129 | 9月25日 | 新兵器作戦(前) | 藤川桂介 | 福原博 |
130 | 10月2日 | 新兵器作戦(後) |
この節の加筆が望まれています。 |
1964年7月の『朝日新聞』に掲載された田辺製薬の広告では24局ネットと明記している[9]。
テレビドラマ版の大ヒットに着目した東映により、劇場版が製作・配給された[注 9]。1964年7月28日に同社の「まんが大行進」上映作品の1本として、それまで上映された『少年忍者風のフジ丸』に替わって公開された。モノクロ作品。テレビ版と同じレギュラーキャスト、脚本、監督、音楽を起用している[注 10]。映画版での新メンバーとして月風、流月、月蝕の三人が登場する[5]。コスチュームは本作品用に新調された[3]。同時上映は『狼少年ケン』・『エイトマン』・『鉄人28号』(第1作)の計3本。
円谷プロの特撮テレビドラマ『戦え! マイティジャック』には、本作品と同じ局プロデューサーの新藤善之が参加しており、新藤の人脈で山口暁、渚健二の出演が決まった[21]。また、監督に土屋啓之助、福原博が参加しているなどの共通点も雑誌の特集で指摘されている[22]。
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