三津駅
愛媛県松山市にある伊予鉄道の駅 ウィキペディアから
愛媛県松山市にある伊予鉄道の駅 ウィキペディアから
三津駅(みつえき)は、愛媛県松山市三杉町(三津浜地区)にある伊予鉄道高浜線の駅である。駅番号はIY04。伊予鉄道発足当初は当駅が終点であった。
衣山駅・古町駅と共に高浜線の交通結節点に指定されている主要駅で、駅前にはループバスが乗り入れている。
緊急時の区間運転では折り返し駅となる。
古町駅・松山市駅とともに、四国で最初に開設された鉄道駅の一つである。しばしば「四国最初の駅」とされる丸亀駅・多度津駅・善通寺駅・琴平駅よりも開業は早い。
夏目漱石の小説『坊っちゃん』では、四国に着いた「坊っちゃん」はこの駅(三津停車場)から「マッチ箱のような汽車」と表現した「坊っちゃん列車」に乗っている。
島式ホーム1面と単式ホーム1面を組み合わせた2面2線を持つ地上駅で有人駅。かつては2面3線の形態であったが、3代目駅舎建て替え時に島式ホームを拡張し、単式ホームと同じ線路に面する現在の構造に変更された。単式ホームは通常は閉鎖されており、三津浜花火大会などで臨時使用される。
山西駅寄りに渡り線があり、高浜線において人身事故や信号トラブルなどが発生した場合、当駅または古町駅での折り返し運転を実施する。
旧三津駅舎は老朽化していることに加え、耐震性強化やバリアフリー対応、さらに駅前広場にバスの乗り入れを可能とする改良工事の必要性が高かった。
そのため、伊予鉄道では当駅を交通結節点に指定し改築工事を計画したが、歴史的価値の高い旧駅舎の保存を求める声が付近の住民を中心に高まり、一時は旧駅舎の保存を求める署名が2500名分集まる住民運動に発展した。
2005年6月、伊予鉄道・地元住民と松山市、それに学識経験者などをメンバーとした「三津駅舎検討ワークショップ」が発足し、同年12月に「現駅舎のイメージを残して改築」という方向で合意した。建築基準法や駅前広場の整備との関係で保存が困難であったことが要因である。
その後、伊予鉄道は2007年5月の「検討ワークショップ」で改築プランを公開し、2008年夏に始まった改良改築工事を経て、2009年2月5日に新駅舎が完成した。
初代駅舎は、開業時から昭和初期(昭和3年頃)まであったとされる。このことは、当時の三津浜町役場が作成した『三津の面影』(昭和4年刊行、昭和3年執筆著書)に掲載されている写真により推測されている。
2008年(平成20年)に解体された旧駅舎は、昭和初期の建築とされ(建築年不詳)、アール・ヌーヴォー風のエントランスや半木骨造と呼ばれる独特の建築様式が利用者や市民に親しまれていた。1931年(昭和6年)頃に高浜線が全線電化・複線化され、この頃の建築とする説がある[4]。
2008年4月から工事を始め、2009年(平成21年)2月5日竣工した。総工費は、208,000,000円。従来の西口に加え、東口を新設。トイレの水洗化および多目的トイレの設置など、全体的にバリアフリー化が図られている。鉄筋平屋(屋根は木造)建てで、建築面積は約120 m2。前駅舎より2まわりほど小さくなった。前駅舎の存続を希望する声に配慮して、前駅舎の木材を一部利用したり、デザインの特徴であったアール・ヌーヴォー風のエントランスなど、2代目駅舎の雰囲気を残す建物となっている。
1998年時点では2,700人/日の発着人員があり、松山市駅を除く高浜線内では1位であった[5]。その後の利用者数は減少が続いていたが、現在はリニューアル工事完成前の2007年のおよそ1,900人と比べて増加に転じている[6]。
3代目駅舎の新築と同時に東口が新設され、駅前にはバスロータリーが設置された。当駅と病院、太山寺やJR三津駅前を結ぶ三津ループバス(伊予鉄バス)が開設され発着している。なお、このバス路線の新設により高浜線(鉄道線)と平行していた伊予鉄バス高浜線が運休になるなど、一部バス路線が再編された。
路線番号 | 路線名 | 経路 |
(37/電連) | 電車連絡三津ループ | 太山寺→すみれ野団地前→三津駅前→JR三津浜駅前→古三津→三本柳済生会病院前→西郵便局前→三津厳島神社前→三津駅前→すみれの団地前→太山寺 |
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