ジャドフタ層
ウィキペディアから
ウィキペディアから
ジャドフタ層[2][6][7](ジャドフタそう、Djadochta Formation[注 2]、ジャドフタ累層[4])とは、中央アジアのゴビ砂漠に位置し、7500万年前から7100万年前にかけての後期白亜紀(上部白亜系)の化石を多く含む層である[7]。砂海 (sand sea)環境を示す風成層 (eolian deposit)を主体とし、それと同時異相関係を示す湖成層および河川成層から構成される[7]。模式地(type locality)は「燃える崖 Flaming Cliffs[注 3]」で著名なバインザク (Bayn Dzak)で、恐竜、哺乳類、そして他の化石爬虫類の化石がこの層から発見されている[10]。
ジャドフタ層 Djadochta Formation 層序範囲: カンパニアン Campanian ~75–71 Ma ↓ | |
---|---|
種別 | 層 (formation) |
所属 | Shamo 層群 (Shamo Group) |
サブユニット |
バインザク部層 (Bayn Dzak Member) ツグリキン部層 (Turgrugyin Member) |
上層 | バルンゴヨット層[1][2][3][注 1] (Barun Goyot Formation) |
下層 | アラグテグ層 (Alagteeg Formation) |
面積 |
ネメグト盆地[1] (Nemegt Basin) ウランノール盆地[5] (Ulan Nur Basin) |
厚さ | 90 m以上 |
岩質 | |
主な岩石 | 砂岩 |
その他の岩石 | 泥岩 |
模式断面 | |
名の由来 | Shabarakh Usu(バインザク) |
命名者 | Berkey & Morris |
所在地 | 燃える崖 Flaming Cliffs |
定義年 | 1927 |
座標 | 北緯44度08分19秒 東経103度43分40秒 |
おおよその古座標 | 北緯30.7度 東経9.2度 |
地域 | ウムヌゴビ県 |
国 | 中華人民共和国, モンゴル |
厚さ | 約90 m |
ジャドフタ層が初めて記載されたのは中央アジア探検隊[8] (Central Asiatic Expeditions)の一環として行われた、1922年から1925年にかけてのアメリカ自然史博物館の古生物学的発掘調査の際である[10][11]。調査隊はロイ・チャップマン・アンドリュース (Roy Chapman Andrews)を隊長、ウォルター・グレンジャー (Walter Willis Granger)を副隊長(恐竜発掘の実際上の指揮者)とした[1][11]。調査隊はバインザク地域で広範な調査を行い、Shabarakh Usuに日没のころに特徴的な赤色に染まることから「燃える崖 Flaming Cliffs」という愛称をつけた。特筆される発見としてはオヴィラプトル Oviraptor、プロトケラトプス Protoceratops、サウロルニトイデス Saurornithoides、そしてヴェロキラプトル Velociraptor などの恐竜化石や哺乳類化石が挙げられる。特に、ジャドフタ層にオヴィラプトルの巣の化石の発見は初めての恐竜の卵と確かめられた発見である[10]。これらの発見のうちいくつかは、Henry Fairfield Osbornによって調査中に記録されたものである。1927年、BerkeyとMorrisがこの地層を正式に記載し、バインザクを模式地としてジャドフタ層を設立した[12][13]。
1963年、モンゴル人の古生物学者ダシュゼベーグ[1] Demberelyin Dashzeveg は新しく化石が多く産出するジャドフタ層の産地ツグリキンシレ (Tugriken Shireh) の発見を報告した[6][14]。1960年代から1970年代にかけて、ポーランド-モンゴル調査隊とロシア-モンゴル調査隊による古生物学的発掘調査が行われ、ツグリキンシレから新たな部分的から完全なプロトケラトプスとヴェロキラプトルを発見した[15]。もっとも特筆すべきツグリキンシレの標本は プロトケラトプスとヴェロキラプトルの格闘の化石であり[16][17]、ほかにも多くの連続した、原地性 (in situ)の、そして時には完全な骨格のプロトケラトプスが発掘されている[18][19]。
1980年代、ソビエトとモンゴルの古生物学合同調査団がモンゴルのゴビ砂漠で中生代の化石に富む場所をいくつか発見した。そのうちウディンサイル (Udyn Sayr)は、後期白亜紀のもので、主にアヴィミムスの化石が豊富で、哺乳類や他の恐竜の化石はそれほど多くなかった[15]。
1993年、モンゴル科学アカデミーとアメリカ自然史博物館の協力によるモンゴルと北米の合同調査隊はウハトルゴト (Ukhaa Tolgod)と呼ばれるジャドフタ層の新しい化石産地を発見した[1]。上記の化石産地と同様に、哺乳類、恐竜、トカゲ、卵などの化石が豊富に保存されており、その大部分は、ほぼ完全な形で発見されている。他の中生代の化石産地と比較すると、ウハトルゴトの化石の多様性は異常に高い[20][21]。
現代のジャドフタ層は、ゴビ砂漠のオアシスやアロヨ (arroyo)を除けば淡水がほとんど分布しない砂丘の乾燥した生息環境に位置している。ジャドフタ層の主な岩相は、非海成で、赤みがかった橙色、淡い橙色から明るい灰色の中粒から細粒の砂と砂岩で構成されており、炭酸塩コンクリーションと橙褐色のシルト質粘土がわずかに堆積している。少量の堆積物としては、礫岩、シルト岩、河川成砂岩、泥岩が存在する。ウランノール盆地 (Ulan Nur Basin)の全体の層厚は、少なくとも80 m(メートル)ある。 幾度かの風成作用(風食)により、地層全体に大きな直立した砂丘のような構造や、小さなバルハン砂丘や放物線砂丘の存在が示される[22][23][21]。赤みがかった砂岩は多くの地域でみられる[23][21]。
ジャドフタ層は後期白亜紀カンパニアン階の地層である。古地磁気層序では、約7,500万年前から7,100万年前の地磁気逆転が急激に変化した時期に堆積したことが示唆されている[23]。
ジャドフタ層は下部のバインザク部層 (Bayn Dzak Member)と上部のツグリキン部層 (Turgrugyin Member)に分かれており、これらは非常に類似した堆積環境を示している[23]。バインザク部層の地層にはウハトルゴトのものも含まれており、その全体的な年代もカンパニアン階に含まれると考えられている[21]。
また、ツグリキン部層はバインザク部層の上に重なっているため、バインザクの古生物はツグリキンシレの古生物よりも早い時代に生息していたと考えられている。しかし、その正確な年代の違いはまだ理解されていない[23]。ジャドフタ層の各地域は、段階的に新しい堆積物のシーケンスとその古生物相を表していると考えられている。 ウハトルゴトは、バインザクおよびツグリキンシレよりも新しい可能性がある[31]。化石記録と地層に基づけば、ウディンサイルとザミンホンドはその他のジャドフタ層の地域と対比され、ウディンサイルの化石は、この地域がバインザクとツグリキンシレよりも新しいことを示唆する[32]。
かつてはジャドフタ層の一部と考えられていたアラグテグ[28] (Alag Teg[注 9])産地の地層を調査した結果、この地層は上にあるジャドフタ層よりもわずかに古い別の累層に属していることが示唆され、アラグテグ層 (Alagteeg Formation)と呼ばれる。堆積物と層序の関係から、バインザクの下部層はアラグテグと対比され、ともにアラグテグ層のセクションをなす。バインザクの上部層または主要部は、ツグリキンシレと岩相や層序関係が類似していることから、ジャドフタ層自体の一部であると考えられる[26]。アラグテグの河川成層の露頭ではカレントリップル葉理やトラフ型斜交層理が認められる[7]。
ジャドフタ層の堆積物は、ジャドフタ層自体や同時代のバヤンマンダフ[7] 層 (Bayan Mandahu)の地層や砂岩やカリーチ (caliche)[注 10]などの岩相から、温暖な半乾燥気候の砂丘からなる乾燥した古環境で、風成作用によって堆積したと考えられている[33][23][26]。ウハトルゴトの河川成堆積物は、形成された時代に短い期間水域が存在したことを示しており、それが堆積にも寄与している[21]。ジャドフタ層の風成層中のフォーセット面の傾斜方向は北東方向から東方向が卓越するため、古風向 (paleo-wind-direction)は北東から東だったと推定される[7]。また、このことはバヤンマンダフ層の風成層からも同様のことが知られているため、ジャドフタ層が堆積した時代にゴビ砂漠周辺の広範な地域で北東から東の大気の流れが存在していたことが示唆されている[7]。
ジャドフタ層の交連骨格標本(関節状態の標本)の大部分は地質構造を持たない砂岩に含まれているが、これは高エネルギーの砂に覆われたイベントによって埋没し、原地性(in situ)であることを示している。埋没したプロトケラトプスの中には、胴体と頭部が上に反り返った特徴的な姿勢で保存されているものがあり、これは砂の塊から脱出しようとして死亡し、最終的に化石化したことを示唆している。埋没から逃れることができなかったため、砂の塊によって腐肉食の脊椎動物に食べられずに済んだ。これらの埋没標本の多くは、骨の関節部分などに噛み跡や大きな穿孔たトンネル状の穴)が見られ、死後、カツオブシムシのような無脊椎動物に食い荒らされたことがわかる[34][35][36]。肢の関節部にこのような食痕が繰り返し見られるのは、乾燥したジャドフタ層の環境では非常に少ない窒素源として、乾燥した恐竜の死骸の関節軟骨のコラーゲンを腐肉食動物が利用していたことを表していると考えられる[37]。
ウハトルゴトの化石保存状態や堆積物を調べると、保存されていた動物は砂丘の崩壊によって生き埋めになったことがわかる。砂丘が水で過飽和状態になり、突然崩壊したと考えられている[20][38][21]。ウハトルゴトの保存例には、キチパチ Citipati(巣や卵の上に埋まっている子育て中の成体)[39][40]、カーン Khaan(一緒にいた番が同時に死んだ可能性が高い)[41]、Saichangurvel(泥丘で生き埋めになった可能性が高い)がある[42]。
化石の中でも、プロトケラトプス Protoceratops はジャドフタ層の地域で非常によく見られる。バインザクはプロトケラトプスが最も集中する地域の一つとされ、"Protoceratops fauna"(プロトケラトプス古生物相)として特筆される[43]。バインザクに隣接するツグリキンシレも、プロトケラトプスが多量に産出する[27]。古生物相の構成要素としてよく見られる他の恐竜類にはピナコサウルス Pinacosaurus やヴェロキラプトル Velociraptor が挙げられる[22]。また、トカゲや哺乳類などの小型脊椎動物も豊富で多様性に富み、アダミサウルス Adamisaurus やクリプトバアタル Kryptobaatar がその代表種である[42][44][43]。ジャドフタ層の古生物相は内蒙古のバヤンマンダフ層と、その構成要素が非常に類似しており、同属だが、種が異なる生物を含む。例えば、ジャドフタ層の哺乳類の普通種 Kryptobaatar dashzevegiはバヤンマンダフ層では同じクリプトバアタル属の K. mandahuensisとなる。同様にジャドフタ層の恐竜相にはプロトケラトプス属の Protoceratops andrewsi およびヴェロキラプトル属の Velociraptor mongoliensis を含むが、バヤンマンダフ層では P. hellenikorhinus および V. osmolskae となる[33][45]。
また、ジャドフタ層の植物化石は非常にまれであるが、乾燥堆積したツグリキンシレでは大量の植物食性のプロトケラトプスが生息していたことから、灌木やその他の成長の遅い植物が適度に生育していたことがわかる[27]。
ジャドフタ層の比較的低い古生物多様性と気候条件は、これらの条件が非生物的ストレスの多い古環境に寄与したことを示唆している。 この地層の化石のほとんどはプロトケラトプス、小型から中型のアンキロサウルス、オヴィラプトル科、ドロマエオサウルス科が全体の古生物相の多くを占めている。大型の動物は存在しないか、極めて稀である。ネメグト層[46][注 11]と比較すると、よりストレスの多い古環境であることがわかる。ジャドフタ層と違い、ネメグト層では、デイノケイルス Deinocheirus、ネメグトサウルス Nemegtosaurus、サウロロフス Saurolophus、タルボサウルス Tarbosaurus、テリジノサウルス Therizinosaurus などの大型恐竜の分類群が見られる。これらの分類群の多くは草食性であり、水が豊富な環境と相まって、ネメグト層では巨大な草食動物が発達したと考えられ、ジャドフタ層とは対照的である。ストレスの多い古環境を示すもう一つの指標は完全な水生動物がほとんど存在しないことである。水生カメはほとんど発見されず、ほとんどが Zangerlia のようなリクガメであった[43]。
色分けの凡例
|
不確かな、あるいは暫定的なタクソンは小さい文字で表示される。 |
属 | 種 | 産地 | 発見された部分 | 備考 | 画像 |
---|---|---|---|---|---|
Artzosuchus | Artzosuchus brachicephalus | ウディンサイル | 頭骨の一部[49] | ワニ形類 | |
ゴビオスクス[50] Gobiosuchus |
Gobiosuchus kielanae | バインザク | 部分的な頭骨と骨格を含む複数の標本[51][52] | ゴビオスクス類[50] Gobiosuchidae(ワニ型類 Crocodyliformes) | |
Gobiosuchus? parvus | ウディンサイル | 部分的な頭骨と骨格[53][54] | ゴビオスクス類 Gobiosuchidae(ワニ型類 Crocodyliformes) | ||
シャモスクス[3][55] Shamosuchus | Shamosuchus djadochtaensis | バインザク、ウハトルゴト | 2つの頭骨と部分的な骨格[56][57] | パラリゲーター科[3] Paralligatoridae(新鰐類) | |
Zaraasuchus | Zaraasuchus shepardi | Zos Canyon | 頭骨および骨格の断片[58] | ゴビオスクス類 Gobiosuchidae(ワニ型類 Crocodyliformes) | |
Zosuchus | Zosuchus davidsoni | Zos Canyon | 頭骨[59] | Shartegosuchoidea 上科(中正鰐類 Mesoeucrocodylia) | |
属 | 種 | 産地 | 発見された部分 | 上位分類 | 備考 | 画像 |
---|---|---|---|---|---|---|
Adamisaurus | Adamisaurus magnidentatus | バインザク、ツグリキンシレ、ウハトルゴト | 複数の標本の頭骨と骨格[60][42] | テユー科 | バルンゴヨット層 (Barun Goyot Formation)にも産する。 | |
Aiolosaurus | Aiolosaurus oriens | ウハトルゴト | 不完全な頭骨と部分的な骨格[42] | オオトカゲ上科 Varanoidea | ||
Carusia | Carusia intermedia | バインザク、ウハトルゴト | 複数の標本の頭骨[42] | Carusioidea | バルンゴヨット層 (Barun Goyot Formation)およびバヤンマンダフ層 (Bayan Mandahu Formation)にも産する。 | |
Cherminotus | Cherminotus longifrons | ツグリキンシレ、ウハトルゴト | 頭骨と部分的な骨格[42] | オオトカゲ上科 Varanoidea | バルンゴヨット層 (Barun Goyot Formation)にも産する。 | |
Ctenomastax | Ctenomastax parva | Zos | 不完全な頭骨[42] | イグアナ下目 | バルンゴヨット層 (Barun Goyot Formation)にも産する。 | |
Dzhadochtosaurus | Dzhadochtosaurus giganteus | ツグリキンシレ | 部分的に完全な頭骨[61] | Macrocephalosauria | ||
Eoxanta | Eoxanta lacertifrons | ウハトルゴト | 不完全な頭骨[42] | スキンク下目 | バルンゴヨット層 (Barun Goyot Formation)にも産する。 | |
エステシア[3] Estesia |
Estesia mongoliensis | バインザク、ウハトルゴト | 部分的な頭骨と歯[42] | Monstersauria(オオトカゲ上科 Varanoidea) | バルンゴヨット層 (Barun Goyot Formation)にも産する。 | |
Flaviagama | Flaviagama dzerzhinskii | ツグリキンシレ | 頭骨と2個の椎骨[62] | Priscagamidae 科[63](イグアナ下目) | ||
Globaura | Globaura venusta | バインザク、ウハトルゴト | 頭骨の一部[42] | スキンク下目 | バルンゴヨット層 (Barun Goyot Formation)にも産する。 | |
Gobiderma | Gobiderma pulchrum | ウディンサイル、ウハトルゴト | 頭骨と皮膚の印象化石[42] | Monstersauria(オオトカゲ下目) | バルンゴヨット層 (Barun Goyot Formation)にも産する。 | |
Gobinatus | Gobinatus arenosus | ウハトルゴト | 頭骨の一部[42] | テユー科 | バルンゴヨット層 (Barun Goyot Formation)にも産する。 | |
Hymenosaurus | Hymenosaurus clarki | ウハトルゴト | 頭骨の一部[42] | スキンク下目 | ||
Isodontosaurus | Isodontosaurus gracilis | バインザク、ツグリキンシレ、ウハトルゴト、Zos | 多数の頭骨と部分的な骨格[42] | イグアナ下目 | バヤンマンダフ層 (Bayan Mandahu Formation)にも産する。 | |
Macrocephalosaurus | 未同定 | ウハトルゴト | 部分的な頭骨と骨格[42] | テユー科 | バルンゴヨット層 (Barun Goyot Formation)にも産する。 | |
Mimeosaurus | Mimeosaurus crassus | バインザク、ウハトルゴト、Zos Wash | 部分的に完全な頭骨[42] | Priscagamidae 科[63](イグアナ下目) | バルンゴヨット層 (Barun Goyot Formation)にも産する。 | |
Myrmecodaptria | Myrmecodaptria microphagosa | ウハトルゴト | 単一の頭骨[42] | ヤモリ下目 | ||
Ovoo | Ovoo gurval | ウハトルゴト | 部分的な頭骨[64] | オオトカゲ上科 Varanoidea | ||
Parmeosaurus | Parmeosaurus scutatus | ウハトルゴト | 関節した頭骨と骨格(交連骨格)[42] | スキンク下目 | ||
Phrynosomimus | Phrynosomimus asper | ウハトルゴト | 2つの部分的な頭骨[42] | Priscagamidae 科[63](イグアナ下目) | バルンゴヨット層 (Barun Goyot Formation)にも産する。 | |
Priscagama | Priscagama gobiensis | バインザク、ウハトルゴト | 不完全な頭骨[42] | Priscagamidae 科[63](イグアナ下目) | バルンゴヨット層 (Barun Goyot Formation)にも産する。 | |
Saichangurvel | Saichangurvel davidsoni | ウハトルゴト | 連結した頭骨と骨格[65] | Temujiniidae[66](イグアナ下目) | Saichangurvel の名はモンゴル語のсайхан (saichan)「美しい」とгүрвэл (gurvel)「トカゲ」に由来する[65]。 | |
Slavoia | Slavoia darevskii | ウハトルゴト | 頭骨と骨格[42] | スキンク下目 | バルンゴヨット層 (Barun Goyot Formation)にも産する。 | |
Telmasaurus | Telmasaurus grangeri | バインザク | 部分的な頭骨と骨格[67][42] | オオトカゲ上科 Varanoidea | ||
Temujinia | Temujinia ellisoni | ツグリキンシレ、ウハトルゴト | いくつかの部分的な頭骨[42] | Temujiniidae[66](イグアナ下目) | ||
Tchingisaurus | Tchingisaurus multivagus | ウハトルゴト | 部分的な頭骨[42] | テユー科 | ||
スキンク下目 不明種 Scincomorpha indet. |
未同定 | ウハトルゴト | 部分的な頭骨[42] | スキンク下目 | ||
オオトカゲ上科 不明種 Varanoidea indet. |
未同定 | ウハトルゴト | 部分的な上顎骨と脊椎[42] | オオトカゲ上科 Varanoidea | ||
Zapsosaurus | Zapsosaurus sceliphros | ツグリキンシレ | 2個の部分的な頭骨[42] | イグアナ下目 | ||
属 | 種 | 産地 | 発見された部分 | 上位分類 | 備考 | 画像 |
---|---|---|---|---|---|---|
アジアテリウム[68] Asiatherium |
Asiatherium reshetovi | ウディンサイル | 関節した頭骨と骨格(交連骨格)[69] | アジアテリウム目(獣上区) | ||
Bulganbaatar | Bulganbaatar nemegtbaataroides | バインザク、 ウハトルゴト | 頭骨の一部ほか[70][20] | 多丘歯類 | ||
Catopsbaatar | Catopsbaatar catopsaloides | ウハトルゴト | 不明[20] | ジャドクタテリウム科(多丘歯類) | バルンゴヨット層 (Barun Goyot Formation)にも産する。 | |
Chulsanbaatar | Chulsanbaatar vulgaris | ウハトルゴト | 頭骨と骨格の一部[20] | 多丘歯類 | バルンゴヨット層 (Barun Goyot Formation)にも産する。 | |
デルタテリディウム[68] Deltatheridium |
Deltatheridium pretrituberculare | バインザク、ウハトルゴト | 部分的な頭骨と骨格化石[71][72] | 摩楔歯下団 Tribosphenida | ||
Deltatheroides | Deltatheroides cretacicus | バインザク | 頭骨の一部[71] | ジャドクタテリウム科(多丘歯類) | ||
ジャドクタテリウム Djadochtatherium |
Djadochtatherium matthewi | バインザク、ツグリキンシレ | 頭骨の一部[73][74] | ジャドクタテリウム科(多丘歯類) | ||
Hyotheridium | Hyotheridium dobsoni | バインザク | 頭骨の一部[71] | 獣上区 | ||
未同定 | ウハトルゴト | 不明[20] | 獣上区 | |||
Kamptobaatar | Kamptobaatar kuczynskii | バインザク、ウハトルゴト | 頭骨の一部ほか[75][20] | 多丘歯類 | ||
Kennalestes | Kennalestes gobiensis | バインザク、ウハトルゴト | ほぼ完全な頭骨ほか[76][20] | 真獣類 | ||
クリプトバアタル Kryptobaatar |
Kryptobaatar dashzevegi | バインザク、ツグリキンシレ、ウハトルゴト | 複数の個体の頭骨と骨格化石[75][44] | ジャドクタテリウム科(多丘歯類) | GobibaatarおよびTugrigbaatarは本属のシノニムの可能性がある[77]。 | |
Maelestes | Maelestes gobiensis | ウハトルゴト | 部分的な頭骨と骨格[78] | キモレステス科 | ||
Mangasbaatar | Mangasbaatar udanii | ウディンサイル | 頭骨と部分的な骨格の2標本[79] | ジャドクタテリウム科(多丘歯類) | ||
ネメグトバアタル[80] Nemegtbaatar | Nemegtbaatar gobiensis | ウハトルゴト | 不明[20] | ジャドクタテリウム科(多丘歯類) | バルンゴヨット層 (Barun Goyot Formation)にも産する。 | |
Sloanbaatar | Sloanbaatar mirabilis | バインザク、ウハトルゴト | 完全な頭骨その他[75][20] | 多丘歯類 | ||
Tombaatar | Tombaatar sabuli | ウハトルゴト | 頭骨の一部[81] | ジャドクタテリウム科(多丘歯類) | ||
Ukhaatherium | Ukhaatherium nessovi | ウハトルゴト | 部分的な骨格からほぼ完全な骨格まで、複数の標本[82][83][84] | 真獣類 | ||
ザランブダレステス Zalambdalestes |
Zalambdalestes lechei | バインザク、ツグリキンシレ | 頭骨および骨格の複数の標本[71][85] | 真獣類 | ||
属 | 種 | 産地 | 発見された部分 | 備考 | 画像 |
---|---|---|---|---|---|
アズダルコ科 不明種 Azhdarchidae indet. |
未同定 | ツグリキンシレ | ヴェロキラプトルの腸内腔から発見された[86] | アズダルコ科 | |
属 | 種 | 産地 | 発見された部分 | 上位分類 | 画像 |
---|---|---|---|---|---|
アルヴァレスサウルス科 不明種 Alvarezsauridae indet. |
未同定 | ツグリキンシレ | 2個体から部分的な頭骨、脳頭蓋、および骨格の一部[90][91] | ツグリキンシレのアルヴァレスサウルス科として知られ、不確定だがParvicursor sp.と比較される[91] | |
Kol | Kol ghuva | ウハトルゴト | よく保存された右足[92] | アルヴァレスサウルス科だが、分類は議論がある[93] | |
シュブーイア[1] Shuvuuia |
Shuvuuia deserti | ウハトルゴト | 頭骨と骨格をもつ複数の個体[94][95][96][97][98] | アルヴァレスサウルス科 モノニクス亜科 | |
アルヴァレスサウルス科 不明種 Alvarezsauridae indet. |
不明 | バインザク | 腰帯の一部と後肢[99] | アルヴァレスサウルス科 | |
不明 | Gilvent Wash | 記述なし[97] | アルヴァレスサウルス科 | ||
属 | 種 | 産地 | 発見された部分 | 上位分類 | 画像 |
---|---|---|---|---|---|
アンキロサウルス科 不明種 Ankylosauridae indet. |
未同定 | ザミンホンド | 皮骨 (osteoderms)を伴った部分的な骨格[100] | アンキロサウルス科。ピナコサウルス Pinacosaurusとの関連が示唆される[100]。 | |
ミノタウラサウルス Minotaurasaurus |
Minotaurasaurus ramachandrani | ウハトルゴト | 2個体の頭骨と部分的な骨格[101][102] | アンキロサウルス科 | |
ピナコサウルス Pinacosaurus |
Pinacosaurus grangeri | バインザク、ウハトルゴト | 頭骨と骨格を含む複数の標本[103][104][105] | アンキロサウルス科 | |
属 | 種 | 産地 | 発見された部分 | 上位分類 | 備考 |
---|---|---|---|---|---|
Apsaravis | Apsaravis ukhaana | ウハトルゴト | 体骨格の一部[106] | オルニトゥラエ類の基部系統群 | |
Elsornis | Elsornis keni | ツグリキンシレ | 頭骨を欠く部分的な交連骨格[107] | エナンティオルニス類 | |
Gobipteryx | Gobipteryx minuta | ウハトルゴト | 頭骨の一部[108] | エナンティオルニス類 | バルンゴヨット層 (Barun Goyot Formation)にも産する。 |
Protoceratopsidovum | Protoceratopsidovum fluxuosum | バインザク | 卵の一部[109] | おそらく鳥類の卵[110] | |
Protoceratopsidovum minimum | Baga Tariach, ツグリキンシレ | 4つの卵の塊[109] | おそらく鳥類の卵[110] | ||
Protoceratopsidovum sincerum | バインザク、ツグリキンシレ | 複数の卵と殻[109] | おそらく鳥類の卵[110] | ||
Styloolithus | Styloolithus sabathi | バインザク | 部分的および完全な卵[110] | おそらく鳥類の卵 | |
属 | 種 | 産地 | 発見された部分 | 上位分類 | 画像 |
---|---|---|---|---|---|
バイノケラトプス Bainoceratops |
Bainoceratops efremovi | バインザク | 脊椎の一部[111] | プロトケラトプス科。プロトケラトプス Protoceratopsののシノニムの可能性がある[112]。 | |
バガケラトプス Bagaceratops |
未同定 | ウディンサイル | 頭骨および骨格の一部[32] | プロトケラトプス科。Bagaceratopsかプロトケラトプス Protoceratopsのどちらか未確定である[32]。 | |
プロトケラトプス Protoceratops |
Protoceratops andrewsi | バインザク、ツグリキンシレ、ウディンサイル、ザミンホンド | 部分的から完全な複数の標本[113][18][114][19][32] | プロトケラトプス科 | |
Protoceratops hellenikorhinus | Bor Tolgoi、ウディンサイル | 部分的な頭骨化石[115] | プロトケラトプス科 | ||
プロトケラトプス科 不明種 Protoceratopsidae indet. |
未同定 | ウハトルゴト | 無数の頭骨と化石[116][117] | プロトケラトプス科 | |
ウダノケラトプス Udanoceratops |
Udanoceratops tschizhovi | ウディンサイル | 頭骨と部分的な骨格[118] | レプトケラトプス科 | |
属 | 種 | 産地 | 発見された部分 | 上位分類 | 画像 |
---|---|---|---|---|---|
ツァーガン Tsaagan |
Tsaagan mangas | ウハトルゴト | 頭骨および部分的な骨格[119] | ドロマエオサウルス科 | |
ヴェロキラプトル Velociraptor |
Velociraptor mongoliensis | バインザク、Chimney Buttes、Gilvent Wash、ツグリキンシレ、ウディンサイル、ウハトルゴト | 部分的な骨格および完全な骨格の複数の個体[120][121][122][123][124][125] | ドロマエオサウルス科 | |
ドロマエオサウルス科 不明種 Dromaeosauridae indet. |
未同定 | アブドラントヌル (Abdrant Nuru) | 鉤爪[126] | ドロマエオサウルス科 | |
未同定 | Zos Wash | 前頭骨[119] | ドロマエオサウルス科。ツァーガン Tsaaganとは異なる[119] | ||
属 | 種 | 産地 | 発見された部分 | 上位分類 | 備考 |
---|---|---|---|---|---|
ハドロサウルス上科 不明種 Hadrosauroidea indet. |
未同定 | ツグリキンシレ | 若い個体の化石断片[127][128] | ハドロサウルス上科 | |
プレシオハドロス[129] Plesiohadros |
Plesiohadros djadokhtaensis | アラグテグ | 頭骨と体の一部[128] | ハドロサウルス上科[130] | 実際はアラグテグ層 (Alagteeg Formation)での産出とされる[130]。 |
属 | 種 | 産地 | 発見された部分 | 上位分類 | 画像 |
---|---|---|---|---|---|
ハルシュカラプトル Halszkaraptor |
Halszkaraptor escuilliei | ウハトルゴト | 完全な頭骨をもつ骨格の一部[131] | ハルシュカラプトル亜科 | |
Mahakala | Mahakala omnogovae | ツグリキンシレ | 断片化した頭骨と骨格[132] | ハルシュカラプトル亜科 | |
属 | 種 | 産地 | 発見された部分 | 上位分類 | 画像 |
---|---|---|---|---|---|
エピオルニトミムス[133] Aepyornithomimus |
Aepyornithomimus tugrikinensis | ツグリキンシレ | ほぼ完全な足[134] | オルニトミムス科 | |
オルニトミムス科 不明種 Ornithomimidae indet. |
不明 | ウハトルゴト | 脳頭蓋の一部、顎骨の先端、肋骨、および脊椎の断片[135][136] | オルニトミムス科 | |
属 | 種 | 産地 | 発見された部分 | 上位分類 | 画像 |
---|---|---|---|---|---|
アヴィミムス Avimimus |
Avimimus portentonsus | ウディンサイル[注 12] | 部分的な頭骨と骨格[138][139] | アヴィミムス科 | |
キチパチ Citipati |
Citipati osmolskae | ウハトルゴト | 部分的な骨格およびほぼ完全な骨格、胚、卵、営巣中の個体を含む複数の個体[140][141][142][40] | オヴィラプトル科 Oviraptoridae | |
Elongatoolithus | Elongatoolithus frustrabilis | ||||
Elongatoolithus subtitectorius | |||||
カーン Khaan | Khaan mckennai | ウハトルゴト | 部分的な骨格、完全な骨格および頭骨を含む複数の個体[141][143][41] | オヴィラプトル科 Oviraptoridae | |
Macroolithus | Macroolithus mutabilis | 卵 | オヴィラプトル科の卵 | ||
オヴィラプトル Oviraptor | Oviraptor philoceratops | バインザク | 巣と幼個体を伴った頭骨のある部分的な骨格[144][142][40] | オヴィラプトル科 | |
オヴィラプトル科 不明種 Oviraptoridae indet. |
未同定 | ザミンホンド | 頭骨のあるほぼ完全な骨格[145] | ザミンホンドのオヴィラプトル科として知られ、キチパチとの関連性が指摘される[141][142] | |
未同定 | ザミンホンド | 環椎と軸椎を伴うほぼ完全な頭骨[146] | オヴィラプトル科 | ||
未同定 | ウディンサイル | 個体の集合[40] | オヴィラプトル科 | ||
未同定 | 不明 | 特徴的な高い鶏冠をもつ2つの頭骨[147][148][149] | オヴィラプトル科 | ||
属 | 種 | 産地 | 発見された部分 | 上位分類 | 備考 | 画像 |
---|---|---|---|---|---|---|
ゴヨケファレ Goyocephale |
Goyocephale lattimorei | Boro Khovil | 部分的な頭骨と骨格[150] | パキケファロサウルス科[150][151] | 産出した堆積物はこの層のものであると考えられる[150][151]。 | |
属 | 種 | 産地 | 発見された部分 | 上位分類 | 画像 |
---|---|---|---|---|---|
Almas | Almas ukhaa | ウハトルゴト | 頭骨と骨格の一部[152] | トロオドン科 Troodontidae | |
アルカエオルニトイデス Archaeornithoides |
Archaeornithoides deinosauriscus | バインザク | 頭骨の一部[153] | コエルロサウルス類の中でトロオドン科かもしれないとされるが、未確定[153][154] | |
Byronosaurus | Byronosaurus jaffei | ウハトルゴト | 頭骨および断片化した骨格[155] | トロオドン科 | |
ゴビヴェナトル Gobivenator |
Gobivenator mongoliensis | ザミンホンド | ほぼ完全な骨格[156] | トロオドン科 | |
サウロルニトイデス Saurornithoides |
Saurornithoides mongoliensis | バインザク | 頭骨および断片化した骨格[157] | トロオドン科 | |
トロオドン科 不明種 Troodontidae indet. |
未同定 | ウハトルゴト | 部分的な骨格[158] | トロオドン科 | |
AlmasまたはByronosaurus | ウハトルゴト | 若い個体の頭骨、骨格と巣[159][154] | トロオドン科[160][152][154] | ||
未同定 | ウハトルゴト | 頭骨の断片と骨格化石[161] | トロオドン科で、Saurornithoidesと推測されていたが[161]、現在では否定される[157]。 | ||
未同定 | ウハトルゴト | 2個体から得られた部分的な頭骨と骨格[95] | トロオドン科 | ||
Seamless Wikipedia browsing. On steroids.
Every time you click a link to Wikipedia, Wiktionary or Wikiquote in your browser's search results, it will show the modern Wikiwand interface.
Wikiwand extension is a five stars, simple, with minimum permission required to keep your browsing private, safe and transparent.