クリプトバータル

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クリプトバータル

クリプトバータル[2]Kryptobaatar、クリプトバアタル)は白亜紀後期に中央アジアに生息していた絶滅哺乳類。属名 KryptobaatarKryptoギリシャ語κρυπτός (kruptós)で「隠れた」の意で眼窩下孔の腹側の位置を示しており、baatarモンゴル語баатар (baatar)で「英雄」(バガトル)を意味し、モンゴルの首都ウランバートルを暗示している[3]種小名dashzevegi はモンゴル人の古生物学者ダシュゼベーグ (Demberelyin Dashzeveg)への献名である[3]シノニムGobibaatar[注 1]Tugrigbaatarがある[4]

概要 クリプトバータル, 分類 ...
クリプトバータル
クリプトバータルの頭骨
分類
: 動物界 Animalia
: 脊索動物門 Chordata
亜門 : 脊椎動物亜門 Vertebrata
: 哺乳綱 Mammalia
: 多丘歯目 Multituberculata
亜目 : キモロドン亜目 Cimolodonta
上科 : ジャドクタテリウム上科 Djadochtatherioidea
: ジャドクタテリウム科 Djadochtatheriidae
: クリプトバータル Kryptobaatar
学名
Kryptobataar Kielan-Jaworowska, 1970[1]
タイプ種
Kryptobataar dashzevegi Kielan−Jaworowska, 1970
シノニム
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絶滅である多丘歯目キモロドン亜目ジャドクタテリウム科に属し、恐竜と同時期に生きていた。頭長はおよそ3 cm。跳ねて移動する (saltatorial)生態であった[5]

  • Kryptobaatar dashzevegi Kielan−Jaworowska, 1970 [3]
syn. Gobibaatar parvus Kielan−Jaworowska, 1970, Tugrigbaatar saichanensis Kielan−Jaworowska & Dashzeveg, 1978[1]
モンゴル国ウムヌゴビ県にあるバインザクウハトルゴトおよびツグリキンシレジャドフタ層の下部カンパニアン階(上部白亜系)、ヘルミンツァフバルンゴヨット層から[1]。頭骨の長さは約3 cm。尖った前歯が印象的で、完全な草食動物ではなかった。シノニムの Gobibaatar parvus の属名はゴビ砂漠と上記の「バータル」に、種小名はラテン語で「小さい」を意味する parvus に由来する[3]。また、もう一つのシノニム Tugrigbaatar saichanensis では、種小名は発見地ツグリキンシレと上記の「バータル」、種小名はグルバンサイカン山脈 (Gurvan Saykhan mountain range)に由来する[6]
  • Kryptobaatar mandahuensis Smith, Guo & Sun, 2001[7]
中国内モンゴル自治区ウラド後旗バヤンマンダフ層の下部カンパニアン階(上部白亜系)から[1]。保存状態のよい頭骨が数個あり。モンゴル国のジャドフタ層と同年代。

脚注

参考文献

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